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近年の経済成長が著しく、まだまだ先進国の水準には達していないものの先進国に追いつこうとしている国の総称。
要は「先進国に近い発展途上国」。
主に一人当たりGDPがギリギリ先進国レベルに届かない国が新興国として扱われるが、一人当たりGDPだけなら先進国レベルであっても民主主義が発達していないなどの理由から新興国扱いされているケースもある。
また、「先進国に限りなく地い新興国」と「最貧国に近い新興国」の格差も大きい。
時代によって新興国の定義は異なる。
例えば20世紀初期のアメリカ合衆国はヨーロッパから見れば新興国だったし、日本も1964年に先進国の仲間入りを果たすまでは新興国と見做されていた。
また現代でも韓国のように先進国への昇格を果たす新興国も存在する。
BRICSの結成後は、主にこの5カ国を新興国家の代表的な事例として挙げるケースが増えている。
新興国のあるある
- 先進国では首都や主要都市のみならず地方の農村の生活水準も高いが、新興国では裕福なのは首都およびその周辺のみであり農村は未だに貧しいままのことが多い。
- また新興国では人口が首都圏に一極集中していることが多い。例外は中国、インド、ロシア、ブラジルなどの広大な国くらい。
- 近年は学歴社会が加速している。場合によっては先進国よりも学歴社会になっている国もある。
- 先進国に比べて治安が悪い国が多い。
- 先進国に比べて平均寿命が短い国が多い。
- ただしチリのように下手な先進国(アメリカなど)より長い国もある。
- 現時点ではまだまだ高齢化率が低いものの、近年は合計特殊出生率が低下しており将来的には少子高齢化に突入するであろうと考えられている国が多い。
- 中には先進国以上に少子化が深刻化している国すらある。
主な新興国
東アジア
東南アジア
- ベトナム
- タイ
- マレーシア
- インドネシア
- ブルネイ:一人当たりGDPは先進国レベル。しかし石油や天然ガスなどのエネルギー資源の輸出に依存した経済構造でり、未だに国王による独裁政治が行われていることから先進国と認められないことが多い。
- フィリピン
南アジア
中東(西アジア)
- サウジアラビア:一人当たりGDPは先進国レベルであるものの、石油などの輸出に依存した経済構造であることや、人権弾圧が酷いことから先進国と認められない場合が多い。
- UAE、バーレーン、オマーン、カタール、クウェート:一人当たりGDPは先進国レベルだが、石油の輸出に依存している。
- トルコ
- イラン
- パキスタン
- キプロス
南欧(南ヨーロッパ)
- ギリシャ:厳密には「先進国から脱落しそうな国」。かつては先進国だったが近年の経済状況の悪化から先進国から除外されることも多い。しかしそれでも一人当たりGDPは大半の東欧諸国よりは高い。
東欧(東ヨーロッパ)
- ポーランド
- チェコ、スロバキア、スロベニア:一人当たりGDPは東欧トップクラス。場合によってはギリギリ先進国と認められることも。
- ハンガリー
- エストニア、ラトビア、リトアニア:一人当たりGDPは旧ソ連構成国の中ではトップクラス。ギリギリ先進国と認められる場合もある。
- ロシア連邦:BRICsの一員。軍事大国ではあるものの、一人当たりGDPは先進国レベルに達していない。
アフリカ
- エジプト
- モロッコ
- ナイジェリア
- 南アフリカ共和国:BRICsの一員。アフリカで数少ない経済大国の一つだが一人当たりGDPは先進国からは程遠く、治安も失敗国家並みに悪い。
- モーリシャス :一人当たりGDPはアフリカ上位クラス。
- セーシェル:一人当たりGDPはアフリカ上位クラス。
中央アメリカ
南アメリカ
- ブラジル:BRICsの一員。
- コロンビア
- ベネズエラ
- ペルー
- チリ:一人当たりGDPは南米上位クラス。
- アルゼンチン:厳密には「先進国から脱落した国」と言えるかもしれない。しかしそれでも一人当たりGDPは南米上位クラス。
- ウルグアイ:一人当たりGDPは南米上位クラス。
先進国に昇格した新興国
ただし韓国以外は場合によっては先進国として認められないこともある。
東アジア
東南アジア
- シンガポール:一人当たりGDPは日本より高いが、これは都市国家であるため。また中東諸国ほどではないが人権弾圧が目立つため先進国と認められない場合もある。