何をやっても勝てばいい!何をやっても勝ちにいく。それが君たちの流儀なんだろう?
決意が出来たら、さぁやるんだ!スイッチは君が握っている!
概要
CV:戸谷公次(第21回超人オリンピック)、田中秀幸(夢の超人タッグ編および超人大全集)
テリーマン・スペシャルマンと同じくアメリカ合衆国を代表する正義超人。
曲者ぞろいの超人の中では温厚で純粋な性格の持ち主で残虐行為を嫌う高潔な性格。
ただし、『夢の超人タッグ編』の頃は、相手を笑いながら煽り、ほとんどブラックホールと変わらない態度を見せていた(この当時はチームリーダーであるブラックホールに合わせて、あえてヒールに徹していた可能性も後年に暗示されている)。『カラカラ』と笑っており、新シリーズでも戦いの際にはブラックホールの口癖である「カカ──ッ」を使用しており、似ているところがあるのかもしれない。
一人称は「私」と「俺」だが、新シリーズでは「私」かつ公式サイトでもやわらかい口調と紹介されている。
超人強度は70万と他のアイドル超人と比べると、やや低めな数字ではあるが、背中の翼を使って自由自在に宙を舞う華麗な空中殺法から鳥人の異名を持つ。
また、限定的ながら時間・空間を操る能力を保有する時空超人。そのため、一部のファンからは全超人の中でもチートレベルの能力の持ち主の一人と言われることもある。
基本的な強さもアメリカ超人界屈指のテクニックを持った試合巧者と呼ばれるほど。ジャンプ力は(超人オリンピック当時)超人界ナンバー1だが、パワーではやや劣るともされる。
完璧・無量大数軍との戦いに参加した際には、ジャック・チーを一方的に圧倒、そのまま勝利してしまった。キン肉マン公式サイトでは相性の良さもあったとされるものの、正義超人の中ではメインメンバーに匹敵する実力者といえるだろう。
学研の超人図鑑で共に「時空超人」に分類されるブラックホールとは、幼少期から付き合いがある従兄弟。正義と悪魔の垣根を越えてタッグチーム『四次元殺法コンビ』を結成している。この辺りの関係性は、後述の出自や四次元殺法コンビの項目にあるように、媒体によって異なり、本編では全く解説されていない。
新シリーズでは彼からは「知己朋友」と呼ばれ、ペンタゴンもブラックホールのことを『ブラック』と独自の愛称で呼ぶのが『ディープ・オブ・マッスル!!』(2024年現在閲覧不可)や新シリーズで確認できる。
タッグ戦ではパートナーのブラックホールの能力「四次元交差」と相俟って極めてトリッキーな戦いをみせる。
『キン肉マンⅡ世』では、ヘラクレスファクトリー教官に就任。第22回超人オリンピックにて万太郎vsケビンマスクの決勝戦の立会人の一人を務めた。
得意技は格闘主体では翼を活かした素早いキック技の「スペースファルコン」や「スペースシャトル」等。PS2版ゲーム「ジェネレーションズ」では「スペース・ラッシュ」なる技も存在する。
その他にも顔面の星を操作して発動する特殊技を披露している。
一つは前述の「クロノスチェンジ」で、これは技を掛けた相手と掛けられている相手を瞬時に入れ替えることができる。キン肉マン公式サイトでは効果範囲は手が届く範囲と非常に狭いとしている(本編内の描写からやや怪しい)。また、他人でも回すことができて発動させられるという弱点もある。
もう一つは「ストップ・ザ・タイム」で、これは狙った相手の時間(動作)を完全に停止させてしまうという「クロノスチェンジ」に勝るとも劣らないチート技である。
その名前や宇宙関連の技名など、由来はアメリカ国防総省のペンタゴンとされる。
後述のように、ブラックホールのフィニッシュ・ホールドである「フォーディメンションキル」を仕掛け、フィニッシュのみ譲っているので使用可能だと思われる。
タイトル暦
●カリフォルニア超人J・ヘビー級
●アクロバット超人選手権
★銀河系超人タッグ選手権
容姿
ほぼ白一色の身体に顔には星(五芒星)のマーク、背中に翼という極めてシンプルな外見をしている。顔面の星は、前述の「クロノスチェンジ」のトリガーとなっており、その星を手動で回転させることで時間を停止させたり、空間を自在に操ることが出来る。忘れられがちだが首筋から角のような突起が生えており(劇中でも度々書き忘れられる)、腕に赤いラインが存在する場合としない場合が存在する。一部のデザインでは、ブラックホールと同じ赤いレスリングパンツを穿いていることも。
『ディープ・オブ・マッスル!!』やエイプゴンの設定から白い体は地肌らしい。
なお、顔は星が描かれているのみで目・口・鼻・耳といった顔の器官は不明瞭である。そのため表情すらもわからないが、年齢については初登場時点で17歳とのこと。また、作中世界では女性ファンが多くモテるらしい。
タッグパートナーのブラックホールと並んだ際の白と黒による対照的なカラーリングと統一感のあるシルエットなどから根強いファンが存在する。
