プロフィール
真名 | ハベトロット |
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クラス | ライダー |
性別 | 女性 |
身長 | 50~60cm |
体重 | 10~20kg |
出典 | ブリテン島妖精史 |
地域 | スコットランド |
属性 | 中立・善・地 |
好きなもの | 猫 |
嫌いなもの | 糸を咥えて唇が腫れる事 |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | ヒライユキオ |
CV | 伊藤彩沙 |
「花嫁、いいよねー!ふわふわでぴかぴか、花みたいにキレイで、鳥みたいに眩しいんだぜ?
好きにならない理由がないじゃん!」
概要
『Fate/Grand Order』に登場するライダークラスのサーヴァント。レアリティは☆4。
第2部6章『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』に登場。同章クリア後に報酬として獲得可能で、その後はフレンドポイント召喚に追加される。ファン及び公式からの愛称は「ハベにゃん」。
生粋の小人妖精である為、これまでのプレイアブルのサーヴァントの中では最も小さく、疫病・細菌の概念を除けば歴代屈指。糸車に乗ったバトルキャラも相応に小さくなっている。
また、絆レベルを深めると解放されるボイスは選択したマスターの性別に応じて大きく変化する。過去にも性別差分が存在する者はいたが、ここまで大きく内容が変化するのは初の例である。
妖精國では、記憶を無くしたマシュが身を寄せたシェフィールド城砦に雇われていた仕立て屋として登場。様々な経緯から彼女と共に行動をする事になる。ブリテン異聞帯の妖精達の中ではかなりの古参らしく、女王暦になる前の妖精暦の頃に活動している賢人グリムとは旧知の間柄。逆に女王暦となってからの現象である“漂流物”のことを知らないなど、ちぐはぐしている部分もある。
カルデアに召喚されたハベトロットは、雷帝や項羽同様「汎人類史の伝承に基づく英霊に、異聞帯独自の要素が流入した変質サーヴァント」であるため、記憶も経歴も汎人類史側の存在がベース。
続く『非霊長生存圏 ツングースカ・サンクチュアリ』や『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』でも引き継ぎ登場。新たに得た特殊な性質のもと、マシュの守護霊として一行を支援する。
真名
スコットランドに伝わる糸紡ぎの妖精、「ハベトロット」。
一説では唇の腫れた醜い老婆の姿とも云われるが、若々しい少女の姿として解釈されている。
本人が嫌いな物の一つに挙げているように、糸紡ぎをする際に糸を咥え続けた結果、唇が腫れる為、それが汎人類史における醜い老婆の伝承に繋がったものと推測される。
糸紡ぎが出来ない娘がいると放っておけずに色々と手助けてくれるとされ、時にはぐうたらな家娘さえ助けてしまう程に優しい性格とされている。また、彼女たちの作る衣服には不思議な力が宿っており、その衣服を着ればあらゆる病がたちどころに治ってしまうとも。
花嫁修業をする女性を助ける妖精でもあり、結婚を前にあわただしい花嫁のために代わりに花嫁衣装を仕立ててくれる夢のブライダルフェアリー。それがハベトロットである。
同時期の妖精サーヴァントに共通することだが、本来は「種族」を指す名称であり、英霊に昇華される「個人」を現す名では無い。これは同異聞帯における妖精種の在り方が関係している。
人物
一人称は「ボク」。
基本的には内向的・能動的とされ、あまり自己主張はしないが、やるべき事・やりたい事はパワフルに行う明るく気風の良い性格の働き者。語尾に「~なんだわ」「~だわ」がつくのが特徴的。
平和は「楽でいい」、争いは「辛いからよくない」といった価値観で、基本楽しく裁縫仕事が出来ていればハッピーな妖精。善人を好み悪人を嫌うが、本人のスタンスは中立なので優劣は決めつけず、よほどの鬼畜外道でない限り基本的に他人を憎まない。
異聞帯の彼女は「花嫁を送る」文化が発生しなかったため記憶容量に問題が生じていたが、汎人類史本来のハベトロットは小さい妖精ながらとても賢い。たいてい妖精に関わった人間はひどい目にあうものだが、彼女はとても情に厚く地に足のついた例外であり、“花嫁を護る”強い信念を徹底している。また、相手の「花嫁力」「お嫁さん力」を目で図ることが出来る。
中立なスタンスなので、たとえその花嫁に後ろめたい過去があり、なんらかの罪があったとしても、その幸福な未来のためハベトロットは身を犠牲にして、花嫁を幸福な結末に導くのである。
ただ、花嫁を送り出したらまたすぐ次の花嫁を探すし、ひとりの花嫁がいる時でもいい子を見つけたらそちらにも夢中になってしまうので、惚れっぽい性格だと言われている。
彼女が花嫁を後押しするのは、自身が花嫁に憧れているからでもある。妖精は基本的に変化しない存在であるため、ハベトロットは永遠の少女であり、花嫁になる年まで成長することがない。故に、彼女が花嫁の味方であることは、自身が花嫁に成れない事への代償行為だとも言える。
