兵役で学んだ教訓はただ一つ。「人は、過ちを繰り返す(War...war never changes.)。」
概要
まず、購入検討の際にはR-18Gに関する注意(後述)の一読をおすすめする。
バグが発生すると、規制とはなんだったのかなトラウマモノの現象が発生する。
発売日 | 2015年12月17日(日本) / 同年11月10日(米国) |
---|---|
販売 | ベセスダ・ソフトワークス |
開発 | Bethesda Game Studio、ゼニマックス・アジア |
プラットホーム | Steam・PlayStation4・XboxOne |
ローカライズ | 全ハード完全日本語対応 |
年齢制限 | CERO-Z、PEGI:18 |
備考 | ゲーム内アセットに限りPS4でもMOD対応 |
核戦争で崩壊したアメリカを旅するポストアポカリプスRPG『Fallout』シリーズ第5作(ナンバリングされない『Fallout:Newvegas』が第4作となる)。技術的には「TES5:Skyrim」の続編であり、3からシステム面で変更が多い。
前々作『fallout3』では『荒廃したかつてのワシントンを舞台に、失踪した父親を探す』という構図であったが、本作では舞台はマサチューセッツ州ボストンに、メインストーリーは「誘拐された息子を探す」と構図が逆転している。また、アメリカ独立戦争の土地ということもあってか、アメリカ史に因んだネタが大小さまざまに取り入れられている。
シリーズ作としては、ポストアポカリプスの危機に晒されたマサチューセッツ州にて、プレイヤーの価値観に一番近い目的を設定して達成するというのがメインストーリーになる。そして、Falloutシリーズの伝統を引き継いで実際の行動自由度が大きく、正義のヒーローから無慈悲な悪漢まで、筋肉モリモリマッチョマンからクールなスナイパー、好奇心旺盛なハッカー等まで色々な演じ方ができる。なお、「主人公が喋る」「大々的にクラフト要素が取り入れられている」といった点が前作までと大きく変わった特徴として挙げられる。
R-18G描写の回避方法
3が修正で大体のゴア表現がなくなっていたのに対し、今作ではなんと北米版そのままになっている(せいぜいミスティックパワー表記の続投)ため、意図せぬグロ描写に遭遇して気分を害する可能性がある。
人間エネミーの殺害(回避不能)
人間の頭部と四肢切断(及び破裂)は基本仕様であり、MODでも入れない限りまずもって回避は不可能。
とはいえバラバラがすぎるので、スローモーション中の殺害を避ければ(VATSやジェットを使用しない)、破裂するのが頭であってもあまり気にならない。後述の肉片リスポーンが発生すればまた別であるが…
それでも無理ならもったいないが購入を見合わせよう。
肉片リスポーン(回避極めて困難)
永久に残るタイプの死体を破壊した場合、リスポン時に原型をとどめるように再配置されてしまう。
特に頭を破裂させた場合はこの人の最期みたいなのが無修正で転がることになる。
記事作成時点でリンク先に動画があるので、自身のグロ耐性を試験してみるのもいいかもしれない。
Perk「Bloody Mess」(遭遇するほうが難しい)
グロ描写解禁perk。****取得すると胴体も破裂するようになり内臓が撒き散らされる。
取得に多少の手間がかかので回避は簡単。
むしろ付随効果の即死や全ダメージ上昇があなたを誘惑してくる。
フィズトップマウンテン(回避可)、デスクローと敵NPCの戦い(回避やや困難)
本来なら上記のperkが発動時に肉片が最初から転がっている建物、
及びデスクロー先生が勝手にNPC達の臓物を撒き散らすイベント。
前者は立ち入らず(DLCのメインクエストは進まなくなる)、後者は現場を見たら嫌なものを見る前にそっと離れよう。
決裂した仲間との最終決戦(回避可)
メインクエストを正規の手順で進め、決裂した仲間と最終決戦の場にて対峙した場合に限り、
本来なら傷つけられないはずの仲間の死体をバラバラに破壊できてしまう。
殺害自体は避けられない場合、居住地に送って前もって殺害するなどの方法で回避可。
大虐殺ヘルムバグ(回避可、ただし極めて悪質)
最後に極めて悪質なバグ。
「プレイヤーにしか殺害できないNPCにロボットコンパニオンの大虐殺ヘルムの効果が発動した後、ロードを挟む」条件を満たしてしまうと、NPCは動く肉片の集合体となりCERO:Zどころでは済まなくなる。
また、リーパーヘルムでも同様のバグが起きるので要注意(頭部破壊のみなので大虐殺ヘルムよりはマシだが)。
回避方法としては「ロボットコンパニオンに上記のパーツを装備させない」「肉片になったNPCにはちゃんと止めを刺す」といった事が挙げられる。あくまでも不具合なので、回避は十分可能である。
興味本位でこのバグを発生させて後悔しないように動画を記載するが、本当に冗談抜きの二次元グロなので閲覧は自己責任でお願いします。そもそもグロ一切受け付けんという人は絶対に踏まないように。
繰り返しになるが本当に冗談抜きの二次元グロですので、くれぐれも閲覧は自己責任で。
ネタなどではなく、本当です。
ストーリー
西暦1945年、広島と長崎に原子爆弾が投下された。その後原子力は無限のエネルギーとして広く利用されるに至り、科学技術は進化し、それに支えられた人類の文明は絶頂を極めた。しかしそのエネルギーは争いを生み、戦争が世界各地で発生。不穏な空気を抱えながら、最終戦争へのカウントダウンは始まりつつあった。
西暦2077年、ボストン郊外の町「サンクチュアリ・ヒルズ」に、一組の夫婦がいた。1年前に息子のShaun(ショーン)が生まれ、幸せの真っ只中にあったが、ハロウィンを目前に控えた平和な朝、突如としてテレビから緊急放送が流れる。アメリカに、核爆弾が投下されたのだ。
警報が鳴り響く中、シェルター「Vault111」への優先居住権を獲得していた一家が避難先に辿り着いた目の前で、ボストンに爆弾が投下される。辛うじて地下への退避が間に合った夫婦を待ち受けていたのは、過酷で奇妙な運命であった。
Vault-Tec社によって作られた核シェルター「Vault111」は、実は「冷凍睡眠に人体がどれくらい耐えられるのか」という実験の為に作られたものであり、夫婦は除染と称して冷凍睡眠のカプセルに入れられてしまう。長い間眠っていたが、ある日何者かの手により装置が停止し、息子は誘拐され、それを止めようとした伴侶は「顔に傷のある男」に殺されてしまう。
何もできず意識を失った主人公は、後に冷凍装置が完全に停止した事で覚醒する。伴侶の亡骸の前で復讐と息子の奪還を誓い、Vault111からの脱出を図ろうとするが、そこは内部で暴動が起きて職員同士が殺し合い、白骨死体が転がる廃墟と化していた。
