リリルカ・アーデ
りりるかあーで
「これだから冒険者は」
「もう、あの人を裏切る真似なんかしたくない」
「神様に教えてもらわなくたってわかる、リリはっ、今のために生まれてきたんだって!」
プロフィール
年齢 | 15歳 |
---|---|
身長 | 110C |
種族 | 小人族(パルゥム) |
職業 | 冒険者(サポーター) |
所属 | ソーマ・ファミリア→ヘスティア・ファミリア |
Lv. | 1→2 |
二つ名 | 無し |
CV | 内田真礼 |
概要
元【ソーマ・ファミリア】所属の小人族(パルゥム)の少女。愛称は「リリ」。
ダンジョン探索の裏方役存在『サポーター』で、駆け出し冒険者のベル・クラネルに自分を売り込んでパーティを組み、紆余曲折を経て彼と強い信頼関係を結び、好意を抱く事になる。
原作6巻にて【ヘスティア・ファミリア】に改宗し、ヘスティアの2億ヴァリスもの借金を知ってからは、主にファミリアの会計係を務めている。
所持金:58000ヴァリス(15巻時点)。
戦闘は得意ではないが、サポーターで培った豊富な経験と知識を駆使して立ち回っている。また洞察力にも長けており、的確な助言を与えて判断を促す等、【ヘスティア・ファミリア】のメンバー内では参謀の役目を担っている(フィン・ディムナからはファミリアの中で一番切れる、自分と思考回路が似ていると称されている)。
ベル自身も一番頼りにしているのは彼女だと語っている。
作中においては真っ当ではない神やファミリアやならず者と言っていい冒険者や弱い立場のサポーターが見せる闇と現実を読者やベルに最初に教えるキャラクターである。
人物像
【ヘスティア・ファミリア】の現・団員内では、唯一オラリオの出身。生まれも育ちもオラリオのためオラリオの事情には精通しているが、外の事情にはやや疎い一面も。劣悪な環境で育ったためか一族の事のかつての栄光も信仰も興味が向かなかった為、フィアナ騎士団の事は大して知らないらしい。
名前を呼ぶ時は「様」をつけるなど誰に対しても敬語で話すが、物言いには遠慮がなく少し毒舌。
レベルの上がりにくい小人族として生まれた事や冒険者としての腕が恵まれなかった結果、サポーターに転身した経緯を持つ。
一方、種族の特性上かなりの小柄ではあるものの、中々に出るとこは出ており、容姿も美少女に近い。
以前は一部の冒険者から侮蔑されている『サポーター』という立場と、【ソーマ・ファミリア】の劣悪な環境により人を一切信用しない性格になっていたが、ベルやヘスティアとの出会いを経て、性格は大きく改善される事になっている。
ベルと正式にパーティを組んで以降は、ベルに対して心からの好意と敬意を抱くようになり、度々アプローチをするようになる。当然、ベルが他の女性といい雰囲気になりかけた際は、激怒して必死に妨害や牽制をしたりしている。
一方で、ベルが度の超えた優しさ(甘さ)の持ち主である事を危惧しており、彼があまりにも自身を顧みない無謀な行動に出ようとしていた際はそれを諌める役割を担う事も多い。
だが、根底にはベルに対する好意や依存心が強く、彼が迷宮(ダンジョン)でも最悪の危険地帯である「深層」へ落下してしまった事を知った際も、迷わず彼を助けに向かおうとする意志の強さを見せている。
実はベルよりも年上(リリ=15歳、ベル=14歳)なのでお見合いの一件の時は年上であることを生かしてベルをからかったことも(同年代はレフィーヤ・ウィリディス等)。
「私は貴方より年上ですよ、ベル?」
ヘスティアからは彼を巡るライバルとして敵視されている。一方でベルが他の女性といるとヘスティア同様に不機嫌になる事が多く、時には手を組んでベルを他の女性から引き離そうとしたり、ダンジョンなど同行できない場所ではヘスティアに変わって監視を受け持ち、情報交換をして共同戦線を張るなど、なんやかんや仲がいい(ただしどちらも出し抜く気満々)。
