つながる絆は最強パワー!
概要
2022年からアメリカの「ニコロデオン」にて配信されたトランスフォーマーのアニメシリーズ。
2023年10月1日からテレビ東京にて国内放送開始。元のエピソードを分割し15分番組に編集しており、原語版からカットされたシーンがいくつかある。
事前情報によると、1985年に放映された初代TVアニメ『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』との繋がりを持った世界観とのこと。
つまり、TFファンにとっては『G1トランスフォーマー作品』となる本作。しかし、(『トランスフォーマー2010』の続編として)日本にとっては『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』へ続き、アメリカでは『トランスフォーマーザ・リバース』と分岐しているので、どちらからの世界線で繋がっているかは現時点では不明(ただし、本作の製作がアメリカなのでリバース以降の話と思われる。1984年が始まりの年として語られていることからもアメリカ版を基準にしていると考えられる)。
また、アメリカでは玩具やアメコミ展開で留まったのプリテンダー、パワーマスター、マイクロマスターとの絡みがあるのかも現時点では不明である。尺の都合で出さない場合も考えられるが。
(これらに関しては、日本版ではTVアニメ『トランスフォーマー超神マスターフォース』や『トランスフォーマーV』、そして『トランスフォーマーZ』で展開されていく事になる。)
実際には「G1のような流れで地球を舞台にオートボットとディセプティコンとの戦いが勃発」→「オプティマスは地球にて人類と共存する道を選び、サイバトロン星への帰還手段であるスペースブリッジを自ら破壊する」→「ディセプティコンのメガトロンも考えを改めデ軍を脱退、その後両軍の戦争が終戦した」という、G1世界から新たに分岐・独立した世界線になっている。
日本語吹き替え版では、TVアニメ『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』や『トランスフォーマープライム』等の多数の作品で翻訳や演出を手がけている岩浪美和氏が音響監督を務め、コンボイ司令官や実写オプティマスでお馴染みの玄田哲章氏、ビーストウォーズやサイバーバースでの千葉トロンで名高い千葉繁氏、近年のほとんどの作品でバンブルビーを担当している木村良平氏等、豪華かつこれまでTF作品を多く担当してきた声優陣が吹き替えを担当することとなった。
また、オープニング・予告等の映像は新たに日本オリジナルとして制作しているとのこと。近年のTFアニメの例にもれず3DCGが基本だが、第2話でかつての戦いが説明された際には当時の作画を再現した映像で描写されている。
今作の特筆すべき点として、オプティマスプライムとメガトロンが最初から共闘関係にある点が挙げられる。今後の展開に注目が集まる。
なお、本作の放送後に偶然あったビーストウォーズの上映イベントにて岩浪は「サイバーバースのようなお笑い重視の作風ではなく、プライムのようにふざけていいキャラとダメなキャラを分けており、1話のようなおちゃらけテンションはそれ限り」と語っており、ビーストウォーズやサイバーバースと比べると全体的なアドリブは控えめ、声優無法地帯成分も前回の振り返りと次回予告に収められている。
ストーリー
正義のオートボットと悪のディセプティコンの戦争が終戦してから15年。
ペンシルベニア州の小さな町ウィトウィッキーに引っ越してきたマルト一家のロビーとモーの兄妹は、偶然入った洞窟で、『テラン』と呼ばれる地球生まれの新しいトランスフォーマーを誕生させてしまう。
一方、新たな敵がウィトウィッキーの町に迫っていると察知したオプティマスプライムは、かつて戦争で共に戦ったロビーとモーの母親ドットを訪ね、再び協力してほしいと依頼する。
トランスフォーマー達を狙う『新たな敵』とはいったい何者なのか。
家族を、そしてトランスフォーマー達を守る為、人類とトランスフォーマー達が立ち上がる!
