概要
艦隊これくしょんの2015年秋イベント「突入!海上輸送作戦」において新規実装されたドイツ空母グラーフ・ツェッペリンが、着任先の日本の鎮守府で全ての艦娘にあいさつ回りをして順調に日本に馴染んでいく様子が描写されている。
なお、レッサム社長氏による他の艦これ漫画とは世界観が繋がっている。
2016年4月26日の更新にてこの時点で実装済みの全艦娘が登場(当時ブラウザ版に未登場だった艦娘含む)し、完結した。
なお、Twitter上で最終回がアップされた4月25日は何の因果かグラーフ・ツェッペリンが自沈した日だった。
その後、2016年春イベント実装艦娘とのエピソードを描いたEOとして更新が再開されており、以後LO→EUへと続いている。
なお、EO以降は鎮守府の暗部も描いていくとされており、艦娘達の過去の一端が明かされるエピソードが多くなっている。
登場キャラクター
様々な艦娘との交流が描かれており、ここに記載しているのはごく一部。
なお、陸戦に長ける艦娘が非常に多いが、別シリーズにて先天性・後天性両方の特異体質者や非合法な経歴を持つ者が集められている事が明かされている。さらには、深海棲艦から陸棲化して寝返った経歴を持つ「深卒」の艦娘(瑞鳳、神通、ポーラ、赤城、翔鶴、呂500、凉月、ジェーナスが該当)や人間とも深海棲艦とも違うものが混じっている艦娘(大和などローマ字にした際の頭文字がYから始まる艦娘が該当しているらしく、Y型と呼ばれている)もいる。
なお、本シリーズ内ではそういう描写は少ないが、本シリーズ以外のレッサム社長氏の作品において深海棲艦との戦いが終わるまでに死亡する事が明示、あるいは暗示されている艦娘が何人かいる。
ゲルマン艦娘
グラーフ・ツェッペリン
以下グラーフ。メインキャラクター。
他の艦娘も驚く早さで日本に順応している。
着任直後に羊羹を食べて以来小倉餡の各種菓子がお気に入りで、提督におやつの支給を直談判するレベル。
また、そういった行動を本国に律儀に報告した結果、1ヶ月のおやつ禁止を言い渡されていた(それ以外の行動は評価されたため、この処分で収まったようで、大淀からも「うちは別にいいんですけど」と言われている)。
艦載機トークで瑞鳳と一気に打ち解け、ドイツ車絡みで明石や夕張とのやり取りも。
ゲーム内においては初となる「夜戦で攻撃できる空母」であるためか、日本の艦娘の夜戦に学ぶシーンが時折描写されている(が、日本側が規格外過ぎて参考になっていない模様)。
また、直接関係ないが勉強のためとして対潜訓練を見学に行くなど勤勉家。
ドイツではニンジャ格闘術の授業で一番成績がよかったとの事で、陸上戦に限っては龍田の攻撃を簡単にいなせるレベルで白兵戦をこなせる(が、海上では地に足が付いていないので実戦で使えない)。
度々「この戦いが終わったら…」と戦後の夢を語っては他の艦娘に「そういう事は言わない方がいい」とフラグを折られている。現在語られた戦後の夢は「人々の笑顔を取り戻すアイドルになる」→「静かな場所でコーヒーショップを開く」。終戦後のエピソードではコーヒーショップを開く夢を叶えている。
大和型姉妹に憧れており、大和との初対面の際にはサインを書いてもらっている。逆に入院した際には日本側の駆逐艦娘の長女が全員集合してお見舞いに来るなど駆逐艦の間では知られた存在である模様。
自分が改造されていないため…もとい、U-511に過保護過ぎて例の改造には反対派。
ちなみに改造できるだけの練度には達しているが、ボイスが変わるのでEO最終回までは改造してもらえなかった。なお、無印最終回ではケッコンカッコカリをしている。
なお、艦娘ではなく人間としてはビスマルクとは実の姉妹である事が後の作品で明かされており、素ではビスマルクの事を「姉さん」と呼んでいる。
その正体は鎮守府の情報を集めてドイツへ送るために送り込まれた諜報員だが、日本に愛着が出来たためかそちらの任務は放棄している状態であり、大淀からも黙認されている。
ビスマルク