活躍
第21回超人オリンピック
この大会が初登場。超人オリンピック ザ・ビッグファイトにアメリカ代表選手として出場。同じくアメリカ代表のテリーマンが予選で脱落したのを他所に無事予選を突破し決勝トーナメントに進出。組み合わせ抽選ではAブロックのシード権を得た。
(なお、アニメ版ではこの抽選会の際、人間大砲で空を舞って入場するパフォーマンスを見せた。)
トーナメント本戦では、ティーパックマンを破り勝ち上がってきたソ連代表のウォーズマンと対戦。その際ウォーズマンに健闘の握手を求めるが、受けてもらえなかった。
「米・ソの超人大戦」と称されたこの試合ではペンタゴンが空中殺法で闘いを優位に進め、フライング・ソーセージでとどめに入るが、突如飛び上がったウォーズマンにより翼を千切られ、顔面をベアークローで引き裂かれ敗北。何とか一命は取り留めたが、その後、『超人オリンピック総集編の巻』ではウォーズマンの残虐行為を許す超人オリンピックに失望したらしく、「荷物をまとめて退散」と言っていた。
なお、千切られた翼は後にキン肉マンの入場用コスチュームとして廃品利用されている。
悪魔超人襲来編
7人の悪魔超人編では、キン肉マン対ブラックホール戦を観客席でスペシャルマンたちと観戦。キン肉マンの試合を見守り、「できれば代わってやりたい」と語っている。
なお、このときはブラックホールとの血縁関係が設定されていなかったのか、特に彼に対する言及はなかった(週プレモバイルに掲載された小説『ディープ・オブ・マッスル!!』では自分が超人オリンピックで敗退したせいでチャンピオンに挑戦状を叩きつけてきたブラックホールと対戦できなかったことに忸怩たる思いを抱いていた。キン肉マンに敗れ処刑が決まったブラックホールと密かに会い、もし超人墓場から生還できたらコンビを組む事を誓い合った)。
黄金のマスク編では、他の正義超人たち共々後楽園球場で超人体力測定を受けていたが、悪魔六騎士に黄金のマスクが強奪されたことによりパワーを失い、生命維持装置に入った。
夢の超人タッグ編
従兄弟であるブラックホールとタッグを組んで四次元殺法コンビを結成。
正義超人委員会から宇宙超人タッグ・トーナメント出場の推薦を受ける。作中では描かれていないが、銀河系超人タッグタイトルをスカイマン&カレクック組から奪取している。
トーナメントでは1回戦でマッスルブラザーズ(キン肉マン&キン肉マングレート組)と対戦。当初、タッグ戦に不慣れで諍いをみせていたキン肉マンたちに勝機を見出し、ブラックホールの4次元殺法と自身のクロノス・チェンジで攻め立て翻弄するも、仕掛けを見破ったキン肉マンと、四次元から脱出したキン肉マングレートに形勢を逆転され、最後は彼らの初のツープラトン「マッスルドッキング」を受け敗退。
敗戦後、アシュラマンから出場チーム中最弱と決めつけられるが、この時点ではヘル・ミッショネルズの正体は不明だったり(実力的には最強格だったが)、客観的で正当な評価とは言い難いものがある。
キン肉星王位争奪編
一時的に死亡しており(昏睡状態で生死の境を彷徨っていたことも暗示)王位争奪戦一回戦の時点では超人墓場で浮遊していたが、決勝時に完全復活。ネプチューンマンのメッセージに感動し全世界の正義超人と合流。
キン肉マンの応援に大阪城に駆けつけ、瀕死のキン肉マンにエールを送った。
完璧超人始祖編
2011年からWeb連載で再開された新シリーズでは、正義・悪魔・完璧超人による三つ巴の戦いが展開される。ペンタゴン自身はそんなことは露知らず、別の惑星でバカンスしていたらしいが、ブラックホールが完璧超人ジャック・チーとの戦いで窮地に陥った際、「光さえも吸い込む至高のブラックホール」によって彼の生み出した異空間へ吸い込まれ、そこで初めて地球の現状と相棒の危機を知ることとなる。
ブラックホールの内部である異空間から彼の精神に直接声をかけ、正義・悪魔というイデオロギーにとらわれることなくエールを送りつつ「勝つためには手段を選ばないのが悪魔」というブラックホール自身の言葉から、彼に一つの奇策を提案する。
再びジャック・チーと向かい合ったブラックホールは「四次元エレメント交差」なる能力を発動。顔の穴からブラックホールの身体が裏返るようにして変形し、ペンタゴンの姿へと変貌する。…当然これはペンタゴン本人であるのだが、観客たちからはまさにブラックホールがペンタゴンに変身したように写った。
上手く入れ替わりに成功したペンタゴンは、相棒の受けた借りを返さんとばかりに得意技のオンパレードで一気呵成に攻め立て圧倒。「ボイリングショット」を「エンジェルウイングクローズ」で吹き返し、さらに「クロノスチェンジ」でジャック・チーの「フォーセットクラッシャー」まで返してみせた(この時点でジャック・チーを心身共に完全にへし折ってしまった)。
(さぁ…私の仕上げはここまで。後は君がやるんだ!)
