CV:鶴ひろみ(電撃CD文庫)/榊原良子(箱田真紀版CDドラマ)/佐倉綾音(ファイアーエムブレムヒーローズ・FE無双)
初期兵種:ドラゴンナイト
「私が兄を倒します。余人ではなく、私自身の手で。」
概要
『暗黒竜と光の剣』および続編の『紋章の謎』(ともにリメイク版含む)、『アカネイア戦記』に登場。
マケドニア王国第一王女で、同国の白騎士団長。卑怯な手段を嫌う勇ましい性格なのだが、それに固執している節があり、そのため戦場においても崩れた軍を立て直そうとするハーマインの奇襲戦略を嫌い、たてついた事もある。
挙句、ハーマインの将軍命令に従い参戦したにも拘わらず「やはりがまんできない」と途中で部下を連れて勝手に戦線離脱するという、軍法会議に処されるレベルの独断行動までしている。
『暗黒竜と光の剣』
マケド二ア軍屈指の指揮官と名高く、赤い竜騎士と恐れられてきた将軍。竜騎士団を率いてオレルアン王国に侵攻する等、多くの戦功を挙げてきた。しかしその戦いはミネルバの本意ではなく、妹のマリアがドルーア帝国の人質としてディール要塞に幽閉されているためだった。
兄ミシェイルとは幼い頃から共に武芸・学問に勤しみ、国の将来について語り合う等、仲の良い兄妹だった。このように武芸・人格面共には突出して優れた女性なのだが、その反面指導者としての能力は正直高くはない。兄が父王・オズモンドを謀殺し、ドルーアと同盟を結んで以降は、愛憎相半ばする複雑な想いを抱いている。
ドルーア帝国が再興された当初、彼女は兄と同様にアカネイア王国の支援を期待していなかった。しかしドルーアと同盟を結ぶことで対処しようと主張した兄に対し、コーネリアス王の援軍が来るまで持ちこたえることを主張するなど主にアリティア王国を信頼していた。
後にマリアがコーネリアス王の遺児であるマルス率いるアリティア軍によって救出されると、ドルーア帝国に反旗を翻す。祖国マケドニアでの戦いでは兄ミシェイルと戦い、自らの手で兄を討った。(ただし、わざと止めを刺さなかった)
暗黒戦争の終結後は、マケドニアの復興に全力を挙げる。王位継承の噂も囁かれたが、王位は継がなかった。
『紋章の謎』
暗黒戦争後、ミネルバが先頭に立ち、民を苦しめた将軍らを追放。軍の改革に努めた。しかし軍の実力者リュッケ将軍がハーディンに唆されたことにより、追放された将兵によるクーデターが起こる。
ミネルバはリュッケ一味に囚われるが、一時は死んだかと思われていたミシェイルの手で救出される。怪我が治るまで保護を受け、完治とともにカダイン地方の村においてマルス軍と合流。マケドニア軍を率い、アカネイア帝国との戦いに身を投じる。
英雄戦争の終結後は、王位継承権を放棄し、修道院で働く。
『新・紋章の謎』においては、ある条件を満たせばミシェイルを生存させることができるようになり、マイユニットのはからいもあってミシェイルと完全に和解させることができるようになった。
またカチュアとの支援会話で、以前はペガサスを駆っていた事が明かされた。竜に乗り換えたのは王族らしく力強いイメージが必要であったため。
本編における評価
王族でありながら治世の才能に乏しく、前述した通りマケドニア全土に波及する大規模クーデターを招き、実質国を乗っ取られてしまった。
性格面でも、国民の身の安全よりも父親の復讐を優先するなど、公人としての責任感は非常に薄い。
また、勝利のための軍略すら否定する、妹姫マリアを人質に取られながら、その安全すら確保せず個人の感情で戦場を離脱するなど、その行動は無思慮と言っても良い。
軍政以外の内政面でも国家復興に一応の成功を収めたハーディンやマルスと比べると、非常に拙劣である点が、ゲーム中でも明確に描かれている。
だが逆に言えば、これほどの欠点が有るにもかかわらず、マケドニア白騎士団を率いてその勇名を轟かせ、自身も「赤い竜騎士」の異名で語られるほど、武勇の面において功績を上げている。
軍略を否定する猪武者な点も、逆に言えば、軍略を否定してなお勝利出来るほどの才覚が有ったと考えられる。部下からも非常に慕われているなどカリスマ性にも優れており、一騎士団の団長としては申し分ない人材と言えるだろう。
まあゲーム的には、初期上級職であるためレベルアップ回数が少なく、設定ほど強く無いのだが……使えない程ではない。リメイク版では成長率が高くなり、サムソン共々槍よりも斧の扱いが得意という事になっており、防具であるアイオテの盾と対を成すマケドニア王国の宝具であるアカネイア最強の斧「オートクレール」を最初から持っている。
