概要
太古の時代に地球征服を企み、リュウソウ族と対立してきた邪悪なる戦闘民族。
組織の紋章は市松模様が描かれたギザギザした顔。
長きに渡ってリュウソウ族と戦いを繰り広げていたが、約6500万年前の恐竜絶滅のきっかけとなった巨大隕石から逃れ、宇宙へ逃走していた。
過酷な宇宙の環境の中でより力を増大させ、現代になり再び地球の征服を目的に帰還。
他惑星の宇宙人であるクレオンを引き入れた事で、人間から怪物・マイナソーを生み出す事が可能になり、それを使って人間を滅ぼそうとしている。
尚、先程彼等の目的を「地球の征服」と述べたが、第1話でタンクジョウが「この星は元々我々ドルイドンの物だ。必ず返してもらう」と、地球の所有権が自分達にある事を主張していた所から、その本質は過去作品の敵組織に多く見られた地球侵略と言うよりは、故郷の奪還と言った方が適切な様だ。
宇宙から地球の征服の為にやってきたと言う設定から、本拠地自体は宇宙にあると思われる。戦力規模がどれ程なのか明確では無いが、地球だけでなく宇宙の様々な星を侵略しているらしいので、それなりの規模ではある様子(本編に登場した個体以外にも存在すると思われる)。
一方で、当初は地球征服の前線基地となる拠点が存在せず、幹部とクレオンは様々な場所を転々として活動しているという、歴代でもかなり侘しい感じの敵組織となっている。
この点は劇中でも自虐ギャグにされており、中盤からは、とある地下駐車場を占拠して作った簡易アジトを拠点にしている。幹部陣やクレオンの呼び掛けで何処からともなく現れるドルン兵達が普段はどこに居るのかは謎。
最前線とも言うべき地球での組織運営は、基本的に指揮を担当する常駐幹部1名+マイナソーの誕生&育成担当のクレオン+生み出されたマイナソーと言うシンプルな物。なので複数の幹部で方針を話し合う事は性格の違いも手伝って先ず有り得ず、各々が地球を手に入れようと我先に他の幹部を出し抜こうとするので幹部同士の協調性も皆無。よっぽどの事が無ければ共闘する事も無い。
良くも悪くも我が強く、自分以外の同族は皆、蹴落とすべき競争相手と言うのがこの部族の気質である様だ。
この為、一度幹部の誰かが指揮官に着任・常駐する事になれば、その幹部が倒されるか新たに派遣された誰かに指揮権を譲るまで、クレオンはその幹部のワンマン体制に従って動かざるを得ず、他の幹部も指揮中の幹部に一切干渉しない。
そうしたスタンスの特色として、過去作品で間々あった幹部同士のいがみ合いはほとんど見られず、かなり限定的な状況下でしか発生しないが、それでも会えばお互い喧嘩腰なのが日常茶飯事である事に変わりは無い。
また、戦闘民族の気質からか、自分達以外の生物には殆ど価値を見出しておらず、大した理由もなく虐殺するか、奴隷にして死ぬまで働かせるか程度にしか見ていない(現に「地球の奪還」を唄いながら、敵対関係にあるリュウソウ族は愚か、無関係な生物まで巻き込むオーバーキルな作戦ばかりを行っている事からも、無慈悲かつ無頓着な性質が見て取れる)。
それに加え、明確な敗走=生き恥晒しに等しい考えが蔓延しており、500年前に(本人曰く「作戦」とは言え)敗走したプリシャスは『負け犬』として他のドルイドンから愚弄・嘲笑され、同じように敗走し再登場したガチレウスも、ワイズルーにその事実を詰られていた。
この事はクレオン及びマイナソーにも当てはまり、重要さを理解している幹部はタンクジョウとワイズルーのみだったのだが両名とも戦死してしまい、終盤ではもはや基本戦力すら整わない状態となっている(それでもガチレウスはマイナソーを生み出す命令はしている一方、プリシャスに至っては自身と自らが長の派閥の戦力を過信し、マイナソーの重要さを全く理解していない節が見られ、マイナソーを生み出せるクレオンを処分しようと考えていた)……と思われていたが、実はプリシャスはクレオンが居なくても、戦力を増やせる算段があった事、そして、ドルイドンが地球に再度襲来したのはプリシャスが関与していた事が明らかになる。
リュウソウ族との因縁
第46話において、プリシャスを通じてリュウソウ族との因縁、そしてリュウソウ族誕生の真実が明らかとなった。
実は、ドルイドン族は、敵対するリュウソウ族と共にエラスによって生み出された種族である。
古の時代、エラスは「地球の守護者」として最初のリュウソウ族を生み出したが、リュウソウ族はエラスの予想を遥かに超えた進化を果たした結果、その末裔たちは同族同士で争い、結果守るべき地球を傷つけ始めた為、リュウソウ族を駆逐する為の策としてドルイドン族が生み出されたのである。