後にパーティに加わるヴェルフ・クロッゾからは、「リリスケ」と呼ばれ、憎まれ口を叩き合うこともあるが、仲はそれほど悪くない。
『ノームの万屋』という質屋を営む地妖精(ノーム)の老人ボム・コーンウォールの事は、彼が自分の行いについて薄々と感付いていながらも自身を匿ってくれていた事に感謝しており、現在も彼の事を気に掛け、体調不良等になった際は無償で店の手伝い等もしている。
自身と同じ小人族である元【アポロン・ファミリア】団員のルアン・エスペルとは『戦争遊戯(ウォーゲーム)』後も何かと顔を合わせる腐れ縁で、知り合い以上友人未満といった関係。当初は『戦争遊戯』の件で逆恨みされる形で一方的に嫌われていたが、色々あって現在はそれなりに話せる仲となっている。
【ロキ・ファミリア】の団長であるフィンから、自分の怪我を顧みず『ミノタウロス』に襲われているベルを助けて欲しいと身を挺して導いた彼女の『勇気』に感銘を受け、縁談を持ち掛けられた事がある。
この時丁度【憧憬一途(リアリス・フレーゼ)】の存在とベルのアイズ・ヴァレンシュタインへの想いを知ってしまったことで、一時やさぐれてしまうが、例えベルに想い人がいたとしても自分の気持ちは変わらず、これからも彼を支えていきたいという事を伝え縁談を断り、他にいい小人族を見つけたら紹介するとフィンに約束した(フィン自身も断られる事は薄々察していた様子)。
ちなみに、この件が原因で一時期嫉妬したティオネ・ヒリュテに追い回されるという災難に遭っている(必死にフィンへの好意を否定したことで、難を逃れる)。この話はアニメでは大人の都合でカットされたが、『メモリア・フレーゼ』でメインストーリーとして追加されて閲覧する事が出来る。
また、【フレイヤ・ファミリア】であるガリバー兄弟の長男アルフリッグからも実力を伸ばしている一人の同族として、好印象を持たれている。同じく【フレイヤ・ファミリア】幹部のヘディン・セルランドからも、努力して指揮官としての能力を伸ばしたことを高く評価されている。
なお、オラリオ出身である為に、7年前に起きた「大抗争」も経験しており、『メモリア・フレーゼ』では『闇派閥(イヴィルス)』がまだ存続していた事実を知り、目の前で残党と対峙した際には、恐怖からサンジョウノ・春姫に縋りつき、怯えている様子を見せていた。
その反動なのか、後にウィーネや春姫の協力を借りて反撃に出た際は、半ば暴走している様子を見せていた(笑)。
劇中の様相
【ソーマ・ファミリア】に所属する小人族の両親の間に生まれ、そのまま『神の恩恵(ファルナ)』を受けて【ソーマ・ファミリア】の眷族となった。
しかし、「神酒(ソーマ)」に溺れ切っていた両親から資金集めを強要された挙句、両親が無謀な冒険をしてあっけなく死亡し、リリ自身も生きる為になし崩し的に冒険者となっているが、レベルの上がりにくい小人族であった事や冒険者としての腕は恵まれず、サポーターに転身する。
ファミリアからはぞんざいな扱いをされ続け、それに耐えられなかった事で一時期は善良な老夫婦の経営する花屋で住み込みで働いていた。
しかし、これも【ソーマ・ファミリア】の冒険者のせいで台無しになってしまい、巻き込まれた老夫婦から罵倒され追い出されてしまう事になり、この結果、「自分は必要とされない」と生まれてきた事を呪う等、自虐的な心理状態になっていた(その後、老夫婦はリリに半端な優しさから居場所を与え、心無い言葉を浴びせて追い出してしまった事を後悔したらしいが、これを聞いたリリは再び顔を合わせるのは彼等にとって酷なことだと考えている)。
