テッド(1作目)
あらすじ
1985年、ボストン郊外のこと。
一人ぼっちの少年ジョン・ベネットは、テディベアが話し相手になってくれないかと、いつも思っていました。その強い強い願いは唐突に叶いました。奇跡が起こり、テディベアの《テッド》に命が宿ったのです。
テッドはテレビを通して、たちまち全米の人気者になりましたが、人気者の末路は悲惨なものです。テッドが違法ドラッグで逮捕されると、誰も見向きもしなくなりました。
それでもジョンとテッドは親友でした。そして27年の月日が流れ、2012年。
ジョンもテッドも立派な中年になっていましたが、ジョンはうだつのあがらないレンタカー屋、テッドはハッパを吸う毎日。趣味は『フラッシュ・ゴードン』の鑑賞。二人そろって雷がダメなところも昔のまま。
同居人でジョンの恋人ローリーは、交際4年目でそろそろ結婚を考えたいのですが、ある夜テッドが売春婦たちとイカレポンチなことをしていたのに激怒し、テッドを追い出そうとします。
相談の結果、テッドはジョンの家を出て一人暮らしを始め、それぞれの自立が始まります。
概要
アメリカのコメディアンであるセス・マクファーレンが監督、脚本、製作、そしてテッドの声を演じた。
かわいらしいテディベアが主役だが、あくまで大人向けであり下ネタ、毒舌、ブラックジョークが飛び交う。また『フラッシュ・ゴードン』を始めとした、実在作品に関するネタも多く含まれている他、フラッシュを演じたサム・J・ジョーンズが本人役で登場する。
日本での展開
日本ではR-15で、2013年1月18日公開。
テッド役の吹き替えには毒舌で人気の有吉弘行を起用した。
字幕・吹き替えの翻訳には町山智浩の監修の下、アメリカ人向けに書かれた固有名詞を日本人向けに置き換えるローカライズが行われた。
たとえば以下の通り。
- テディ・ラクスピン(しゃべって動くクマのおもちゃ)→くまモン
- 『パトカー・アダム30』(アクションドラマ)→ガチャピン
- ジョーン・クロフォード(虐待を描いた映画『愛と憎しみの伝説』のモデルとなった女優)→星一徹
これらはTwitterで公募したものである。
大人になるまで待てない!バージョン
日本でも予想外の大ヒットをしたことから、過激なネタをカットし、表現をマイルドにしたPG-12版が製作され、同年7月5日から公開された。吹き替え版のみで、テッドの声は有吉ではなく声優の遠藤純一。
ソフト化はされておらず、上映終了後は幻のバージョンとなっていたが、2015年8月28日の「金曜プレステージ」(フジテレビ系)で地上波テレビ初放送された。その際、テッドの声を有吉が新規に撮り下ろしたため、また独自のバージョンになっている。
キャスト
役名 | 配役 | 日本語吹き替え |
---|---|---|
テッド(声) | セス・マクファーレン / ゼーン・コワンズ(幼少期) | 有吉弘行 / 釘宮理恵(幼少期) / 遠藤純一(PG-12版) |
ジョン・ベネット | マーク・ウォールバーグ / ブレトン・マンリー(幼少期) | 咲野俊介 / 田村睦心(幼少期) |
ローリー・コリンズ | ミラ・クニス | 斎藤恵理 |
レックス | ジョエル・マクヘイル | 三木眞一郎 |
ドニー | ジョヴァンニ・リビシ | 落合弘治 |
ロバート | エイディン・ミンクス | 沢城みゆき |
ガイ | パトリック・ウォーバートン | 立木文彦 |
トーマス | マット・ウォルシュ | 大塚芳忠 |
タミ・リン | ジェシカ・バース | 小島幸子 |
フランク | ビル・スミトロヴィッチ | 飯塚昭三 |
スタッフ
監督・原案 - セス・マクファーレン
脚本 - セス・マクファーレン / アレック・サルキン / ウェルズリー・ワイルド
製作 - スコット・ステューバー / セス・マクファーレン / ジョン・ジェイコブス / ジェイソン・クラーク
製作総指揮 - ジョナサン・モーン
音楽 - ウォルター・マーフィー
撮影 - マイケル・バレット
編集 - ジェフ・フリーマン
製作会社 - メディア・ライツ・キャピタル / ファジー・ドア・プロダクションズ / ブルーグラス・フィルムズ / スマート・エンターテインメント
配給 - ユニバーサル・ピクチャーズ(アメリカ) / 東宝東和(日本)
データ
公開 - 2012年6月29日(アメリカ) / 2013年1月18日(日本)
