クラスはプリテンダー……だが、お前が構わなければ、フェイカーと呼んでほしい。
プロフィール
真名 | ヘファイスティオン(の妹)(+???) |
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クラス | プリテンダー |
性別 | 女性 |
身長 | 168cm |
体重 | 58kg |
出典 | 史実、ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 |
地域 | マケドニア |
属性 | 中立・中庸・地 |
好きなもの | 忠誠、偉大なる王、大望、美味い酒 |
嫌いなもの | 裏切り者 |
設定担当 | 三田誠 |
ILLUST | 坂本みねぢ |
CV | 大地葉 |
通常であれば、彼女ではなく、本物のヘファイスティオンが召喚されるだろう。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するプリテンダークラスのサーヴァント。レアリティは☆4。
小説『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』との期間限定コラボイベント『復刻版:レディ・ライネスの事件簿』に際して実装されており、クラスは原作の「フェイカー」ではなく類似した「プリテンダー」へと変化した。イベントに伴うピックアップ召喚の後は恒常召喚に追加されている。
イベント中では、復刻に伴い追加されたシナリオ『偽典の帰還』でキーキャラクターを務める。はぐれとして召喚され、魔眼蒐集列車内で主人公の本体から切り離された「記憶」と邂逅し、事件の真相を裏から探っていく。ちなみに『事件簿』で現界していた間の記憶を全て持ち越している。
外見
第一再臨は原作と同じ姿。
第二再臨は短剣から杖に持ち替えており、魔術師らしくなっている。なお杖にはぶどうの意匠があるが、彼女の奉じるディオニュソスがぶどう酒を司る神であることに由来していると思われる。
第三再臨では姿が大きく変わり、金色の甲冑を着込んだ将軍のような出で立ちになる。
能力
戦闘スタイル自体については『事件簿』の頃と比べて変化は見られない。
モーション中では、「キュプリオトの剣」や霊杖、蹴り技を用いた接近戦の他に、「魔天の車輪」で突進や火炎放射をしたり、杖から魔力の紐や雷撃を放射したり、停止の魔眼の力で拘束もする。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | B | C | C | A+ | D | B++ |
フェイカー時と比べて「魔力」がA+に上がっている。
保有スキル
単独行動(EX) | マスターからの魔力供給を絶ってもしばらく自立できる能力。 |
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偽装工作(B) | ステータス及びクラスを偽装する能力で、Bであれば、他のクラスやステータスを相手に見せる事も可能。 |
陣地作成(EX) | フェイカー時は持っていなかったが、クラス変更に際して何故か追加された。 |
彼もまたイスカンダルなのだから(偽)(A) | イスカンダルの宝具やスキルを模倣するスキル。模倣したスキルは一段階ランクが落ちるが、その能力を変容する事すら可能。 |
高速神言(B) | 神代の魔術師である彼女は、その一言で大魔術を発動させる。 |
無銘の恩恵(EX) | 名を持たざる彼女ゆえのスキル。剣だろうが魔術だろうが呪いだろうが、主と認めた相手のダメージを自らに吸い寄せる事ができる。被ダメージ自体も、事前に対策を取っていれば大きく軽減する事が可能。 |
クラス変更の影響か「単独行動」のランクが変動し、元々魔術師だからか「陣地作成」が追加。
またもう1つスキルが追加されているが、シナリオ序盤は「???」表記で隠されている。
宝具
魔天の車輪(ヘカティック・ホイール)
- ランク:C+~A+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:2~100
- 最大補足:100人
「偽りの名を此処に!」
「我が名は偽り、我が身は影。されど、この虚偽を誇りとして、今一度手綱を握らん!打ち砕け!『魔天の車輪(ヘカティック・ホイール)』!!」
イスカンダルの持つ「神威の車輪」そっくりな戦車を展開するが、彼女の場合は神牛ではなく骸骨のワイバーンによって牽引されている。本家や、それに伴った走法「遥かなる蹂躙制覇」から比べればランクは落ちるが、代わりに魔術を使った精密操作や自律操作が可能。
また、持ち主の魔力を注ぎ込むことによって短時間ならばランクを向上させることも出来るだけでなく、その量を更に過剰にすれば一瞬だけ本来の「神威の車輪」に匹敵させることも可能となる。
詳細は該当記事を参照。
※ 他にも隠された宝具があるものの、ネタバレのため後述する。
ゲーム上での性能
最大HP | 11168 |
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最大ATK | 9879 |
コマンドカード | Arts:2/Quick:1/Buster:2 |
スキル1 | 彼もまたイスカンダルなのだから(偽)(A) / 自身のArtカード性能アップ(3T)&Busterカード性能アップ(3T)&自身に「キャスタークラスに対し相性有利になる状態」を付与(3T) |
スキル2 | 高速神言(B) /自身のNPをものすごく増やす(60~120%) |
スキル3 | 無銘の恩恵(EX) / 自身にターゲット集中状態付与(1T)&防御力大アップ(1T)&NP獲得量アップ(1T)+自身を除く味方全体から呪い状態を吸収する【デメリット】 |
