「母ちゃん、俺、夢を叶えるヨ...」
データ
身長/不明
体重/不明
スキン/不明
むかしむかし/不明
概要
これまで4つの邪道を究めてきた男・大野稔の「宿敵の桃井タロウを倒したい」という、もはや使い回しのレベルすら超えた欲望を叶えるために誕生した、機界モデルのヒトツ鬼。
ベニツ鬼が、赤と青の複数の歯車で構成されたロボットの様な名称不明のスキンを身に纏った姿。ボリュームのある両肩から伸びる両腕は、関節が一つ増えたマジックハンド型のガントレットとなっており、更に左手は5つの銃口を持つロングバレルガトリング砲となっている。
鳥型ロボの様な意匠のある胸当ても合わせて全体を見ると、羽を逆立てて威嚇する猛禽類も思わせる。
変貌時には「讖溽阜謌ヲ髫」(機界戦隊)の文字化けと、機界戦隊ゼンカイジャーのクレストが浮かび上がる。
宿主が何度もヒトツ鬼化した影響や執念の強さもあってか、右手で砲身を支えて放つガトリング掃射を始めとしたその強さは凄まじく、ドンブラザーズを圧倒しドンモモタロウを一度は殺害に追い込む程の戦闘力を見せる。
まさしく大野の欲望を叶えられる力を持った強力なヒトツ鬼だが、かといってタロウに勝っても欲望が沈静化する筈も無く、そこから最強になった自分を人々に誇示する為暴れる目的にシフト。
結局は、大野の拗れに拗れた執着心と行き場を無くした情念が当人を呑み込みつつ具現化した、誰とも交われず世界に被害をもたらす怪物以上の何者へも成れない存在に過ぎない。
活躍
大野の母は危篤状態になっており、息子に見守られつつも病院で気を失ってしまった様子を見た稔は桃井タロウを倒すという欲望が強くなり、機界鬼を引き寄せてしまう。
後日機界鬼は、自分達の道に進むべくドンブラザーズを脱退したのち近くの公園で今後をどうするか相談していた面々の前に現れた。ドンブラザーズをやめてしまったはるか達を一方的に追い込み、そこに現れたドンモモタロウに対しても攻撃をまともに命中させて再起不能にさせるほど。
邪魔する者がいなくなったことで機界鬼は無軌道に人々を襲っていたが、タロウの葬儀にて介人の意見を元にしたはるか達が、ジロウ率いる新生ドンブラザーズとして立ち向かってきた。しかし、リーダーがリーダーということもあってあっさり追い詰める。
と、その時、ソノイのタロウ汁を使って復活したドンモモタロウが(棺桶に入ったまま)天女と神輿と共に登場。
タロウと交戦し、脳人レイヤーを使って逃亡。そこでもう一つの世界で暴れる怪人と出会い、新たな姿を手に入れて強化。ドンブラザーズも負けじとゼンカイジャーと共に迎え撃つ。
余談
- モチーフはドンブラザーズの前年の戦隊である機界戦隊ゼンカイジャー。
- ゼンカイジャーを象徴する歯車(ギア)だらけの見た目になっている一方、顔の下半分はトジテンドの首領であるボッコワウス大王を彷彿とさせる。ただし顔下半分はキカイノイドではなく歯を食いしばった人間風で、自分の発明品をトジテンドに盗用・改悪され、挙句自分も先兵として侵略に駆り出されたハカイザー/五色田功の境遇も象徴している様子。
- そもそもゼンカイジャーの主な対立軸として、五色田夫妻の発明した技術を元にした装備品や兵器等を保有した勢力同士が激突した事実があり、ハカイザーと功博士の存在はその極致に相当するとも言えよう。
- またこの事実は、あからさまにゼンカイジャー達の装備=ギアの要素を組み込んだドンブラザーズの装備の出自元、ドン王家にも大きく関わってくる事になる。
- 「親の残したアイテムをきっかけにヒーローとなり、世界初になるという夢を勝ち取った五色田介人」に対して、「親が危篤状態になったことで怪人となり、間違った形で夢を叶えた」のが機界鬼であろう。悲しみがきっかけとなる今回のケースばかりはモチーフの対比のシチュエーションがえげつない。