携帯型コンピュータ「Pip-Boy」を入手し、地上への帰還を果たす主人公の前に現れた光景。冷凍睡眠により210年が経過したその世界は核により荒廃し、放射能に汚染され、様々な脅威と隣り合わせになりながらも尚逞しく人々が生きる地だった。
かつてはボストンと呼ばれたこの地を、人はこう呼ぶ。「連邦(Commonwealth)」と。
「連邦」について
原文は"Commonwealth"。ボストン近辺では、CommonwealthとはCommonwealth of Massachusettsつまりマサチューセッツ州の事を指す。Commonwealthの原意は地域住民の共通善を求める自治共同体を示す。米国の大多数の州がStateと名乗る中でマサチューセッツ等4州だけがCommonwealthと名乗る理由は、英国王の命じた植民地ではなく住民の共同体であることを強調する歴史的経緯があるらしい。ボストン茶会事件の舞台となった地らしい気概である。英語ではクロムウェルの支配した共和制の英国がCommonwealth of England(イングランド共和国と訳す)、現代のオーストラリアの国名がCommonwealth of Australia(オーストラリア連邦と訳す)。
Fallout4作中でCommonwealthを連邦と訳したことには賛否両論があるが、本作中には建国初期のアメリカのモチーフが多数取り込まれていることは知っていてよいだろう。シナリオの重要な舞台となるバンカーヒルやコンコードは独立戦争の激戦地を示す地名であり、ミニットマンの像が見守るサンクチュアリ正面の橋はオールドノースブリッジという植民地軍が英軍に大勝した地である。コンコードの自由博物館(これも実在する)には、それらの歴史の一端が描写されている。つまりこの作品の舞台であるボストンあたりで「連邦(Commonwealth)」と言えば、自然に英国の圧政と戦って自分たちの土地と自由を守った当時の精神が呼び起こされるのである。
システム
能力値とスキル
基本的な能力値は、Strength(筋力)、Perception(感覚)、Endurance(持久力)、Charisma(魅力) Intelligence(知力)Agility(素早さ)Luck(運)の7つの能力値からなって、それぞれの頭文字を取って「S.P.E.C.I.A.L」と総称する。キャラクターの強化については、クエストのクリアや戦闘、後述するクラフト等でExpを稼いでレベルを上げ、7つの能力値とそれに付随したPerk(特殊スキル)を取得していく仕組み。前作にあったSKILLSの概念はPerkと統合され、シンプルな成長システムになった。
戦闘
FPS/TPS形式。しかし射撃が苦手なプレイヤーの為にシリーズ恒例の「V.A.T.S」と呼ばれる機能がある。
今作では発動中はゲームがスローモーションになり、AP(スタミナ)を消費して攻撃対象の部位を選んで攻撃が可能、すなわち疑似的にコマンド選択RPG的な戦闘を実現する。ダメージは命中率と威力に影響され、逃げようとする敵を足止めする、顔面を狙って目を潰すなどの戦略を取る事が可能で、ゲージを貯めれば意図的にクリティカルを出す事もできる。特にパワーアーマーのフュージョン・コアはフリーエイムで狙うことはほぼ不可能(ほぼ、なのはドラッグやステルスを全力で活用すれば理論上は可能なため)である。
ただし上記の通りVATSは命中率が設定されているため、攻撃がリアルラックに左右される。そのため好みと戦略次第でフリーエイムで狙ってもいい。この命中率含めVATSはSPECIALとPerkで大きく強化されるため、VATSとフリーエイムのどちらを中心に戦うかで成長させるべきSPECIALは大きく変わる。
後述の理由により武器防具のCND値は撤廃された。
クラフト、居住地の建設
前作までの武器の修理システムこそ廃止されたものの「TES5」の流れを受けて3から生産系が大幅強化。
武器防具の改造や消耗品の自作に加え、TES5DLC第2弾「Hearthfire」のように拾った廃材を資材として自分で拠点を構築するシステムが本作の最大の特徴である。
自分の寝床や家を建築できるだけでなく、入植者を集めて商店や公共施設、防衛施設に割り当てることで鄙びた農村から巨大な要塞まで発想次第で構築する事が出来る。
ネット上では「どうぶつの森:ハッピーホームデザイナー」になぞらえて「ヒャッハーホームデザイナー」などという呼称も。あまりに没頭してメインクエストそっちのけで建築にいそしむ111パパ(ママ)が後を絶たないとか何とか。
NPC、派閥とコンパニオン
連邦の世界には多数のNPCが暮らしており、主人公の行動次第で取引や援助を受けたり、戦闘になったりもする。彼らの所属には村や街といった単位だけではなく、連邦全域にわたる組織を結成している派閥というものもある。派閥の詳細は後述する。カルマや評判といったシステムは廃止され、主人公の行動次第でこれら派閥とも協力したり敵対したりが可能になる。また、NPCには条件次第で主人公に同行して会話したり共に戦ったりできるコンパニオンも存在する。次節でコンパニオンそれぞれの詳細も紹介しよう。
主人公一家
主人公/唯一の生存者(Sole Survivor/Blue)
vault111から210年時を経て目覚めた戦前の人間。
伴侶の仇討ちと息子を探す連邦を巡る旅の中で、多くの人と関わっていく事となる。
今作では経歴とデフォルトネームが設定されており、男主人公ネイトは兵役中に「アンカレッジの英雄」の異名を得るほどの活躍を見せた退役軍人、女主人公ノーラは元弁護士の経産婦である。
ショーン(Shaun)
主人公夫妻の一人息子。夫婦とコズワースに育てられており、事件当時はまだ乳児であった。
夫婦の内、主人公に選ばなかった方と共に冷凍睡眠されるが、謎の人物たちに攫われてしまう。
彼を捜すのが主人公の当面の目的である。果たして生きているのか、そして生きているのならどこにいるのであろうか。
コンパニオン
仲間キャラクター。
中立
後述する派閥コンパニオン以外のその他のコンパニオンのこと。それぞれ特定の条件で仲間になり、それぞれの個性に従って主人公の行動で好感度が増減する。もちろんあまり酷い裏切りを続ければ絶縁してしまう事もある。
コズワース(Codsworth)
特徴:定期的に「きれいな水」を支給、ロボット作業台使用可。
好感度perk:ロボットの攻撃によるダメージを10%軽減
性格:善人。盗みや一般市民の殺害で好感度が低下する。また、BoSに好意的。
主人公の家で使われていた使用人ロボットMr.ハンディ。廃屋と化した我が家で210年間主の帰りを待ち続けていた。詳細は個別記事へ。
ドッグミート(Dogmeat)
特徴:絶交なし、同行中も「Lone wanderer」のPerkが発動
好感度perk:なし(逆に「Attack Dog」のperkでドッグミートが強化)
