概要
2020年のアニメ版をベースとしており、再アニメ化と同時に発表されたゲームプロジェクトの最後の一作。ジャンルは3DアクションRPGで、アニメ版の鬼岩城の戦いまでが描かれる(ただしバランとの戦いから始まり、当初は彼に消されたダイの記憶を辿っていくことになる)。
当初は2021年に発売の予定だったが、全体的なクオリティアップの為にされ、2023年9月28日にNintendo Switch、Play Station 4、Play Station 5、Steamで世界同時発売(Steam版は1日遅れ)。
キャラクターグラフィックは2020年版をモデルとしている。またストーリーではアニメ版のワンシーンを紙芝居のように映して進行する。独自のやり取りなどはカットされており、限りなく原作に近い流れである。
ストーリーを進めることでプレイアブルキャラクター、特技・呪文・必殺技、衣装などが解放されて行く。難易度は「優しい」と「普通」が選べるが後者にすると難易度が跳ね上がるためクリアが困難になる。ゲームクリア後にやり込み要素が解放されるので、すぐにクリアしたい人は「優しい」がお勧め。
登場人物
プレイアブルキャラクター
アバンの使徒4人を操作できる。レオナ姫とクロコダインはプレイアブル化していない。
主人公らしく接近戦から遠距離までこなすオールラウンダーで隙の少ない立ち回りが出来る。ストーリーを進めることで特技と呪文を覚え、物理も魔法もこなせるようになる。独自要素として原作には登場しなかった「デイン」が使用可能。
必殺技は「アバンストラッシュ」「ライデインストラッシュ」。特殊能力によって竜の紋章の発動中は、ステータスアップとスーパーアーマが付与される。更に「デイン」が「ライデイン」に変化するなど呪文全般が強化される。
ゲームクリアでダイの剣を装備した状態の衣装が選択できるようになる。『ドラゴンクエストⅢ』の勇者の衣装が早期購入特典として存在。
魔法使いらしくHPは低いが攻撃の全てが呪文の飛び道具。初心者でも扱いやすいがガストなど「マホトーン(呪文封じ)」を使う相手にはめっぽう弱い。
必殺技は「メラゾーマ」「フィンガーフレアボムズ」。記憶の神殿の地下16階で「メドローア」を覚えられる。特殊能力によって呪文のクールタイムを短縮出来る。
攻撃の全てが魔法のため鎧化ヒュンケルやラーハルトなど魔法防御が高い相手には物凄く不利になる。
味方の中では唯一回復・支援が可能。最初は僧侶戦士しか選択できないが、6章から武闘家マァムも使用可能となる。別キャラ扱いだがレベルは共通している。ただし絆の記憶は個別となる。
僧侶戦士はハンマースピアと魔弾銃による近~遠距離攻撃が可能。更には回復や支援もこなせる、勇者もビックリの超オールラウンダー。
欠点は魔弾銃の装填が長いため隙があることと、器用貧乏ゆえに火力面が最低クラスなこと。魔弾銃による攻撃が火力の要のため、鎧化ヒュンケルやラーハルトなど魔法防御が高い相手には物凄く不利になる。
必殺技は「魔弾:ヒャダルコ」。特殊能力によって魔弾を装填してクールタイムをカット出来る(ただしクールタイムは時間経過で戻らず、魔弾装填でしか消せない)。「ベホイミ」による範囲回復が可能だが、こちらは魔弾ではないためクールタイムのカットが出来ない。
気になるパンチラに関しては、スカートの中がスパッツ型のピンクの影が掛かっているためパンチラはしない。
武闘家は近~中距離近戦を得意とする。衣装はアニメ版通りタイツを穿いておりレオチラする。火力面が大幅に向上しており、引き続きベホイミによる範囲回復も可能。ただし僧侶戦士より回復量が低下している。
必殺技は「閃華裂光拳」。生命体以外の相手にも通用する他、威力に関しては攻撃力と魔法力の影響を大きく受ける。特技はオリジナル技の「武神乱舞」と「闘気弾」の二つしかない。前者はモーションが長いためボスのダウン時に使うと良いだろう。特殊能力によって特技と「ベホイミ」のクールタイムを短縮出来る。
『ドラゴンクエストⅢ』の僧侶&武闘家衣装が有料配信されている。
攻撃力と防御力に優れたアタッカー。最初は鎧の魔剣しか選択できないが、7章から鎧の魔槍も使用可能となる。別キャラ扱いとなるがレベルは共通している。ただし絆の記憶は個別となる。
魔剣装備時はパワーに優れ、長距離の特技を持つ。ただし特技の発生が遅かったりクールタイムが長いなど欠点がある。必殺技は「ブラッディースクライド」「グランドクルス」。
原作では二度と使わないと誓った「闘魔傀儡掌」を使用出来る他、オリジナル技として「暗黒闘気弾」を使用する。特殊能力によって一定時間だけ鎧化(アムド)し防御力を向上させる。このため通常は鎧化なしの姿で立ち回る。
魔槍装備時はスピードに優れ、特技の発生も早いなど使い勝手が向上している。ただしブラッディースクライドが特技に格落ちしている上に、発生がダントツで遅いため適当に使うと中断されがち。ボスのダウン時に使うと良いだろう。必殺技はグランドクルス。特殊能力によって一定時間だけ鎧化し防御力を向上させる。このため通常は鎧化なしの姿で立ち回る。
