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L特急の編集履歴

2022-05-09 20:05:03 バージョン

L特急

えるとっきゅう

かつて国鉄・JR在来線の一部の昼行特急で使われていた呼称。

L特急とは

国鉄JRグループにおける在来線の一部の昼行特急の呼称。時刻表や方向幕などに、列車名と共に、「L」の字を図案化したマークが冠せられていた。イラスト入りマークが使用された列車の場合、イラスト内にマークが添えられていた。


使用例


発祥

1972年昭和47年)10月2日ダイヤ改正時に新しく導入された。


特徴としては導入当時のキャッチフレーズから取ると

  • 「数自慢」:本数が多い。1968年(昭和43年)10月1日のダイヤ改正(いわゆるヨンサントオ)時まではよほどの大幹線以外は1日1~2往復程度の設定だったのが1~2時間に1本レベルまで増発されてきていた。
  • 「カッキリ発車」:発車時間(と間隔)を揃え、覚えやすい時刻にする。複線化・電化等の輸送改善の進行で交換・追い越しの制約が減っていくなかで実現できるようになった。
  • 自由席:文字通り。それまでは全車指定席が原則であったが座席指定の手間なしに来た列車にそのまま乗れる。自由席特急券付の回数券を発売するなどの売り込み戦略も取られた。

などの、気軽に利用しやすい条件を備えた特急、もっと言えば「在来線における新幹線的な運行をされる(上記特徴は新幹線のそれでもある)列車」を示す呼称として用いられた。


変遷

1970~80年代にはダイヤ改正の度に増発や急行からの格上げ、新幹線接続路線での列車体系見直し等でL特急に指定される列車は増え続けた。


しかし、Lの付かない特急と実質的な差はなく、料金体系も基本的に同じだった。また、1982年(昭和57年)11月15日のダイヤ改正までに殆ど全ての昼行特急に自由席が設けられ、その意味でも違いはなくなった。


殆どの幹線で有料の優等列車が特急に統一されていったことや新幹線延伸による並行在来線からの移行が進んだこと、そして分割民営化後のJR各社における運用が次第に異なっていったため、呼称自体が形骸化していった。


ただし、例外としてJR北海道では一時期、「(スーパー白鳥」を除いて以下のように特急とL特急を明確に区別していた。


  • 特急:気動車による運行。グリーン車を連結する。指定席が多く、自由席が少ない。運行区間が長い。
  • L特急:電車による運行。グリーン車を連結しない。指定席(uシート)が少なく、自由席が多い。運行区間が短い。

L特急の終焉

2000年代に入るとJR東日本(2002年)、JR九州(2008年)、JR西日本(2010年、JR東海に乗り入れる「しらさぎ」を除く)、JR四国(2011年)で順次L特急の呼称は廃止あるいは使用中止されていった。


JR北海道では2017年平成29年)3月4日改正で札幌~旭川間にグリーン車付きの特急「ライラックが設定されたことにより、それまでの電車特急(「スーパーカムイ」→「カムイ」「すずらん」)も「特急」に変更し、L特急の呼称を廃止した。


この時点で「L特急」を名乗る列車はJR東海の在来線区間を走るしなの」「ひだ」「しらさぎ(ただし「しらさぎ」はJR西日本)の3列車のみとなったが、この3列車も2018年3月改正で「L特急」の呼称を廃止することがJR東海より発表され、同改正をもってL特急の呼称はJR線上からすべて消滅した。

なお、このL特急廃止については生みの親である、JR東海須田寛相談役が、「目的は達成された」という理由で自らが廃止を提案したとされている。


該当列車

「数自慢」を要するような線区については多く電化が国鉄時代に進行していたこともあり、下記の列車も大半が電車で運行されていた。また、上記にある「ひだ」のように、気動車で運行される列車も設定されていた。なお、客車列車のL特急は定期列車での事例はないが、「踊り子」などで14系による臨時列車が運行されたことはある。


太字は1972年10月改正での指定列車。※は途中で系統再編・区間の大幅変更あり。▲は新幹線開業に伴う廃止。


国鉄時代のみ


JR北海道


JR東日本


JR東海


JR西日本


JR四国


JR九州


関連タグ

国鉄(日本国有鉄道) JR 特急 新特急 鉄道


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