旅の途中で仲間に出来るジャーマンシェパード。非常に優秀なわんこで、敵に噛みついて動きを止めたり、何か物が落ちていると案内してくれたりする。とてもかわいい。
メインクエストにおいてある人物を追跡する時にも、証拠品の匂いを辿って主人公を導いてくれる。
なお同名の犬は「1」と「3」にも登場している(「2」はイースターエッグ的な登場)が、犬種が異なるので同名異犬であると思われる(今作ではジャーマンシェパード)。
ちなみに開発スタッフの愛犬がモデルとなっているそうな。
親密度が存在せず、エイダを除けば主人公が何をしようと最後までついてきてくれるただ一人のコンパニオンである。
パイパー・ライト(Piper Wright)
特徴:定期的に食品アイテムを支給、ロマンス可
好感度perk:説得成功時や新ロケーション発見時の経験値が二倍
フェンウェイ・パーク(ボストン・レッドソックスの本拠地の野球場)跡に作られた都市「ダイヤモンドシティ」の新聞記者。権力にも物怖じする事なく、真実の報道を続ける事を信念にする女性。
初めて主人公がダイヤモンドシティを訪れた時には、歯に衣着せぬ報道姿勢のおかげで、市長によって街から締め出されてしまっていた。過去からの旅人である主人公に興味を持ち、インタビューを行い、同行するようになる。妹がおり、彼女が自分と同じ記者の道を歩むことを望んでいることに悩んでいる。ときどき男言葉になるおっぱいのついたイケメン。
なお彼女は主人公のことを「ブルー」と呼ぶが、これはvaultスーツの色からである。別にvaultスーツを着てなくてもそう呼んでくれるが。
バリバリの正義のジャーナリスト。当然、盗みや一般市民の殺害はご法度。
ニック・バレンタイン(Nick Valentine)
特徴:ハッキング代行、武器が貧弱、装備可能な防具も一点物、固有クエストあり
好感度perk:ハッキング挑戦回数+1&失敗時のロックアウト時間短縮
ハードボイルドな雰囲気を醸し出す名探偵。「人造人間(Synth)」の第ニ世代(動くマネキンのような外観)と第三世代(解剖しなければ区別できない)の中間であるプロトタイプで、そのため半壊したロボットのような外見を持つ。本来人造人間は忌み嫌われる存在だが、過去にある事件を解決した事でダイヤモンドシティの大半の人々の尊敬を集めている。ダイヤモンドシティの一角で秘書のエリーと共に「バレンタイン探偵事務所」を営んでいる。
ある仕事でトラブルに巻き込まれていたが、息子の手がかりを求めてきた主人公により窮地を救われ、協力していく事となる。
常に皮肉を欠かさないが、性質は至って善良。当然彼も盗みや一般市民の殺害を嫌う。
メインクエストで必ず仲間となるためか、性能は控えめ。
デフォルト武器はパイプリボルバー、彼の装備できる防具は一点物なので一度着せると戻ってこない。
ハンコック(Hancock)
特徴:定期的に薬物を支給、ロマンス可、待機中不死属性なし&中毒死の可能性あり
好感度perk:RADSが250以上でクリティカルメーター上昇速度20%UP
フルネームはジョン・ハンコックだがこれは偽名で、アメリカ合衆国の政治家であり独立宣言に最初に署名した人物から採っている。変人や虐げられた者達がひしめき合う街「グッドネイバー」の市長。自他共に認めるカリスマと誓って殺しはやってなさそうな声帯の持ち主だが街を乱そうとする者には容赦せず、時には自らナイフを取って罰する冷酷な一面もある。
若い頃のある出来事から薬物の常習者となり、最後には放射性物質を含んだ実験用薬物にまで手を出した所為でグールの身となっている。が、そんな状況でも「不死身になって喜ばない奴がどこにいるか」と今の状態を楽しんでいる。グール化する前はイケメンだったらしい。とあるクエストを完了すると主人公に同行するようになる。
同行解禁後は前述の面々同様犯罪を嫌う善人コンパニオンとなるが、上記の理由から薬物使用で好感度が上がる。
何故か拠点待機時は不死属性が外れてしまう。その上、待機した拠点に保管してある薬物を勝手に濫用していつの間にか中毒死するというとんでもない特性を持つ。解散時は必ずグッドネイバーに帰すか、待機拠点から薬物を取り除いておこう。
マクレディ(R.J. MacCready)
特徴:定期的に弾薬を支給、ロマンス可、固有クエストあり
好感度perk:V.A.T.S.モードで頭部への命中率20%UP
傭兵組織ガンナーズの元メンバー。本作から10年前の時代にあたるFallout3では子供だけの街「リトル・ランプライト」の市長を務めていた。前作のプレイヤーからは尻顔から一変、立派にヒゲを生やした精悍な青年に成長した姿を驚かれたかもしれない。
相当な修羅場をくぐり抜けてきたためか、とんでもないクソガキだった前作と比べ、皮肉屋だがかなり真っ直ぐな性格になっている。が、「クソ」等の汚い言葉をつい口に出しかけてしまう子供らしさもまだ残っている。グッドネイバーの酒場「サードレイル」で、250キャップ払えば雇うことができる(好感度が上がると返してくれる) 。好感度が上がると盛大にデレる。
なお小ネタだが、彼の名前は(スペルがちょっと違うが)「遊星からの物体X」の主人公と同じだったりする。
とある理由、及び過酷な「3」の地で生まれ育ったせいか善悪で言えば悪寄りの中庸。窃盗をしても怒らないどころか好感度が上がるが、一般市民を殺害すれば好感度が下がる。
また、傭兵としてプロ意識を持っており、報酬を要求することで好感度が上がり、タダ働きや雑用を安請け合いすると嫌われる。
ケイト(Cait)
特徴:ピッキング代行、ロマンス可、固有クエストあり
好感度perk:体力が25%以下でAP回復速度上昇
コンバットゾーンで開催されているレイダー相手の殺し合いショーの花形。主人公が客のレイダー達を皆殺しにしてしまったため、雇い主のトミーがショー再開の準備をする間、主人公に面倒を見るのを任される。壮絶な過去を背負っており、またとある長年の苦しみに悩んでいる。
悪人寄りのコンパニオン。モラルに反する行為の大半で好感度が上がる(例外アリ)。
キュリー(リンク先ネタバレ注意)(Curie)
特徴:ロボット作業台使用可、固有クエストあり
好感度perk:なし
Vault81の隠された実験施設に独り取り残されたMissナニー型医療用ロボット。先端的な医療データを蓄積してきたが、そのデータを用いて世界に科学的に貢献する手段を持たず悩んでいる。この為、訪れた主人公に外の世界に出る為の援助を求めてくる。
平和を愛し自らの医学知識で人を救おうとするまさに癒し系。しかし現在のロボットの思考力では限界を感じており、人間の独創性に憧れている。
コズワース同様、善人コンパニオンだがBoSへの協力で好感度が上がる。DLCで改造可能になる点も同様。ただし改造に関しては…!?