登場キャラクター
マルト一家
CV:高垣彩陽
マルト家の長男。パートナーはツウィッチ。
根っからの都会っ子であり、都会のフィラデルフィアから田舎町のウィトウィッキーへ引っ越してきたものの、最初から乗り気でなかった上デジタル環境が貧弱な生活に馴染めず家出を計画。
が、紆余曲折を経て迷い込んだ洞窟でモーと共にテランを生み出してしまうことに。
凧を使って電波をキャッチしようとしたり、ツウィッチが撃墜したドローンを修理した上で自分用にプログラムし直すなど、機械いじりが得意。
CV:久野美咲
ロビーの妹。本名はモーガン・ヴァイオレット・マルト。スラッシュを相棒にする。
家出しかけたロビーを連れ帰る途中、紆余曲折経てテランを生み出してしまう。
2人の腕に装着された「サイバー・スリーブ」によりテランの2人と心を通じ合わせ、迫る危機に立ち向かうことに。
CV:小松史法
ロビーとモーの父。ドットの夫。
トランスフォーマーが大好きな大学教授で、バンブルビーの大ファン。
家族思いで料理もできる明るい性格。
バスケも得意で、研究領域は歴史。フィリピン出身。
CV:大原さやか
ロビーとモーの母。アレックスの妻。
15年前までは軍人として戦争に参加、オプティマスやメガトロンと共に戦い、終戦後は念願だった自然保護官に転職、ウィトウィッキーに引っ越した。
しかし、実際はウィトウィッキーへの引っ越し自体が彼女の能力を高く評価していたゴーストによる誘導であり、再び戦いに身を投じることに。
正義感の強い性格で、あのメガトロンを改心させたほど。
元軍人という経歴もあり、オプティマス&メガトロンのコンビにもついていけるレベルの戦闘能力を持つ。
メガトロンとのタッグ名はサイバーストライク。
- フワミミちゃん
マルト家が飼っている子牛。
テラン
純然たる地球製のトランスフォーマー。ロビーとモーによって誕生した。種族名はマンドロイドが名づけた。通常のトランスフォーマーとは異なり、人間より一回り大きい程度の小型サイズなのが特徴。またその身体は有機物とエネルゴンが融合した物質でできている。
CV:斎藤千和
地球で生まれたトランスフォーマーのひとり。
好奇心旺盛で競争心の高い性格。
オプティマスのトレーラーに搭載されていた探索ドローンにトランスフォームする。
CV:武内駿輔
地球で生まれたトランスフォーマーのひとり。
陽気で天然な性格。
マンドロイドのアジトで見つけたサイドカー付きの白いバイクにトランスフォームする。
G.H.O.S.T.
人類とトランスフォーマーの共存を目的に組織された秘密機関。
正式名称はGlobal Hazard and Ordinance Strike Team。
オプティマスやメガトロンをはじめとした両陣営の残党が所属しており、悪事を働く野良ディセプティコンの取り締まりなどを行なっている。
野良ディセプティコンを収容する監房などを備えた地下基地をウィトウィッキーに構えている。
エンブレムは円で囲われた骸骨のようなデザインで、口にあたる部分に元々の所属のエンブレムが描かれている。正直善玉に見えない。
ナビ子ちゃん「戦闘訓練、終わりでーす!」
CV:玄田哲章
ご存じオートボットの司令官。
15年前、終戦のために故郷へ帰る手段であるスペースブリッジを破壊、人間と協力して戦いを終わらせたあと、人類との共存のための秘密組織「ゴースト」にて活動している。
しかし無下にされるとカッチーンときちゃう。
真面目で正義感が強い性格や、マスクの開閉ギミックは今作でも健在。
『プライム』や『ベイ五部作後半』の様な赤色のボンネット型の近代的なトレーラートラックにトランスフォームする。
牽引しているトレーラーはホイルジャック製で、探索ドローンなどが搭載されている。
チャットの文章が絵文字まみれだったり、オートボットの活動PRのために作ったパンフレットのセンスが微妙だったりと、コミカルな一面も。
CV:千葉繁
ディセプティコンのリーダーだったが、15年前の戦争の中でドットと出会い考えを改め脱退、オプティマスと共に終戦へ導いた。
現在は彼とともにゴーストに所属しているが、現状をあまり良く思っていない模様。
一方、居場所があることを嬉しくも感じている。
TFシリーズでは極めて稀な、最初から味方のメガトロン。
同時に残されたディセプティコン達からは、自分達を見捨てた裏切り者として強く恨まれている。
お馴染み右腕のカノン砲に加え、ビークルモードでは連射ミサイルも使用する。
『アニメイテッド』を思わせる銀色の装甲ティルトローター攻撃機にトランスフォームする。
ドットとの合言葉は「空に恐怖を、地上に誇りを」。
千葉トロンだが今の所はかなり真面目。
部下が言うことを聞かない時はちょっと怒る→マジで怒る→お尻ぺんぺん→必殺ターボツイスターとのこと。
CV:柚木涼香
オートボットの一員である女性戦士。
オプティマスプライムの副官として共に行動している。
『プライム』のバルクヘッドのビークルモード時に近い赤の4WDにトランスフォームするノリのいいセクシーなお姉さん。
語尾の「わ」を「わん」に変えて話す。
牛丼は生卵つけて紅ショウガ多めが好き。
CV:高橋伸也
ゴーストに所属するサングラスを掛けた人間の捜査官。
秘密組織の捜査官らしく強引な面が目立つが、根は善良。
また、日本語版では高橋氏の快演とアドリブも相まって登場早々コメディリリーフに。
口癖は「よろしく」(言語版では「Capisci?」)。
