クレッフィ
くれっふぃ
基礎データ
概要
ポケモンXYで初登場した、第6世代における数少ないはがねタイプの一匹(他にはヒトツキ系統のみ)。
鍵とキーホルダーを合わせたような姿をしたポケモンで、タイプを見るに妖精の一種らしい。
鍵穴のような形状の口に、ストラップのような胴体、頭部と角の間からリング状に繋げた細長い腕が生えているという、何ともユニークな体系をしている。
穏やかな性格だが、どういう訳か鍵を集めたがる習性を持ち、時には民家から盗んでしまう事もある。そして敵に襲われたときは、腕に通した幾つもの鍵をジャラジャラと打ち鳴らして威嚇する。
主に鉄分を食すらしく、手持ちの鍵や金属のすき間に突っ込んだ角から金属イオンを吸う事も行っている。昔は鉱山に棲んでいたが、エサの鉱物が減ってきたので人里に現れるようになったという。
金属イオンを吸い終わった鍵はあっさり捨てるが、お気に入りの鍵はとっておいて絶対手放さず、何があっても守ろうとする等、彼らなりの基準があるらしい。
その性質を利用し、防犯のために金庫の鍵を持たせるトレーナーも存在するが、マスターキーじゃないと嫌だというこだわりがある模様。寿命も長いのか、貴族の中にはクレッフィを代々受け継ぐ家系もあったとか。
色違いは銀色の全身が金色になり、ピンクの部分は水色へと変わる。
なお、鍵のような姿をしているのは鍵が好きすぎたから変化したという理由らしく、本来は別の姿をしていた可能性が高い。
名前の由来も、フランス語で鍵を意味する「Clef」と妖精を意味する「Fée」を繋げたものと思われる。
性能
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ |
---|---|---|---|---|---|
57 | 80 | 91 | 80 | 87 | 75 |
やや尖り気味の能力を持つクチートと違い、良くも悪くも平均的な能力の持ち主。
しかし、両タイプの耐性が高い事もあり、耐久面は意外と優秀。
特性は凶悪特性の一つであるいたずらごころ。
使用可能な変化技は、専用技「フェアリーロック」を始め、「リフレクター」「ひかりのかべ」「まきびし」「めいそう」「でんじは」などがある。
隠れ特性はマフォクシー系統と同じ「マジシャン」だが、いたずらごころの方が強力なのでほとんど使われない。
相性補完に優れるサポート役として対戦での使用率も高く、いたずらごころによるハメ戦法が猛威を振るう様は、BWのエルフーンを彷彿させる。
タイプ一致では無いものの、「イカサマ」も使用できるのでいばみが等が単純かつ最も強力。
対戦で威張り殺されたポケモンは数知れず、相手を強制的に運ゲーへ持ち込むいわゆる「害悪戦法」の使い手として名高い。しかも仕様上、ラムを持たせても後出しになると結局運ゲーになる。
……そのため毛嫌いして酷評する声も見られたが、少なくとも見ていて快くはないので露骨な中傷は止めよう。
第7世代ではいたずらごころの弱体化、まひ・こんらんの仕様変更によって害悪戦法は弱体化したが、弱体化・仕様変更の影響を全くを受けない「リフレクター」「ひかりのかべ」等を使うサポート要員としての優秀さは健在。
わざマシンのラインナップが変更された影響で「いばる」を失った(これによりポケモン界の元祖「いばる」の使い手はアイデンティティを失うというとばっちりを受けてしまった)。いばみが型は完全にその姿を消したが、新技「てっていこうせん」を習得し、自主退場が可能になり火力を得た事で、両壁サポート型の使い勝手は大きく向上している。
第9世代SVでは初期から登場。
テラスタルが登場したがそちらでの火力増強を活かしづらい点が浮き彫りになり、弱体化。弱点が1つとなるでんきタイプやノーマルタイプに変化して耐久しながら起点を作ることもできるようになったが、壁貼りサポーターはオーロンゲやドラパルトの方が高い汎用性を誇るため、わざわざテラスタルを切ってまでやることではない。元々の耐性が優秀過ぎるため、必然と単タイプに変化するテラスタルでそれを捨てる合理性があるかどうかは微妙なところ。
とはいえ、ゆきげしき以外の天候変化技は習得できるので晴れパや雨パなどの基点としての使い道はあり、スコヴィラン(特性:ようりょくそ)などの補佐などに使われる事も。同じいたずらごころ持ちのタギングルでも出来る事は全く異なる(共通してイカサマは使えるのだが、あっちはでんじはを覚えられない代わりにいばるは使えるといった具合)。
使用トレーナー
ゲーム版
アニメ版
- ムッシュ・ピエール
- ガンピ
番外作品
ポケモンGO
- 地域限定のポケモンであり、フランスのみで出現する。これは、フランスのパリにあるポンデザールが元ネタになっているためと思われる。
- 技構成については通常技が「おどろかす」と「たいあたり」、ゲージ技が「ラスターカノン」と「ドレインキッス」と「じゃれつく」と「イカサマ」。
- 見て分かる通り、通常技が不一致のみ&トレーナーバトルでDPS+EPSが6に満たないと言う不遇さ。フランスが何をした…と言いたいところだが、事実クレッフィが原作で覚える通常技はこれらとロックオンしかない(しかも第8世代でロックオンが覚えられなくなったのでますます怪しい)。
- 後に原作でも覚える「ようせいのかぜ」が実装されたが、クレッフィは習得させてもらえないままである。
- こんな具合に、害悪呼ばわりされるほど猛威を振るった原作からは考えられないほど悲惨な性能となってしまっている。原作とは異なり、変化技が存在しないという本作のバトルの仕様と噛み合わなかった点も逆風となったと言える。
- 出現場所が限られる点も含めて、典型的なコレクション用のキャラクターと言えるだろう。幸い、フェアリータイプなのでジム防衛に充てるのもありか。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- ムッシュ・ピエールのクレッフィ
- 「ピカチュウ、これなんのカギ?」
- 2014年夏公開のポケモン映画短編では主役ポケモンに抜擢された。このクレッフィは空間に開いた不思議な鍵穴に鍵を差し込む事で様々な世界に行く事ができるが、鍵穴は一定時間が経つと消えて無くなってしまう。
- クレッフィ自身の世界にはこれまで集めた鍵のコレクションが文字通り山積みになっていてちょっとでもバランスが崩れると…
- 序盤では大好きな鍵を見つけて某梨の妖精を思わせるハイテンションを見せてくれた。どうでもいいことだが、名前の語感も似ているし妖精という共通点もある。仲間にしたクレッフィにこの名前を付けた人も多いだろう。
- SM112話:メルタンの頭部にされそうになった。
- ガンピのクレッフィ
- 新無印56話に館のギミック役として登場。
ガンピとギルガルドを相手にしながらクレッフィの持つ鍵を奪うことが第3試練となっており、作戦でサトシ&ガラルカモネギはガンピとギルガルドを足止めし、ゴウ&ストライクはクレッフィの鍵を奪いに行っている。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
12章で野生のポケモンで登場。
迷い込んだフレア団の牢屋のカギを集め、ワイの母親・サキ達の脱走の手助けをしている。
ティエルノに変身したエスプリに攻撃したり、エックスにシトロンの眼鏡を見せていた事から、エックス達の味方である模様。シトロンが落とした眼鏡も収集しており、エイパムアームを介して映し出されたセキタイの映像からフレア団のアジトを割り出す事につながった。