そびえる天を睨む。
喝采は失われ、繁栄は虚偽に落ち、多くの願いは砕け散った。
―――その煉獄に、光は差すか。
今は旧き辺獄の底――――――
叶うなら、唯ひとりの喝采を――――――
全天の星よ、喝采を 天幕を炎と散る
概要
TVアニメ「Fate/EXTRA」のタイトル。
2016年3月27日に開催されたアニメイベント「AnimeJapan 2016」内の『Fate project 2016』にて発表。
シリーズ初の映像化となる。放送は当初は「2017年放送」とされていたが、下記の通り、2018年1月放送となった。
制作は『Fate/EXTRA-CCC』でOPムービーを担当したシャフト。
脚本を奈須きのこが担当。氏曰く「アニメならではのオリジナル要素を含む脚本になる」との事。
上記の通り「Fate/EXTRA」を下敷きとしてるが原作ゲームとは異なるストーリー・設定・展開となっているため、「Fate/EXTRAのアニメ化」ではなく「Fate/EXTRAシリーズの新作品」と考えたほうが良い。
第五弾キャラ別CMにて通常放送の『オブリトゥス地動説』とスペシャル放送の『イルステリアス天動説』が発表された。
通常放送の放送日時はTOKYO MX、群馬テレビ、とちぎテレビ、BS11が2018年1月27日から、MBSが2018年1月30日から全10話が放送された。
通常放送の最終話最後にスペシャル放送の予告と放送時期が同年7月放送であることが発表され、MBSを除いた4局では7月29日に第11話から最終回までを2時間一挙放送で、MBSでは7月29に第11・第12話を、翌週の8月5日に最終回を放送した。(時間帯も4局は19時~21時のゴールデンタイムだが、MBSは深夜2時台になっている)
上記に加え、ネット配信はNetflixの独占配信となる。
制作スタッフ
原作 | TYPE-MOON / Marvelous |
---|---|
シリーズ構成 | 奈須きのこ |
キャラクター原案 | ワダアルコ |
総監督 | 新房昭之 |
シリーズディレクター | 宮本幸裕 |
キャラクターデザイン/総作画監督 | 滝山真哲・山村洋貴 |
アクションディレクター | 三輪和宏 |
メインアニメーター | 松浦力・村山公輔・岩本里奈 |
色彩設計 | 日比野仁 |
美術監督 | 望月卓磨 |
CG監督 | 高野慎也 |
撮影監督 | 会津孝幸 |
音響監督 | 鶴岡陽太 |
音響制作 | 楽音舎 |
編集 | 松原理恵 |
音楽 | 神前暁 |
アニメーション制作 | シャフト |
主題歌
オープニングテーマ「Bright Burning Shout」
作詞 - 田淵智也 / 作・編曲 - 神前暁 / 歌 - 西川貴教
一話目ではEDで使用、十話目では未使用。
エンディングテーマ「月と花束」
作詞・作曲・歌 - さユり / 編曲 - 江口亮
一話目では未使用。
登場人物
???(CV:???)
レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ(CV:朴璐美)
ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ(CV:羽多野渉)
トワイス・H・ピースマン(CV:東地宏樹)
ゲストサーヴァント
ニール・アームストロング:EXTRA本編で存在が示唆されていたサーヴァント。シンジの回想に登場した宇宙服の人物が彼と思われる。
ダレイオス三世/フェルグス・マック・ロイ/レオニダス一世:バーサーカーとして登場。
風魔小太郎:ロビンに敗れたサーヴァント。
鈴鹿御前:Fate/ExtraCCC系列の作品の唯一参戦。
無銘:石像のような姿で登場。
ドラマCDで登場
ライダー:「あまり者の聖杯戦争」に登場したミサオのサーヴァント。巨大な狼の姿をしている。
狐:「狐の語るおはなし」の語り手。
パパルパム・ミュートリン(CV:山本亜衣):「あまり者の聖杯戦争」に登場した、1000年前のミサオの対戦相手。
各話リスト
各話サブタイトルはアニメ版『Fate/Apocrypha』と同じくED曲直前に表示される。
オブリトゥス地動説
話数 | タイトル |
---|---|
1 | 今は旧き辺獄の底(プレテリトゥス・リンブス・ヴォラーゴ) |
2 | 死相(デッド・フェイス) |
3 | 黄金鹿と嵐の夜(ゴールデン・ワイルドハント) |
4 | 顔の無い王(ノーフェイス・メイキング) |
5 | 祈りの弓(イー・バウ) |
6 | 永久機関・少女帝国(クイーンズ・グラスゲーム) |
7 | 誰かの為の物語(ナーサリー・ライム) |
8 | 无二打(デッド・エンド) |
9 | 招き蕩う黄金劇場(アエストゥス・ドムス・アウレア) |
10 | 無限の残骸(アンリミテッド/レイズ・デッド) |
イルステリアス天動説
