CV:木内秀信
「暴いてやろうぜ」
「約束しろ。絶対に生きて戻って来ると」
概要
TVアニメ6期のエピソード0として2023年に公開された映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』に登場する人物であり、本作における主人公の1人。
TVアニメ6期でも彼の事は度々言及されており、そちらの詳細については『水木(鬼太郎シリーズ)』の記事を参照。
原作漫画とほぼ同じ昭和30年代を舞台に、ある密命を帯び、東京から遠く離れた村『哭倉村』を訪れる。
そこで、人間ではない謎の男“ゲゲ郎”と出会い、互いの目的のために村の秘密を協力して探る事となる。
人物像
原作『墓場鬼太郎』での「のんびりとしたお人好し」から、「栄達の野心を抱きながらも非情になりきれない男」へと変更されている。
彼が「ギラギラした野心家」となったのは、徴兵により参加した第二次世界大戦の経験と、復員後に見た人間の醜さによるものである。
大日本帝国や上官の面子や保身により捨て駒として無茶な玉砕特攻を命じられた水木は、砲撃により負傷しながらも生き残る。しかし、自国に帰って来て見たものは焼け野原となった故郷と、頼りの筈の親戚に騙されて財産の全てを失い、泣き崩れる母の姿であり、隠匿した物資で贅沢三昧の生活を送るかつての戦争指導者たちの姿だった。
こうした経験から、水木は『弱者を一方的に搾取し、踏み躙る強者』に反感と敵意を抱きつつ、その一方で、使い捨てられない強者の立場に成り上がりたいという、矛盾した思いを抱えるようになる。
そのため勤務先の血液銀行においても虎視眈々と出世の機会を窺っており、「(密命を制すれば)重役の椅子は確実だ、捨てられる前に伸し上がる」との野望を胸に哭倉村を訪れる。
性格
表面上はクールでシニカルな言動や行動をとるが、しかし実際には感情豊かかつ直情的であり、持ち前の反骨心も手伝って、血の気の多さを度々露わにする。
目的の為には相手(それが『弱者』であっても)を利用するのに躊躇しないが、利用した事には多少なりとも罪悪感を持つ。
そして重要な場面では常に他人の為に動いてしまうなど、根は確かに善人であり、なかなか複雑で難儀な性格。
ドラマCD(BD豪華版特典)では女子供の死は堪えると語り、惨殺された女性の遺体を見たことで食欲を失い、ゲゲ郎に食事を譲っている。
水木と「タバコ」
水木は、劇中で序盤から終盤までに喫煙描写が度々登場する程のヘビースモーカーである。
愛飲するタバコの銘柄は『Peace』。後の時代で「ショートピース」と呼ばれる10本入りの両切り煙草で、大戦終了の翌年に自由販売たばこ第1号として発売され、発売当初は高級たばこに分類されていた。作中の1956年では、既に庶民的な煙草として定着していたと思われる。
水木が所持しているのは1952年に採用された新パッケージで、映画が上映された2023年でも現行で使われ続けており、視聴者にも馴染み深い煙草である。
葉巻には縁が無かった様で、取引先の社長の龍賀克典にからかい半分で勧められ、作法を知らずに咽るという失態を演じた後、悔しそうにしながらもポケットにしまいなおす場面がある。
- 作中で水木がトントンとタバコを弄ぶ様に叩く仕草を見せるが、これはフィルターのない両切りタバコの葉が口中に零れ出ないよう、反対側に葉を寄せて詰めるためのもの。
- 喫煙方法には深々と吸って肺に煙を入れる肺喫煙と、口中でじっくり味と香りを楽しむ口内喫煙がある。両切りのピースは濃厚であるため口内喫煙をする人も多い。葉巻もゆったりと口内喫煙で楽しむものなのだが、水木はいつもと同じ様な調子で吸おうとして咽たため、ピースを肺喫煙するヘビースモーカーである事が分かる。
考察