???(リンク先ネタバレ注意)
特徴:定期的にスティムパック支給、ロマンス可
好感度perk:HP10%以下になると自動的にHP100回復(ゲーム内時間で1日に1回のみ)
キュリーの個別クエストを完遂すると、彼女の離脱(?)と引き換えに仲間になる。
キュリーがロボット可愛いので賛否両論。
ストロング(Strong)
特徴:定期的に生肉を支給、好感度の上下が独特、スパミュ専用防具装備可能
好感度perk:HP25%以下で近接攻撃の威力が20%UP
トリニティタワーに閉じ込められたスーパーミュータント。シェイクスピアの「マクベス」を曲解して「人間の優しさのミルク」を探しており、主人公に手伝いを頼んでくる。本作のバージルやFallout3に登場したフォークスとは違い、「一般的な」スーパーミュータントの思考のまま所謂「はぐれ」になってしまった。そのため敵を殺すことを最大の楽しみとしている。しかしながら、どこか醸し出す愛らしさゆえプレイヤー間のコアな人気も高い様子。
好感度の上下が非常に特殊で、無理に一言で表すなら「武人」。一般市民、レイダー問わず殺人でガンガン好感度が上がり、手短な会話や暴力的な返答を好む。その反面、ミニッツメンクエストなど居住地への協力でも好感度が上がる(スパミュの価値観に当てはめるなら「分かち合う」だろうか?)
しかし、殺人で好感度は上がってもピッキングや窃盗といった卑劣な行為は反感を買う。また、スーパーミュータントとは相容れないBoSの代名詞とも言えるパワーアーマーの使用でも好感度が下がる。ただし、コンピュータに興味があるのかハッキングは見逃してくれる。というか待機モーションで本人がポチポチやっている。
能力値は高く、専用防具を装備すれば片っ端から敵をなぎ倒してくれるだろう。所持重量も多い。
派閥所属
EDに関わる4大派閥に属するNPCたち。
あくまでも組織の人間であり所属組織と永久的な敵対状態になると、彼らとも訣別・敵対することになる。
メインクエストの都合上、バニラでは彼ら全員と最後まで関係を保ち続けることは絶対に不可能である。
プレストン・ガービー(Preston Garvey)
特徴:永久敵対なし(絶縁はあり)、絶縁後も完全不死属性を維持、ロマンス可
好感度perk:敵が3体以上の時、与ダメージ&ダメージ耐性が20%UP
自警組織ミニッツメンの生き残り。ある作戦の失敗により人々が虐殺された中、生き残った者達をかき集めて民間人を護衛し、多くの悪漢や怪物と戦いながら連邦を縦断してきた正義感の強い熱血漢。残った仲間もほとんど死に絶え、コンコードでレイダーに襲われ立てこもっていたところに主人公と出会い、以後協力関係となる。
なお彼からは無限に居留地の救援イベントを受けることができる。というか彼が無限に持ち込んでくる。ところで将軍、居留地が助けを求めている(another settlement needs our help)の台詞はネットミームとして親しまれている。ところで将軍、またトラブルだ。新たな記事が編集を求めている。
世紀末の世にありながら正義の味方への憧憬を抱く理想主義者。故にミニッツメンを失った彼は内心もはや死に場所を求めるのみとなっていたが、そんな時に起きた主人公との邂逅は彼にとってまさに運命の夜(朝や昼かもしれないが)であった。
それが夢想家の思い込みに終わるか否かは、プレイヤーの手に委ねられる。
当然コンパニオンとしては善人オブ善人。各種犯罪や薬物使用はもちろん、クエスト依頼人に報酬を要求しただけで好感度が下がる。彼と行動をともにする際には高潔な行動が求められる。
ゲーム上の役割はNVのイエスマンと同様に詰み防止用の絶対不死属性NPCであり、ミニッツメン共々構成員をいくら殺害しても永久に敵対することはない。しかし、DLC「ヌカワールド」のメインクエストを一定段階最後まで進めると親密度に関わらず強制的に絶交となり、パーティを組むことはできなくなる。
また、ミニッツメンルートでインスティチュートの非戦闘員を避難させなかった場合も実質的に絶縁となる。実質的に、というのはバグか仕様ミスの可能性が濃厚なため(クリア直後の主人公に対する罵倒を延々と繰り返し続ける)。
パラディン・ダンス(Paladin Danse)
特徴:T-60PA着用&X-01に強化、レーザーライフル使用、ロマンス可
好感度perk:フェラル、スーパーミュータント、人造人間への与ダメージ20%UP
エルダー・マクソンが信頼を寄せる者達の一人、BoSのパラディン階級兵士。パワーアーマーに身を包む。中々素直になれない性格だがBoSのメンバー同様、部下想い。とある任務に派遣されたが難航し、主人公が手を貸したことでBoSに入るよう誘ってくる。
常時T-60パワーアーマー(PA)を着用しており、初期装備もユニーク品であるためコンパニオンの中では随一の強さを誇る。
善人寄り。BoSへの協力はもちろん、パワーアーマーの使用や改造でも好感度があがる。
特定条件を満たすとを基本スペックではゲーム中最強のX-01PAに乗り換え、更にBoSと敵対しても彼と敵対せずに済むようになる。ただしこれは制作の想定外の仕様であったのか、敵対しないだけでパーティを組めないどころか主人公の呼びかけに全く反応しなくなる。
BOSの士官だけあってレーザーライフルにT-60、好感度perkと戦闘面では文句のつけようがない。
ディーコン(Deacon)
特徴:奇行(?)が多い、好感度perkが強力
好感度perk:ステルスボーイ効果時間40%UP&ステルス攻撃の威力20%UP
レイルロードのエージェント。彼のウソに騙されたプレイヤーは少なくない。極めて優秀な密偵のようで、初対面のはずの主人公の経歴について詳しく把握している。会話にふんだんに嘘を盛り込むことを好み、また主人公が目を離した一瞬で服装から髪型まで変えるという恐るべき変装術を有する。すなわち、あの豊かな髪の毛はたぶんカツラである。
実は出会う前から各地にモブとして出没しており、大きな街の群衆をよく見ているとグラサンの怪しい男が紛れていることがある。
ユーモアあふれる言動とは裏腹にハードな過去を持ち、他のメンバーのような思想や同情心などではなくその過去を理由に組織に身を置いている。そのためレイルロードに対しても一歩引いた、ともすれば冷めているとも言える視線を向けている。しかし、だからこそレイルロードと敵対してしまえば彼と和解する余地は存在し得ない。だが、そんなところも含めて一本筋の通った男でもある。
X6-88
特徴:
好感度perk:エネルギー耐性が20上昇
インスティチュートが誇る最強の戦闘マシーン「コーサー」の一人。主人公がインスティチュート側につくと同行させることができる。インスティチュートの価値観は他の組織と違うところも多いが、組織に忠実な彼は関連クエストに連れ歩くのにピッタリである。
