概要
ジョースター一行がエジプトに上陸してから出会う、敵スタンド使い達の総称。タロットカードとは異なるカードで、それらの起源とも伝承されるエジプトの神々のカードの暗示を持つ。
ジョースター一行がエジプトに到着する直前、スピードワゴン財団の調査員によって、DIOの館で「9人の男女」が目撃されている。但し、子供や鳥に加え、この時点でDIOの周りには9栄神には含まれないスタンド使いやそもそもスタンド使いでない存在、後に判明した相応の頻度でDIOに会っていたと思われる親友等も居るので、この目撃された男女の内訳には諸説ある。ちなみに、元々の本体が死亡してスタンドのみの状態の奴がいるが、この時の為だけに適当な本体を見繕って憑依(或いは親友に頼んで運搬)していた……とすれば、やや強引だが辻褄は合う。
なお、TVアニメが実行した様子)。また、「調査員がDIOの潜伏している館の所在を掴んで監視できているのにその後一行はジョセフが念写した写真を元に館の所在について聞き込みをしている」という不自然な点についても補足され、9人の男女が目撃された後財団が監視していた屋敷はもぬけの殻になっていた(ジョセフが念写したのは新しい拠点とした館)とされた。
- ンドゥール/ゲブ神(3):大地の神 No.5説あり
- オインゴ/クヌム神(6):創造の神
- ボインゴ/トト神(7):書物の神
- キャラバン・サライ→チャカ→カーン等/アヌビス神(8):冥府の神
- マライア/バステト女神(4)
- アレッシー/セト神(5):嵐と暴力の神
- ダニエル・J・ダービー/オシリス神(1)
- ペット・ショップ/ホルス神(2):天空の神
- テレンス・T・ダービー/アトゥム神(9)
尚、これら「エジプト9栄神」なるカードは『ジョジョ』で独自に作られた創作である。
モチーフとなったのはエジプト九柱の神々(ヘリオポリス九柱神、エネアド)と思われるが、そちらとは列挙されている神の内訳が異なり(共通してるのはゲブ、セト、オシリス、アトゥムの四柱のみ)、こちらには他のエジプト神話の神々も強引に混ぜているため、「9栄神」という括りがフィクションということである。
TVアニメ版OP「その血の記憶」の歌詞にある「神々の化身」とはこの9栄神を指しているとみてほぼ間違いない。
スピンオフ小説「暑き砂の墓標」には、これらとは別にプタハ神の名を持つスタンドが登場する。
戦闘能力
「ほとんどギャグ要員じゃね?」とか酷評してはいけない。
確かにやられ方こそギャグである者が多いが、実力や特殊能力の強力さでは、タロットカードの暗示を持つスタンド使いを上回る者も多い。特に、ダービー兄弟とアレッシーの能力は、術中に嵌まったら抜け出す手段すら失ってしまう点では、比類なく強力なのは事実である。実際ポルナレフも「エジプトに入ってから敵が強くなった、ギリギリで勝っている」と語ったほど。
他にも9栄神の初手となったンドゥールも、所在地さえ知られなければ、ワンサイドゲームで勝っていた可能性が充分にあった。また、アヌビス神は1対1に徹しているだけで、ジョースター一行は為す術を失っていた。マライアは劇中のアレッシーではなくオインゴ・ボインゴ兄弟と組み、ボインゴのスタンドであらかじめ、ジョースター一行が立ち寄る場所を先読みし、そこにバステト女神の磁力を設置すれば勝っていた。
彼等をギャグ要員的な敗北に追い込んだのは、ジョースター一行の実力がそれだけ高い証左である。ジョースター一向に認知すらされず、勝手に退場したスタンド使いも居るものの、それは本人の能力不足に救われただけで、ダニエル辺りがこの能力を持っていたら、恐らく詰んでいた可能性が高いと思われる。
余談
前述のように、ジョースター一行には存在すら察知されなかったメンバーがいるので、旅が終わった後に数が足りないと疑問に思ったのでは?と考えられるが、
DIOの館で分断されたポルナレフが遭遇したスタンド使いはスタンド名を明かさなかった上に、人数が一致して辻褄が合ってしまうため、存在を聞かされた承太郎やジョセフも違和感などは抱かなかったと思われる。