オートボット
かつてオプティマスが率いていた毎度おなじみ善良なトランスフォーマーの軍団。現在はバンブルビーを除いた殆どがG.H.O.S.T.に所属している。
CV:木村良平
オートボットのひとり。
オプティマスの信頼厚い戦士で、終戦後は身を潜め独自に活動していたが、オプティマスの指示でツウィッチとスラッシュを訓練することに。
中々いうことを聞いてもらえず悪戦苦闘していたが、フワミミちゃん救出を経て信頼を得ることに。
ゴーストには存在を知られていないが、有名ではある模様。
ランボルギーニのような近未来的な黄色のスポーツカーにトランスフォームする。
CV:上田燿司
オートボットのメカニック。
ゴースト所属で、現在もオプティマスの装備などを開発している。
一人称は「ミー」で語尾に「ジャ」とつける。
白を基調にしたスポーツカーにトランスフォームする。
オートボット所属の女性戦士。
ピンク色のクラシックカーにトランスフォームする。
ディセプティコン
毎度おなじみメガトロンが率いていた宇宙支配を目論む悪のトランスフォーマー軍団。しかし終戦後、首領であるメガトロンは離脱しており、平和になじめない残党が各々悪事を働いている。
物語冒頭、ディセプティコンが消息を絶つという噂が広まっており……
お馴染みディセプティコンの三幹部。
音波は青色の全翼機、光波は紫色の多脚戦車、スタスクはF-22似の戦闘機にトランスフォームする。
CV:加藤賢崇
黄色いジープにトランスフォームするディセプティコンの残党。
前世同様とぼけた声で、「~でスィン」が口癖。
朝ごはんはバターとマヨネーズ、醤油を加えたマヨネーズかけご飯。
第一話の冒頭からハードトップと朝ごはんに何食べたかというおつむの緩い会話を繰り出し、ビーストウォーズファンのニヤニヤを誘った。
声や口癖で騙されがちだが、ハードトップを取り戻す手がかりを掴むため、ゴーストを襲撃する、モーとスラッシュを言いくるめて利用しようとする、反抗されるや脅すなど、やってる事は間違いなくわるもんのそれ。
バンブルビーと互角に戦えるなど、戦闘力もそれなりに高い。
CV:遊佐浩二
ルーフに機関銃を装備したライトグリーンの戦闘バギーにトランスフォームする。
イケボの癖に「~だド」と鼻たれ口調でしゃべる。
朝ごはんは卵かけご飯で牛丼も生卵派。
相棒のスインドルと共にオートボットのエネルゴンを盗もうとし、待ち伏せていたオプティマスとエリータ1によって捕えられるが、護送中にマンドロイドに襲撃され、右手を切り落とされてしまう。
その後もマンドロイドに洗脳される、洗脳が解けたと思えばメガトロンにヘコヘコする羽目になるなど終始損な役回り。
巨大なワニにトランスフォームするディセプティコン。本作ではヘッドマスターでは無い。
マンドロイドにマインドコントロールされて用心棒をやらされていたが、テラン達の救出に来たオプティマスたちによって捕縛される。
ご存知インセクトロン。
マンドロイドのアジトに洗脳された状態で出現しエリータ1と交戦するが、助っ人で参上したバンブルビーにボコボコにされた末捕縛された。キックバックは?
サウンドウェーブの子分。
人間サイズのカセットテープにトランスフォームする。
フレンジーは女性型でギタリストのような姿をしている。
スタースクリームの子分。
スカイワープは女性になっている。
スタスクと同じモデルの戦闘機にトランスフォームする。
マンドロイド一派
CV:飛田展男
15年前まで起こっていた戦争の中で右腕を失い、トランスフォーマーを恨んでいる人間の科学者。
マッドサイエンティスト兼ロボット科学者で、本名は「メリディアン」だが、スラッシュに「人とアンドロイドの間だから」という理由であだ名を付けられこう呼ばれることに。本人は「そのまますぎる」と気に入っていない。
ハードトップから奪った右腕を装着している他、トランスフォーマーを捕獲し、部品を奪っては自分用に改造している。
スパイダーロボを操り、何かを企んでいるようだが・・・・?
やっていることはプライムの敵組織メックのリーダー、サイラスと同レベルでえげつないが、あちらと違って関係ないものには(今のところ)危害を加えない、動機がやや同情できるものであること、信頼させるためとはいえスパイダーロボにパフォーマンスをさせたりするコミカルな一面、飛田氏の演技のお陰で多少マイルドに見えなくもない。
- スパイダーロボ
マンドロイドに多数率いられているクモ型ロボット。腹部を常に反り返した状態で、一見顔にも見える。頭部にはレーザーや捕縛用のワイヤー等が装備されており、多数で襲い掛かりトランスフォーマーすら捕まえてしまう。
楽曲
「TRANSFORMERS-Earthspark!!」
本編では30秒強に圧縮されたサビ部分が使用されている。
余談
- 今作の日本語版の主題歌を担当するサイキック・ラバーは、かつて、『超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説』の主題歌も担当していた。実に約20年ぶりにトランスフォーマーに関わることになる。
- そんな2人が歌う今作の主題歌、実はフルバージョンでよくよく聴くとマイ伝のOPである『TRANSFORMER Dream Again』が歌詞に入っている一種のファンサービスがある。
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