ちなみに、上記にも有るように主人公の性別に寄って絆ボイスが変化するが、女性の時は彼女を立派な花嫁にするために奔走する一方、男性にはどこか気があるような態度で接してくる。
能力
本職の戦士には劣るものの、バリバリ戦闘もこなせるタイプ。
モーション中では、爆発するボタンを撒き散らす、針の持ち手部分や糸巻き機そのもので殴りつける、宝石型の散弾を発射する、魔力の糸で締め上げる、糸玉を飛ばしてそれをアンカー代わりに体当たりする、糸で拘束して糸巻き機から光線を放つなどの攻撃を披露する。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | E | D | B | C | A+ | B |
保有スキル
騎乗(B) | ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。Bランクでは、大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種或いは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなす事が出来ない。ハベトロットは糸巻き機に騎乗している。 |
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道具作成(B) | 本来はキャスターのクラススキル。魔力を帯びた器具を作成できる。彼女の場合は、専ら服や装飾具に対して発揮される。勿論、花嫁衣装を作る為。 |
妖精眼(C) | 妖精が有する、真偽を暴き本心を見抜く眼がスキル化したもの。ハベトロットの場合は少し性質が異なり、真偽ではなく花嫁としての適性を見抜けるもの。 |
幸運の糸紡ぎ(A) | スコットランドの伝承によれば、ハベトロットの紡ぐ糸は幸運を呼び、その糸で編んだ服を着た者は忽ち健康になると伝えられている。無病息災、健康第一のまじない。このスキルは回転が良く、ほいほい味方にかけられる。 |
早縫の糸紡ぎ(B) | 裁縫仕事に急ぎの用件は日常茶飯事。一日で仕事を終える事もある。 |
花嫁の守護者(EX) | どんな逆境・トラブル・意地悪にも負けない花嫁をぜっっっったいに幸せにするというハベトロットの妖精観。女性限定だが、味方単体に様々な支援効果を付与する。因みに、彼女は「男性が花嫁でもいいんじゃないか?」とも考えている。確かに何人かカルデアには該当者はいると思われるが…… |
宝具
花嫁に贈る糸車(ブライダル・スピンホイール)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大捕捉:不明
「よっこいしょっ、と!」
「急げや急げ!明日が納期だ!ハッピーエンドをお届けするよ!せーのっ、『花嫁に贈る糸車(ブライダル・スピンホイール)』!!」
義の妖精ハベトロットがサーヴァントとして有する本来の宝具。普段から騎乗している糸車を用いて作り上げた、花嫁を際立たせるドレスであり、対象に様々な支援効果をもたらす。
きみに紡ぐ刻の車輪(スピンスター・ハベトロット)
- ランク:EX
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~99
- 最大補足:30人
「腕の見せどころってやつ!」
「これは、君に待つ夢の清算。どれほど辛い別れでも、輝くものはきっとある。さあ、顔を上げて!『きみに紡ぐ刻の車輪(スピンスター・ハベトロット)』!!」
またの名をハベにゃん砲。諸事情あって英霊ハベトロットに追加された仮想宝具で、なぜ自分がこの武器を魂の中心においているかの理由は本人も知らない。
所謂「すごい大砲ですごい弾丸を撃つ」ものになっており、特殊な概念は付加されない純粋な威力砲撃。ハベトロットが使う際、魔力炉心の代わりにフライホイールを用いて魔力を発生させ、ボタンをレールガン形式で撃ち出す物理兵器となる。なお、砲身は根性で固定しているらしい。
ゲーム上での性能
ライダークラスでは数少ない、支援型のサーヴァント。
クリティカル攻撃に必要なスター稼ぎと回復支援を得意とするが、「安定して供給し続ける」というよりは「必要な時にまとめて大量に用意する」タイプ。NPを100%以上のまま溜めておいて、スターが欲しい時に宝具を使う、という扱い方を覚えれば非常に小回りの利いた活躍をしてくれる。
スキルは、味方単体のHP回復と1ターンの間弱体無効化&スター発生率UPを付与する「幸運の糸紡ぎ(A)」、Artsカード性能アップ(3T)と大幅なNP増加(+50~80%)と引き換えににHPを2000減少させる「早縫の糸紡ぎ(B)」、味方単体の“女性”に「無敵状態を付与(1T)&ガッツ状態を付与(1回・5T)&毎ターンHP回復状態を付与(5T)&毒・呪い・やけど状態を解除」を行う代わりにターン終了時に自身が即死する状態<強化扱い>を付与する「花嫁の守護者」と、全体的にサポート寄り。
「早縫の糸紡ぎ(B)」は、Lv10まで上げればNP80までチャージするというこれまた強力な効果を持っており、ハベトロット実装直前に開放されたアペンドスキルの「魔力装填」もLv10まで上げれば概念礼装などの補助を一切受けずとも開幕直後に宝具をぶっぱする運用が可能となる。
