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アルテミスの編集履歴

2017-10-27 12:04:43 バージョン

アルテミス

あるてみす

ギリシア神話に登場する狩猟・貞操の女神である。のちに月の女神ともなった。 たまにアニメやゲーム等の創作物のキャラクターにも使われる名前。

概要

ギリシャ語での表記:ΑΡΤΕΜΙΣ, Ἄρτεμις, Artemis


ギリシャ神話に登場する狩猟・貞操の女神。のちに月の女神ともなった。ローマ神話においてはディアナ(英語読みでダイアナ)と同一視される。また、セレーネーとも同一視されており、セレーネーはアルテミスの一部分にもなっている。


女神としてのアルテミス

 主神ゼウスとティターン族のレトのあいだに生まれた狩猟貞操。大勢のニンフ達をお供に、狩りを楽しむのを常としていた。オリュンポス十二神の一柱で、太陽神アポロンとは双子兄妹とされる。


 父・ゼウスに可愛がられ、彼女の持ち物の大半は彼から授かったものである。永遠に処女神でいる保証も父から得ている(もっとも、その父が下記のように彼女のお供の者に手を付けたりしているのだが)。


 自身が貞操の女神である為、侍女を務めるニュンペー達にも純潔の誓いを立てさせ、それを破った者には容赦のない厳罰を与えた。ただし、彼女が嫌うのは「愛の名を借りた性行為」である為、心の底からお互いを愛し合って結婚する信者は祝福し、快く送り出したという。


 生まれてすぐに母親の難産を手助けしたという逸話から『子宝の女神』という神格も持ち、貞操の神でありながら慈母神という特異な立ち位置にいる。もともと地母神として崇拝されていた女神と習合した結果と思われ、ギリシャ神話はこういう対極的なものが多いので仕方がないが。


お供のニュンペーの一人が…

彼女の病的なまでの純潔へのこだわりを象徴するエピソードその1。

 カリストはお供のニュンペーの一人で、アルテミスの特にお気に入りだった美少女。ところが美しい彼女に浮気性のゼウスが一目惚れしてしまう。貞節の固い彼女を誑かす為にゼウスが使った手段は、なんと実の娘であるアルテミス自身に姿を変えること。カリストはすっかり騙されて偽のアルテミスの愛撫に身を任せてしまうのだが、この誘惑が成功したこと自体、もともとアルテミスと彼女の間にそういう関係が出来ていた疑いもある。絵画にしばしば描かれる誘惑の光景はそれにしか見えない。


 それほどアルテミスに気に入られていたカリストだったが、この一件で妊娠してしまう。数か月後、水浴びのときにそれがバレるとアルテミスの寵愛を失い、追放される(あるいは、そのまま熊に変えられる)ことになる。彼女はどう見てもゼウスの被害者なのだが、事情を問わず純潔を失った者には容赦しないというのがアルテミスの冷徹さを象徴している。

 カリストを問答無用で追放してしまったので、彼女を孕ませた張本人が誰なのかをアルテミスが知ることは無かった。ちゃんと事情を問いただし、それが自分の父であることを知っていたら父娘の間に何が起こっていただろうか。


アクタイオンの事件

 彼女の病的なまでの純潔へのこだわりを象徴するエピソードその2。

 テーバイ王カドモスの孫であったアクタイオンは、狩りの途中で森深く迷い込み、聖なる泉でアルテミスとお供のニュンペー達が水浴びしているところを目の当たりにしてしまう。人間の男に裸を見られた屈辱とあってアルテミスはブチ切れ、「この私の裸を見たと言いふらせるものなら言いふらすがよい!」と呪いの言葉。途端にアクタイオンの姿は牡鹿に変わってしまう。

 彼は鹿の姿のまま逃げ出したが、自身が連れていた猟犬たちに獲物と思いこまれて襲いかかられ、ズタズタに引き裂かれて殺されるという悲惨な末路を遂げた。アクタイオンも悪意があって覗きをしたわけではないはずだが、乙女に恥をかかせた者には命の代償を求める。それがアルテミスという女神である。