悪党というわけではないが、組織と任務が第一であり他所の人間や組織にはまったくもって無関心のため、主人公が(インスティチュートの関係者以外に)窃盗などを行っても親密度は下がらない。
そんな彼故、組織と敵対すると彼とも普通に敵対することになる。
DLC
DLCを導入して初めて登場し、仲間となるコンパニオン。派閥コンパニオン同様特定のDLC勢力との敵対によりコンパニオンを外れて敵となってしまうことがある。
エイダ(Ada)
特徴:定期的にジャンクを支給、絶縁なし、ロボット作業台利用可
好感度perk:なし
DLC第1弾「オートマトロン」に登場するコンパニオン。
超凶悪近接戦闘ロボとしてプレイヤーに恐れられるアサルトロンをベースにした自我を持つロボット。
たいへん善良で繊細な感情を持つ、本作の良心。パーツをプレイヤーが自由に組み替えられるため、戦闘能力も非常に強力。両手をガトリングレーザーにした日にはその殲滅力で経験値泥棒と化すほど。
それでいて好感度が存在せず何をやってもついてきてくれるので、BoSやインスティチュートへの協力、ヌカワールド絡みでの立ち回りなどで大いに役にたつ。
ただし他のロボットコンパニオンと異なり人間同様に部位破壊が存在し、一定量のダメージの蓄積で一時的に行動に制限が生じてしまう。
「奥様、これをどうぞ」と5ポンドの重りやらセメント袋やらを寄越してくるのはご愛嬌。
オールド・ロングフェロー(Old Longfellow)
特徴:
好感度perk:動物と海のクリーチャーのダメージ耐性&エネルギー耐性25%減少
DLC第3弾「ファー・ハーバー」に登場するコンパニオン。
ファーハーバー島の偏屈な老ハンター。
派閥コンパニオンでないが、ファー・ハーバーの集落を滅ぼした場合に限り永久敵対する。
ポーター・ゲイジ(Porter Gage)
特徴:「ヌカ・ワールド」DLCの武器防具を販売、ロマンス可
好感度perk:敵撃破ごとに一定時間、獲得経験値5%UP&ダメージ耐性10上昇
最終DLC「ヌカ・ワールド」に登場するコンパニオン。レイダー。
主人公をヌカ・ワールドの死の罠に誘い込み、かつ自分の野心のために利用しようとする野心家。
一般的レイダーよりも遥かに頭が回り、彼らをマヌケと蔑む。その大言壮語に見合うだけの大局的な視点を持ち、好感度が上がれば手駒にしていた主人公に逆に敬意を示すほどになる。
その頭のキレは12歳で独立し、若くして世紀末の澱んだ社会を見続けてきたことに起因する。レイダーの言いなりになる両親を見捨て、当初こそキャラバンやスカベンジャーなどウェイストランドの一般的な職についていたが、その悉くがあっさりとレイダーに屈してゆくのを見て「まっとう」な生き方に失望。奪われる側から奪う側に回るべく自らレイダーに身を堕とす。
しかし彼は、「奪われる側」とその護り手にとっては自身もマヌケも等しく「レイダー」でしかない点には気づいていない。ゲイジが世紀末覇者のキングメーカーとなるか、モヒカンにしては多少頭が回る程度の小者で終わるか、それはプレイヤーの手にかかっている。
その点や主人公に対する態度なども含め、プレストン・ガービーの対存在ではないかと評されるキャラクター。
派閥コンパニオンではないが、ヌカワールドのレイダーを裏切ると永久敵対する。
EDに関わる勢力
主人公は最終的に下記の4つの組織のいずれかの一員となり、散々前述した通り他の一つ以上の組織と永久的に敵対する。
メインクエスト終盤までは複数の組織を掛け持ちできるが、最後まで八方美人はできないのがfalloutと言うシリーズである。逆に、本作では全くの無頼漢となることもできず、メインクエスト中盤でインスティチュート以外のどこかの組織に必ず所属することになる。
愛着の湧いたコンパニオンを殺すのが忍びない、裏切り行為をしたくない、個人的にこの勢力の思想が気に入らないなどと言った場合は、ゲーム的な自由度は下がるが加入せず出会い頭に永久敵対も可能。組織によってはその場で完全壊滅させることも不可能ではない。
ミニッツメン(Minitemen)
連邦市民のために働く、正義と人助けを謳った組織。その名はアメリカ独立戦争で十三植民地とその自由を守るために活躍した民兵にあやかっている。入植地の自警団から始まり、ダイヤモンドシティをスーパーミュータントから防衛した会戦で一躍その名を大きく挙げた。以後も連邦で生きる人々の暮らしを様々な脅威から守ってきたが、ある時本拠地だった要塞を巨大アボミネーションによって壊滅させられた上、時がたつに連れ組織は次第に腐敗。最終的にとある作戦で幹部陣から裏切り者が出たことにより組織は戦略的敗北を喫し壊滅。守るはずだった民の多くも虐殺されてしまう。虐殺の原因がミニッツメン幹部の裏切りであったことから民衆の信頼も失い、多くの者達は難民を連れた逃避行の最中でアボミネーションに殺害されるか、掌を返した民衆に失望してレイダーに身を落とすのが殆どであった。
そしてゲーム本編、ただのレイダーに追い詰められ、もはや死を待つのみとなったガービー率いる最後の生き残りと主人公が出会った事でその運命は変わることになる。そんな現状だがT-45に派閥カラーが存在するため、在りし日はそれらを運用していた可能性もある。
ルートの雰囲気と傾向
まずルートを選ぶ利点としては、クエストを進めるとミニッツメン兵士の召喚と砲撃による支援が解禁される。どちらも居住地の近く限定だが、特に砲撃はゲーム中屈指の攻撃力を誇り、戦い方が変わるほどの援護となろう。組織として積極的に他所の派閥に攻撃を仕掛けることはなく、唯一インス以外の3派閥が共存可能なルート。加えて本ルートのみ、インスティチュート構成員を皆殺しにせず非戦闘員を避難させることができる。BoSやレールロードとの関係はあまり良好ではなく、選択によっては敵対する可能性もあるが関係を改善して実質的に同盟できる場合もある。
主人公自身がミニッツメンのリーダーたる『将軍』となり、ガービーを始めとした協力者を増やし、各地の集落の問題を解決して味方につけ、新規居住地を開拓する。そうしてミニッツメンを再建して連邦に平和を取り戻す。つまりは弱きを助け悪を挫く、それでいて無用な殺生は好まない、極めて日本人好みな正義の味方感あふれるルートであり、それ自体が長所である。また、いわばミニッツメンの支配者として支配地を広げて連邦を統一して英雄となる道であり、他の派閥のようにルートを進めた成果を上司である派閥リーダーたちに奪われない点もロールプレイ的には長所といえようか。まあ、他派閥の上司たちに代わって部下たちがお使いクエストを次々持ち込むことにはかわりはないが。