しかし、ドルイドン族も戦闘民族ゆえかリュウソウ族を滅ぼすどころか逆に地球を征服しようと暴虐の限りを尽くし、彼らもまたエラスの意に背く事になり、そしてエラスは「地球を傷つけるリュウソウ族」と「地球の掌握をもくろむドルイドン族」という自分の意思とは異なる行動を取った双方を駆逐することを決断したのである。
最終的にはエラスが滅んだ事でリュウソウ族とドルイドン族の両方が存続する結果となり、生き残ったドルイドン族は地球を離れ、まだ見ぬ新天地へと旅立つという結末を迎えた。
構成員
創造主
幹部
ドルイドンに所属する幹部達。それぞれチェスの駒の名を冠した階級を持ち、各階級ごとに複数存在している。主に地球制圧の指揮を担当する。駒の違いと立場の上下関係はない。
尚、各人で方法は違うが幹部達は共通して、第三者の介入を必要とせずに自力で巨大化する『巨大魔強化』の能力を持っている。
ルーク級
タンクジョウ(声:中田譲治) |
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ドルイドン最強を自負するパワーファイターの巨漢。コウとっては師匠の仇。最初にリュウソウジャーと対峙するが、第6話で殉職。 |
ガチレウス(声:稲田徹) |
冷徹に任務を遂行する冷血漢。第14話でワイズルーから指揮権を奪って活動を本格化させる。第39話でプリシャスの暗躍で殉職。 |
ビショップ級
ワイズルー(声:緑川光) |
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派手なことを好み、事を進める為なら卑劣な行為も辞さない策略家。第7話からタンクジョウに代わって活動を本格化。最後はクレオンの故郷の星を新天地として定め、クレオンとプリシャスと共に地球を去った。 |
ウデン(声:ボルケーノ太田) |
寡黙な凄腕の剣客。倒した相手を体内に吸収して能力を奪うことができる。第33話で登場するが、ナダの活躍で殉職。 |
サデン (声:???) |
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プリシャスの最側近とされている剣豪。饒舌で、卑怯な行為も躊躇無く行う卑劣漢。第41話から登場。実はプリシャスに生殺与奪を握られている身である上、実は本当の姿では無い様で……。 |
ナイト級
プリシャス(声:朴璐美) |
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「ドルイドンを束ねる者」を自称する自信家。100個以上の惑星を滅ぼしてきた実力者。第34話から登場し、主導権を得る。後にサデン、ガンジョージ、ヤバソードを従える新体制へと移行する。最後はクレオンの故郷の星へと連れていかれた。 |
ガンジョージ(声:前野智昭) |
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第43話から登場。エラスによって生み出されたドルイドン。プリシャスの従順な弟として行動する。第46話で殉職。 |
キング級
幹部の従者
スライム状の身体を持つ宇宙人。人間からマイナソーを生み出す能力を持つ。
ドルイドンの中では幹部に仕えるサポート役的な存在として振る舞っているが、上司の幹部に恵まれる事は少ない。但し、ワイズルーとは紆余曲折を経て、「ぼくの居場所」と言い切るまで信頼するようになった。
第41話で心境に変化が生じ、第43話で始まったプリシャスの新体制には参加せず、心臓のカードを頼りにワイズルーを探す為に別行動を取り、ワイズルーを見つけ出す事ができた。
そして、最終回でワイズルーの提案でクレオンの住んでいた星を新天地として定めた事で故郷へと帰ることに決め、プリシャスを強引に連れて地球を去った。
協力者
太古の時代にとあるリュウソウ族が作り、最強を求める凄まじい執念によって動いていた「彷徨う鎧」。
協力者ではあるが、ドルイドンの面々からは心から信用されておらず、ワイズルーはむしろ警戒心を高めている。
現在のガイソーグの装着者はナダであり、第32話でガイソーグの怨念から解放される形でリュウソウジャーの仲間になったが……。
- ガニマ・ノシアガルダ(CV:大塚明夫)