大淀に怒られたり、本国からお叱りが来るレベルの酒好き。
グラーフと同様に1ヶ月の禁酒を命じられていた。
榛名いわく、艤装を「勘とか気合で動かすタイプ」で、金剛も同類とのこと。
グラーフは昼夜の演習に参加するなどしているが、ビスマルクは艦娘として仕事をしている場面の描写が殆どなく(第71回でイベント期間中に出撃前に間宮に寄ろうとしており、第76回で水母棲姫と交戦する回想場面があるのでイベントでの出撃がメインの模様。)、日本に馴染みまくって悠々と生活している様子ばかりである。禁酒の際に大淀から「懲戒免職にならないだけマシだと思え」と言われる辺り、グラーフとは違い日本側からもその生活態度が悩みの種化している模様。
U-511の改造については容認派。
実はドイツ海軍最高の諜報員だが、日本の情報を本国へ送る任務はやはり放棄している模様。
本シリーズ以前の作品では終戦後に日本と(日本との戦争を拒むマックスを行方不明扱いにした上で)戦うエピソードが描かれているが、本シリーズ内では日本への帰化も検討しているため、そこへ繋がるのかは不明。
レーベレヒト・マース
グラーフからは「マスターレーベ」と呼ばれている。夜戦にこだわりすぎていたグラーフをあっさり諭す、マックスの狙撃には観測手として随伴する(後述)など、かなり出来る子。
マックス・シュルツ
セッツ・ブーン用に夕張が製作した豆鉄砲で、遠くの物陰に隠れるグラーフにヘッドショットをキメる凄腕スナイパー。
ただ、やはり艦娘としての仕事はしていない。
そして、気に入らない事があるとすぐに銃を取り出して脅すトリガーハッピーである。
後に深海忌雷を「猫」という扱いで飼うようになった。
U-511
口数少なく主張が乏しい。グラーフ達からは娘を見るような目で愛されている。
日本の艦娘に毒されている姿も描かれてはいるが、グラーフの方がもっとダイナミックに毒されているので常識人側にいる。グラーフが伊19のスク水を着た際にはショックのあまり失神し、「ゆーの知っているグラーフさんが死んでいく…」と嘆いていた。
時に彼女の傍目から見て毒のありまくりにしか見えない、悪意のない純真な言葉(どんな格好で国に帰るのかというのを「どの面下げて国に帰るつもりですか」と言ってしまう)はグラーフとビスマルクの心に激しく突き刺さる。
既に改装できる練度に達している(作中Lv97まで上がっている事が判明している)が、その是非を巡ってグラーフとビスマルクが口論になったため、練度99まで保留する事になっていたが…
呂500
U-511とは別人。
その正体はEOの最終エピソードにて轟沈しかかったグラーフを救助した潜水カ級。
姉は潜水棲姫だったが、艦娘との戦闘で戦死している。しかし、姉にお金を持たせて弔ってくれた人物(=日本へ向かう途中で潜水棲姫の遺体を発見し、弔ったグラーフ)がいた事から「その一人分は助ける」という理由でその弔った当人と知らないままグラーフを救助した(グラーフは事情を聞いてその事に気付いている)。
元々一人で生活していて特に行く場所もなかった事からそのまま鎮守府まで付いてくることになり、事情を聞いたU-511から呂500の艤装を譲られて艦娘として鎮守府に所属する事になった。
そんな経緯もあってか、不要の戦いと判断した際には深海側に鎮守府側の攻撃の情報を渡して避難させたこともある。
その他艦娘
ローマ
グラーフと同様に菓子好き。クリーム派。
実艦としてフリッツXで沈められた過去があるせいか、グラーフとは初対面から交流を拒絶していたが、今川焼きを口にねじ込まれ強引にコミュニケーションを取らされた。グラーフとはその後大親友になったとの事で、彼女の事を「グー子」と呼ぶ。
なお、イタリア艦組は深海棲艦との戦いが終わってイタリアに帰ったら日本と戦う気満々らしい。
リットリオ
グラーフが日本に着任した直後から交流を持った一人。やっぱり日本の菓子が好き。
人当たりの良さは原作準拠のようだが、気配を消し殺気も無いまま不意打ちできる白兵戦スキルの持ち主。
