プリキュア一剣の似合うプリキュア
ぷりきゅあいちけんのにあうぷりきゅあ
名前からして刀剣類を装備してジコチューと戦っていそうなキュアソードだが、現時点では手刀こそ使っているものの、直接剣を持つようなシーンは見られず、必殺技も名前に「~ソード」とあるが剣技で斬るような技ではなく、飛刀を飛ばす・クロスボウで光刃を無数に放つという射撃技ばかりであったため、二次創作で刀剣を装備させてみたイラストが描かれるようになった。
装備させる刀剣類の傾向としてはホーリーソードと同じ光状の剣や、ラブハートアローを柄にして刃を生製させたり、レイピア等の細身の剣がチョイスされることが多い。
他にもキュアソードで検索するとニチアサの先輩からブレイラウザーやサソードヤイバーを、同期の仲間から大橙丸を拝借しているイラストもあったり、
ドラゴン殺しを持ってたり
何をとち狂ったか、カジキマグロまで持っていたりする。
『映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス』にて、ラブハートアローを用いたキュアソードの新技「アルティマソード」が登場。
それは、ラブハートアローを持つ右手から巨大な光の剣を生み出して、敵を頭上から一刀両断するというもので、ついにキュアソードが「剣で敵をぶった斬る」をなした瞬間であった。
とはいえ、見た感じは剣を使っているというより「光の柱を腕から放出して、敵を一撃で貫く」というイデオンソードのような演出だったので、激しいチャンバラを期待していた層には物足りなかったかも知れないが……。
表向きの解釈
キュアソードという名前は「心を貫く勇気の刃」という意味でマリー・アンジュ王女から授かったものということが、最終決戦において語られた。
つまり、彼女の「ソード」という名前はあくまで精神のあり方を示したものであり、戦闘スタイルを意味するものではないのだ。
伝説の第40話で見せたように、たとえ相手が自分に殺意を持って刃物を振るってきたとしても、キュアソードは無手でそれを受け止め、愛を語る。手ではなく心に握った剣こそがキュアソード最大の武器であり、本当の「刃」なのだ。
では大人の事情は?
大きなお友達からさんざん突っ込まれたことに、プリキュアの戦闘スタイルに応じて変形するアイテム「ラブハートアロー」が、キュアソードの場合はクロスボウの形状に変化したことがある。
普通に考えればそこは刀剣に変化すべきだろう! とは誰もが思うことだが、この点には明確な理由がある。
プリキュアがもつアイテムは基本的に玩具を売るために設定・デザインされる。したがって「女児がバンダイの玩具でプリキュアごっこをしているときに、親が安心できるもの」という視点が重視される。男の子相手ならともかく、親としては女の子に剣の玩具は与えにくいのである。女の子が友達同士のプリキュアごっこをするときに、剣状の玩具をふりまわして友達を怪我でもさせたら大変なことになる。
しかし、クロスボウ型のオモチャならば、矢を飛ばす機構などつけずにただの「弓」だけにすればゴッコ遊びしても何ら危なくないというわけだ。
なお、プリキュアが武器で戦うことが制限されるのは実体のある武器で相手を殴る場合なので、キュアベリーやキュアムーンライトのように空に放り投げて囮にする描写は可能である。
また、前年のキュアサニーやキュアビューティのようにエネルギー体の剣を作って戦うことには特に制限がない。なぜなら、「TVを見ている子供が真似できない」からである。
なお、1年後の後輩も、1クールの半分もいかないうちにエネルギー体の剣を作って戦っていた。
しかし、キュアソードはそういうエネルギー状の剣を持つことさえできなかった。
エネルギー状の小刀を投擲する描写は躊躇なく行っていたキュアソードが、エネルギー状の長剣で近接戦闘をさせる描写が徹底的に避けられたことには、どうにも説明がつかない。
このあたりはスタッフインタビューでも触れられたことがないため、真相は闇の中である。あるいは安易な表現としてあえて排除されたのかもしれない。実際、劇場版での披露は相応に特別感のあるものとなっており、TVシリーズでわざわざ剣を封印した甲斐はあったとも言えるだろう。
とはいえやはり、前年と翌年では普通にエネルギー状の剣を使えたプリキュアがいる事で剣を使わないキュアソードはネタにされやすくなっているのは否めないところか。プリキュアに限らず、シリーズものにおける表現の方向性や主題性が少なからず変遷するのは当然といえば当然ではあるが……。
刀剣類を装備して戦ったことがあるプリキュア
キュアアクア(アクア・リボン) キュアベリー(ベリーソード) シャイニングドリーム(スターライトフルーレ)