異世界犯罪者集団ギャングラーの残党であるギャングラー怪人。ゴーシュ・ル・メドゥによって身体改造を施された事で5つの金庫を備えている。
クレオンと結託して騎士竜の力を収め、地球を手に入れようと目論む。
怪物
人間のマイナス感情から生み出される、空想上の幻獣の伝説を司る怪物。
宿主のマイナス感情に由来する行動を取って暴れ回り、宿主の生命エネルギーを取り込んでみるみると巨大化する能力を持つ。そして生命エネルギーを吸い尽くすとマイナソー完全体へと進化し、破壊の限りを尽くす。
プリシャスのペットである、とある惑星の宇宙怪獣にサイボーグ手術を施して生み出した宇宙凶竜。
100個以上の惑星を滅ぼした恐るべき危険生物。
第34話で隕石となって地球に飛来し、街を一瞬にして瓦礫の山にし、一度はリュウソウジャーを圧倒的な戦闘力で追い詰めるも、続く第35話で葬られた。
戦闘員
ドルイドンの兵士の人造生命体(ホムンクルス)。モチーフはポーン。
余談
名前の由来は恐らく、ケルト社会に伝わる司祭を意味する『ドルイド』。
上記の様に、構成員全体のモチーフはチェスの駒で、腰のバックル(ウデン、プリシャス、サデンは例外)には各幹部の階級の駒の動きを表した模様が描いてある。
また、上記のように各階級には複数人幹部が存在し、正体を含めて存在がイレギュラーなサデンを考慮してみると、モチーフのチェスのように初期配置の数に合わせたものの模様。
但し、ドルイドンとは異なる種族の協力者であるクレオンや、リュウソウ族に作られたガイソーグにはその意匠は無い。
構成員やマイナソーには経験値があり、その合計数はその構成員と関係のあるものの語呂合わせになっている(マイナソーの場合は、媒介になった人間と関わりのある物や、マイナソーの能力の語呂合わせ)。
また、その怪人に所縁のある場所が、「分布」として設定されている。
プリシャスの性別が「男」と明確にアナウンスされた場合、「リュウソウジャーは、(首領を除いて)女性の敵幹部が1人も登場しない戦隊作品」となる。
また、デスガリアン以来、顔出し敵幹部が皆無であった。
劇場版「タイムスリップ!恐竜パニック!!」にて、6500万年前にタンクジョウがガチレウスと共に暴れ回るシーンがあった所から、本編に登場した幹部達は地球を捨てて宇宙へ逃亡した部族の子孫では無く、同一人物の古代人である事が分かる。ドルイドン族がどれ程の寿命かは定かではないが、6500万年前と外見に変化が無い点や、宇宙での時間の流れが地球と異なる点から、「ウラシマ効果によって肉体の加齢は少なかったのではないか?」あるいは、「外的要因がない限り死なない、半不死めいた種族」とも推察される。少なくとも敵対するリュウソウ族と同様に100年単位か、それより長い事は確かだろう。
デザインコンセプトは、幹部が鎧(クレオン以外はさらにチェスの駒も)、マイナソーが怪獣チックな幻獣といったものになっている。
キャラクターデザインは前作の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に引き続き、久正人氏が担当する。
関連タグ
バンドーラ一味、邪命体エヴォリアン、デーボス軍…歴代恐竜スーパー戦隊の敵組織。何れも宇宙からやって来た存在で、最終回時点で生存者が存在している事も共通。
特にバンドーラ一味は、ドルイドンと同じく元々地球出身である(但し、こちらは自発的に宇宙に出たのではなく追放処分)。
地底冥府インフェルシア…魔法戦隊マジレンジャーに登場する敵組織で、似通った思想を持ち長年戦隊側と争ってきたが、最終的には紆余曲折あって意識改革を果たし無益な争いを辞めた点も共通。
妖怪(カクレンジャー)…忍者戦隊カクレンジャーに登場する敵組織で、こちらも序盤限定であるが指揮系統がなく共通の戦闘員を率いていて基本的には個人主義が目に付く存在。
ゴビース:星獣戦隊ギンガマンに登場するバットバス魔人部隊に属する魔人で、同じくチェスがモチーフ。
シャドータウンの管理人…『烈車戦隊トッキュウジャー』に登場するシャドー怪人で、ドルイドンの幹部と同じチェス駒がモチーフ。
グローカー:各形態の名称がチェスの駒に由来しているウルトラ怪獣。
タイムジャッカー、ノットレイダー:ニチアサ平成シリーズ最後の敵対勢力。
守護騎士:「ラムネ&40」シリーズに登場するチェスの駒がモチーフのロボット。
異世界犯罪者集団ギャングラー→ドルイドン→ヨドンヘイム