ウォースパイトを闇討ちしようとするなど不穏な行動を取ろうとしてはローマに止められている。
艦娘になる前にはビスマルクと交戦して彼女を負傷させた事があり、後に互いの素性に気付いて喧嘩になった。
本シリーズ以前の作品では金剛をライバル視しており、終戦後は日本と戦うと宣言していたが…
ポーラ
EOにて長門が連れてきたイタリア艦娘。本人曰く「長門の愛人」。ビスマルク曰く「農耕ガール」。
正体は作者の別シリーズ「ダイナミック農耕棲姫」で捕虜になった重巡棲姫。
航空基地設営のために土地を耕していたところ農耕に目覚めてしまい、山雲と一緒に耕していた畑がリコリス棲姫に航空基地諸共爆撃された事に激怒して長門達に情報提供を行うなど完全に艦娘側の協力者的な立ち位置になり、最終的にはドロップ事象によって完全に陸棲化。長門の計らいで使える人間がいなかったイタリア重巡の艤装が提供されて深卒現地採用された。艦娘になった後も農耕は続けており、グラーフに絶賛されている。
かつての所属である深海側については「もう向こうには居場所がない」と未練を感じていないが、「陸棲化して海に戻れなくなった深海棲艦も助けてあげたい」と彼女なりに真面目な目標を持っており、新たな居場所を作ってくれた長門に対しても恩義を感じている模様。ザラとは当然赤の他人であるが、互いに姉妹と慕いあっている。幼い頃からの付き合いであるリコリス棲姫については悪態を吐くことも多いが、実は長門にリコリス棲姫の助命を頼み込んでいるなどちゃんと友人として扱っている模様
勘と気合いで艤装を動かす勢と思われるが、長嶋語で説明を行う他の気合い勢とは違い的確なアドバイスができる(しかも酒が入った状態で)上に、「立ち回りを考えずに気合いで乗り切る人がいるのが怖い」と重巡棲姫時代の経験を語っている事から、立ち回りを考えた上で気合い勢に合わせている可能性もある。
終戦後は山雲と共に農作業を続ける事を約束していたが、終戦後のエピソードではリコリス棲姫、呂500と共に旅に出ており(択捉曰く「色々回っている」)、行方不明扱いになっている模様。
なお、本作では口調は一緒に農作業していた山雲の、酒好きは毎日晩酌に付き合わせていた長門の影響と説明されている。ただし元が重巡棲姫なので、本気で怒ると昔の口調に戻る。
翔鶴
作中で少なくとも二人登場しているが、出番が多い二人目に登場した方を挙げる。
当初鎮守府にいた翔鶴が、横須賀鎮守府へ出向となった(横須賀鎮守府にいた元々いた翔鶴が沈んでしまったため)事により、新たに深卒採用されたリコリス棲姫。
ポーラ=重巡棲姫とは幼い頃からの付き合いで互いに「重ちゃん」「リコ助」と呼びあっている。
艦載機の整備を怠ったり、わざわざ艦載機に「りこりす」と書いたりするなどいい加減な性格(ポーラ曰く「アホ」)が災いしてポーラからは度々悪態を吐かれているが、ポーラが素直になれない時は「素直にお礼言いなさい」と注意するなどなんだかんだで互いの事はよく理解している模様。
なお、その経緯から瑞鶴の方が先任になるため瑞鶴からは厳しく指導を受けている。リコリス棲姫時代に彼女を倒したのも瑞鶴であるらしく、瑞鶴がその事を負い目を持っているのを内心気にしている様子も見せている。
アイオワ
日本に研修で訪れていたアメリカ艦娘。
研修中は金剛、ビスマルク、リットリオと険悪な空気になったが、グラーフの仲介(唐揚げにレモン汁をかけると脅す)によって事なきを得た。
その後、EOにて「基地がやられてしまった」という事で正式着任したが、知り合いがいない状況のためホームシックに陥っていた。
相談に乗ったグラーフの提案で鳳翔の店で打ち上げをした結果、険悪だった金剛やビスマルクとも打ち解けた模様。
実は適正はあるもののセンスがないと米軍内では評価されており(鎮守府へ来たのも事実上の島流し)、練度は低い事を気にしている。ただし、ポーラからは「砲撃は粗が目立つが連携時に絶妙なポジショニングに付いており、流動的な状況に強い」と高く評価されている。