水木がいわゆる「タバコ飲み」であり、肺喫煙の愛好者になったのは、過酷な戦場にいた事が関係しているのかもしれない。
戦時中激戦区に配属された日本兵のほとんどは、短い休息時間で乏しい配給のタバコ一本を大勢の兵員で回しながら吸う中で、より多くのニコチンを摂取可能な肺喫煙を好んだ。
両切りタバコは口内喫煙を想定したものだが、いつ敵からの攻撃が来るかもわからない中、悠長に香りを楽しむ暇はない。兵士達にとって、死の恐怖を一瞬でも忘れるため、今この瞬間に気持ちよく吸う事の方が遥かに重要だった。
なお、タバコによる肺がんのリスクが指摘されるのは、終戦後となる1950年代に入ってからであり、これに伴いタバコ会社は低タール製品の開発や、フィルター付きタバコの普及に力を注ぎ始める。
日本で発売された初のフィルター付きタバコは『HOPE』(後のショートホープ)。以降、日本のタバコはフィルター付きが主流となるが、これには元復員兵達に強く残った肺喫煙の習慣が後の世代に受け継がれたため、とする説もある。
戦争の影響
左瞼を縦断する傷跡、左耳上部の欠損、左胸の火傷跡など、砲撃により左半身に広範囲の負傷を受けている。
また日常のふとしたきっかけから戦争の記憶が蘇る、悪夢にうなされるなどのPTSDを発症している。
食事の際には、南方で飢えに苦しんだ経験から、味わうよりただ生きるためにかきこむなど、10年を過ぎても戦争で受けた心身の傷が癒えていない事が窺える。
戦闘能力
作中では裏鬼道の見張りを出し抜いて長田家から抜け出す、反射的に自分よりも大柄な男を背負い投げする、手斧(鉞)を使いこなし一撃で鉄の錠前を破壊するなど、高い体術・技術を発揮する場面が度々ある。
終盤では見張りを音もたてずに昏倒させて長銃を奪取、振り下ろす得物(斧)に側面から狙撃して弾き飛ばし、単発で次弾が無いことを確認する(音声ガイドによる)と即座に投げ捨て、メスに持ち変えるなど、その経歴から銃の扱いにも長けている。
- ティザービジュアルでは従軍時の三八式を担いでいる水木だが、見張りから奪ったのは軍払い下げの単発式村田銃。本来は猟銃として改造を施されているはずだが、作中では敢えてライフルとして扱われている(リサーチャーによる)。
年齢について
作中での水木の年齢について、古賀監督は「青年(24歳まで)より少し上」、作画監督の谷田部は「青年という年齢ではない」とそれぞれ発言している。
なおキャラクターのリスペクト元である原作者、水木しげるは1922年生まれ、昭和31年時点では34歳となる。
容姿
原作の『墓場鬼太郎』をベースにしつつも大胆にアレンジされている。
歴代の水木はオールバックが多いが、彼は後ろを刈り上げた黒髪のセンターパートである。目立つ特徴の一つとして「涙袋」が描かれている。
また、作中では龍賀丙江から「(二枚目俳優の)佐田啓二みたい」と容姿を評されている。
戦争の際に負傷しており、左目に疵がある上、左耳の上部が少し欠落している。普段は服に隠れて見えないが、左上半身の広範囲にも砲撃による傷跡が残っている。
- キャラデザインと作画監督を担当した谷田部透湖は、原作『墓場鬼太郎』の水木青年が男前の造形で描かれていることを念頭に置きつつ、水木のデザインを立ち上げた。作画上でも「男前扱いされるキャラです」との指示が出されており、「所謂美形ではないが色気のあるキャラ」というゲゲ郎との対比となっている。
- 体格は当時の一般的な日本人男性に合わせ、すらりと高身長のゲゲ郎と合わせる事でバディ感を強調した。また、アニメキャラにはあまりないデザインとして、涙袋を取り入れたと語っている。
- 原案では歴代の水木同様オールバックだったが、左目の疵が目立ってしまう為センターパートに変更となった。
キャラクター設定の経緯