崇拝を怠ると……

「純潔」とは直接には関係ないが、彼女の不寛容さが表れたエピソード。

 カリュドン王オイネウスはその年の豊作を祝い、これを感謝するためもろもろの神々に捧げものをしたのだが、どういうわけかアルテミスへの供物だけは忘れてしまった。自分が蔑ろにされたと激怒した女神は、一頭の巨大でをカリュドンに送り込んだ。猪は田畑を荒らし、家畜を蹴散らし、人々をも襲って手がつけられず、とうてい並みの狩人の手に負えるものではなかったという。この猪を退治するために、ギリシア中の勇士たちを集めたオールスターチームが組まれたほどなのである。

 これに参加した紅一点が美貌の女狩人・アタランテであり、一番槍を挙げる功績も果たしたのだが、彼女も本来アルテミスの信奉者なのであった……。


オリオンとの恋

 そんな彼女だが、一度だけ身を焦がすほどの恋をしたことがある。

 その相手が狩人の青年オリオンで、彼の精悍な佇まいとそれに違わぬ豪快で逞しい言動から、神格が揺らぐほどにメロメロになっていった。これが気に食わなかったのが父・・・ではなく兄のアポロンであった。焦燥して大地の女神ガイアに相談し、オリオンを亡き者にしようと考える。

さらにオリオンを牡鹿(あるいは流木)と誤認されるように工作し、挙句に何も知らない妹を挑発してオリオンを射殺させるという超ド級の外道行為に及んでいる。

 兄よ、自重しろ

 その後、事の真相を知ったアルテミスはアポロンの息子で死者蘇生の技術を編み出した天才医師アスクレピオスに依頼してオリオンの復活を目論むも、「勝手に死人を好き勝手に生き返らせてならない」と、冥界の王である伯父ハーデスの叱責を受け、ゼウスもハーデスの叱責を支持した為これを断念。せめてもの代償としてゼウスにオリオンを星座にしてもらうよう懇願し、その星座が冬の星座の代表格であるオリオン座となった。


 なお、この件でアルテミスが処女神としての立場を失ったという話は伝わっていないので、そういう関係にまでは至っていない模様。プラトニックなお付き合いだったようである。


ヒッポリュトス蘇生事件

 ヒッポリュトスはアテナイテセウスの王子で、母親はアマゾネスの王女である。

 彼は男性ながらアルテミスを尊崇してその教えを忠実に履行しており、アルテミスの方も例外的に彼を狩猟の供への参加を許す等異例の寵愛を示していた。


 ところがヒッポリュトスの父テセウスの後妻であるパイドラーが義理の息子に求愛するという事件が勃発。当然の事ながら、ヒッポリュトスはその不義を非難して求愛を拒絶したものの、これを逆恨みしたパイドラーは「ヒッポリュトスに強姦された」との讒言を記載した遺書を残して自殺。これを鵜呑みにしたテセウスはかつてポセイドンから与えられた「三つの願い」を行使して、海から怪獣を召喚。ヒッポリュトスは狂乱した自身の戦車の馬に轢殺されると言う凄惨な最期を遂げた。


 愛弟子が全くの冤罪で父親に殺された惨事に憤ったアルテミスは、アポロンの息子の天才医師アスクレピオスに依頼してヒッポリュトスを蘇らせた。オリオンの件でも死者蘇生を「自然の理に反する」と叱責したハーデスはヒッポリュトスの蘇生で遂に堪忍袋の緒を切らし、それに押されたゼウスの放った稲妻によってアスクレピオスは即死。息子が殺された事に激怒したアポロンは(ゼウスやハーデスに正面から立ち向かっても勝ち目が無いので)稲妻の製造所で大暴れをしてそこで働いていたキュクロープス達を殺害してしまう。


 結局のところアポロンはオリンポスを1年間追放され人間の王の牧場番をする羽目になってしまった。妹の恋人を謀殺した報いとして、自身の息子が死に追いやられた・・・因果応報とも言える結末である。