上映時間 - 106分
製作国 - アメリカ合衆国
言語 - 英語
テッド2
あらすじ
テッドが結婚することになりました。相手はスーパーマーケットのアルバイトで知り合ったタミ・リンです。盛大に結婚式が開かれる中、ジョンはローリーと離婚したショックを引きずって新しい恋に踏み出せずにいました。
そして1年後、テッド夫妻の新婚生活は喧嘩ばかりで、早くも離婚の危機を迎えていました。同僚から子供を作るように薦められますが、テッドはぬいぐるみです。理想の精子を手に入れようと、てんやわんやの騒動を繰り広げますが、結局タミ・リンの子宮に薬物汚染が見つかったことで不妊が発覚してしまいます。
残された手段は養子を引き取ることでしたが、身元調査でテッドに人権がないこと明らかになり、断られてしまいます。さらに人権がなかったことで仕事もクビになり、各種契約も失効、結婚も無効とされ、芋づる式に悲劇に見舞われてしまいます。
テッドの人権を主張するため、ジョンとテッドは弁護士事務所を訪れます。そこで無報酬を条件に見習い弁護士のサマンサを紹介され、3人で裁判に向けての戦いが始まります。
概要
前作が世界中でヒットしたことを受けての続編。キャストのほとんどが続投する中、ミラ・クニスは出ていない。
NFL選手のトム・ブレイディやアメリカのコメディアン、リーアム・ニーソンらのカメオ出演もある。
また、実在企業のハズブロがテッドを製造したメーカーとして登場し、クライマックスはコミコンが舞台となる。
日本での展開
日本では前作同様R-15で2015年8月28日公開。
テッドの吹き替えは有吉弘行が続投。字幕・吹き替えにおける固有名詞のローカライズは今回は行われていない。
PG-12版の「大人になるまで待てない!バージョン」は今回も用意されており、9月12日より一部劇場で公開となった(キャストはR-15版と同一)。
キャスト(新規)
役名 | 配役 | 日本語吹き替え |
---|---|---|
サマンサ・レスリー・ジャクソン | アマンダ・セイフライド | 清水理沙 |
パトリック・ミーアン | モーガン・フリーマン | 坂口芳貞 |
シェップ・ワイルド | ジョン・スラッテリー | 大塚芳忠 |
リック | マイケル・ドーン | 銀河万丈 |
ジョイ | ココア・ブラウン | 神代知衣 |
トム・ジェサップ | ジョン・キャロル・リンチ | 岩崎ひろし |
裁判長 | ロン・カナダ | 屋良有作 |
渋男 | リーアム・ニーソン | 石塚運昇 |
スタッフ
監督 - セス・マクファーレン
脚本 - セス・マクファーレン / アレック・サルキン / ウェルズリー・ワイルド
製作 - ジェイソン・クラーク / ジョン・ジェイコブス / セス・マクファーレン / スコット・ステューバー
製作総指揮 - アレック・サルキン / ウェルズリー・ワイルド
音楽 - ウォルター・マーフィー
撮影 - マイケル・バレット
編集 - ジェフ・フリーマン
製作会社 - ブルーグラス・フィルムズ / ファジー・ドア・プロダクションズ / メディア・ライツ・キャピタル / スマート・エンターテインメント
配給 - ユニバーサル・ピクチャーズ(アメリカ) / 東宝東和(日本)
データ
公開 - 2015年6月26日(アメリカ) / 2015年8月28日(日本)
上映時間 - 115分
製作国 - アメリカ合衆国
言語 - 英語
テッド ザ・シリーズ
あらすじ
テッドが一瞬だけ世界的な人気者となった時代は遠く過ぎ、16歳のジョン、その両親マティとスーザン、いとこのブレアと共にボストンで暮らす。テッドはジョンと一緒に高校に通うことになり、10代の人生の楽しさと辛苦を味わうことになるのだが…。
概要
映画の前日譚となるブームが過ぎ去った1993年を舞台に、テッドがベネット家に戻り16歳になった”雷兄弟”ジョン、ジョンの両親マットとスーザン、従姉のブレアと共に暮らしています。親友のジョンと一緒に高校に入学することを余儀なくされたテッドが、10代の山あり谷ありを経験する姿を描く。
関連タグ
相模原障害者施設殺傷事件…2作目の上記の「テディベアに人権はあるのか」というシーンを見たことで、犯人は「俺が言いたかったのはこれだ!」と閃き、「重度障害者に生きる価値はない」という思想に至ったと主張していた。