最後は空中でブラックホールの必殺技「フォーディメンションキル」の体勢に極めたところで再び彼に主導権を譲り、相棒の勝利に多大な貢献を果たした。試合の直後、ブラックホールの頭上の空から白い羽根がヒラリと落ち、人知れず飛び去ったことを察したのか、ブラックは天高く指を掲げる姿を見せた。
久々の出番で完璧超人のジャック・チー相手に完封した上での秒殺勝利を決めたペンタゴンの活躍はファンを驚かせた。
またペンタゴンに敗れたジャック・チーは不思議と穏やかな気分と述べており、もしかしたらペンタゴンに発現していた友情パワーが微力ながら移っていたのかもしれない。
その後、次のシリーズでは彼と同じ準メインメンバー4人(メインメンバーも1人いる)の活躍が描かれる事となった。
四次元殺法殺人事件
最初の事件「四次元殺法殺人事件」に登場。
何者かとの口論の末に、パイルドライバーが死因と思われる形で死亡しているのが発見される。
タッグを解消しようとしていたという動機に、何でもできるブラックホールをミートは疑うが…?
冒頭で死亡したためセリフはほぼないが、推理の過程でペンタゴンの考えやブラックホールとの関係性は描写されている。
なお、エピローグではほかの事件の被害者同様生き返ったらしい。
余談
他の超人同様テーマソングが存在しており、タイトルは「ストップ ザ タイム」。
正義超人ながら悪の要素を持ち、時間と空間を操りながら大空をリングに戦う彼のバトルスタイルが歌われており、さいとうようじ氏の歌声も相まってかなりかっこいい。
超人テーマソングでもトップクラスの人気を誇る。
ちなみにこのテーマソングによると彼の大好物はアメリカ超人らしくハンバーガー。200個は食うと豪語している。
新シリーズでの活躍は、週プレNEWSの『ゆで原画』第二回によると、ゆでたまご中井が描きたいと要望したものだと言う。
『キン肉マンレディー』の女性版ペンタゴンとして、顔つきは人間寄りだが星マークが刻まれたフルフェイスのヘルメットを被っており、女性版ブラックホールとはデザインの方向性が異なるペンタゴナが登場。
原作と異なり、7人の悪魔超人に対抗するアイドル超人に数合わせに近い形だがメンバー入りしている。しかし、連載がそのまますぐに終了したため、そちらでの活躍はなかった。
出身
出身地はアメリカ。実際各大会でアメリカ代表として参戦している。一方で従兄弟がブラックホールであることを始め、彼が別の星からやってきた宇宙超人、あるいはルーツは別の星と思わしき設定はいくつか見られる。
元々、キン肉マンでは出身地と代表国が混同されているケースは見られるが、ペンタゴンの場合、いくつか故郷らしき情報が語られており、それが媒体によって異なっているので厳密なところは不明。
- 『ディープ・オブ・マッスル!!』ではブラックホールの一族の分家筋であり、地球に移住した一族出身(本家分家共に正義悪魔の属性不明)。
- コラボ企画のエイプゴン(APEGON)は彼の弟。ペンタゴン星の出身らしい。一族揃って悪魔超人だが、ペンタゴンとエイプゴンの兄弟は正義超人。しかしエイプゴンは悪魔超人に転向している。
- 新シリーズでは「自分の星」と発言している。