一方で積極的に行動を起こさないのでなかなか派閥間の対立というスリルが生じない点や、詰み防止の為に悪人プレイや狂人プレイでEDを迎えるための最後の受け皿を押し付けられている点が欠点といえる。例えば、ヌカワールドレイダーズを率いて連邦に侵攻するというミニッツメンの理念に完全に反する行動をすると、プレストンと絶縁し、彼が指揮する巡回ミニッツメンと戦うことになるが、その状態でプレストンたちの支援を得てEDを見ることも出来てしまうという極めて不自然な展開になる。また普通に進めれば、報酬に見合わない善意によって入植地を助け続けるプレイを繰り返すことになるので、悪人を演じたい場合には無理が生じてくるのも欠点である。
ブラザーフッド・オブ・スティール(Brotherhood of Steel)
シリーズ常連の巨大軍事組織。通称「BoS」。テクノロジーを管理し、科学の悪用による過去の悲劇を繰り返さないことを使命とする。
本作のBoSはFallout3の東海岸派閥そのもの。3と4の間で低迷した組織を立て直し、アーサー・マクソンが新たなエルダーに就任しており、3で少年だった彼は髭面の偉丈夫へと成長している。
その理想は高い所にあるが、立て直しの過程で3当時よりもやや強引で高圧的になり、連邦どころかキャピタルの人々からも煙たがられている。
連邦にはインスティチュートと人造人間を滅ぼすべく巨大空中母艦「プリドゥエン」でメインクエスト中盤に飛来する。しかし、その目的故に連邦を復興させるのではなく技術を奪いに来ただけではないかと、警戒する市民も多い。このことはBOS側ではレールロードによって意図的に悪評を流す情報工作を行われたのではないかと疑っている。新人兵士として加入する主人公は、この連邦とBOSとの志をつなぐ架け橋となることができよう。なお、主戦力のT-60パワーアーマーの派閥カラーは階級別に複数が存在する。
ルートの雰囲気と傾向
組織の一員として行動したい人、メカやロボットが大好きな人にオススメ。決戦兵器たるスーパーロボット「リバティ・プライム」が起動するのはBoSルートだけ!また、ルートを進めるとT-60のBoS塗装のアンロックユニークパーツ入手の機会が生まれる。更にヘリによる輸送が解禁される。
孤立無援で苦しんでいた、パラディン・ダンス率いる先行偵察部隊に加勢した主人公はBoSに加入、武勲を重ねて幹部へと出世していくと共に、BoSの連邦内での地位を向上させていく。
長所はそのハイテクっぷりと、いずれ世紀末を終わらせるに足るだけの器とビジョンを持っていること。ミニッツメンが身近の正義なら、BoSは未来を見据えた正義である。上述の通りその強引さも、様々な脅威を見続けてきた経験と大局を見据えての結論である。いかなる犠牲を払おうと世紀末という暗黒の時代だけは終わらせなければならない!と言う人におすすめ。「これは戦争だ」と割り切るもよし、はぐれ者らしく組織の良心として立ち回るもよしである。
短所は上記の通り差別的かつ強引な組織であること。未来なんかより今の人々の自由!と言う人、人造人間やスーパーミュータントだって仲間は仲間だ!と言う人にはおすすめできない。
人造人間をウェイストランド中に野放図に拡散させるレールロードに積極的に敵対、元より敵視していたインスティチュートとはリバティ・プライムの中核パーツをめぐり本格的に開戦する。
レイルロード(The Railroad)
かつて米国に実在した奴隷解放運動の地下組織の名を冠する情報機関・工作機関。「3」にも少しだけ登場する。
連邦市民の恐怖と憎悪の対象である「人造人間(シンス)」との共存を訴え、後述するインスティチュートから「脱走」する人造人間を手引きして連邦の外へ脱出させている。リーダーはデズデモーナ。その情報戦能力と秘匿性は高く、多くのメンバーは互いの素性を知らず、本部の所在地も一部の中核メンバーにしか知らされていない。スパイ映画さながらの特殊技術を用いた装備を運用するなど、戦前組織の流れを汲まない一派としては技術力は高い。パワーアーマーは有していないが、T-51に派閥カラーが存在する。
ただでさえ零細組織であったのに、主人公が接触した時点でインスティチュートとの戦いに敗れ、拠点と多くの人員を失いもはや壊滅寸前となっている。インスティチュートと戦おうとする道を取った主人公とは目的が重なる部分が多く、共闘してレールロードの切り札となるエージェントとして活躍できる。
連邦に広がる人造人間に対する悪感情ゆえ、公然と非難されることも少なくない。しかし、連邦で人造人間であると疑われた人は仮にインスのスパイでなくとも生身の人間であったとしても他の市民に処刑される定めであり、ミニッツメン将軍の入植地への命令権をもってしても追放に減刑する以上の保護はできない。彼らを保護できる唯一の組織がレイルロードである。都市部中心にインスティチュートと公然と戦う勢力として支援者もまた多く、その諜報網を支えている。
ルートの雰囲気と傾向
先にゲーム上の利点を説明しておくと、ルートを進めると服の超強化がアンロックされる。この強化服はいくつかバリエーションが選べるうえにそこらのアーマー以上の防御力を誇り、さらにアーマーと重ねて防御力を上げることすらできる。他の手段では得られない強力な装備である。
壊滅寸前という状態から逆転してゆくのでまず断っておくが、このルートは弱者救済のためなら非道卑劣も辞さないハードボイルド路線である。平和主義どころか清濁併せ呑む点は他組織以上なので、理想と現実の乖離を許容できない方はミニッツメンルートを選んで頂きたい。
それでもなお「弱者のために戦いたい」「スパイのロールプレイがしたい」と言う人たちにはオススメである。とりわけ、高圧的なBoSに無様な末路をくれてやることができる。泣き、笑い、体を重ねることだってできる人造人間達を「モノ」と断じて皆殺しにすることに異議を唱えるのは決して間違った感情ではないだろう。
もう一つの長所は、主人公が「インスティテュートと戦う」という利害の一致だけで協力できることだ。実際レールロード構成員の思想は千差万別であり、一致する部分だけ協力している。(ロールプレイにもよるが)ミニッツメンのように入植地の支援、BoSやインスティテュートのように組織幹部の為に技術や標本を集めるのを主にする義務はないのだ。
短所としてはレールロードはあくまで「活動家」である事。彼らは人造人間を救いたいだけで、人類の未来への展望はない。連邦市民の安全にも興味はなく、むしろ人造人間を嫌悪する彼らを警戒すらしている。ただし構成員によって思想が違う為、デズデモーナは警戒する傾向だがディーコンのように連邦市民の弱者も助けたいというエージェントもいる。
極めつけに彼らが救出した人造人間に行う「とある処置」は人造人間自身の希望とは言え作中でも作外でも賛否が分かれている。しかも「後は彼らの人生」として仮に悪漢に身を落として一般市民に犠牲者が出ようと一切アフターケアを行わない。
はたしてレールロードは本当に正義であったのか。それはエピローグとその後のサブクエストを体験したあなたが判断することである。
インスティチュートに積極的に敵対、BoSにも終盤に向こうから敵対される。ミニッツメンとは敵対することはないが、市民の意志の代弁者とも言えるミニッツメンにはいい感情を抱いていない。