『ドラゴンクエストⅢ』の戦士と『ドラゴンクエストⅣ』のピサロの衣装が有料配信されている。
魔王軍
各ステージのボスとして登場。基本的に操作キャラクターとの一騎討ちとなる。
六大軍団の統括者。1章のデルムリン島と4章の氷魔塔で戦う。後退時のアクションではアニメ版で見せたアクロバティックな動きをする。
百獣魔団長。2章で戦う。最初の鬼門であり「なんだクロコダインか……」と思っていると痛い目を見る。「獣王痛恨撃」で即死させられたプレイヤーは多いはず。ポップで戦うシーンもあるが、驚くほど難易度が下がる。
- 魔剣戦士ヒュンケル(CV:梶裕貴)
不死騎団長。3章でダイを操作して戦う。最初の戦いのみダイ、ポップ、マァムの3人で戦える。
- 氷炎将軍フレイザード(CV:奈良徹)
氷炎魔団長。4章でダイを操作して戦う。最初の戦いでは通常形態だが、バルジ塔前の再戦では弾岩爆花散を展開した状態となる。ボスの中でも戦うたびに形態が変化している珍しい例。
- 鎧武装フレイザード
4章でダイを操作して戦う。
妖魔士団長。登場はするが戦闘はない。
ザボエラの息子。6章で超魔生物形態と戦う。最初はポップで戦い、最後はマァムで戦う。ダイを操作しては戦わない。
超竜軍団長。序盤のチュートリアルと5章で戦う。
竜騎衆の1人。5章でヒュンケルを操作して戦う。合間に挟まれるバランの過去イベントが長い。
竜騎衆の1人。5章でヒュンケルを操作して戦う。
- 空戦騎ガルダンディー(CV:木村昴)
竜騎衆の1人。5章でポップを操作して戦う。
- 魔影参謀ミストバーン(CV:子安武人)
魔影軍団長。4章の炎魔塔と7章のパプニカの港で戦う。原作やアニメの炎魔塔の戦いでは一切喋らなかったが、本作ではダイとの掛け合いが存在する。テレポートで移動しながら「ビュートデストリンガー」などの遠距離攻撃を仕掛けて来る。このためその場から殆ど動かない。
7章ではラストバトルの前哨戦としてヒュンケル(魔槍)を操作して戦うこととなる。必殺技「闘魔滅砕陣」を連発して来るので、接近戦が主体のヒュンケルには分が悪い。「虚空閃」、「ブラッディースクライド」など遠距離攻撃を絡めると楽になる。
ミストバーンの分身。7章で戦う本作のラストボス。
厳密には彼が操る鬼岩城と大礼拝堂で戦うこととなる(原作のような空中戦ではない)。ラストバトルはダイを操作して戦い、ダメージを与えるたびにポップ、マァム、ヒュンケルが駆け付けて手助けしてくれる。
無限湧きする雑魚と鬼岩城の波状攻撃が脅威だが、鬼岩城が直接攻撃をして来た時が反撃のチャンス。
魔界の神と呼ばれる老人。ストーリークリア後の裏ボスとして記憶の神殿の最下層に登場。本人ではなく過去の記憶から再現された存在である。
装備
本作には武器や防具が存在しない。衣装を変えることで武具の見た目が変化するが性能に影響はない。
ただし記憶の絆(本家ドラゴンクエスト風に言えばアクセサリー枠)なるものが存在しており、装着することでステータスアップや特殊効果などが付く。
記憶の神殿
やり込み要素の一つ。難易度は影響しない。
破邪の洞窟のように階層が存在しており、深部に行くほど貴重なアイテム(主に絆の記憶)が手に入る。階層はストーリーを進めることで解放されて行き、ストーリークリア達成で21層まで行けるようになる。
階層を攻略してもレベルは上がらないが、記憶の絆が入手が出来るので強化に繋がる。またアイテムを用いて特技・呪文の強化も行える。
絆の記憶や特技の強さなどは反映されるが、キャラクターのLvは1からスタートとなる。
アイテムを消費することで到達した階層を自由に選択出来る。しかしリタイアしたりゲームオーバーになってしまうと入手したアイテムは持ち帰れない。階層をクリアするたびに先に進むか帰還するか選択肢が出るので、不安なら引き返そう。
16層では「メドローア」が習得でき、21層では大魔王バーンとの決戦が待っている。
チャレンジモード
ストーリークリア後に選択できる高難易度コンテンツ。
ストーリーで戦った強敵たちがパワーアップした状態で登場する。
余談
本作品の発売を記念して、8月11日から9月28日まで毎日1話ずつ41話までYoutubeでアニメ本編が配信。
更に発売日には特別動画として『にんげんっていいな』の替え歌『にんげんっていいぞ』がスクウェア・エニックスの公式チャンネルから配信された。
サムネイルの通り、歌唱には本編中で一度ダイと敵対したキャラの声優陣(前野智昭、梶裕貴、速水奨)もしっかり参加している。
原作は全37巻であるのに対し、本作のストーリーは17巻のところで終了となっている。
27年前に完結した作品でありながらストーリーの半分も行かないということで、ユーザーの間で物議を醸されている。
関連タグ
ドラゴンクエストヒーローズ:本家ドラクエのアクションRPG。