アペンド | 対ランサー攻撃適性 |
宝具 | Arts / 自身の宝具威力アップ(1T)〈オーバーチャージで効果UP〉+敵単体に超強力な攻撃&Arts攻撃耐性ダウン(3T)&Buster攻撃耐性ダウン(3T) |
保有スキルの効果は概ね『事件簿』での設定を再現しており、最も目を引くものが第1スキルの副次効果である「キャスターへの相性有利」付与である。時間制限付きでイスカンダル(ライダー)に扮するという意味なのだろうが、その臣下を名乗る魔術師を叩くための効果ともとれる。「あくまでキャスターに攻撃相性/防御相性が有利になるだけ」というのがポイントである。スキル使用中にアサシンに弱くなることはなく、ライダーの高いスター集中率を再現するわけでもないため、ライダークラスとはまた違った戦術がとれる。また、第3スキルには防御アップ・タゲ取りに加えて「味方から呪いを吸い上げる」というゴッホのような効果がある。元ネタが身代わりになるスキルのためなのか、ゴッホのそれと違って呪いを集めるメリットは(ヘファイスティオン本人にとっては)一切なく、使用時はあくまでヘファイスティオンを犠牲に他の仲間を守るものとして割り切る必要はある。味方全体にかけられた呪いを第3スキルで吸収させた後、ヘファイスティオン本人に対して弱体解除を使うことで弱体解除を節約する、といったテクニックもある。特に「攻撃する/される度に呪いを付与する」のような、大量の呪いを利用するエネミーとの戦闘で有用に働きやすくなる。
宝具は「魔天の車輪」で、効果は前述の通り。
クラススキルの「陣地作成」のArtsアップと「???」が常時作用することに加え、直前に入る宝具威力アップを重ねることで、宝具レベルが低い状態でもそれなりの火力が出る。攻撃後にA&B攻撃耐性ダウンを付与するのだが、効果は控えめなもの。ただし第2スキルにより即時宝具発動ができ、バフの量次第では次のターンでの再発動も容易になり、デバフの効果もさらに重ねることができる。
運用に際しての問題点は、常時クリティカル威力アップ補整がありながら有用なスター関連スキルを持たないこととスキルのCTの長さ。スター供給とスター集中バフ、スキルチャージ短縮でこれらを補い、さらに元々の長所を伸ばすことができれば、主君にも負けないほどの活躍が期待できる。
関連人物
生前
生前の主君にして幼馴染であり、死後に至るまで敬愛している征服王。
嘗ての経験である程度は吹っ切れたものの、やっぱり会いづらいらしい。
会えたことを恥ずかしがりながら、彼の持つゼウスの加護をあまり使うなと釘を刺している。
絆Lv.1のボイスも、マスターからのアレキサンダーと似ていると言う質問の答えになっている。
ヘファイスティオン(本物)
実の兄(双子)にして、共にイスカンダルに仕えた本物のヘファイスティオン。
書籍マテリアルでは「未だに自身を十歳に満たない小娘と考えている」らしい。
生前の同僚の1人。主君の国を崩壊させた元凶の1人として憎悪を抱いている。
あちらは迎え撃つ気満々だが、マスターの手前もあってお互いに自重している。
生前の同僚の1人。彼と思しき「秘書官」なる人物を特に嫌っている節がある。
エルメロイⅡ世を嫌う理由も、エウメネスと風貌が似ているからというのもある。
Fate/Grand Order
魔眼蒐集列車にて出会ったマスター。事件を解決するために行動を共にする。
初めてのマスターのことを覚えているためか、彼/彼女に対しては名前呼びが多い。
関係性は「戦友」というのが一番近く、バレンタインでもそのあり方が見て取れる。
嘗て敵対した現代魔術科のロードを依代としている擬似サーヴァント。
引き続き「ああいった奴が一番世界をかき乱す」と辛辣な態度である。
エルメロイⅡ世の内弟子。相変わらず「良い戦士になる」と目を掛けている。
また書籍マテリアルでは「現在の師匠とは縁を切ってほしい」とも思っている。
エルメロイⅡ世の義理の妹を依代にしている擬似サーヴァント。
あまりに知り合いが多いので某人形師もいないかと訝しんでいた。
自分と同じく「フェイカー(贋作者)」と呼ばれていた彼に興味を示している。
なお、フェイカーにしては珍しく二人称が「君」呼びである(普通は「お前」)。
嘗て自身とハートレスが訪れた迷宮の元となった、アルビオンが変質したサーヴァント。その正体を知り「あの遺骸大迷宮がどうしたらこうなるんだ?」と驚きつつも、本人なりに納得はした。
原作で新たなエクストラクラスに分類されたサーヴァント繋がり。
かつ『FGO』のコラボイベントでは、既出のクラスで実装された。
浅上藤乃、ディルムッド・オディナ(剣)、美遊・エーデルフェルト
『FGO』とのコラボイベントで、復刻版で追加実装された☆4サーヴァント繋がり。
ただし、彼らは追加シナリオではなく、固有の体験イベントにおいて実装されている。
余談
- 2021年8月に新登場したプリテンダークラスの2騎目にして、初の☆4、かつ女性、かつ単体宝具、かつ恒常召喚可能なサーヴァント。
- 『事件簿』イベントの本開催時には未登場だったが、これは『事件簿』アニメが放送前だったのでフェイカーの存在自体がネタバレになってしまうため。そうした事情もあってか『事件簿』原作者の三田誠氏は「復刻することがあれば追加シナリオを書かせてほしい」と当時から奈須きのこ氏に頼んでいたらしい。
- このあたりの事情は、原作『Fate/Requiem』より先にキャラや設定の掘り下げが行われたコラボイベント『Fate/Requiem 盤上遊戯黙示録』とは対照的である。
関連イラスト
関連タグ
レディ・ライネスの事件簿 プリテンダー(Fate) ヘファイスティオン(Fate)
※ 以下、イベント『レディ・ライネスの事件簿』のネタバレ注意!
