イジルデ「どうだ、ゼンカイジャー?ハカイジュウオーの威力は。ボッコワウス様の力を授かって改造した、我輩の最高傑作だ!」
データ
全高/47.5m
重量/3000t
スピード/350km/h
出力/1250万馬力
世界/キカイトピア
概要
ボッコワウスより授けられた「先々代トジテンド大王の一部(パーツ)」を使い、イジルデがハカイザーを強化改造して開発した巨大怪獣兵器。
名前からしてゼンカイジュウオーを模してイジルデが作った物であると思われる。
クダイテストのボディをベースに、ハカイザーとスカルドラゴンを掛け合わせた様な禍々しい出で立ちで、大まかなシルエットは直立二足歩行で大きな翼「ハカイウイング」を背負った王道スタイルのロボット怪獣。その姿はまるでハカイザーをそのままダイワルド化させた様にも見える。
素体部分はハカイザーと同じカラーリングだが、体格は一回り大きい。
両肩の「ギアキャノン」から放つ高出力破壊光線(ゼンカイジュウオーのカイジュウマックスブラスターに相当する物)や、その巨体とパワーで敵対者含むあらゆる物を破壊し、進軍する。ハカイウイングを変形させて破壊光線の広範囲照射も可能。
また、頭部内へコア・制御装置として格納したハカイザー・改の体内に変形・圧縮させての収納が出来る。この機能は、ゼンカイジャー達の機界モード(巨大化機能)や機界変形・合体に用いられる技術と同じ、あるいは流用した代物と思われる。後述する通り攻撃力は凄まじいが、防御面はそこまで高くない様子。
尚、戦闘中に頭部内へ侵入されて制御装置のハカイザーを引き剥がされるリスクが存在しており、一応制御ブロックにクダックとクダイター部隊を転送してのフォローは可能だが効果は低め。
しかし制御装置を引き剥がされても機能停止はせず(元々自立行動機能が搭載されていたのかは不明だが)、寧ろリミッターが外れて暴走する様プログラムされている為、脅威度が却って引き上がってしまう。その代わり攻撃への防御・回避行動を一切取らなくなるので、真正面からの力押しで押し勝つチャンスとも言える。
活躍
第38、39カイ!
改造の素材に使われたパーツは第38カイ!でボッコワウスがイジルデに授けており、第39カイ!の裏側で改造手術が執り行われて完成。ダイショウガツワルドを倒した直後のゼンカイジャー達を殲滅すべく出撃する。
第40カイ!
ギアキャノンからの砲撃等でビル街を瞬く間に瓦礫の山へと変え、その余波でゼンカイオー達の機界合体を解除させる。その後はイジルデの命令でハカイザー・改の内部に収納されるも、等身大に戻ったゼンカイジャーをダイレンジャーギアの力を使ったツーカイザーの横槍で取り逃してこの場はお流れ。
しかし、功=自分達の家族を核に作られたハカイザー=ハカイジュウオーが町を焦土に変える甚大な被害を出したのを知った介人とヤツデは意気消沈、次の戦いで家族を取り返せなかったら功毎ハカイジュウオーを宇宙の果てや世界の狭間などに投棄して欲しいとゴールドツイカー一家に頼む、後ろ向きの決断をし掛けた。だがジュラン達の励ましで“絶対に”功を奪還すべく、その作戦と準備を始める。
ゴールドツイカー一家もそれに賛同してその場を解散するが、カラフルを出たタイミングでステイシーが接触し、イジルデの研究室より持ち出したハカイジュウオーの設計データを渡した。
夜が明け、再調整を済ませた状態で再出撃。破壊活動を始めた所でゼンリョクゼンカイオーが挑んで来たが、程無くゼンカイマジーヌの「全力! ミラクルパワー」により山間部の平野に飛ばされる。
更に、設計データを解析して制御装置の存在を知ったツーカイザーが取り付き頭部内に侵入。防戦でゼンリョクゼンカイオーに粘られている内にハカイザーを引き剥がされて体外に放り出されるや、リミッターが外れ暴走状態となり、より激しく暴れ回る。
ハカイザー=功の意識を呼び起こすべく、キカイノイドメンバーが合体を解除してハカイザーに向かったのへ変わって、繰り出されたゼンカイジュウオーと交戦。攻撃力では勝っているが相手は素早く動き回って狙いを中々付けられなかったので、やがてハカイウィングを展開しての広域砲撃で殲滅しようとする。
だがこの隙を見逃さなかったゼンカイジュウオーは、クロコダイバズーカを展開しカイジュウマックスブラスターも含めて一斉砲撃。そして砲撃の押し合いに負け、敢え無く撃破四散したのだった。
この結果を以って、自身が直々に後押しした計画が敢え無く破綻した結果に1人癇癪を起こすボッコワウスであったが、それを見たゲゲは小声で「“ここ”はそろそろ潮時かな…?」とボッコワウス及びトジテンドに見限りを付けたと思わしき発言を漏らすのだった。
余談
- ハカイザーの当初の開発コンセプトが「ワルドのガード兼中身の功に刺激を与える」のに対し、ハカイジュウオーとそれを組み込んだハカイザー・改は「攻撃力を極限まで高めた殲滅兵器」と、運用方法が全く異なる戦力へと転換されている。
- 功を元にハカイザーを生みだしたイジルデにとって、功の頭脳は発明の知識元となる大変貴重な物であるのが想像出来、そのメリットを潰す事になるハカイジュウオーへの改造は本来非合理的と思われるのだが、自らの立場上ボッコワウスから直々に受けた勅命を無視する事も出来ず、半ば無理矢理に方針転換を行った経緯が想像される。
- 『機界戦隊ゼンカイジャー公式完全読本』p.109によると、ハカイザーのモチーフである忍者キャプターと照らし合わせ、本編で使われたマシン「ヘリキャプター」の要素を上半身に取り入れている。クダイテストのプロポーションをリスペクトしつつ、それを崩さぬよう飾り込んだうえで、シルエットを大きく変えるため翼パーツをつけてデザインされた。
関連タグ
ゼンカイジュウオー:イジルデにとってのモチーフ元
Gゾード:20世紀最後の戦隊の年末のエピソードに強敵として登場した恐竜型の巨大ロボ繋がり。
メカゴジラ:メタ的なモチーフ元と思われる。
ハカイジュウ:間違ってもこの漫画に出て来るクリーチャーの王では無いので悪しからず。