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ハボリム・ヴァンダム

はぼりむゔぁんだむ

『ハボリム・ヴァンダム』とは、クエストによるゲーム作品『タクティクスオウガ』に出演する架空の人物。
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概要編集

異国からを渡ってきたとされる盲目剣客の月9日生まれ。31歳。


激しい内紛状態にあるヴァレリアに単身で渡来し、独自の活動を展開する。


人物編集

10年前に失明して以降、想像を絶する過酷な修行の末に心眼を会得しての奥義を極め、半ば伝説に等しい剣士の最高位『剣聖』の称号を得たソードマスター


仕える者を持たず世界を渡り歩く放浪の身にあったが、ヴァレリア島で勃発した内紛にローディス教国が加担しているとする噂を耳にして密かに足を踏み入れ、各々の理想を掲げて刃を交える諸国諸派のいずれにも属さず、ただ己の成すべき目的のためだけに単独で隠密活動を続ける。


その渦中で命を危うくした時にローディス16騎士団最強と謳われる『暗黒騎士団』(ロスローリアン)に対抗するデニム・パウエルと出会い、「目指すこそ違えど同じを追う者」として共闘の意を示し、デニムの一存で神竜騎士団に参加する。


紆余曲折を経て内紛を終結に導いた後、参入時の約定に従ってヴァレリア島から離れ、再びに身を委ねる。


正体編集

自ら多くを語らない謎に満ちた素性に隠された正体は、ローディス教国で絶大な影響力を有した武官ヴォグラス・V(ヴァン)・ラームズ准将に、暗黒騎士団長ランスロット・タルタロスの腹心として暗躍するバールゼフォン・V・ラームズに持つラームズの末子であり、本名は『ハボリム・V・ラームズ』。


テンプルコマンドとして暗黒騎士団に所属していた10年前、教皇派の後押しで一大勢力となりつつあった暗黒騎士団の弱体化を画策したヴォグラスの勅命を受けて密偵として潜入するも、教皇派に呼応したバールゼフォンの裏切りによってヴォグラスが殺害され、その濡れ衣を着せられて両を潰された上に国外追放となり、さらに反教皇派の姿勢を貫いたもバールゼフォン一派の謀略で毒殺される。この一件を発端として非道の限りを尽くしたバールゼフォンへの復讐を固く誓い、それを支えに厳しい修行を経た末に剣聖の称号を得る。


なお、暗黒騎士団に所属するオズマ・モー・グラシャスとはかつて婚約を誓った深い恋愛関係にあり、リメイク版である『運命の輪』(PSP)ではその経緯が詳細に描かれている。


俺の嫁がこんなに強い訳が無い!

「貴方の目となり耳となり、貴方の理想と共に生きるわ。」


特徴編集

味方として参入する固有ユニットのうち、L(ロウ)・N(ニュートラル)・C(カオス)の3ルート全てで仲間となる数少ない1人。クラス自体はソードマスターだが、剣聖の称号を持つキャラクター設定からクラスチェンジ不可という厳しい制約がある反面、加入直後の能力値は一般クラスから育てたソードマスターが同じレベルに到達する、あるいは説得によって仲間に迎え入れた同じレベルのソードマスターをしても超えられない高さを有する(汎用のソードマスターよりも1LV分高いパラメータに加えて、更にAGI+15(素早さ)、DEX(命中率)+21、LUK(運)+1と凄まじい高さの初期ボーナス値を与えられている)。さらに盲目という設定が石化効果を持つ特殊技能『邪眼』を無効化する隠し要素となっているなど一風変わった性質を持つ。


一般クラスのソードマスターやニンジャ同様に「STR(武具攻撃力)とVIT(武具防御力)が低くAGIとDEXが高い」という一撃必中タイプに属するが、実は最強のアーチャーと名高いアロセールすら凌駕する高いAGIとDEXを最初から兼ね備える高機動ユニットであり、得意武器の剣による直接攻撃よりも投射武器による間接攻撃が理に適っている。


ただし、終盤で習得の可否を迫られるブリガンテス王家十大秘技の1つ『神鳴明王剣』(DEXの値がそのままダメージに反映される剣専用技能)はハボリムとの相性が最適な上、投射武器『ゲルゲの吹き矢』(レベルアップ毎にDEXが1ポイント加算される上に25%の確率で睡眠効果)やカードの入手でDEXを大幅に強化できれば、武器を剣に持ち直して心強いダメージ要員としての活躍も可能となる。


しかし、ハボリムをハボリムたらしめる最大の特徴は、石化効果を持つ大地系補助魔法ペトロクラウド』を行使するに最も適したユニットであるという点に尽きる。本来、補助魔法はウィッチウォーロックの専門分野ではあるが、相手の能力によって成功率が変動するものについてはAGIとDEXの数値に大きく左右される上、移動地形に影響を受けやすいという魔法系ユニットの特性から意図的な運用が難しい欠点が存在する。ところが、ハボリムはこれらの欠点を全てクリアした稀少なユニットであり、安定した効果が見込めることから「ペトロクラウド=ハボリム」の公式が成り立つに至る。