以降は、人間不信に自虐的感情を合わせ持つ不健全な精神状態のまま【ソーマ・ファミリア】から脱退と冒険者に仕返しするという目的の為だけに、後に発現した変身魔法を用いて冒険者から装備を奪って売り払うという、形振り構わない形で金を集めていた。
そんな中、冒険者のゲド・ライッシュに剣を盗んだことがバレて追われている途中、ベルと遭遇しゲドと揉めている隙に逃亡。ベルを次のカモとして目を付けて、《神様の刃(ヘスティア・ナイフ)》を奪うためにサポーターを売り込む。隙をついて一度《ヘスティア・ナイフ》を盗むが、質屋のボムにガラクタと鑑定されたことに愕然とし、【ヘファイストス・ファミリア】のブランド名が入った鞘も奪うことを目論むが、偶然すれ違ったリュー・リオンにナイフがバレて追われてしまう。再びベルと遭遇した時に犬人に変身して有耶無耶にしようとするが、シル・フローヴァにはバレており、釘を刺される。
その後も冒険を重ねるうちにベルの今までの冒険者とは違う優しさと純粋さに触れて、次第に罪悪感が生まれ思い悩んでいくが、同じファミリアのカヌゥ・ベルウェイ達に絡まれている時にゲドがベルに自分の素性を話しているのを見て、裏切りを決心。ベルを騙して《ヘスティア・ナイフ》を奪って逃げるが、ゲドに待ち伏せされて捕まり暴行された後、ゲドと手を組んでいたカヌゥ達がゲドを裏切り、『怪物進呈(パス・パレード)』を仕掛けられる。
キラーアントの大群をけし掛けられる形で窮地に陥ってしまうが、駆け付けたベルによって助け出され、助けてくれた理由が「リリだから」と聞き、本心から自分を必要としてくれたベルに対し、号泣しながら心からのお礼と謝罪を述べた。
ベルとの和解後は、正式に彼と契約する形でパーティを組み、9階層での『隻角のミノタウロス』との戦いや18階層のリヴィラにおける『漆黒のゴライアス』との戦いを経験しつつ生還を果たすが、【アポロン・ファミリア】が抗争を仕掛けてきた際に、彼等と結託していた【ソーマ・ファミリア】のザニス・ルストラに脅迫された結果、やむなく【ソーマ・ファミリア】に戻り、監禁される。
しかし、ヴェルフ達と共に救出しに来たヘスティアから自身の存在が必要と言われた結果、見張り役のチャンドラ・イヒトの協力で脱走。ソーマに直談判する形で、【ソーマ・ファミリア】からの脱退を要求する。その条件として、彼が手渡してきた神酒の誘惑も振り切る形で乗り越えた結果、正式に脱退し【ヘスティア・ファミリア】へと改宗するまでに至っている。
その後、自分達を陥れる猿芝居を行ったルアンを捕縛。変身魔法で彼に成りすまし、【アポロン・ファミリア】との『戦争遊戯』にて、内部からの工作や撹乱を行い、【ヘスティア・ファミリア】の勝利へと導いている(同時に、これがルアンの破滅を招く事になった)。
『異端児(ゼノス)』の一件では、理知を持っているとはいえモンスターであるウィーネにベルが関わってしまう事を良く思っていなかったが、誰も傷つけていないのにモンスターであるのを理由に迫害され傷つくウィーネの姿にかつての自分自身を重ねたのか、最終的には自身も彼女や異端児達を受け入れている。ベルが異端児達を助ける為に【ロキ・ファミリア】と対立してしまう事に悩んだ際も、「ベル様が誰かを見捨てる姿なんて見たくありません」と告げて、後押しを行っている。
異端児の迷宮帰還作戦時には、得意の変身魔法を使ってアルルやフィンに変身。冒険者やラウル・ノールドを欺いて撹乱させる事に成功する。
しかし、『ソード・オラトリア』では、作戦を見破ったフィンの指示を受けたアナキティ・オータムに脅されて、『闇派閥』の残党を誘き寄せる為、レッドキャップのレットに変身する形で協力させられた事実が明かされている(同時にこの際、【ロキ・ファミリア】が異端児達の件とは異なる別の作戦行動を行っていた事実を知る事になった)。