真名析出 ヘファイスティオン・ムネーモシュネー
その実態は、事件簿イベントの本編における黒幕であるムネーモシュネー……から異分子要素として排出された、もう一人のムネーモシュネーの手によって召喚されたサーヴァントであった。
聖杯戦争で呼ばれるサーヴァントは召喚の度に前回の記憶を喪失するケースが通例となっている(尤も『FGO』では大なり小なり度々記憶の引き継ぎが見られるが)。しかし今回はムネーモシュネーが召喚時に魔力リソースの不足を補填するため自分自身を素材にした結果、彼女のあらゆる並行世界を観測する性質を引き継いでおり、前の召喚の記憶を鮮明に保ったまま現界。クラスも「ヘファイスティオンの"役を羽織った"ムネーモシュネー」ということでプリテンダーとなった。
シナリオ終盤、この経緯が明かされると同時に「真名析出」が発生、本来の真名が公開され、これに伴い追加されたクラススキルの詳細も開帳される(イベント終了後は常時開放となっている)。
スキル補足
陣地作成(EX) | ムネーモシュネーとしてのスキル。自律観測型存在証明システムとしての彼女は、ある意味では、ひとつの工房のようなものである。そして、ムネーモシュネーの混じった彼女は、こうした工房としての機能を自分の内側で働かせる事が出来る。 |
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忘却無効(EX) | 「忘却補正」と似て非なるスキル。ギリシャにおける記憶の神・ムネーモシュネーの名を冠したシステムが統合された事により、カルデア式召喚で喚ばれた場合に限定されるが、過去召喚された際の記憶をほぼ完全に持ち越す事が可能となる。 |
また影武者としての縁、魔術師としての能力、霊基を偽装するスキルとクラスを併せ持つプリテンダーのへファイスティオンだからこその離れ業として、主君の宝具も限定的ながら使用可能。
宝具(ネタバレ)
真名偽装。霊基登録改竄開始。
現行クラス:プリテンダーをもって基盤捏造。
潜在クラス:フェイカーをもって基盤解凍。
仮想宝具設定。境界記録帯再構築終了。
そうだ…………私の名は、イスカンダル。
王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大補足:不明
「遠征は終わらぬ。我らが胸に彼方への野心有る限り……勝鬨を挙げよ!『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』!! AAAALaLaLaLaLaie!!」
征服王と同じ固有結界を発動し、本来参加を拒んでいた彼女自身が指揮官を担う形となる。
ただし、影武者である彼女の霊基でこの宝具を発動することは「壊れた幻想」に等しく、展開し続けるだけで己の存在を削っていく。それに加え、維持可能時間は良くて数分、現界させることができる兵も基本的に兵卒のみと、規模は数分の一にまで落ちる。一方、連鎖召喚の一環によりイスカンダル本人が召喚に応じることができ、自身の本来の宝具である「魔天の車輪」との併用も可能。
なおシナリオ内の最終戦冒頭には、イスカンダルに対する永続宝具封印が瞬時に解除されるギミックがあるが、設定面を元にして説明すると、本来「王の軍勢」で呼び出される臣下は個別の宝具を持たない。しかしイスカンダルに限り、軍団の指揮権をへファイスティオンが返上する事によって、更にフルスペックの「王の軍勢」を再度発動させる事が可能、という仕組みになっている。
余談(ネタバレ)
シナリオでいわゆる"真・真名"が判明する演出は同クラスの1騎目にもあったが、プリテンダーはフォーリナー同様「本来の英霊とは違う性質が隠された」存在を指すクラスなのではないかという説も浮上した。なお今回は、その「真名熔解」とは異なる、禍々しさを感じないものであった。
上記の最終戦は、フィールドが固有結界内になっているのは勿論、イスカンダル、王の軍勢といえばのBGM『you are my king』がほぼフル尺で流れる(正確には一度ほぼフルで流し、あとは後半をループ)。展開の熱さも相俟って、特に『事件簿』や『Fate/Zero』のファンは感涙必至である。
関連人物(ネタバレ)
ムネーモシュネーとの繋がりからか、シナリオクリア後に彼女に対しての特殊会話が解放される。
本来は召喚されないサーヴァントという点が共通し、運命が許す限り健やかにあれと願っている。