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ふじさん

ふじさん

新宿から小田急線を経由し、JR東海の御殿場線に乗り入れる形で御殿場方面へ運行する小田急ロマンスカーの特急列車。近年改称されるまで、登場から長年にわたり「あさぎり」の名称で親しまれていた。
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概要編集

小田急小田原線JR東海(旧国鉄)御殿場線の直通列車。

現在は小田急新宿駅御殿場駅を結ぶ。

1955年、前身となる列車が運行開始。

1991年~2012年の間は、御殿場線沼津駅まで運行していた。

2012年に現在の御殿場駅までの運行体系となり、2018年には列車名を「あさぎり」から「ふじさん」へ変更している。

さよなら特急あさぎり


略史編集

気動車時代「芙蓉」「銀嶺」「朝霧」「長尾」編集

【HD小田急35】小田急の気動車【キハ5000・5100形】唯一無二のディーゼル特急


「あさぎり」のルーツとなる列車は1955年に誕生している。

当初は小田急電鉄側から国鉄への片乗り入れであり、運行区間も新宿駅~御殿場駅間。小田急線内は特急として走り、国鉄線内は準急という扱いの「特別準急」という形態であった。


列車名は「芙蓉」「銀嶺」「朝霧」「長尾」の4種類。車両は小田急電鉄が用意したキハ5000形5100形気動車であり、小田急の乗務員が全区間を担当した。


電車化と「あさぎり」集約編集

小田急3000形SE車ロマンスカー


1968年の御殿場線電化後は種別を国鉄線内急行扱いの「連絡急行」に変更し、列車名も「あさぎり」に統一された。

使用車両も全てロマンスカー3000形(SSE車)が充当されるようになったが、小田急からの片乗り入れである点に変化はなかった。

なお、3000形は編成組み替えにより5両編成に短縮され、国鉄からの要望により先頭部に密着型連結器が設置されるなどの改造を受けている。

このとき不要になった気動車は全て関東鉄道へと売却されている。


なお、3000形を御殿場線直通列車に使用する計画が出た時点で、同車の設計耐久年数10年を越えていたため、小田急内では反対する声が上がっていた。しかし、国鉄の事情を鑑みて同車を改造して対応した。

その後も更新をしながら結局20年以上使用することになる。

1988年に、小田急がJR東海に老朽化した3000形の車両更新を申し入れた。この際、相互直通運行へ向けた協議も始まる。


特急格上げ・運転区間の延長編集

特急 あさぎり小田急20000形RSE特急あさぎり号371系方向幕

1991年3月16日からJR東海小田急電鉄による共同運行・相互直通運転の形態に変更。全区間で特急に格上げされた他、運転区間が沼津駅まで延びた。またJR東海も専用車両を導入している。

停車駅も整理された。(後述「停車駅」の項を参照)

車両はJR東海側が371系を、小田急側が20000形(RSE車)を使用することになったが、371系は1編成しかないため検査時は小田急車が代走していた。

いずれも中間にダブルデッカー(2階建て車両)2両を含む7両編成。また小田急では初めてとなる特別席(スーパーシート:JR線内ではグリーン車に相当)を設置している。

運用はJR東海(371系)が「あさぎり2・3・6・7号」、小田急(RSE車)が「あさぎり1・4・5・8号」の各2往復を担当。


なお、371系を増備して静岡駅まで運行区間を延長する計画もあったが、実現せず終わっている。



運転区間の短縮編集

今あさぎり 昔あさぎり小田急電鉄60000形側面LED再現表示 特急御殿場


2012年3月17日をもって371系と20000形は「あさぎり」運用より撤退し、翌日から「あさぎり」は全運用が小田急の受け持ちとなった。停車駅を変更の上で運転区間を御殿場駅までに短縮、また小田急からの片乗り入れの形態に戻った。

使用車両は60000形(MSE車)6両編成。特別席制度は廃止され、SSE車時代のモノクラス編成に戻っている。

1日の運行本数が平日3往復、土休日4往復に変更。土休日運行の1往復(あさぎり11・12号)は、新宿駅相模大野駅間で「えのしま」と併結していた。


列車名が「あさぎり」から「ふじさん」へ編集

特急ふじさん小田急電鉄60000形側面LED再現表示 特急ふじさん1号


2018年3月17日のダイヤ改正で列車愛称を「ふじさん」号へ変更。英語表記は「Limited Express Mt.Fuji」。

背景には当時国が推進していたインパウンドによる外国人観光客の増加があり、海外にも知名度が高い富士山の名を入れ外国人観光客の利用を促進させたいという狙いがあった。使用車両と定期運行本数に変化は無かったが、御殿場エリアでの滞在時間を拡大するため発車時刻の変更を実施した。

この他、観光シーズンに臨時列車(ふじさん31・32号)が設定されるようになった。


2022年3月12日のダイヤ改正では、社会情勢の変化を鑑みてロマンスカーの本数削減を実施。土休日運行の1往復(ふじさん11・12号)が削減され、平日&土休日とも1日3往復になった。また、ふじさん6号の時刻が繰り上げられ、御殿場駅18時47分発から17時23分発に変更された。


停車駅編集

小田急新松田駅手前の専用連絡線を使ってJR線の松田駅に発着。


沼津乗り入れ時代編集

新宿駅-町田駅-本厚木駅-松田駅-駿河小山駅(一部列車のみ)-御殿場駅-裾野駅-沼津駅


「ふじさん」改称後(現在)編集

新宿駅-新百合ヶ丘駅-相模大野駅-本厚木駅-秦野駅-松田駅-駿河小山駅(一部列車のみ)-御殿場駅


小田急のロマンスカー特急として、唯一無人駅に停車する列車でもある。(駿河小山駅)


その他編集

MSE10th記念メトロあさぎり

2018年12月2日には、使用車両である小田急60000形のデビュー10周年を記念して、東京メトロ千代田線綾瀬駅から、御殿場駅までを直通する「メトロあさぎり」号が臨時列車として運行された。


ダイヤ乱れ発生時に、7000形(LSE車)や30000形(EXE車)など別車両を使用した「ふじさん(あさぎり)」が運行されることがある。

ただし、御殿場線乗り入れ非対応車のため、運行は小田急線内に限られる。(松田駅にも入線出来ないため、新松田駅発着となる。)


ちなみに当列車はIC系交通カードでの乗車も可能だが、小田急エリアとJR東海エリアを跨いでの使用はできない。



関連項目編集

列車愛称 特急 ロマンスカー あさぎり

運行会社関連

小田急電鉄 小田原線

JR東海 御殿場線

車両関連

キハ5000形 3000形 371系 20000形 60000形


山梨県側を走る富士山関連の列車

フジサン特急 富士山ビュー特急:ともに現在はかつて「あさぎり」で使用していた車両を使用

富士回遊

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