その後、ヘルメスに脅されたグロス達がベルを助ける為に自分達を犠牲にする行動に出た際は、アステリオスが乱入したドサクサに紛れて、『透明化外套(リヴァース・ヴェール)』で隠す形でグロス達を保護。自身も酷い目に遭った為か、ヴェルフと共に自分達の苦労を台無しにしようとしていた彼等に激怒している。
【ヘスティア・ファミリア】の初遠征の際は、サポーターとしての役目を的確にこなしていく中、下層に入っていきなり苔の巨人(モス・ヒュージ)の強化種の出現という異常事態(イレギュラー)と遭遇。最大戦力として危険視されたベルが引き離された際は冷静さを失いかけるも、ダフネ・ラウロスやアイシャ・ベルカに諌められた事でベルが生きている事を信じて自分達だけでなんとか対処する事を決意する。
その後はダフネに師事した事で身に着けた指揮官としての能力を的確に発揮するが、フィンに比べて経験と実績に乏しい事が災いし、苔の巨人(モス・ヒュージ)の想定を遥かに超える行動に追い詰められてしまう。そんな中で、救助したドワーフのドルムルやエルフのルヴィスに自分達を見捨てるよう言われるも、過去にベルが自分を見捨てずに助けてくれた事を思い出し、「ベルのサポーター」として絶対に諦める様な道を選ばないという決意を叫ぶ。
そこへ、ちょうど駆けつけて来たベルが自身の名を叫ぶ意図を悟り、魔剣やゴライアス・ローブを使ってベルの【ファイアボルト】による大火力攻撃のサポートを的確にこなした。
苔の巨人との死闘後、今度はリューこと【疾風】が犯人とされる殺人事件に遭遇。真実を突き止める為、ベル達と共にボールス・エルダー率いる疾風討伐隊に同行する事になる。
しかし、殺人事件の黒幕であるジュラ・ハルマーの暗躍によって、強化種や階層主をも超える脅威である『ジャガーノート』が出現。それによって討伐隊が虐殺されていく中、ベルとリューの二人は、ジュラから最後の指示を受けていた大蛇の井戸(ワーム・ウェール)に飲み込まれて深層へと連れて行かれてしまう。
必死になってベルを助けに向かう事を主張する中、更なる異常事態として次産間隔(インターバル)を無視する形でアンフィス・バエナが召喚される事態となり、何とか撃破する事に成功。「ダンジョン内で魔剣の製造」という未だかつてない凶行を成し遂げたヴェルフの活躍や、自分がヘスティアに要請した援軍として来た『豊饒の女主人』の面々、そして自分達を助ける為に駆け付けてくれた異端児達の協力もあって、辛くもジャガーノートを撃破したベルとリューのいた深層の37階層に辿り着き、二人の救出に成功した。
遠征帰還後は、念願のランクアップを果たす形でLv.2に昇格。小人族の中では珍しくLv.2に昇格した冒険者であることからフィン、ガリバー兄弟のような先人からは高く評価されている。
しかし、協力者がいたとは言え、深層の37階層への到達という零細ファミリアである【ヘスティア・ファミリア】としてあまりにも身の丈に合わない成果を出してしまった事から、リリは今回の遠征を「失敗」という形で、ヘスティアや他のファミリアの団員の許可を得た上でギルドに報告している(唯一、エイナ・チュールにだけはベルが本当の記録を話しているが、その事実を聞いた彼女は大きなショックを受けて、秘密を守っている)。
『女神祭』の3日目にみんなとシルを捜索していたが、フレイヤの下知が下ったフレイヤの第一級冒険者達の襲撃を受け、他のみんながやられてしまい、ガリバー兄弟のアルフリッグに悪あがきでナイフ型の魔剣を振るうが、腕を折られた後に意識を奪われる。
その後はフレイヤがオラリオ中に『魅了』を施されたことで襲撃された記憶を奪われ、本拠に訪れた「フレイヤの眷族」と認識しているベルを嫌味混じりかつ他人行儀で拒絶してしまう。
