プロフィール
好きな色は黄色。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するキャスタークラスのサーヴァント。レアリティは☆3。
メインストーリーでは第2部6.5章『死想顕現界域トラオム』にて登場する。
クリームヒルト率いる復讐界域に属する名前付きサーヴァントの一騎で、彼女の異質さ恐ろしさを理解し、実質的なNo.2である軍師のポジションに就いている。
真名
道教の1つ太平道の創始者にして、黄巾の乱の指導者の1人、「張角」。
弟の張梁、張宝と共に黄巾党を結成し、後漢王朝の討伐を目論んだ。
しかし張角は間もなく病死。敵方の皇甫嵩によって遺体の入った柩を暴かれ刑罰を受け晒し者にされた。「この書を悪用すれば報いを受ける」という仙人の言葉通り、張角の力と教えを笠に着た黄巾党が天下を乱しに乱した結果として、「道半ばで病死する」という報いを受けたのかもしれなかったが、張角自身はそれを否定する。自分は正しい。正しい物事のために術を使ったのだから報いなど受けるはずがない。あの病気はただの病気だった、と。
その後、黄巾党は瓦解し、残党は賊になる者、反乱を起こす者、曹操の軍に組みこまれる者といった形で分散していった。黄巾党は後漢を滅ぼすことはできなかったものの、後漢が国家としての体を維持できないことを世に知らしめ、その後の三国時代の到来に続くきっかけとなった。
人物
一人称は「ワシ」。
見た目通り食わせ者な老人で、殺意まみれなクリームヒルト相手に堂々と発言する等肝が座っている一方、浅はかな下剋上を進言した部下を憐れみと共に始末する冷徹なところもある。
「天下泰平、万民の幸せのために動く」という善なる目的意識を持っているが、そのための手段は選ばず、泰平のためなら天下を一時的に混乱に陥れてもよいという倫理観の持ち主。
良くも悪くも非常に行動力があり、必要ならば宗教も使うし、武力も暗殺も卑怯な策も使う。過程がいかに酷いものだろうと、結果オーライならば、悪びれず反省もしない厄介な狸ジジイ。
しかし自分がそこまでの野心家と思われているのを内心で気にしている意外なほどの純情さや、自爆装置といった男のロマンを好むお茶目な一面も併せ持っている。
能力
優れた道術の使い手で、主に天候にまつわる符を使用する。
更に太平要術によって、「黄色い布」を巻いたものを生物・非生物問わず操る妖術を会得しており、自慢の「黄巾傀儡兵」たちを召喚して使役する事にも長けている。
モーション中では、呪符によって雹、砂嵐、落雷、火炎と電撃の柱を巻き起こす能力を見せており、その他に黄巾傀儡兵を召喚して鎌やスコップ、松明で攻撃もさせる。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | E | E | D | A+ | A | A |
保有スキル
陣地作成(B) | キャスターのクラススキル。魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる |
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道具作成(B) | キャスターのクラススキル。魔力を帯びた器具を作成できる |
天公将軍(B-) | 黄巾の乱における最高指導者、「天公将軍」を名乗ったことを示すスキル。数十万を超える黄巾の民の頂点に立つ者としての指導力、指示力たるカリスマの類似版。主に軍事能力に関して発揮されるが、最後まで戦いきれずに病に倒れた影響や、黄巾の乱が仲間の裏切りによりなし崩し的に始まったことから、ランクはやや低い |
大賢良師(A) | 疫病を符水などで癒し、信奉を集めた太平道の創始者としての在り方を示すスキル。民間療法的治療能力、宗教家としての人心掌握術、話術、伝道能力などを総合したもの。軍事以外の面に関する対人能力とでも言うべきものであり、天公将軍よりもランクが高い |
太平要術(EX) | 詳細不明 |
宝具
蒼天已死、黄天當立(そうてんすでにしす、こうてんまさにたつべし)
- ランク:A
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~100
- 最大捕捉:500人
「我らが色を掲げよ!」
「『蒼天已死、黄天當立(そうてんすでにしす、こうてんまさにたつべし)』!!『歳在甲子、天下大吉(としはこうしにありて、てんかだいきちならん)』!!」
黄巾の兵たちが掲げたスローガン、反乱の題目の名を冠した宝具。漢帝国に対し最初に起こった民たちの明確な反乱行動という、大きな時代のうねりそのものの具象化。張角たち兄弟が操ったと言われる天候操作の妖術が起動し、嵐、雷鳴、雹、霧などの大規模対軍攻撃が行われる。
また黄巾の操作術で支配下においた傀儡兵、あるいは農民たちの行動操作も可能であり、組み合わせることでたとえ官軍に対しても真っ向から立ち向かうことが可能となる。
ゲーム上での性能
最大HP | 9,506(LV70) |
---|---|
最大ATK | 6,774(LV70) |
コマンドカード | Quick:2/Arts:2/Buster:1 |
宝具カード | Quick |
スキル1 | 天公将軍(B-) / 味方全体のQuickカード性能をアップ(3T)&Artsカード性能をアップ(3T) |