宝具の効果はArtsで【自身の宝具威力をアップ(1ターン)+敵全体に強力な防御力無視攻撃+スターを大量獲得<オーバーチャージで効果アップ>+自身のスター集中度をダウン(3ターン)】。宝具攻撃時のNP回収量も高く、敵が3体ずつ登場する構成で隣にアルトリア・キャスターなど強力なArtsサポーターを並べておけば、「好きな概念礼装を装備しつつ宝具を3連発」という荒業も可能となる。この戦法は人呼んで「ハベにゃんシステム」と呼ばれている。
「花嫁の守護者」を使うとハベトロットは退場してしまうが、ハベトロット自身も女性扱いのため、自身に使えば「1ターンの間無敵+5ターンの間自動回復」というスキルとして扱うことができる。CTが長いので、自分に使うか味方に使うかは状況を見て決めよう。
……と、全体宝具ライダーとして王道の運用方法も可能だがハベトロットの真骨頂は他にもある。
それは、「花嫁の守護者」による死亡デメリットを逆手にとった交代戦術で、この戦法の有用性は、アーラシュや陳宮が実証済みである。他にも強力なライバルたちがいるものの、その2人は期間限定の高レアである事から入手機会が限られており、さらに概念礼装の補助無しで自力で開幕から宝具を撃てるのは彼女達には無い利点である。また、ATKがやや低い点も「黒の聖杯」など火力重視の概念礼装を装備すれば、十分にフォロー可能な範囲となっている。
注意点としては、自爆を使う運用ではうっかりハベトロットに第三スキル「花嫁の守護者(EX)」を使おうものなら自爆機能が実質上機能しなくなるということも留意しなければならない。
ハベトロット自身も女性のため「花嫁の守護者」自体は問題無く機能はするが、そこそこ長いスキル内容の中にしっかり書かれている『ガッツ状態を付与(1回・5T)』の文言を見逃すと「これで次ターンには控えが出て来るな! ヨシ!」→「ガッツ発動!」→「宝具を撃ち果たしてNPがチャージされてないボロボロのハベトロットが残った……」という凡ミスを晒すハメになる。
勘違いしがちだが「単体対象スキルである」という都合上、無効になるだけで男性や性別不明のサーヴァント相手でもスキルの発動そのものはできるので、自爆のみを目的としたスキルの空撃ちは可能なことも覚えておきたい。ただガッツの回復値は最大5000、毎ターン回復も最大2000となかなか大きいので、理解した上で使うのであれば意外と強力な立て直し手段ともなり得る。また、自分自身にのみ「強化無効」がかかった状態で味方にバフを盛るという特殊な状況に限り、即死デメリットの回避が可能になる。総じて、彼女を運用するには編成の時点で適材適所を意識した最低限の気遣いが必要となると言えよう。しっかりと種火をあげ、スキルを伸ばし、丁寧にプランニングをしてあげればハベトロットはキチンと応えてくれる。
関連人物
色々あって彼女に入れ込み、ブリテン異聞帯における彼女の相棒的存在となる。
ユニットとしてもカード構成、性能的にも彼女とは相性が良い。
契約したマスター。
性別によって対応が違い、男性なら恋のキューピットとして振る舞い、女性なら幸せな花嫁になれるように奮闘してくれる。なお、男性であれば若干気があるかのような反応も。
直前のシナリオで登場した、同じ服飾家のサーヴァント。
可憐な女性を着飾るのが大好きなど共通点も多く、互いの作る衣装に感銘を受けている。
とあるイベントの礼装で共演したり、カーマの幕間や『サバフェス2』でもクレーンの服飾の技術をハベトロットが褒めちぎる等、かなり良好な関係である事が窺える。
彼女のヴェールや花嫁力を評価しており、衣装を作ってやりたいと考えている。
ハベにゃん待望の花嫁系サーヴァント。
和の花嫁衣裳に興味津々。その一方でなぜ恐竜がそれを着ているのか疑問に思っている。
当初はサイズが劇的に移り変わる為、無理と言っていたが莫大な時間さえかければ彼女に会う花嫁衣裳を作れるのでは……?とやる気を燃やしている。
キューピッドの在り方を盛大に間違えている事にツッコむが、可愛いとは思っている。
なお、彼女と瓜二つの妖精が存在したが顔は合わせていない。
花嫁の味方であるためか、清姫にストーキングされている模様。
ハベにゃんと同サイズの小人を操るサーヴァント。
ハベにゃんを拉致監禁して専属の仕立屋にしようと迫ってくる為毎回逃げ回っている模様。
汎人類史の黒犬については知っていたが、異聞帯の彼女のことは知らないので、「あんなんだっけ」と首を傾げている。ちなみに、彼女の「お嫁さん力」は高いと評価する一方、それは「負のお嫁さん力」であるため高まるほどに結婚から遠ざかるらしい。
ほぼ毎日アフタヌーンティーを決めており、友人と言っていい関係。ただ「きみに紡ぐ刻の車輪」に関しては、「私の友人に何持たせてんだカルデア(意訳)」とかなりご立腹。理由は後述。
ちなみにモルガンは花嫁力に欠けるらしく、それを"惜しい"ではなく"悲しい"と感じている。
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『アヴァロン・ル・フェ』後編ネタバレ注意!