だが、ダンジョンに潜っている最中、明らかに戦力が足りずパーティのバランスも悪く、これで下層や18階層まで行けたことや自分がレベルアップできたことに違和感を抱き、誰かが欠けていることに気付きそうなるも、『魅了』による認識改訂(リセット)で無理矢理気のせいに思ってしまう。それでも、いないはずの誰かとの記憶がよぎって無意識に涙を流していた。
そして、フレイヤの『魅了』が解除された際、今までのベルへの仕打ちに対する強い罪悪感と自己嫌悪に襲われて半ば発狂してしまうが、ヴェルフに「早く助けに行かないとベルが『美の神(フレイヤ)』に全身を貪り喰われちまうぞ!!」と言われて、今度は別の意味で発狂しながらベルの元へ駆けて行った。
そして、ベルと再会すると抱きついて泣き喚いて謝罪するが、ベルから待ち受ける『派閥大戦』に力を貸してほしいと告げられて冷静さを取り戻す。その後は『派閥大戦』の勝利のために作戦を練るが、エイナから提供された【フレイヤ・ファミリア】の情報を見て、知れば知るほど勝てる見込みが全くない絶望的な戦力差を目の当たりにして対応策を見いだせず、頭を抱える。そこへフィンが『竃火の館』に現れて、【ヘスティア・ファミリア】への協力として、敵対派閥として長年戦ってきた【フレイヤ・ファミリア】の情報の提供とリリの指揮官としての指導を申し出て、ベルを【フレイヤ・ファミリア】に奪われない為にリリは申し出を受け入れる。
『派閥大戦』では、派閥連合の指揮官を任されて、開始前に檄を飛ばして、冒険者たちと神々の士気を向上させる。『派閥大戦』開始直後は本陣に護衛のヒタチ・千草と共に居座り、多面指揮を執っていたが、フェルズからせしめた『眼晶』から矢継ぎ早に来る各部隊からの報告・指示要請に四苦八苦しながら捌いていた。
だが、【フレイヤ・ファミリア】が初手から想定外の動きをしてから不利な状況が続き、攻勢に出てからは派閥連合に参加した四十六のファミリアの内の四十二のファミリアが脱落し、敗北寸前まで追い詰められる。しかし、リューの途中参戦とヘディンの離反によって戦況が傾くと、ガリバー兄弟を倒す為に作戦を立ててアイシャたちに伝えると、フェルズからせしめた煙玉の魔道具『黒霧(ブラック・ミスト)』をガリバー兄弟に投げつけて視界を遮らせると、変身魔法【シンダー・エラ】でガリバー兄弟の三男ベーリングに変身し、ヤマト・命が重力魔法【フツノミタマ】でベーリングを言葉も発せられないほどに封じ込めて、その隙に残る三兄弟を変身したリリがベーリングの声で誘導し『無限の連携』を崩した後、ベーリングが偽物だと気付いたアルフリッグの攻撃を受けて変身魔法が解除された上に右腕に重傷を負うも、アスフィからせしめた『爆炸薬(バースト・オイル)』を三兄弟が集まろうとした中央に投げ入れて、三兄弟を分断させてルノア・ファウストたちがガリバー兄弟を倒すのに貢献する。その後、『眼晶』で状況を伝えるが、アレン・フローメルの高速魔法【グラリネーゼ・フローメル】で吹き飛ばされ、『眼晶』が破損したことも気づかずに『神の家』へだれか向かってほしいと必死で訴えて、リリのスキル【指揮想呼(コマンド・コール)】によって同恩恵を持つヴェルフに声が届いたことで、這って『神の家』の近くに辿り着いたヴェルフの対魔力魔法【ウィル・オ・ウィスプ】によってアレンたちを倒すのに成功するなど、ベルたちの勝利に貢献した。
『派閥大戦』後、リューが改宗して【ヘスティア・ファミリア】に正式に入団するが、偽名を考えようとしてリューが「リュー・クラネル」と呟いたことでブチ切れるヘスティアに加勢して大荒れとなる。また、ベルとエイナが一緒に食事をしているというシルからのタレコミを受けた時はヘスティアとみんなで店に突撃して二人を問い質すが、リューの「(『派閥大戦』の時の)告白の返事はまだか」という爆弾発言に修羅場を激化する。
