概要なのね
CV:こおろぎさとみ
宇宙の神々の頂点に君臨するドラゴンボール世界の最高神。
第1宇宙から第12宇宙まで存在する全ての宇宙を統べる神族の王。
界王神、破壊神、界王など各宇宙の神々を臣下として従え、長身の付き人とあらゆる雑務、代行を請け負う天使大神官を側近としている。鳥山明曰く各宇宙に派遣されている天使の本当の指導者でもあるという。
界王神、破壊神共に頭が上がらない存在なのだが、身分関係なしに誰にでも気さくに話せる悟空を気に入り、友達となる。最初こそ「孫悟空君」と呼んでいたが、「悟空だけで良い」と言われてからは「悟空」と呼んでいる。以後悟空からは「全ちゃん」と呼ばれているが、悪く思っておらず、むしろ気に入っている。
全王の年齢や何時からこの地位に付いているのかは語られていないが、力の大会の開催日時に王歴31億の3,550万603日157時と説明されいることから31億年前にはその座に就いていたと思われる。一見その座に就いてから31億年と聞くと短く感じられるが、王歴での1年は最低でも3550万603日、1日は最低で157時間と人間の常識を遥かに超えており、宇宙の年齢が現実と同じ138億年の場合それよりも遥か前に生まれ、その座に就いていたことになる。
外観なのね
身長は約70cm程で、ラグビーボールの様な楕円形の頭部と、灰色の筒状の耳が特徴で、顔の色は紫と青色。
服装は『全』と言う字を上下対称にした(又は『王×王』を縦文字にした)模様が描かれたマゼンタと黄色の服を着ている。
実力なのね
ビルス曰く「戦いこそしないが、最強」シャンパ曰く「マジモンの神」、界王神曰く「何者であっても全王様は倒せない」と評されている。
自由に浮遊できる他、青の全王スイッチが押された場所に瞬間移動できる能力がある。
最大の特徴は絶対的な消滅の力。
発動させる際には青白い光を両手に纏う。そして全王が「消えちゃえ」と消滅の意思を露にすると、その光は一瞬にして全宇宙に及ぶ程の超スピードで拡散、光に触れたものは全て消滅してしまう(標的と見なされていなければタイムマシンなどで逃げることは可能)。また、個人単位の消滅も可能。
この力は宇宙はおろか、概念にさえも有効で、文字通りDB世界の森羅万象を一瞬にして無に帰すことができる。
消滅の光は時空を超え並行世界にさえ行き届き、超ドラゴンボールによる不死身の力も彼の前では無力。
また、その拡散スピードもさることながら目の前のモノ一つ消す程度なら(どんなに時間がかかっても)手を握るだけで出来るため正面切った「戦闘」が成立する事はありえない。
流石に12の宇宙を一度に全消去するのにはタメも発生し、拡散しきるのに時間がかかるがだからなんだというレベルであり、発動させた時点で対抗手段は存在しない。
これほどの力を持っている以上「お前一人でいいじゃん」となるかもしれないが、そもそも全王が出張る程の不祥事を起こす=破壊神や界王神による管理が機能していない事を指す、それ故…
「……何これ?酷いね。何もないね……君がやったの?」
悟空「違う違う違う!あいつがやったんだ」
「ふぅん………ムカつくね」
悟空「消しちゃった方がいいんじゃねェか?」
「そうだね…こんな世界」
悟空「!!!!?」
「こんな世界 消えちゃえ。」
…と、〈未来トランクスの世界〉と一体化し、過去の並行世界にまで影響を及ぼす独善の意思を持った因果律そのものと化したザマスでさえ、一瞬で世界ごと消滅させた。宇宙を消滅させた後は虚無の空間となり、彼はそこでも生きていくことができる。
超神龍と双璧をなす「チート」や「全知全能」といった概念を遥かに超越した作中最強最大規模の無敵の力である。
前述の「全ての宇宙」もかつては18あり、うち6つを機嫌を損ねて消滅させたことで現在の12の宇宙になったと言われている。
悟空たちがゲーム内のキャラクターの強さならば、さながらゲームマスターとして自由自在に廃すことができるのが全王といえる。
どんなに強いキャラクターだろうとそれにかすり傷でも負わされるプログラマーも作家もそんざいしないのと同じである。
性格なのね
純粋で崇高な性格。しかし、前述の能力により、純粋であり、それ故に残酷な性格。幼い子供のような舌足らずな喋り方で、外見もそれに準ずるように非常に小柄。
一人称は「ぼく」。語尾は「~のね」。ただし機嫌が悪くなると冷たい口調で喋る。
また、提案に難色を示された場合も「なにか文句あるの?」と真顔で問い返しており、子供っぽい思い付きで話しているように見えて確固たる決定として話している。(急すぎるという意味での難色だったが、天使が「こんなに早く出来て嬉しいという意味ですよ」ととりなして場を流している。)
人間の成長を重んじているため、12の宇宙全てを「人間レベル」と呼ばれる独自の基準で格付けしている。しかし、自身が望む人間レベル7以上を満たす宇宙は僅か4つであり、宇宙が12在っても意味が無いと感じていた。(ちなみに悟空のいる第7宇宙は下から2番目、ビルスがサボりがちなうえ、界王神が結構人間に甘い若造なので割と荒れ傾向。)