アレトゥーサの事件

 お供のニュンペー達にも貞節を誓わせている彼女は、それを守ろうとする者には積極的に救いの手を差し伸べることもある。ニュンペーのアレトゥーサは誰もが絶賛する美しい容姿に恵まれながらも、処女神アルテミスに仕える身として色恋にはまったく無関心で、女神のお供で狩りに励む日々を送っていた。しかし、川で水浴びする彼女の魅力的な肢体を見てその川の主・河神アルペイオスが欲情に駆られて口説こうとし、それが通じないと見るや手籠めにしようと襲いかかってくる。アレトゥーサは服を着る間も無く必死で逃げたが、やがて体力も尽き、アルペイオスの魔手が迫ったところで女主人のアルテミスに祈り、救いを求める。それに応えた女神の助けで、彼女の身体は溶け出し、水に変じた。それに気づいたアルペイオスは自らも水に変じて(両者とも怒りの王子を思わせる能力である)交わろうとしたが、アルテミスは大地に裂け目を開いて逃げ場を用意し、水に変じたアレトゥーサは海底の地下を通ってシチリア島まで逃げ延びて純潔を守り切った。彼女はこの地の泉となったが、随時ニュンペーとしての姿も取り戻せるようで、その姿でこの地に来ていた女神デメテルと会話したこともある。


トロイア戦争では

ミケーネ王アガメムノンが「自分の腕はアルテミスにも劣らない」と高言した事に立腹し、トロイア側を援護する。

しかし、応援したトロイアは滅亡し、自身もミケーネ側を応援したヘラとの闘いで一方的な大惨敗を喫すると散々な結果に終わり、父であるゼウスに泣きつく意外な一面を見せている。

アガメムノンの件では「長女のイピゲネイアを生贄に捧げれば怒りが解ける」との予言を下すも、アキレウスとの縁談と言う名目に騙されてやってきたイピゲネイアがいざ生贄にされかけると、同情心を起こしてイピゲネイアを安全な場所に転移させ、プライドが高いと同時に直接的な非の無い相手には非情に徹し切れない一面も見せている。

ミケーネ王妃クリュタイムネストラと騙し討ちに勝手に名前を使われたアキレウスの2人は必死でイピゲネイアの助命運動を行ったものの、アガメムノンが生贄の儀式を強行した為に彼に深い遺恨を抱くに至り、トロイア戦争の泥沼化とアガメムノンの破滅を招く事になった。



関連タグ

ギリシャ神話 女神

 狩猟

オリオン セレーネー


創作物に登場するキャラクターとしてのアルテミス

アルテミス(美少女戦士セーラームーン)

CV:高戸靖広(旧アニメ版)、大林洋平(Crystal)

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美少女戦士セーラームーン』に登場するオスの白猫。ルナと同様に額に三日月の紋章を持ち、人語を解する。愛野美奈子のパートナーで彼女をセーラーヴィーナスに覚醒させた。生真面目で慎重な性格だが、ときに度が過ぎて優柔不断になる。特に旧アニメ版では『~R』以降、回を追うごとにへたれ化が進行していった。


同族のルナに対して少なからず好意を持っており、未来ではダイアナをルナとの間に儲けている。原作では人間態も披露しており、クンツァイトに似た白い長髪の美青年の姿をしている。


アルテミス(ビーストウォーズⅡ)

CV:樋口智恵子

ウサギ型ロボットのムーンと共に月からサイバトロンデストロンの動向を監視している少女型ロボット。いずれの勢力にも属さず(海外では何故かデストロンとして扱われている)、基本的に両者の戦いに介入する事はないが、本編の終了後は「アルテミスとムーンのⅡ(セカンド)通信」というコーナーでストーリーの経緯や両軍のメンバーについての解説を行っている。サイバトロンのスクーバとデストロンのスタースクリームの熱烈なファン。

センシティブな作品


アルテミス(ペルソナ2)