その後、実は艤装のフィッティングの際に見栄を張って虚偽の身体情報を出していた事が艤装の性能を発揮できなかった原因と判明し、再フィッティング後はその実力を発揮できるようになった(なお、アイオワの教官であるサラトガはアイオワがフィッティングの際に虚偽のデータを入れた事に気付いていたがアイオワを戦場に出したくないがために黙認していた)
金剛
ビスマルク同様勘と気合いで艤装を動かす戦艦娘。
深海棲艦との戦いが落ち着いたら日本に残るか国に帰って日本と戦うかで相談していたグラーフとビスマルクに「おかしな動きをしたら潰す」と警告した上で日本に残る気はないかと誘った。グラーフ曰く「悪い話ではないから困る」との事。
なお、真面目な話をするときは片言ではなくなる。
その正体はQE級の艤装の適合者で「女王」のコードネームを持つ元英国の諜報員。ウォースパイトは後輩に当たる。
なお、何かと死亡フラグを立てており、見かねたウォースパイトからは殴られ、望月からは「ねーちゃんみたいな人が幸せにならない世界はクソ」とまで言われてるが…。
榛名
夜戦にこだわっていた頃のグラーフの相談に乗って以来、度々彼女が鎮守府の生活で抱いた疑問に答えている。
基本的に常識人として描かれているが、グラーフが引くほどの大食いで、「榛名も自覚がない」と評されている。また、甘い物の話になるとキャラが変わる。
終戦後はグラーフと共にコーヒーショップを開き、戦いで負った傷を癒している模様。
霧島
榛名いわく「計算しているようで野性的な衝動で動く」とのことで、勘と気合で動かす派の一人。
ただし霧島本人はそのことに気付いていないらしい。
「距離!(大体) 速度っ(ざっくり) てーっ!」
暁
雷の薦めでグラーフに相談したところ、ちょびっとだけコーヒーが足された牛乳を出されてしまい、「失礼だけど、それはコーヒーと言っていいのかしら…」とツッコミを入れた。が、少しずつミルクに入れるコーヒーを濃くしていく事で無事コーヒーを克服することができた模様。
鹿島
グラーフやレーベ、マックスに対してサブマシンガンの使い方を指導した。
その際、的に対して正確に銃弾を叩き込み「この手の兵装は前職で使い慣れている」と発言し、てグラーフ達を慄かせた。
前職については「聞かない方がいいと思いますよ」とのことだが、彼女が主役の番外編のタイトルでは「幼い頃から殺しの訓練しか受けてなかったために人間性がまるでなかったが、人への興味と教養を学ばせるために鎮守府前のコンビニでバイトをさせたら凄くイイ子に育ってしまった」と説明されている。が、イイ子に育った後でも「終戦したとしても人間が戦いをやめるはずがない」と笑顔で言うなど物騒な一面は残っている。
コンビニの店長を尊敬しており、彼を侮辱する強盗には容赦はしない(が、殺すと店長に迷惑がかかるのと床掃除が面倒くさいので追い払うだけにとどめている)。…後にその強盗に惚れられてしまい、強盗に押し入られては撃退しり、その強盗が提督になってしまってその下に就いたりするというカオスな状況になってたりする。
香取
グラーフ達にスムーズな航海方法について指導した。
本人曰く「射撃は鹿島ほど得意ではない」との事だが、意味ありげに飛んできた野球ボールを袖から出した暗器で両断した。
後のシリーズで鳳翔とはかつて殺し合いをした関係である事が明かされている(香取の方は殺したと思っており、実際に鳳翔は仕事人として再起不能の重傷を負っていた)。
また、シリーズの鎮守府に在籍している艦娘があまりに白兵戦能力が高い事を疑問視して独自に調査していたが、大淀に見つかってしまい「それ以上調べるようなら消す」と警告されてしまった。
鹿島に惚れている強盗を応援しており、自らの体術を伝授したり、提督になるよう仕向けたり、鹿島の好みの拳銃を教えたりしている。
木曾
ドイツ艦娘に本当の戦闘および戦闘と銭湯の違いについて教えてやった。ついでにオススメの銭湯も教えてやった。
なお、このエピソードの元ネタに登場する4人のうち、一番手前の人物は日本の大学を卒業したアメリカ在住のドイツ人である。