それによって悟空の発言も相まって「力の大会」を開催することとなった。
なお、「悟空が余計なことを言ったせいで全宇宙の危機になった」と勘違いされがちだが、上記の通り管理に面倒さを感じていたため、逆に「悟空の提案がなければ『今この瞬間から宇宙を4つにします』と問答無用で決まっていた」可能性が高く、実は超ファインプレーである。
実際、大天使が優勝賞品として「何もしない」と発表し、界王神の「あ、名誉だけと言うことですか?」との勘違いに「本来なら問答無用で消すけど仕方なく『何もしない』で残してやると言う意味である」と訂正している。
要は「廃品リサイクルの感覚で娯楽ついでにチャンスをくれた」だけなのだ。
トランクスの未来世界をまるごと消し去ったり、おはじきで遊ぶ感覚で惑星を崩壊させたり、力の大会では敗退した宇宙を一切の躊躇なく消したりと恐ろしい面も少なくなく、冷酷なフリーザですら「エグい」と評するほど。
宇宙を消滅させる時は天使だけは助けるなど天使に対しては比較的寛容。ただし天使が他者の指導以外で戦うことを禁じており、これを破った天使は宇宙ごと消滅させられる。
実は悟空達が力の大会で優勝したら、超ドラゴンボールで消滅した宇宙を元に戻すことは最初から見通していた。大会で勝ち残る人間は他の宇宙を考えるだけの徳を持っていると信じる一面もある。
しかし自分本位の願いを言っていたら、優勝した宇宙も消すつもりでいた。
全王の宮殿
彼の宮殿は12の宇宙とは別の場所にあり、界王神・破壊神とその従者(天使)しか行く事ができない(ウイスは時間がかかるが、界王神はワープで行ける。また、後に悟空も彼から貰ったボタンで行ける)。
老界王神でさえ3回しか入った事がなく、キビトや界王などはこの世界に足を踏み入れた事さえない。
超巨大な青いクラゲの上に、「全」という文字を模した宮殿が立っている。
宮殿の周囲には12本の石柱が立っており、石柱の上には12の宇宙がそれぞれ浮かぶ(既に消滅させられた宇宙のものらしき何も無い石柱も並んでいる)。
住まうのは全王、大神官、全王の付き人達。
余談なのね
- テーマ音楽が怖い
サウンドトラック第二弾発売に伴い、宇宙サバイバル編における劇伴BGMのサブタイトルが判明した。その中で全王にも多くのキャラクター同様に専用テーマとなるBGMが存在する。
しかし、その音楽が非常に恐ろしい。作中で用いられたのは1シーンのみ。
実は大神官が各宇宙の人間レベルという概念を発表した際に流れる重厚な音楽が「全王のテーマ」なのである。
- 未来トランクスの世界を消滅させたことについて
ただでさえ当初、物心つく前に父親のベジータや悟空の仲間たちを失い、師匠である悟飯も人造人間に殺され、ようやく平穏な日常を手にした矢先にザマスとゴクウブラックのせいで実母であるブルマも殺害されてしまうという不幸の連鎖続きのトランクスに、ザマスを完全に消し去るためとはいえ『未来トランクスの世界の消滅』というさらなる止めを刺してしまったため、全王については賛否が分かれている。
しかしフォローを入れると、この全王の行いのそもそもの元凶は、度が過ぎる正義(と思い込んでいる悪行)に走ったザマスに他ならない。また、漫画版に至ってはザマス増殖前から既に人類は死滅しており、且つドラゴンボール、スーパードラゴンボールも壊されているため、仮に全王がどうにかザマスのみを消して宇宙が残ったとしても再興の余地はなくどちらにせよ存在する意味が無いので消すほか無いのだ。
- 全王の海外表記
ドラゴンボールゼノバースで用いられる「ゼノ」(Xeno)とは「未知の領域」などの意味があるが、全王様の英語表記である「Zen-Oh」も「ゼノ」と読めるため、あえてこのような名前になったのではないか、と考察する者もいる。そのまま「Zeno」が用いられている国もある。
ゲームではドラゴンボールゼノバース2で名前は出てきている。
スーパードラゴンボールヒーローズではSPカードで登場。アビリティは「全王の威光」。アタックエリアに置くと、敵アタッカーが2人以上の時、一番パワーの高い敵アタッカーが攻撃できなくなるというもの。ただし、サポートエリアに置いた時のアビリティは無く、アタックエリアの効果もバトルで2回しか使用できない。
また、ユニバースミッションのプロモーションアニメではハーツに命を狙われている。
関連グッズなのね
関連イラストなのね
関連動画なのね
ドラゴンボール超 第41話予告 「出でよ神の龍 そして願いを叶えてちょんまげ!」(2016年4月25日公開)
※東映アニメーション公式YouTubeチャンネルより
関連タグなのね
デウス・エクス・マキナ:「登場人物ではどうしようもなくなったけど凄い力を持った神様が何とかしてくれました」というオチの名前。未来トランクス編はまさにこの終わり方だったが、「神様が強引にハッピーエンドにする」のと異なり、全王様が出張ったが最後世界ごと抹消して終わりである。
ジャガンナータ:モデルになったであろうヒンドゥー教の神。名前の意味も「世界の主」であり、全王様と通じる。