当初はシナリオが迷走し、キャラ付けも定まらなかったが、監督の古賀豪がアニメーターの谷田部透湖をキャラデザインに起用した事で流れが変わる。
自身が熱烈な水木しげる作品のファンである谷田部はシナリオ打ち合わせの段階から積極的に参加し、更にipadを持ちこみその場でラフスケッチを描いていった。
『野心家』というキャラ付けは谷田部の発案によるもので、『復員兵』という設定もその直後に決まったという。また水木のキャラクターには、『弱さを抱えた男が頑張る姿の格好良さ』という谷田部の提案も組み込まれている。
最後に古賀監督が「戦場で心身に傷を負った反動でモーレツサラリーマンになる。当時はPTSDの認識も無く(※1)誰からもケアされず、出世して金を稼ぐ事で過去を忘れたい」という背景を設定し、彼の抱える『傷』を絵でも表現するため、傷跡を加えた。
その後、これらの設定から「具体的な人物像」を定めるため、当時の二枚目映画スター「佐田啓二」の演技も参考にされた。
担当声優の木内秀信は、オーディションに合格した後、古賀監督から2つの資料を渡されたという。
1つは佐田啓二の主演作『あなた買います』(白黒映画)で、実際の演技についても白黒映画の雰囲気を出すため、通常のアニメでは用いないかなりの早口でハキハキと発声するよう求められた。
もう1つは原作者水木しげるの従軍経験をもとに描かれた『総員玉砕せよ!』で、木内は自身が子供の頃、神戸で帰還兵(復員兵)を見た思い出(※2)や、祖父母から聞かされた戦時の話を合わせて背景とし、軸として演じる事を心に留めた。また、監督から「戦後の復興を生きた人々の強さを出したい」との思いを聞き、力強い水木を作って欲しい、と受け止めたと語っている。
※1…日本では19世紀末から事故や戦争での神経症として知られてはいたものの、精神科医さえ殆ど関心を持つ事は無かった。PTSDがようやく注目を集めるのは、1995年の阪神淡路大震災からであり、欧米の研究に比しての遅れが指摘されている。
※2…昭和50年(1975年)前後までは、まだ戦争で手足を失った傷痍軍人を街中で見かける事もあった。中には生活に窮して金銭を乞うものもおり、さらに五体満足でありながら包帯を巻いて物乞いをするエセ傷痍軍人なども存在した。
原作者との共通点
原作者、水木しげるの生誕100周年記念作品である今作では、水木のキャラクターに原作者の経歴やエピソードと共通する部分が多く存在し、一部は水木プロの要望により意識して盛り込まれている。
ただし、水木しげるの長女である原口尚子と水木プロダクション社長の原口智裕は「アニメの水木はあくまで独立したキャラクターであり、水木しげるとイコールにはしないでほしい」旨を発言している。
- 「水木」のイントネーションがこれまでの作品とは異なっている(頭にアクセントを置く「み」ずき ではなく、平板な発音の「みずき」)。これは生前の水木しげるご本人が同じイントネーションで周りから呼ばれていたためで、水木プロからの希望により声優に指導が行われたという。
- 従軍時代の出征先が南方の島であり、玉砕を辛くも生き延びている。
- 砲撃による負傷を体の左部分に受けている。
- 墓場で考え事をする趣味がある。水木しげるは墓地を死者達の街の様に捉え、散策しながら思考にふけっていた。
- 幼い頃、「子守の婆さん」から妖怪についての知識を学んでいる。
余談
TVシリーズ第1話では、目玉おやじの語りに合わせて水木が生まれたばかりの鬼太郎を抱えたショットが挿入されるが、こちらの水木はデザインが大きく異なる。
これは『ゲ謎』の企画が立ち上がったのが6期完結後であるためだが、設定上において同一人物でありながら別人のような容姿となっているため、ファンの間でネタにされることがある。
関連イラスト