彼女の不幸は王族に生まれつき、適性のない統治者の地位を得てしまった事、彼女の幸運は自身の才覚を十全に生かす事が出来るマルスと言う存在に出会った事だろう。
キャラクター性能
比較的早い段階で加入する上級職ユニットであり、FC版以外では加入時点でかなり高い力、速さ、守備を誇り頼りになるユニットだが、上級職加入ユニット共通の問題点として成長機会が少ないため、下級職から育てたユニットと比べてステータスが見劣りしてしまう欠点がある。特にステータスの中では下級職から伸ばしても伸び悩むユニットは伸び悩むHPの初期値がかなり低めのため、特に欠点が浮き彫りになりやすい。成長率も「突出して伸びるのが少ないが、伸び悩む箇所もないバランス型」なのも問題である。
そしてなんと言っても直属の部下達が有能すぎると言うのが追い討ちをかける。成長率にムラがあるパオラ、加入が終盤すぎるエストなら勝る要素もあるが、カチュアと比較されると初期ステータスだけは勝っている以外で勝る要素が何も無い有様なので縛りプレイかRTAプレイヤー以外ではよほど愛着が無ければ二軍落ちになりやすい。
『暗黒竜』では上級職の基本ステータスで加入するためステータスがかなり低く、力、守備、HP以外は全ての能力が部下達以下という体たらく。流石にあんまりだと思われたのか『紋章の謎』1部では他のステータスが大きく底上げされた。
『紋章の謎』ではパオラとカチュアが自分より早く加入するため、より置いてけぼりを食らいやすくなってしまった事に加え、敵の大半が守備を無効化する竜族が占めるため、高い守備が活かしにくく低いHPが仇となり積極的に前に出せなくなり、より立場は微妙なものに…しかし終章突破には彼女が必要不可欠なので使わざるを得ない。
『新・暗黒竜』ではオートクレールが追加された事に加え、無理やり加えられた三すくみの影響で斧が有利と言う事もあり、加入時点では有利が取りやすい斧が使える事で活躍させる事は可能。だが、微妙なステータスかつバランス型の成長率は据え置きなので長い目で見るとやはり厳しい。
外部作品での活躍
『ファイアーエムブレム0』
ゲームと同じくドラゴンナイトで登場したほか、新・紋章の支援会話での設定が反映されペガサスナイトのミネルバが登場した。
『ファイアーエムブレムif』
ファイアーエムブレム0のブースターパック「暗黒戦争篇」のBOX購入者限定の特典コードを入力することで使用可能。
サイファ連動なのでペガサスナイトで登場した。天馬武者とは別扱いの専用職である。
『ファイアーエムブレムヒーローズ』
赤い竜騎士 ミネルバ
「わたしの名はミネルバ。マケドニア王女だ。
貴公がわたしを必要とするのなら、
協力は惜しまない。」
属性 | 緑 |
---|---|
兵種 | 斧/飛行 |
武器 | オートクレール(専用) |
奥義 | 聖兜 |
A | 死線3 |
C | 飛盾の紋章 |
緑属性のドラゴンナイトとして登場。
英雄たちではヴィオールに次いで早く登場し、最初に敵として立ちはだかるため印象に残りやすい。
紋章組の例にもれず英雄戦争終結~後日談までの間に召喚されているようで、英雄戦争時の出来事を引きずっているのか、王族としての自信を無くしている他、家族の事情もあり過去を懐かしむなど、ややネガティブな発言が目立つ。
戦力としては申し分なく、守備・魔防が下がる代わりに攻撃・速さを強化するスキル「死線」のお陰で攻撃・速さが抜きんでて高く、スキル効果で守備・魔防が大きく下がっても守備は基準値をキープしており、近接キャラでは無類の強さを誇る。専用の「オートクレール」は奥義カウントを短縮する効果を持ち(つまりキラーアクスの上位互換)、かなりの速度で奥義を連発できる。
三すくみ不利となる赤属性以外では彼女の攻撃に耐えられる者は限られており、「赤い竜騎士」の異名にふさわしい強さを見せつける。
また仲間の強化を行える補助スキルを持ち、周囲2マスにいる飛行ユニットの守備・魔防を強化する「飛盾の紋章」も強力。
ただ、初期の頃は赤属性が絶大な人気故、彼女に限らず緑属性は冷遇状態であった。ラインハルトの追加以降状況が一転、青属性が一躍人気となりラインハルトの相手が出来ないというだけで赤属性は一気に隅に追いやられてしまった事もあり人気が出るかと思いきや、最高レアリティでしか排出されないため入手難易度が高く、大英雄戦で全員が入手できたナーシェンが分かりやすい性能だった事も有りそこまで人気を得ることはなかった。