その後、『派閥体験(インターン)』の名目で一時戻って来たベルとみんなで冒険していた際、自分よりも先にベルが命に戦い方の指摘をしたことに驚き、『学区』での生活で『戦術眼』を開花させていることに気付く。ちなみに、ベルとリューに「アオハルしないでください」と釘を刺して怒っていたが、ベルは内心「アオハルって流行っているの?」と疑問を抱いていた。
アストレア・レコード
当時8歳。『闇派閥』に襲われたが、ベート・ローガや彼が率いる【ヴィーザル・ファミリア】のセレニアに命を助けられ、保護されて避難所に避難した。
戦闘スタイル
概要欄から書かれているように彼女の冒険者としての役職は基本的に『サポーター』。主にダンジョンを探索する際に必要な物資の運搬や『ドロップアイテム』の回収が彼女の仕事である。低く見られがちな役割ながら迷宮探索においては重要なポジションで、長年役割を勤め続けてきた事もあり、リリのサポーターとしての能力は極めて高い。
戦闘力は低く非力のため、前衛には出ず後衛からサポートに徹していたが、現在は指揮を取って味方に指示を下すスタイルに変更している。後述になるが、ランクアップ後は『上層』の下級モンスター程度なら難なく撃退出来る程度に能力は向上している。武器はボウガンと短刀型の魔剣。魔剣の方は長剣型の魔剣に比べると威力は心許無いが、取り回しに優れている。
強制遠征のクエストを受けた際に自身の実力不足に悩んでいたが、ダフネからフィンが当初は指揮官として成り上がったという話を聞かされ、指揮官としてパーティに貢献することを決め、指揮経験のあるダフネに弟子入りする。指揮官としての才能はかなり高く短期間でダフネを上回るほどの才能の持ち主。
遠征では彼女の指令により危機を脱した状況も少なくなく、外伝でも大規模な戦場の指揮を(咄嗟に口に出してしまったとはいえ)二面同時に受け持つといった活躍を見せる。そんな彼女の指揮する姿を見たダフネやアスフィ・アル・アンドロメダなどからは、本物のフィンを彷彿させると評価された。ちなみに、ベル達からは「指揮官」と呼ばれてからかわれる。
遠征から無事に帰還後、ついにLv.2に昇格する。小人族は種族的に中々レベルが上がり辛い為かLv.2になった際は普段のキャラが崩壊するほど喜んでいた(明確な描写は無いが、Lv.2を越えた小人族の女性の冒険者は彼女を除けば【ヘルメス・ファミリア】のメリル・ティアーと、今は亡き【アストレア・ファミリア】のライラ位である。また、冒険者ではないが、『学区』の生徒のクリスティア・エルヴィア(性別不明)もLv.2である)。
15巻のあとがきによると、作者は当初リリを才能のない代表としてランクアップさせるつもりはなかったらしいが、そこに編集長に「ここはランクアップしなきゃダメだろ?」と言われたらしく、今迄の彼女の活躍を読み返していき、ランクアップさせるという方針に至ったとのこと。
リリ「編集長様グッジョブです!」。
ステイタス
※原作18巻時点
Lv.2
力 | 耐久 | 器用 | 敏捷 | 魔力 |
---|---|---|---|---|
I4 | I37 | I11 | I21 | I7 |
耐異常 | ||||
I |
スキル
- 縁下力持(アーテル・アシスト)
一定以上の装備過重時における能力補正がかかる。能力補正は重量に比例する。
簡単に言うと、たくさんのアイテムや荷物を持てるようになる。リリ自身はあるだけマシな能力と語っているが、大量の荷物を運搬するのが仕事のサポーターにとっては、非常に有り難いスキルと言える。
- 指揮想呼(コマンド・コール)
遠征帰還後に習得したスキル。彼女が目標として掲げたフィンも【指揮戦声(コマンド・ハウル)】という同種のスキルを所持しており、指揮官としてベルや仲間たちの力になろうという想いから発現したと思われる。