天野舞耶専用のペルソナ。所属アルカナは「MOON」。「氷結」属性の攻撃を得意とし、全ての魔法を反射する特性を持つ。専用技は「クレセントミラー」。

Moon


アルテミス(イナズマイレブン)

イナズマイレブン』に登場する世宇子中の選手。本名は在手実弓

アルテミスさん


アルテミス(武装神姫)

武装神姫』のゲーム版に登場する神姫の名前。オンラインゲーム武装神姫バトルロンド』では期間限定イベントのラスボスとして登場。他の神姫や人工衛星をハッキングし、自らの制御下に置くという能力を持つ。あくまでゲーム内のイベント限定キャラクターとして登場した為、フィギュアは発売されていない。タグ付きで投稿されているアルテミスは、主にこちらの方。

なお、PSPアクションゲーム武装神姫バトルマスターズ』(ならびに続編の『武装神姫バトルマスターズMK2』)では、F1チャンピオン・竹姫葉月が所有する天使型神姫として登場する。無印では事実上のラスボスだが、前述のアルテミスとは無関係。プレイヤーの神姫と共闘するシーンがあるが、何故か味方として共闘する際は弱い。


アルテミス(聖闘士星矢シリーズ)

共通の設定としてはアテナの姉に当たる月の女神(人間城戸沙織の姉と言うより、神としての姉妹関係である)で、人間を良く思っていないということであるが、ND版と劇場版・天界編では微妙に容姿や設定が異なる。

ネクストディメンション

カリストという部下がいる。沙織がハーデスやポセイドンを倒したことを不快に思っており、沙織のペガサス星矢を助けたいとの願いも拒絶する。人間を良く思っておらず、滅びてしまえばいいとすら思っているが、内心では沙織が人間に肩入れしすぎるあまり悲劇に巻き込まれていく運命を予見し心を痛めている。

センシティブな作品


天界編

CV:日野由利加

年齢:不明。身長:159cm(推定)。体重:測定不能。誕生日:不明。血液型:不明。出身地:オリンポス。

神殺しとなった星矢に死罪を与えるべく天闘士を差し向ける。アテナこと沙織が星矢を庇っている姿を見て、人間を導くはずの地上の女神アテナが人間の味方として堕落したと感じて彼女に地上を治める資格は無いと判断し、彼女の前に現れて地上の女神の地位を渡すよう言い放つ。


アルテミス(フェリオス

ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)が1989年に開発した業務用シューティングゲーム『フェリオス』に登場する捕らわれの王女。「アルテミス」と聞いて、レトロゲーマーが真っ先に思い浮かぶものと言えば彼女であろう。ただし、『フェリオス』の世界観はあくまでギリシャ神話をベースとしたものであり、本家アルテミスとの関連性はない。


各チャプタークリア時にはアルテミスが邪獣デュポンによって拷問を加えられるビジュアルシーン(スキップしようとすると「触らないで!私のこと、見たくないの?!」と怒られる。しかもディップスイッチでスキップ不可にできてしまう)が挿入され、プロの声優によるボイスも流れるなど、プレイヤーだけでなくギャラリーにも目を引く内容となっている。コンティニュー時にも登場して助けを乞うが、タイマーが0になったり、NOを選択すると「あなたなんて嫌いよ!」と言われてしまう。


メガドライブ移植版でも幕間のビジュアルシーンは再現されているが、音声はメガドライブ特有のしゃがれ声となり、グラフィックもハード相応のチープさとなった。ただし、アーケード版にはない追加要素として後半面で半裸状態のアルテミスが拝めるように。


アルテミス

ちなみに外見と髪の色は『ナムコスーパーウォーズ』との違いがある。


アルテミス(Fate)(オリオン(Fate))

貴様、一体何テミスだ。

無題


その他ミス

アルテミス(ダンボール戦機シリーズ)

ダンボール戦機』シリーズにおけるLBX戦の公式大会。

第三代チャンピオンは主人公・山野バン、第四代チャンピオン古城アスカ

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