ハボリムよりも補助魔法の行使に適した高機動ユニットを自力で作ることも可能ではある(店で雇用できる汎用ユニットやプレザンス神父など)が、彼らの命中率がハボリムを上回るのは通常ゲーム終盤であり、早い段階でハボリムを超えさせようとするとどうしても手間が掛かってしまう。ハボリムは初期状態で殆どのキャラを上回るトップクラスの命中・回避率を持ち、それを終盤まで維持できるのである。


以上の特徴を踏まえ、改めて運用を試みた幾多のプレイヤーがその恐るべき真価に驚愕し、展開によってはアロセールと共にデニムやカチュア・パウエルなど疑うべくも無い一線級ユニットの存在を霞ませるほどの地位を確立する運びとなったため、畏敬の念を込めて「ペトロクラウダー」「先生」「石工」「師匠」など数々の異名で呼ばれるようになる。


ところが、あまりに恵まれた才能ゆえにゲームバランスを崩壊させる恐れは否めず、熟練プレイヤーは禁止プレイの最優先事項としてハボリム、ペトロクラウドのどちらか一方、または両方の使用を封印する動きが通例となっている。ペトロクラウドは実質的に即死魔法として機能するため簡単になりすぎる・石化するとダメージを与えにくくなる等の点を考慮し、対象を麻痺状態にする『スタンスローター』や魅了状態にする『チャーム』などを代わりに装備させるプレイヤーも現れたのだが、たとえ麻痺や魅了が解けたとしても次のターンにハボリムが再度魔法を唱えれば相手を封殺できることに変わりがなかったため、「ハボリムはどの補助魔法を使っても強い」という印象をプレイヤーに植え付けるだけであった。流石は先生である。


ちなみに、リメイク版である『運命の輪』ではこれを踏まえたのか、ソードマスターが補助魔法を使えなくなってしまった。その代わりに、ソードマスターの刀装備時の必殺技に石化効果が付与されているため、単体を高確率で石化させる事は可能。


また、補助魔法の代わりに「武士舞」というソードマスター固有の補助技(全8種)を覚える。


剣聖のプライド編集

前述の説明からすれば「神鳴明王剣を習得するまで剣で戦うのは総合的に考えて不利益」と取れなくも無いが、そうとも言い切れない。


そもそも、「ハボリムは接近戦に弱い」というイメージはSTRとVITの成長傾向を数値上でのみ判断した場合もさりながら、実は初期装備状況が大きく起因しているからであり、作中屈指の難所として立ちはだかるバハンナ高原での救出作戦が困難を極めるのもこれが原因の1つだからである。


この時の初期装備を列挙すると、このようになる。


  • バルダーソード:攻撃力+30、INT+5、重量+31
  • バルダーソード:攻撃力+30、INT+5、重量+31
  • バルダーアーマー:物理防御力+9、INT+5、重量+18
  • バトルブーツ:物理防御力+4、AGI+4、重量+7

ハボリムを始めとする一撃必中タイプは「攻撃を耐える」ではなく「攻撃を避ける」が正しい防御法であるのに対し、この装備状況は総重量+87であるために持ち味の回避率はおろか命中率をも大幅に下げる内容であり、これに敵勢力の編成、地形条件、ウェイトターン、ハボリムのAI行動などが加わって「救援体制が整う前に撃破されてしまう」という結末、さらにはこれと前後して登場する敵側ソードマスターの大多数が総じて重装備から来る回避率の低さをアピールしている事が「ハボリム=ソードマスター=弱い」の図式を示す所以である。


では、「神鳴明王剣を習得するまでのハボリムが剣聖の名に恥じない活躍をするには何が必要か?」を考えると「可能な限り装備品の総重量を軽くする」という答えに辿り着き、以下のような装備例が挙げられる。



攻撃回避が前提となるため、基本的な防具であるをも捨てて徹底的に装備重量を削減することで回避率と命中率に特化し、この恩恵としてウェイトターンの向上にも繋がり、ハボリムの性能を最大限に発揮できるようになるのである。補助魔法の命中率を上げるためにも軽装で出撃させることをオススメする。


ちなみに、同時期に加入するホワイトナイトミルディン・ウォルホーンはハボリムと同等のAGI成長率を有するが、STRとVITに数値が割り振られている分だけDEX成長率は低くなっており、防御力と回避率の面で明確な差が現れる。また、両者の攻撃力成長値(STR成長値+DEX成長値/2)自体は同値であるが、ハボリムには極めて高い初期DEXがあるため攻撃力においてもミルディンを上回ることになる


アロセールを凌ぐAGIとミルディンを凌ぐ攻撃力を兼ね揃えるという性能の高さ…流石は剣聖である。


余談編集

最も低レベルで仲間にしようとすると、何故か忠誠度が離反寸前の極めて低い状態で加入してくる。恐らくはスタッフのミス。


またゲーム終盤にはハボリムが自身の素性をデニムに明かすイベントを発生させることができ、そのイベント後は人種がローディス人となる(イベントを見る前は人種は不明となっている)。ところが、このゲームでは同じ人種の敵ユニットを倒すと忠誠度が下がってしまうという仕様が存在するため、イベント後のハボリムを暗黒騎士団と戦わせると忠誠度が下がる。終盤の敵はローディス人の割合が増えるため、敢えてイベントを見ずに「人種:不明」のままストーリーを進めるプレイヤーも多い。


関連タグ編集

松野泰己 吉田明彦

タクティクスオウガ

ロスローリアン オズマ・モー・グラシャス

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