一定以上の叫喚時における伝播機能拡張がなされる。乱戦時には戦闘規模によって拡張補正に比例がかかるなど、指揮官としては重宝するスキルである。更にフィンのスキルと違い+αとして同恩恵を持つ者のみに、遠隔感応が可能な効果も持つ。こちらは、レベルによって最大範囲が比例する。
発展アビリティ
- 耐異常
状態異常の攻撃に耐性を持つことの出来る。Lv.2になる際、他に調合というアビリティも会得可能だったが、サポーターとしての今後の自分を優先して、こちらのアビリティを選んだ。
魔法
- シンダー・エラ
詠唱式:【貴方の刻印(きず)は私のもの。私の刻印(きず)は私のもの】
解呪式:【響く十二時のお告げ】
体格が大体同じなら、どんな姿にでも変身できる変身魔法。変身像は詠唱時のイメージに依存し、具体性が欠如していた場合は失敗してしまう。魔力のアビリティが上がれば衣服などもある程度融通がきくという。ランクアップ後は魔法の発動速度が上昇した。
ベルにもサポーターとして売り込んだ時は、犬人(シアンスロープ)の姿で会っていた(先日に自分に恨みを持つ冒険者のゲドに追われてた時に、ベルに本当の姿を見られたため)。正式のパーティを組んだ後も、生きていることが【ソーマ・ファミリア】にバレない様に、ファミリアの因縁に決着をつけるまでは犬人の姿でいることが多かった。
モンスターにも変身することが出来、作中では一角兎(アルミラージ)に変身していた。『メモリア・フレーゼ』によれば、異端児のリド達モンスター目線だと、かなりの美女とのこと。一角兎の異端児のアルルと並べば姉妹に見えると評されている。
『メモリア・フレーゼ』のプレウェディングストーリーではフィンからのクエストのためにこの魔法で大奮闘することに。ティオネをやり過ごすためにフィンのみならず、シルを躱すために普通なら体格の違いすぎるベルにも変身した。リリ曰く、「こんなこともあろうかとアスフィ様に魔法の効果を上げるアイテムを作ってもらった」とのこと。これを聞いたベルは、「うわー便利だなーアスフィさーん!そしてそのアイテム二度と出てこなさそうだなー!」というメタ発言をかました。
モチーフは勿論「シンデレラ」であり、名前もシンデレラの英語表記「Cinderella」からきている。
装備
- リトル・バリスタ
【ゴブニュ・ファミリア】作の小人族専用装備であるボウガン。サイズは小さめだが高威力が売りで、ボルト式弾装により連射も手軽。ただし射程は短め。別売りの矢によって破壊力、飛距離が変動する。
- スキウルス・ウォールナット
【ゴブニュ・ファミリア】に制作を依頼した小人族専用装備であり、リリの専用武器(オーダーメイド)。《リトル・バリスタ》の完全強化版であり威力、飛距離が格段に向上している。その分反動も強くなっているが、Lv.2となった彼女なら十分耐えることが出来る。昇華を機に借金をしてまで発注した一品で、価格は38万ヴァリス。
リリ自身は知らないが、実は素材には超希少採取物が使われており、これはフィンが同族のよしみとして内密に回してくれたため。彼女のランクアップの祝いの他にも、クノッソス戦で力になってくれたことへの感謝の現れかと思われる。
- バックパック
リリが背負っているひと回り以上の大きさのバック。迷宮探索において必要な物資や回収資材を大量に収納する事ができる。価格は2000ヴァリス。
- バックパック・ヘルメス☆スペシャル
《スキウルス・ウォールナット》と併せて今後のことを考え購入した新たなバックパック。名前から分かる通り【ヘルメス・ファミリア】直接デザイン。名前はアレだが都市最高の魔道具製作者であるアスフィ製なだけあって、頑丈かつ収納容量も従来のものとは段違い。ただし価格は4万9800ヴァリスと通常のバックパックの約25倍はする。普通に高い。