インスティチュート(Institute)
「3」では名前だけ登場した、所在地不明・正体不明の謎だらけの組織。その正体は非常に高度なテクノロジーを有し、医療、人体改造などの分野ではエンクレイヴすら凌駕する科学者集団である。
人造人間を製作して連邦に送り込んでいるが、最新鋭の彼らは人と見わけがつかないほど精巧な存在となっている。
目的は不明だが、殺害した人間そっくりに成り済まして入れ替ったり、ある日突如として殺人事件を引き起こすなどの事件を起こす為、「姿が解らない怪物」としてひそやかな恐怖の対象となっている。技術力の割にパワーアーマーを使用しないが、X-01に派閥カラーが存在する。
「3」の頃はプレイヤーの誤解が多く、連邦という名前の謎の組織だとか、カナダに存在するとか思われたことも。
ルートの雰囲気と傾向
ゲーム開始時点では敵として登場。
ルートを進めると第1世代人造人間が敵対しなくなり、戦力としてとして召喚可能になる。
ネタバレになるため詳細は伏せるが、インスティチュート本部に潜入した主人公が内情を知り、彼らと共に歩む選択をすることでこのルートに突入する。
理想だ正義だよりも大切なものがあるんだよ!と言う人にオススメ。それ故か、アメリカ本国での人気は4つのルートの中でNo.1である。EDが他3つと比べて特別なものとなっている。
短所は何をどう取り繕おうがやっていることは悪の秘密結社であること。日本の創作であれば主人公は間違いなく悪と断じる。実際、アメリカ本国での人気に反し、日本での人気は4つのルートで最低である。自ルートのみ、主人公次第で今後組織が更生する可能性があるのが救いではある。
所業が所業であるため全ての派閥と敵対。インスティチュートが存続できるのは自身のルートのみで、共存できるのもミニッツメンのみとなる(そのミニッツメンですら、該当ルートでは主人公の指導の元全面戦争を仕掛けてくる)。
各種族、及びその他の勢力
この他、下記以外のも雑多な小勢力が存在する。
本作のキーワードである人造人間、及びその他種族やEDに関わらない。協力、利用、敵対、全てはプレイヤー次第だが四大勢力同様全ての勢力に良い顔をすることは出来ない。あるいは出来たとしても時として後ろ暗い秘密を抱えることになる。
第3世代人造人間(Synth)
インスティチュートに製造されたアンドロイドの最新型。
一見してアンドロイドと分かる第1世代・第2世代と違い、クローン技術を用いて培養された人間そのものの肉体を持っており、外見から区別することは完全に不可能。
ただし脳内にはインスティチュート製の機械部品が埋め込まれており、行動を制御されている(つまり、人造人間かどうかを見分けるには、頭をカチ割って部品を探すしかない)。
血肉と自我を持ちもはや人間そのものであるが、創造主のインスティチュートを始めとした多くの者からはあくまでも「機械」とみなされている。そして連邦ではインスティチュートによって肉親がある日突然人造人間にすり替わる事件が度々起きており、少なくない一般市民がその恐怖で魔女狩りを起こすほどに人造人間を憎んでいる。
このように、人造人間は加害者であると同時にインスティチュートに奴隷として生み出された被害者でもあり、利用される境遇から逃れて平穏な生活を望む者も少なくない。
しかし残念ながら人工物であるのもまた事実でパスワードの音声入力一つで意のままに操られてしまう。この点を悪用されたらどうなるかは想像するまでもなく、いわばBoSにとっての絶対悪である「制御不能のテクノロジー」そのもの。これが敵を同じくするはずのレールロードとBoSを殺し合わせる原因となっている。
この辺は非常に複雑なので、BoS派もレールロード派もとりあえずは「ファー・ハーバー」のメインクエストをプレイしていただきたい。どちらも心に迷いが生じることであろう。
なお問題になっているのは第3世代のみで、第1世代・第2世代はレールロードにも解放対象からは除外されている。
レイダー(Raider)
シリーズ恒例のヒャッハーズの皆様。ただし今作の彼らは比較的マトモであり、罪悪感におびえていたり、丁寧語で喋ってみたり、仲間の墓参をしていたりと、彼らもまた人間であることが強調されている。とはいえ死体オブジェのような凶悪さは健在であり、情けをかける必要はなさそうである。
今作では各地のレイダー集団が抗争を繰り広げている様子がうかがえる日記が残されている。一見すると例によって『主人公に次々と撃破される雑魚敵』『烏合の衆』にみえる。
しかし最終DLC「ヌカ・ワールド」では、ついに主人公が『総支配人』の名で呼ばれるレイダーの大親分になり、各地のレイダーを率いて連邦の人々を脅かすことができる。もちろんミニッツメンとは全面抗争だ。
ガンナー(Gunners)
高度に組織化された傭兵集団。前作におけるタロン社に相当。ミニッツメンを壊滅させた仇敵でもある。連邦の南部に本部を構え、北部にも次第に勢力を伸ばしてきている。
連邦各地に残るハイウェイを根城にしていることが多く、額に十字のついたドクロをマークとしてその勢力を誇示している。
戦闘ロボットを保有していることが多い厄介な敵。
主要都市
世紀末を逞しく生き抜く人々が暮らす、数少ない人類の安全な生存圏。
一見すると荒廃した世界のオアシスに見えるが、やはりそれぞれに思想と主義主張があり、水面下では四大勢力も絡んだ対立が存在する。
ダイアモンドシティ(Diamond City)
連邦最大の都市であり、入植者たちが憬れる華やかな都会。かつてのボストン・レッドソックスの本拠地、フェンウェイ・パークのグラウンドを都市に改造したもの。城壁と化したグリーンモンスターと多くの衛兵に守られた要塞都市だが、内部にインスティチュートが侵入したという噂で疑心暗鬼が広がっている。
余談だが、後年の作品では核(の化身)の直撃により跡形もなく蒸発している。
グッドネイバー(Goodneighbor)
ダイアモンドシティから追放された犯罪者を中心に、保護を求めた悪党や流れ者を集めた街。しかしハンコック市長の下で意外な程秩序と結束を誇り、美麗な建築が並ぶ。もちろん犯罪と悪徳は横行しているので訪問する際は覚悟するように。
バンカーヒル(Bunker Hill)
連邦各地を旅するキャラバンが本拠地としている街。ボストン北東に実在するバンカーヒル記念塔周辺を廃材防壁で囲って街にしたもの。かなりの危険地域にあるのに、軍備も少なく平穏な街。となれば、やはり訳アリのようで・・・下記キャラバンも参照のこと。
番外:コベナント(Covenant)
厳密には主人公が開発できる開拓地の一つだが、既に一つの街として完成しており多くの住人が暮らしている。普通にプレイしていれば多くのプレイヤーが最初にたどり着くであろうマトモな街である。しかしその裏では…?