話数 | タイトル |
---|---|
11 | 転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン) |
12 | 天輪聖王(チャクラ・ヴァルティン) |
13(最終話) | 喝采の薔薇(オリンピア・プラウデーレ) |
用語
※公式サイトより引用。原作と共通のものは割愛。
焼却炉
辺獄の薔薇園。立ち入った生徒の半数は意味消失からの自殺に陥っている。廃棄物として捨てられたものの跡地。良くないもの、悪夢を見る場所として知られる。構造帯そのものが破損しているためSE.RA.PHの清浄機能が働いておらず、ここに訪れた者は三層のレイヤーを同時に視る。
一つは元々用意された土台。廃墟。
一つは予選参加者全員に見せていた共通幻想。学園。
そして一つは来訪者が持ち込んだ原風景。トラウマ。
ムーンマイルラダー
上昇し、七天の海の戦いへと導くもの。聖杯戦争に参加したマスターが、対戦相手であるマスターに勝利した時のみ下ろされるSE.RA.PHの基本原則。
下から上の階層へ上るにはこのラダーを使用する必要がある。傷を癒す効果もある。
余談ではあるが、下の階層に下りるだけならラダーは必要ではない。
新設海洋都市ケープ
もともとはSE.RA.PHの七層を構成する第一階層だったが、SE.RA.PHの管理から解放された都市。
間桐シンジにより、争いが起きないように一定の法律のもと都市行政によって管理されている。
死相。チャクラ・ヴァルティン成立後、ごく稀に発露するようになった強化現象。
サイバーゴーストは、生を求めて彷徨う肉体の無いもの。一方で、デッドフェイスは、生きながら死に囚われた、何も生み出さない悪性情報の一種。
熾天の檻が閉ざされ、聖杯戦争が終わったことで死者の無念を分解する浄化機能が停止し、死を放置することになった。そこから生まれたものが死相―――デッドフェイスである。
死を迎えながら死にきれない精神情報は電光の仮面となり、死した肉体を動かし、いずれ肉体すら悪性情報に変質させ、その素顔を死の貌に塗り替えてしまう。満足な終わりを迎えた肉体すら汚染し、『動く死人』に変わってしまった時、その生命意義はすべて失われ、フロアをさまようだけの災害となる。
チャクラ・ヴァルティン
天輪聖王。セイヴァーと呼ばれるサーヴァントが持つ宝具。
聖杯戦争のルールを変えたと語られる。
フロアマスター
各階層の仕組みがそれぞれ独立したものになって、階層に残ったマスターが自動的になったもの。
その時に生存していたもの、あるいはその階層の戦歴の中でもっとも優れたマスターが選ばれる。
チャクラ・ヴァルティン成立後のシステムであり、成立時にその階層マスターが生きていればその者が任命、生存者がいない場合は敗退マスターの中から最も優れた者が選ばれる。
フロアマスターは担当階層を己の力量に合わせて作り変えることが可能。
悔根の森
第二階層に広がるダン・ブラックモアが狩場とする森林。
刻を告げる鐘楼が鳴り響いた時、迷い込んだマスターはその頭部を撃ち抜かれ、『決闘』に至る事もできず抹殺されてきた。『停滞の海』から戦いに訪れたマスターたちは、入り口である「王城」を出た瞬間に狙撃され、森への撤退を余儀なくされた。
忘却の庭
第三階層と固有結界「名無しの森」が融合したもの。
ここでは誰もが時間の迷子になる。
人生は連続した物語に見えているだけで、実際は過去と現在のシャッフリングにすぎない。
ザザ鳴りの街
第五階層の舞台である雨が降り続く街。
フロアマスターは既に死亡したと判定され、他にマスターもいなかった為、一騎打ちによる勝者輩出は行われない。そのため、ラダーは既に下りている。
心臓世界アストライア
第六階層の中心にそびえるドーム。
ここには無限に生み出され続ける『彼女たち』のオリジナルが眠っている。
当初の謎
- 「Last Encore」という副題が何を意味しているのか
- 電脳世界的なゲーム版とはだいぶ異なる退廃的な風景
- 煉獄を始めとする不穏な単語がいくつも含まれたキャッチフレーズ
- 男主人公の名前が従来のデフォルトネームである「岸波白野」ではなく「岸浪ハクノ」であること
- ゲーム中にも登場したとある場所で消滅しかけている女主人公
- 第4弾のキャラ別CMは4回戦のランサーあるいはバーサーカーのPVかと思いきや、本来5回戦の筈のアサシンのPVとなっている。
- さらにキャスト情報からクラスは『バーサーカー』。
とPVの時点で従来のゲーム版とは異色の描写などから少なくとも単純なFate/EXTRAのアニメ版と言うことではないのは確かであると思われていた。
外部リンク
TVアニメ Fate/EXTRA Last Encore 公式サイト
TVアニメ Fate/EXTRA Last Encore 公式Twitter
YouTubeアニプレックス公式チャンネル本作関連動画リスト