「わあ…!本物の仮面ライダー!遂に!遂に!!キター!!!」
CV:浜野謙太(西城究との兼役) スーツアクター:喜多川2tom
概要
本編第20話に登場した、バット型のロイミュードの一体。当初は仮面ライダーの情報を手に入れるため西城究の姿と記憶をコピーし本物の彼を殺害しようとしていたが、究が「殺す前にせめて見たいアニメの録画しておいた最新話を見せてくれ」と頼み込み、彼を殺す前にと一緒にアニメ『マーマーマンション』を見た所「すごい…何だこの神アニメは…!」とハマってしまい、究と意気投合。
そのまま究の姿で共同生活に突入、時々入れ替わりながら人間社会を満喫しており、時々特状課にも究の身代わりとして出入りしていた(第14話の七尾リラの登場シーンと第16話の岬刑事の暴走シーンが回想で取り上げられた)。
性格は究その物で、年明け頃から入れ替わりが始まっていたにもかかわらず本人たちが白状するまで特状課の面々も全く気付かなかったほど。
しかし後述のような事件を起こして本物の究に「だから君はダメなんだ!」とこれまでも似たような失敗をしたような叱られ方をしてしまい、これに対し「許せなかったんだもん!」と返す様に、ロイミュード故かオリジナルと比較して沸点が低かったり(悪い意味での)行動力があるなど、多少の差異はある事が窺える。
劇中での活躍
無声アニメが特徴だった『マーマーマンション』が映画化の際アイドル声優をキャストとしてつけられたのにキレてしまい、そのアイドル声優に説教をしようと屋上で詰め寄るも、そこへ現れた仮面ライダーマッハと仮面ライダードライブに大はしゃぎするなどおよそ敵とは思えない行動を取り、2人を困惑させる。
しかし人間と友達になってしまった彼を不良品として始末すべく現れた死神部隊に襲われ、仮面ライダーと死神部隊が交戦している隙をついて逃亡。
その後、究のマンションで本人に説教を受けている所を、2人まとめて逮捕されてしまった。
当初は全く同じ証言をするなど本物の究と区別がつかなかったが、『マーマーマンション』の限定ノベルティの皿(実はカラフルコマーシャルとスピンミキサーによる複製品)を泊進ノ介が投げたのを人間離れした動きで追ったことで正体が露呈。
究をコピーしたことで彼と同じ「心」を持った072の境遇や、『マーマーマンション』を全巻視聴し彼のオタクとしての心情も理解した進ノ介は彼を倒さないことも考えを持つようになり、072自身は『このまま人間社会に溶け込んで、人間と一緒に生きてみたい』という新しい目標が見つかった。その矢先、死神部隊のリーダーであるメディックの触手に貫かれ致命傷を負ってしまう。
メディック「噂通り、とんだ不良品でしたわね。人間と仲良くなりたいだなんて」
進ノ介「貴様ァ……!!」
瀕死の072は、自分が死んで究が悲しむことを慮り進ノ介に、
「進ノ介君!いや、仮面ライダー……本物の西城究には、僕が大暴れして君に倒されたって言っといてよ……」
「ほら、あいつ……あんな顔して結構涙もろいから……僕、わかるんだよね……あいつと同じ心持ってるし……ね」
と言い遺して爆死、コアも消滅してしまった。また、この際爆発に進ノ介達(その場に霧子も居合わせていた)を巻き込まない様彼らを突き飛ばす等、最後まで周囲の人間を思いやっていた。
死神部隊と交戦するマッハはなぜ仲間のコアを壊すのか聞くと、メディックは「何度リセットしてもまた同じことを繰り返すからハートと自分以外選ばれた者は消していく方が効率的」と答え、それを聞いた死神部隊は驚いて顔を合わせる。ボディを破壊してもコアは破壊せず、やり直すチャンスを与えていたチェイスとは正反対のこの非道な行いにドライブは、
「オメェみたいなのを人間は『死神』じゃなく……『悪魔』って呼ぶんだ!!」
と激昂、タイプデッドヒートになりメディックの超高熱レーザーメスをガードしながらマックスフレアにタイヤ交換(ドライブ曰く「俺の怒りの熱はそれ=レーザーメス以上」)。デッドヒートドロップを放ったが、メディックは死神部隊を盾にして逃走。ドライブはやり場のない怒りと無念の雄叫びを上げることしかできなかった。
その後究は進ノ介達に謝罪。進ノ介も彼の遺志を尊重し、彼の最期について特状課のメンバーにドライブが討伐したと報告した(偶然にもハートに対してもメディックが意図的にコア破壊を行ったことを隠すためドライブに倒されたと報告していたが、後にクック・ロイミュードの事件の際にその真相を知られることとなった)。なお、究を含む特状課全員に正体を明かした後に072の死の真相を語ったかについては不明だが、後述の小説の存在からどこかのタイミングで明らかになったと思われる。
究はそれ以降、彼の残した情報からインターネット上のロイミュードの発生痕跡を突き止める事に成功したり、チェイスが人間の味方だという霧子の弁に「ロイミュードにも憎めないヤツがいる」と彼なりの理解を示したりと、072に纏わる一連の事件が彼にとって良い経験となっている事が窺える。
究は本編終了後『機械じかけの友情』という小説を出版した。公式ホームページによると072との交流も元になっているとのことで、やはり究の中で彼の存在は大きかったのだろう。
本編後の作品では一部ロイミュードのコアの復元の取り組みが為されているが、もし実現して彼も復活すれば、彼と究はもっと仲を深めていけるだろう。
一方で逃走したメディックだが、彼女の腕はドライブによりかすり傷を負わされていた。それを見て「許せませんわ…!」と呟くと、ロイミュード態に変身し、ついに進ノ介が言っていた「悪魔」としての本性を現した。
余談
因みに、人間と交流を持ったロイミュードは彼が初ではないが、ボイスやソードの様に、交流を持った人間がどれも悪人とロクなものではない。
また、進化とは無関係で無意味な行動ならば原則処罰の対象であるが、スクーパーやジャッジの様に進化の為に利用している場合は問題視されていない。
今まで現れた殆どのロイミュードが進化の為に人間の強い感情に反応してコピー相手を選定していたのに対し、072は仮面ライダーの情報収集を主目的としていた為に感情は二の次にしていたと言う特徴がある。
偶然なのか意図的かは不明だが、072の数字を一つずつ分解して足す(0+7+2)と9(究)になる。
また、ドライブが072に披露したマッハに似せた名乗りポーズは完全に「激走戦隊カーレンジャー」の名乗りポーズだった。
関連タグ
モグラ獣人 クジラ怪人 ドルフィンオルフェノク - 人間と仲良くなった怪人の先輩
画材眼魔 バガモンバグスター - 同じく人間と友好関係を築いた後輩怪人。