コベナントの運命はプレイヤーの倫理観に委ねられることになる。
各Vault
戦前にVault-tecが建設した核シェルターの生き残り。200年の間にその多くが壊滅している。
本作では81と88がまともに機能するvaultとして登場する。が、例によって裏に事情がある。
キャラバン(caravan traders)
バラモンを連れて、概ね商人一人に護衛二人の組み合わせで連邦各地を巡回して商売するキャラバン。しかし、今作ではその多くはバンカーヒルの街を本拠地とする緩やかな商人連合として結びついている。なかでもストックトン爺さんはトランシュカン・カーラ、ルーカス・ミラー、クリケットの三隊のキャラバンを指揮する大商人である。主人公にとっては平穏に商取引が可能で便利な連中であるが、裏では他派閥に結びついていたり、レイダーに通じていたりといった暗い噂も聞こえてくる。
チャイルド・オブ・アトム(Children of Atom)
前作にも登場した放射能を信奉するカルト教団。
前作からの10年で大きく勢力を拡大したが、それに伴い前作での人畜無害な集団からうって変わって、人々に強制的に「アトムの輝き」を伝える(=放射線銃をブチかまし、核グレネードを投げつける)極めて危険な集団になってしまった。ただし例外的に、本部(これまたトンデモない場所にある)の教徒は友好的である。
第3DLC「ファー・ハーバー」ではそのセクトのひとつに入信することもできる(あくまで入信したフリに留めてもいい)。
メカニスト(The Mechanist)
ラスト・デビル(Rust Devil)
第1DLC「Automatron」を導入することで出現するようになる強力なレイダー集団。
野良ロボットを狩って再プログラミングして配下にしたり、破壊してパーツを奪ったりを繰り返して暴れまわっている。さらに自分たちもそのロボットの装甲から作った防具で武装しており、正にハイテクレイダー。
レイダーらしからぬ知性派だが、彼らが製作したロボットはやたら刺々しいスパイクが生えていたり、頭部パーツの外装にデスクローの頭蓋骨が据えられていたりと非常に世紀末感溢れるデザインばかりである。
マウントデザート島
DLC「Far Harbor」の舞台である、連邦の北方の離島。ボストンから300km近い北方、メイン州の沖に実在する島である。現実では豊かな森林がアーカディア国立公園に指定されているが、作品中では深い霧に覆われた神秘的な土地となっている。
島の住人と10年前に島にやってきたCoAが一触即発の状態にあるが、これまで全面戦争にならなかったのはある秘密によるものだった。
真実と引き換えの惨劇か、平和と引き換えにさらなる罪を犯すか。
島の命運は主人公に委ねられる。
この島でおきる一連の出来事を体験すれば、本編の四派閥への見方は多かれ少なかれ変わるだろう。
ファー・ハーバー(Far Harbor)
マウントデザート島の住人たちのこと。普通の民衆ではあるが、当地の事情故に勢力として立たざるを得ず、他勢力と対立の危機にある。霧がもたらす放射能と強大な変異生物たちに街を狙われている。
アカディア(Acadia)
連邦から逃れてきた人造人間たち。インスティチュートの先兵となることなく、安息の地を得たはずだが、そう簡単にいかない事情があるらしい。その裏事情はメインクエストを経験した主人公に苦しい判断を強いる事になる。
ニュークリアス(The Nucleus)
マウントデザート島に成立したチャイルド・オブ・アトムのセクト。その信仰故に、島民との冷戦状態が続いている。彼らはこの島の敵なのだろうか?その判断もプレイヤーにゆだねられる。
ヌカ・ワールド(Nuka-World)
DLC「Nuka-World」で導入される、連邦の西方にある巨大テーマパークの廃墟。かつてヌカコーラをメインテーマとして、どこぞの夢の国を思わせる構成の壮大な遊園地であった。この地は3つの派閥が同盟を組んだ巨大レイダー集団に占拠され、元の住人は奴隷として酷使されている。しかし、ポーター・ゲイジの采配によって危うい均衡を保ちながら、外部のトレーダーとも取引を行うなどただのレイダーにはない知性を見せる。そして主人公はひょんなことからこのレイダー集団の大頭目「総支配人」に祭り上げられてしまい…
傀儡の王になるか、世紀末覇者になるか。
正義の名の元にいきなりレイダーを殲滅するもよし、利用してから皆殺しにするもよし。
全てはプレイヤーの良心次第である。なお一部稼働するテーマパーク・アトラクションの機能を用いた、連邦の恐ろしくも楽しい休日が始まった。
EDこそないが実質的に第5のルートであり、ルートを進めるとウョッカと薬物の自動製造装置、略奪品の上納、前哨基地(レイダー専用居住地)が解禁される。
正規ルートでないので永久敵対する派閥はないが、実質的にはミニッツメンと敵対状態と言える(ある程度ルートを進めると好感度に関わらずガービーと強制的に絶縁し、レイダー専用居住地にはミニッツメンが襲撃してくる)。
オペレーターズ(Operators)
パークのレイダー派閥の一つ。暴力を振るうことよりカネを稼ぐことをポリシーとする。洗練されたファッションを好む。
パックス(Pack)
パークのレイダー派閥の一つ。野生生物を飼いならし、それにならって弱肉強食を秩序とする。ど派手な装束が身上。
ディサイプルズ(Disciples)
パークのレイダー派閥の一つ。一対一の決闘、死闘を戦うことを誇る。それゆえ弱者は猟奇趣味の犠牲とする派閥。
アボミネーション(abomination)
詳細はfalloutの該当節、または個別記事を参照。
スーパーミュータント&ミュータントハウンド
本作ではメインクエストに関わらないものの、その出自は…?
最上位種「ウォーロード」はそのタフネスにより本作でも一二を争う強敵である。
3から引き続き弱体化しており設定ほどは強くはない。
尤もこれは主人公が相手の時のみの話で、専用perk「デスクローの怒り(敵の数が多いほど攻撃力上昇)」によって、徒党を組むことが多いNPC相手の戦闘ではめっぽう強い。
ヤオ・グアイ
攻撃によろけがついているため、白兵戦縛りではデスクローより強いクマ。
アサルトロン
最上位のアサルトロン・ドミネーターは今作最強の一角。
しかし攻撃力特化のため事故死の確率は間違いなくNo.1。
出現頻度がスパミュやフェラルの最強種より少ないのが救い。
セントリーボット
ただでさえ高火力な上に撃破時に核爆発を起こす厄介な相手。
関連タグ
ソードアート・オンライン「ユナイタル・リング」編:本作のオマージュ疑惑の高いラノベ。作者の川原礫は超多忙の中、FO4をこっそり遊んでいた。舞台は飢え・乾き・CNDの概念があるオープンワールドサバイバルゲーム、主人公らの当面の目的も居住地を建設して入植者を集めるという見覚えのありすぎる展開。