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野心を抱く男の選択(ネタバレ注意)
※以下、映画本編の重大なネタバレを含みます。まだ視聴していない方や、ネタバレが嫌な方はスクロールする事をお勧め出来ません。
ゲゲ郎こと鬼太郎の父と共に調査を進める中で、水木は哭倉村の秘密に触れ、権勢を誇る龍賀一族の血塗られた歴史と隠された闇を知る事となる。
会社からの密命である秘薬『M』の恐るべき正体と、相棒となったゲゲ郎の妻の行方、龍賀一族殺しの哀しい真実、全ては先代当主の龍賀時貞の野望がもたらしたものだった。
真相に辿り着いた2人は時貞と対峙するが、彼が使役する妖怪“狂骨”の圧倒的な力の前にあえなく敗北し、ゲゲ郎は血桜に捕らわれてしまう。
水木もまた禁域の妖気に耐えられず倒れるが、弱者を踏みにじるものへの怒りを胸に再び立ち上がり、手斧を引き摺りながら時貞に詰め寄っていく。
水木の精神力に感心した時貞は、「自分の配下になれ。会社をいくつも持たせ、いい服や美酒、美女を与えてやる」と誘いかける。しかし水木は一言、
「あんた、つまんねえな!」
と言い放つと、時貞の持つ髑髏(狂骨を操るための呪具)を粉砕する。
時貞は悲鳴をあげ「狂骨が暴れて国ごと亡ぼすぞ!」と叫ぶが、弱者を生贄に繁栄する人間社会そのものに愛想を尽かしていた水木にとっては、もはやどうでもよい事だった。
「ツケは払わなきゃなぁ!!!」
結末
制御を失った狂骨は時貞に襲い掛かり、永遠に救われない姿へと変えてなお暴走を続けるが、子孫であるゲゲ郎達を思う幽霊族の愛情に包み込まれ、霊毛ちゃんちゃんこへと姿を変えた。
こうして闘いは終わったものの、綻び始めていた禁域の結界は、術者を失いいよいよ限界を迎えようとしていた。
事態を悟ったゲゲ郎は、このままでは呪いが日本を滅ぼすとして、「自分が依り代となり怨念を鎮める」と水木に告げる。
「放っておけそんなもん、お前が犠牲になる事はねえんだ!」と返す水木。しかしゲゲ郎は瀕死の妻を水木に託すと、自分が呪いの依り代となり狂骨を食い止めている間に村を脱出するよう促し、記憶と心を失わない様にと霊毛ちゃんちゃんこを着せる。
水木はゲゲ郎に必ず生きて再会すると誓わせ、ゲゲ郎の妻を抱えて走り出すが、身重の身を気遣ってか、千本鳥居をくぐる頃には彼女にちゃんちゃんこを着せ直している。
そのため、村外の消防団に発見された時にはその髪は白くなり、村での記憶も失われてしまっていた。
「分からない、なんでこんなに悲しいんだ」
現代パート
物語の冒頭と終盤近くに差し込まれる現代パートでは、目玉おやじ、鬼太郎、ねこ娘、および山田という雑誌記者が哭倉村を訪れている。
この時目玉おやじは「今日はあの男もここに来ておるかもしれんのう」と言い、その後天を見上げて「見ておるか水木」と呟いている。この台詞により、水木は人生のどこかで哭倉村の記憶を取り戻している事、またその後の水木の魂は天国に行った事が示唆されている。
後日譚
エンドロールでは水木とゲゲ郎夫妻との再会が、『墓場鬼太郎』へのオマージュと共に描かれる。
上述の通り水木は哭倉村での記憶を失ってしまったため、ミイラ男の様な姿になったゲゲ郎を友と認識出来ず、恐怖から逃げ出してしまう。
しかし何か気にかかる部分があったのか、水木は再び夫婦が暮らしていたボロ屋を訪れ、夫婦の亡骸を発見する。その姿を憐れんだ水木は、まだ形が残っていたゲゲ郎の妻を埋葬して墓を作る事で弔ったが、その直後に産まれた鬼太郎が墓穴から這い出てくる。
その異様な姿を見た水木は「化け物の子だ、どんな禍を呼ぶか分からない」、「それなら、いっそここで」と鬼太郎を墓石に叩き付けて殺そうとするが、その瞬間、脳裏に失われたはずのゲゲ郎との記憶が微かに過る。