スキル2 | 大賢良師(A) / 味方単体のスター集中度をアップ(1T)&クリティカル威力をアップ(1T)&弱体状態を解除 |
スキル3 | 太平要術(EX) / 自身のNPを増やす(30~50%)&確率でフィールドを〔森〕特性にする状態を付与(3ターン)&確率でフィールドを〔水辺〕特性にする状態を付与(3T)&確率でフィールドを〔陽射し〕特性にする状態を付与(3T)&確率でフィールドを〔炎上〕特性にする状態を付与(3T) |
アペンド3 | 対キャスター攻撃適性 |
宝具 | 自身の宝具威力をアップ(1T)<OCで効果アップ>+フィールドが〔森〕特性の時、敵全体のQuick攻撃耐性をダウン(3T)+フィールドが〔水辺〕特性の時、敵全体のArts攻撃耐性をダウン(3T)+フィールドが〔陽射し〕特性の時、敵全体のBuster攻撃耐性をダウン(3T)+フィールドが〔炎上〕特性の時、敵全体のクリティカル発生率をダウン(3T)+敵全体に強力な攻撃 |
フィールドを操作しつつ、宝具で様々なデバフをばら撒くサブアタッカー。
宝具はQuickで敵全体に多段Hitするため大量のスターを獲得する事ができ、デバフと併せて次のターンにクリティカル攻勢をかける下準備になる。「太平要術」でNPをチャージしつつフィールドに様々な特性を付与し、宝具を使うにあたっての布石を打つ……のだが、実は宝具ですら次ターンでの「大賢良師」使用後のクリティカル攻撃への布石に過ぎないというとんだ食わせ者である。
組ませる相手は、当然ながら「フィールド依存系効果を持つが、肝心のフィールド操作系スキルを持たない」サーヴァント。ガウェインやジャガーマンのように強化クエストなどで自前のフィールド操作能力を得ている面子こそ徐々に増えているものの、過半数はそうではないため、確率とはいえ4種ものフィールド操作が可能な張角の存在は貴重である。なお、妖精騎士ガウェインは通常霊基と水着霊基ともにフィールド依存系スキル(陽射し、炎上)を持つ上、それぞれの性質もあってか相性が良い。
なお、フィールド操作の成功確率は強化成功率アップのバフで補整が可能。
関連人物
生前
実の弟達にして、黄巾党の同士。
マイルーム会話によれば、彼らのことは信頼していたらしい。
Fate/Grand Order
『トラオム』では彼女の副官を務めている。
その性格から信用されてはいないが優秀な為か重用されている。
契約したマスター。
基本的に関係性は良好だが、悪意なく黄色の布を渡して操れるようにしたがっており、バレンタインのお返しも執拗に似た物をチョイスし続けた(やり過ぎた所為でギャグスピンオフの『藤丸立香はわからない』でも警戒心を持たれるレベル)。油断も隙もないとはこの事だが、本人曰く「もし何かあった時、自分が手を出せる状態にしておかないと落ち着かない」らしい。
中華系の軍師サーヴァントだが、張角にとっては若造たち。
同じ三国志の人物たちであるが、活躍時期がそろって黄巾の乱以降であるので面識がない。
孔明と司馬懿は張角の没年まだ10歳にも満たない子供である。一応史実で陳宮のみは黄巾の乱の頃から曹操に仕えて活動しているため面識があるかもしれないが、やはり知らなかったのであろう。
伝説に違わぬ美貌に驚く反面、中身が残念過ぎて何とも言えない顔をする。
500年後の世に女帝が現れることに驚き、その治世を見定めようとする。
中華系の軍師サーヴァントだが、あちらが先輩。
伝説的な軍師がどう見ても若造にしか見えない為、年寄りをからかってるものだと思っている。
真人の域へと至った始皇帝の姿を見て驚愕している。「王や皇帝とて、道を拓いた者に頭を垂れることはあろうよ」と不遜な発言をしている張角だが、始皇帝に対しては尊敬語で言及している。
仙道術士の中華系サーヴァント繋がり。
共演の機会は多く、あちらからは「妖怪ジジイ」呼ばわりされている。
余談
宝具の名称についてだが、「黄夫當立(こうふまさにたつべし)」が正しいのではと思われがちだが、これは吉川、横山三国志のみの表現である。後漢書の皇甫嵩列伝、及び正史の三国志にあるとおり「黄天當立(こうてんまさにたつべし)」の読みが正しい。
デザインを担当したカワグチ氏は『Fate/Grand Order −turas réalta−』を連載している事でも有名であり、サーヴァントのデザイン担当は今回が初めてである。
関連タグ
Fate/GrandOrder サーヴァント キャスター(Fate)
ここから先、『死想顕現界域 トラオム』本編終盤のネタバレがあります。ご注意ください。
実は張角は、特異点トラオムを作った黒幕によって召喚された最初のサーヴァントであり、その願いに応える形で後続たちの対立を煽り、特異点を拡張しながら界域紛争を引き起こし続けていた。
しかしそこまでの大事を実現する代償として、尸解仙と呼ばれる領域に己をねじ込み、自らは動く事も考える事もない死体と化してエリア51に留まり続ける必要があった。
特異点内で活動していた張角は、記憶を消し本人であると思わせた分身であり、その事実を思い出してしまうと自己統一性が保てず消滅するが、本体が無事な限りは何度でも蘇る。
最終的に本体である死体(尸解仙)も、上記システムのおぞましさに内心嫌悪感を覚えていた青年モリアーティに破壊されたことで、完全に消滅した。