概要
この世のある詩人が「歩いて行けない隣」と呼んだ異世界“紅世”からやってくる生命体。
紅世に住む者全てを指すが、作中では主に、この世に留まるため人間を食らう個体に対する呼び名として使われる。
あちらの世界における「人間」にあたり、男女の別等、精神構造は変わらないが、出自ゆえ価値観等はややズレている。
彼らがあらわす姿は人型、動植物型、無生物型など多種多様。実力もまた個体差が大きい。特に強力な“徒”は“紅世の王”と呼ばれる。
更に“王”の中には紅世における世界の理を体現する“神”と呼ばれる者もいる。
“徒”には“紅世”での本名にあたる真名と、この世で付ける通り名がある。通り名のほうは時代の移り変わり等の理由により複数持つ者もいる。
作中世界の万物を在らしめる「存在の力」を消費することで在り得ない現象を起こす異能・術を持つ。そうした術を「自在法」と呼び、特にそれらに卓越する者を「自在師」と呼ぶ。
この世界の人間が持つ「存在の力」は“徒”が取り込み、自分のものにできるため、“徒”たちは“紅世”からこの世界にやってきては無力な人間を喰らい、欲求の赴くまま好き勝手に力を振るう。
そうやって人が“徒”に喰われると、その存在そのものが世界から消え去り、家族や知人からの記憶からもその存在が消失する。例外として、記憶するのが“紅世”の事柄に深く関わった者の場合はその限りではない。
『異端者』
“徒”の中には、「人間を喰らい存在の力を消費し跋扈することで世界に綻びが生じる」と考える者もおり、彼らは自分たちが選んだ人間に力を貸し、“徒”を倒し得る存在“フレイムヘイズ”に変え、共に人を喰らう“徒”たちを討滅している。
主人公シャナもそうしたフレイムヘイズの一人である。
端的に言えば、フレイムヘイズは異端の力をあえて受け入れ、それを正義のために行使する者であり、紅世の徒は異端の怪人にあたる。
名有りの“徒”の一覧
太字は組織内の幹部格、斜線は神を冠する存在。
本編登場
無所属
仮装舞踏会(バル・マスケ)
通名 | 真名 | 初登場巻 |
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伏羲 | 祭礼の蛇 | XIV |
シュドナイ | 千変 | III |
ベルペオル | 逆理の裁者 | VII |
ヘカテー | 頂の座 | IV |
フェコルー | 嵐蹄 | VIII |
デカラビア | 淼渺吏 | XIII |
ハボリム | 煬煽 | XVII |
ストラス | 翠翔 | VIII |
オロバス | 獰暴の鞍 | X |
レライエ | 朧光の衣 | XIII |
マモン | 冀求の金掌 | XIX |
リベザル | 驀地祲 | XVI |
ピルソイン | 蠱溺の盃 | XVI |
ガープ | 道司 | V |
ウィネ | 琉眼 | V |
オルゴン | 千征令 | V |
ビフロンス | 吼号呀 | XIV |
ザロービ | 聚散の丁 | XIV |
プルソン | 哮呼の狻猊 | XVII |
ファレグ | 放弾倆 | XVIII |
ブファル | 駒跳の羚羊 | XVIII |
エギュン | 珠帷の剔抉 | XVIII |
ウアル | 駝鼓の乱囃 | XVIII |
パイモン | 呻の連環 | XVIII |
バティン | 匣迅駕 | XVIII |
バルマ | 化転の藩障 | XVIII |
オセ | 翻移の面紗 | XVIII |
とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)
通名 | 真名 | 初登場巻 |
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アシズ | 冥奥の環 | X |
メリヒム | 虹の翼 | V |
イルヤンカ | 甲鉄竜 | X |
モレク | 大擁炉 | X |
チェルノボーグ | 闇の雫 | X |
ジャリ | 凶界卵 | X |
ウルリクムミ | 巌凱 | X |
ソカル | 焚塵の関 | X |
ニヌルタ | 天凍の倶 | S |
フワワ | 戎君 | S |
アルラウネ | 架綻の片 | X |
革正団(レボルシオン)
百鬼夜行
宝石の一味
導きの神
外伝・スピンオフ登場
無所属
マカベアの兄弟
轍(ラット)
色盗人(いろぬすびと)
通名 | 真名 | 登場巻 |
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バロメッツ | 踉蹌の梢 | 短編『クイディティ』 |
巌楹院(ミナック)
通名 | 真名 | 登場巻 |
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ゴグマゴーグ | 盤曲の台 | 『X Eternal song ‐遙かなる歌‐』 |