- 因みにハカイザーは、『人間が装着する鎧(パワードスーツ)』『モチーフに東映ヒーロー(火忍キャプター7)を用いて篠原保がデザインした』という共通点から、製作事情的に脳人戦士態のプロトタイプとも取れる立ち位置にもいる。
- スキンは左腕のガトリング砲からギアトリンガー、鳥のシルエットからゼンリョクイーグルへの変形機能を持つゼンリョクゼンカイキャノン(よく見たら機界鬼の胴体はゼンリョクゼンカイオーの背面も連想させる)をモチーフとして複合したと考えられる。
- またゼンリョクゼンカイキャノンは、当初ハカイザーの専用武装として功博士の頭脳から再現された経緯も有している。
- 更に、スキン全体が威嚇する鳥型ロボに見える事から、ゼンカイジャー第48カイ!でボッコワウスを守ろうとしてゼンカイジャーの前に立ち塞がったゲゲのイメージも含まれていると考えられる。加えて彼は作中の黒幕に憑依されてしばしば意識をジャックされており、ヒトツ鬼とその宿主の関係に類似する。
- しかし件のシーンで、黒幕に意識を乗っ取られたゲゲはボッコワウスの癇癪を買う発言をした事で、何も分からないまま唐突にボッコワウスに叩き潰されて命を落とす、脳人に消去されたヒトツ鬼の宿主達よりも遥かに残酷かつ理不尽、そして取り返しのつかない末路となってしまった。
- 2023年4月発売の「宇宙船」Vol.180で情報が公開されるまでは大野の他にもマスターの介人が機界鬼になるのではないかと一部では推測されていた。
- 機界鬼の登場で全センパイジャーの、そして全ドンブラザーズ以前の戦隊のヒトツ鬼が揃った。
- 奇しくもドンブラザーズの前作と次作のスーパー戦隊モチーフのヒトツ鬼に同一人物が変貌する事となった。
- pixivでは登場以前にオリジナル怪人として機界鬼が投稿されていた。
- また、機界鬼ングも投稿されている。
関連タグ
暴太郎戦隊ドンブラザーズ 暴太郎戦隊ドンブラザーズVSゼンカイジャー ヒトツ鬼
ステイシーザー:ゼンカイジャーの番外戦士だが、開発経緯的には“ゼンカイザーの疑似存在実験兵士”としてトジテンドに産み出されていた。彼が最終的にゼンカイジャー側の一員として認められたのは、変身者であるステイシーの人間性をゼンカイジャー達が認め、それに感化されてステイシーの方もゼンカイジャー側へ歩み寄って行ったのが非常に大きい。
手裏剣鬼、魔法鬼、轟轟鬼、王様鬼:本編で大野が変貌したヒトツ鬼。魔法鬼と轟轟鬼は後述のゼンカイジャーモチーフの戦隊のヒトツ鬼である。
秘密鬼、恐竜鬼、百獣鬼:ゼンカイジャーモチーフの戦隊のヒトツ鬼。
海賊鬼、超力鬼、侍鬼、未来鬼:ツーカイザーモチーフの戦隊のヒトツ鬼。
世界鬼:ステイシーザーモチーフの戦隊のヒトツ鬼。
動物鬼、快盗鬼、警察鬼:原典のメインライター繋がりのヒトツ鬼。
歯車仮面、バラハグルマ、害統領バッチード、害統領ババッチード:歯車をモチーフとした戦隊怪人の先輩達であり、特にバラハグルマはVシネ版VSシリーズ第1作の敵キャラの先輩でもある。
戦隊メギド:似て非なるもの。
リサイクル戦隊ダイワルジャー:元ネタにおける悪の戦隊。
コピーワルド:原作においてヒーローの偽物を生み出した。
ハカイザー:元ネタにおける悪のゼンカイザーだが、正確には前述の様にゼンカイジャーの原点に相当する存在を改悪して産み出された。
アナザーキカイ:機械のヒーローを歪めた存在。
ライダーワルド:ゼンカイジャーと同期のヒーローを歪めた存在。
ニンジャフォーム:同期作品で登場する歯車モチーフのフォーム。
デストロイマン:似たような型で続編に登場するダークヒーロー。
戦隊VSシリーズ敵キャラリンク