異聞帯における彼女は、かつての妖精暦において救世主トネリコの仲間の1人であった妖精騎士トトロット。妖精の世界になった事で「結婚式」及び「花嫁」という概念が、発生する下地ごとご破算になった世界では、生まれながらに妖精の生命線である「存在理由(いきがい)」を取り上げられていたに等しく、何を夢見ればいいのかもわからないまま日々鬱屈を募らせ、トネリコに出会い叩きのめされるまでは翅の氏族一の乱暴者であったという。
断章において女王暦2017年から妖精暦へと水鏡で転移したマシュも旅に加わり、そこで汎人類史の妖精ハベトロットの伝承を聞いたことで花嫁のためのドレスを繕うことを見出す。
そして全てが崩壊したトネリコの絶望以後、トネリコとは別れ自分自身の活動すらおぼつかない状況になりかけるも、女王暦2017年にマシュと初対面という名の再会をするため、自らに魔法の粉をかけて凍結させることで女王暦まで存在をなんとか保ち続けた。
全ては彼女との約束である「マシュに最高の花嫁衣装を作ること」を果たすため。
その代償に、妖精暦での自分自身の痕跡が消え、マシュもトトロットとしての過去の自分、さらにハベトロットとして接した未来の自分を忘れ去り、万が一マシュにトトロットと認識された場合、歴史における異物として自分自身が消えてしまうとしても。
そして、女王暦2017年に目覚め、そこで一人の糸紡ぎの妖精として仕事をしてシェフィールドでマシュと出会う。このとき、記憶喪失により自分の名前すら忘れていた彼女のために盾にこっそり「マシュ」と書いていたことが、マテリアルにて明かされている。その後、約束通り花嫁衣装を製作。水鏡後はカルデア勢にマシュの凍結場所へと案内する役割を買って出た。
そして、マシュが眠るオークニーへとカルデア一行を案内し、その時点でマシュの解凍が完了したことによって、空想樹が存在していた妖精暦と空想樹が枯らされた女王暦の齟齬を騙すことで、存在の消滅があやぶまれていたマシュを無事送り届けることに成功した。
その後はダ・ヴィンチの助力で、ケルヌンノスと相対するマシュに、密かに回収していた「オルテナウス」を届け終えると、そのタイミングでマシュが全てを思い出したことで「朝のひばり」の声とともに満足気に消失した。だが、ハベトロットとマシュが育んだ「絆」はその縁によって、異聞帯攻略後に「汎人類史のハベトロットの召喚」という「奇跡」を生んでいたのだった。
彼女の宝具が変質していることが、その証と言えよう。
余談だが、件の「忘れ物」は最新機械である以上妖精には毒でしかない。終盤、彼女が体調を崩し、一行から離脱せざるを得なかったのは、これをずっと保持し続けた代償だと思われる。そしてこれは同時に、自身にとって毒以外の何物でもないにもかかわらず、それがマシュを救うと信じ、1人その時を待って耐え続けていたハベトロットの義理堅さと強さの、この上ない証左でもある。
真・関連タグ
円卓をテーマとする章のクリア報酬、特異点での活躍をもって座に刻まれた、多大な道のりの果てに大切なものを還し、それが自らの新たな宝具になる、など共通点が多い。