- サポーター・グローブ
使い捨てのサポーター装備品。モンスターの死骸処理などを目的に使用する。強力な胃酸から皮膚を防ぎ、異常効果にも耐性がある。
- ゴライアスのローブ
18階層で戦った『漆黒のゴライアス』のドロップアイテムである『ゴライアスの硬皮』から作成された防具で、ヴェルフによって作られリリと春姫に与えられた。イレギュラーで発生したモンスターの『ドロップアイテム』が素材なだけあって、『中層』や『下層』レベルのモンスターの攻撃ならば、物理だろうが魔法だろうが防いでしまう程の耐久力を誇る。ただし攻撃は弾けても衝撃は殺せないので、凄まじい一撃を受ければ当然大きく負傷することとなる。また出鱈目な性能の分、重量も非常に高いが、リリの場合「縁下力持」の恩恵があるので難なく行動することができる。
- 強臭袋(モルブル)
モンスターが近寄らなくなるほど凄まじい悪臭を放つ臭い袋。ベルたちが中層へ進出する前にリリがモンスターとの遭遇を防ぐためにナァーザに依頼して作って貰ったアイテム。よく都市外で材料を調達するナァーザが迷宮産の材料と組み合わせることで偶然開発に漕ぎ着けた。ただし、臭い袋の効果が薄れる遠距離であればモンスターも攻撃してくるので油断はできない。下層で生まれる水棲モンスターは陸の臭いに大して反応もせず、嗅覚のないモンスターにも効果はない。ちなみに他種族よりも鋭い五感を持つ獣人であるナァーザが試しに臭いを嗅いだところ、あまりの臭さにひっくり返って床をゴロゴロともの凄い勢いでのたうち回り、臭いを必死に拭い落とそうと何度も鼻を床へこすりつけていたらしい。
作中では中層へ進出したベルたちが、安全階層である18階層を目指すため臭いに顔を歪ませながら使用していた。
異端児編では、喋るモンスターについて情報収集するためにエルフに変身したリリが酒場へ赴くと【ヘルメス・ファミリア】のルルネと遭遇。情報料として金を出すも大した情報も得られず、逆に喋るモンスターについて探っていると怪しまれて尾行されてしまう。にわか仕込みのリリと違い、本職の盗賊(シーフ)相手ではまともなやり方で振り切れないと踏んで【強臭袋】を使用して追跡を免れた。
【ヘスティア・ファミリア】の遠征時にも持ってきてはいたが、下層の水棲モンスターや嗅覚のない強化種モス・ヒュージには効果がないため出番はなかった。
アニメ4期6話では、強化種モス・ヒュージとの死闘を終えて18階層へ戻ってきたベルがボールスたちに酒場へ連行されて下層での冒険話を聞かされる。リリはベルの新しい二つ名を知らせるために大金をはたいて情報誌を購入したが、ボールスが酒の席で盛大に発表してしまったため無駄骨となってしまう。ベルと二人きりで話す予定も先延ばしにされ、とっておきの話のネタも取られたリリは怒り、【強臭袋】を床に叩きつけて、煙幕に紛れてベルを酒場から連れ出した(酔っぱらって絡んできたアイシャから、ベルの貞操を守ったファインプレーでもある)。
※他にも、短刀型の魔剣を使用している。
Web版
種族名の呼び方はパルゥムではなく、ホビット。語頭に「シシシシッ」と言う笑い方をつけて話すなど、悪ガキ感が書籍版よりも高くなっている。
関連タグ
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか ヘスティア・ファミリア
ベル・クラネル ヘスティア(ダンまち) ヴェルフ・クロッゾ ヤマト・命 サンジョウノ・春姫 リュー・リオン
桐間紗路・・・中の人繋がりだが、こちらは幼少期の出来事が原因でウサギが大の苦手。
受付嬢(ゴブリンスレイヤー)・・・中の人及びレーベル繋がり。年下の主人公に想いをよせているのだが、職業がギルドの受付嬢なのでエイナといろいろカブっている。