振り上げていた腕を下ろし、産まれたばかりの鬼太郎を胸に抱きしめる水木と、その姿を少し離れた場所から見つめる目玉のみになったゲゲ郎。
そこで本作は幕を閉じる。
更なる余談
その後の水木について
品川での舞台挨拶において、脚本の吉野と監督の古賀は以下の様に語っている。
吉野:「SNSでは墓場鬼太郎の様にこの後水木が酷い目に遭っちゃうわけ?という声があるが、あそこには繋がらない。6期、もっと言うと特に3期以降のヒーロー像の鬼太郎が生まれたきっかけを描いた」
古賀:「映画冒頭の血液銀行、部長が時貞の訃報を聞いたシーンで、水木が社長室に行くか否かで6期と墓場が分岐した。墓場はいかなかった」
本編最終パート前に流れるEDでは、原作風のタッチで「墓場鬼太郎」のシークエンスをなぞり、最終パートに繋げるというオマージュを込めた仕掛けが行われている。
これに加えて、
- 『ゲ謎』で鬼太郎を知った人は「アニメは全て独立した別設定の別世界」という前提を知らなかったこと
- 映画鑑賞前の「履修」として墓場鬼太郎第1話の視聴を勧める人が多かったこと
が重なった結果、「映画はせっかく希望を見せて終わったのに、結局悲劇に繋がってしまうのか」という誤解を生むこととなった。
吉野と古賀の会話はその誤解を解くための注釈だったが、今度は古賀の発言だけが抜き出されて広まってしまい、「水木の行動でルートが分岐する=ゲ謎と墓場は同じ世界である」との誤解が生まれてしまった。
実際には、『ゲ謎』は6期鬼太郎の前日譚という位置づけであり、作品のその後が繋がるのも6期の世界である。
水木と鬼太郎の関係
脚本の吉野は、舞台挨拶でのトークにおいて
「自分が書かせてもらったのは、人間を想ってくれる、水木に恩義を感じている鬼太郎」
だと話している。
また、雑誌インタビューにおいて
「原作”墓場鬼太郎”での悪童と、TVアニメ(特に3期以降)のヒーロー然とした鬼太郎の差は、水木の愛をどれだけ受けたかによるのでは、と考えた」
「鬼太郎を見て若干引いてしまった(墓場の)水木と、記憶を失っても鬼太郎を抱きしめて愛おしむ(ゲ謎の)水木、その違いが鬼太郎がヒーローとなる分岐点」
と語っている。
書き下ろし入場特典では
谷田部透湖による入場者特典第一弾の書き下ろしビジュアルカードには、幼い鬼太郎を肩車する笑顔の水木が描かれている。
鬼太郎の母親を守って村外へ逃げのび、そのために記憶を失いながらも彼女の遺体を葬る優しさを失わず、その墓から生まれた鬼太郎を拾い上げた水木。彼は鬼太郎にとって二重の意味で命の恩人であり、原作での関係を越えた大切な存在となった。
鬼太郎が両親を始めとした先祖を虐げ滅ぼした人間の醜さや愚かさを理解しながら、それでもなお人間を守りたいと思う様になったのは、水木という存在があったからこそと言えるだろう。
関連タグ(ネタバレ)
TVシリーズの人間側のヒロインにして、もう一人の主人公とも言える存在。彼女もまた鬼太郎との出会いをきっかけに、妖怪の存在や気配を察知出来る様になっている。更に終盤において、鬼太郎を救った代償として鬼太郎ファミリーに関する記憶を全て失ってしまう所も水木と似通っているが、こちらは10年後に記憶を取り戻して鬼太郎達と再会を果たしている。
劇中で幾度となく鬼太郎達の危機を救う活躍を見せているが、まなの場合鬼太郎との関係性は『相棒』ではなく飽くまで『良き友人』、または『信頼出来る仲間』と言った所。
Netflixで配信されている『令和悪魔くん』の第10話に登場したゲストキャラクター。その容姿の特徴や台詞により、本作の水木自身である事が匂わされている。ただし古賀監督曰く、「映画とは別のスタッフによるファンサービスの一つであり、別の世界の話だと聞いている」との事。
二次創作では水木の老後の姿として拝借される事が多い。