魔防が非常に低い彼女もまたラインハルトの攻撃を受けられなかった事も要因である。
更に17年8月の総選挙で追加された斧アイクやドルカスなど強力な斧近接も追加されたこと、初期の天敵であったタクミ以上に強力な弓リンが人気を得ていることなど、本人は非常に強力なのに常に環境に合わない事で人気は低めとなっている。
しかし、本人の高性能さは間違いないのでスキル継承や武器錬成などでうまく活かしたいところ。
2020年7月から神装英雄に選ばれた。ムスペル王国の衣装を身に纏い、より逞しくなった。
マケドニア姫騎士 ミネルバ
「わたしはマケドニアのミネルバ。
王女だからといって遠慮はいりません。
兄ミシェイル仕込みの技をお見せしましょう。」
属性 | 緑 |
---|---|
兵種 | 斧/飛行 |
武器 | 赤い竜騎士の斧(専用) |
奥義 | 竜裂 |
A | 赤い竜騎士の盾(専用) |
B | 編隊飛行3 |
2020年4月に登場した初めての超英雄。幼少期の姿で登場。戦渦の連戦の報酬として配布される。
前述したように幼少期での登場ゆえミシェイルにべったりであるが、この当時から兄の微妙な変化に気づいていた事がホームでの会話で窺える。また戦渦イベント冒頭ではミシェイルに突き放されてしまうがエンディングでは違う未来を示唆できる様になっている。
通常版とステータスを比較すると中途半端だった速さは上がり守備も上がったが苦手の魔防はさらに減ってしまった。
専用武器「赤い竜騎士の斧」はキラー武器効果と敵のHP100%の時は戦闘中、全ステータス+4かつキャンセル効果。オートクレールのように錬成は出来ず、固定ダメージを与えられなくなったが条件付きで自分のステータスを上げ敵の奥義を遅らせる事が可能になった。
専用Aスキルはアイオテの盾と同じ飛行特攻無効だが装備すれば攻撃速さ守備+3のステータスが上がるという実質アイオテの盾の上位互換。
編隊飛行のおかげで飛行ユニット限定ではあるが機動力は上がった。
魔法が余計に弱くなってしまい、属性が有利な青属性でも耐えられるかどうか怪しい。専用Aスキルも特攻は防げても反撃が出来ないのが難点で外して〇〇の一撃でアタッカー型にするのもあり。
2024年1月のアップデートで錬成武器対象に。HP条件が75%以上に緩和して敵から攻撃された時でも効果が発動するようになり、戦闘後にHP7回復が追加。
特殊錬成効果はターン開始時に周囲2マス以内に味方がいると自分と周囲2マス以内の味方に戦闘中、奥義カウント変動量+1を付与。もう一つは周囲3マス以内に味方がいると戦闘中さらに全ステータス+4かつ見切り追撃効果。これで攻撃されても発動するよう緩和しつつ奥義カウント加速と回復追撃対策の新たな個性を得た。
春兎の竜騎士 ミネルバ
「わたしはマケドニア第一王女のミネルバ。
春祭りにわたしの力が必要というのなら、
協力は惜しまない。」
属性 | 青 |
---|---|
兵種 | 槍/騎馬 |
武器 | 春兎の槍+ |
奥義 | 緋炎 |
A | 攻撃守備の孤軍3 |
C | 攻撃の波・奇数3 |
2021年3月にイースターで実装されているペガサス三姉妹に続けて超英雄として登場。今回は配布ではなくガチャで登場。星4からでも排出される。来年から妹のマリアもやって来たがこちらは彼女の本職であるドラゴンナイト。マリアのお願いを聞いたから譲ったのだろうか…
なんと飛行ではなく騎馬としての登場となった。通常版とステータスを比べると速さはミネルバの中で一番高く子供ミネルバにほぼ近い。
春兎の槍+は敵のHPが75%以上なら戦闘中、攻撃速さ+5、かつ攻撃速さのデバフ無効にする。守備も当然高い数値は健在なので主に一人で戦うのが主流となる。地上の機動力は上がったが今までの飛行の機動力は落ちたので立ち回りが重要になる。
魔防が低いことも健在で弓の心配はなくなったが騎馬特攻と新しい弱点が付いたので注意。
『ファイアーエムブレム無双』
DLC第2弾「ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」追加パックでナバール・リンダと共に参戦。
クラスはドラゴンナイト→ドラゴンマスター。
原作ではドラゴンナイトが初期クラスかつ上級職だったが、本作では下級職として設定されている。
ヒーローズ同様武器は斧で固定で、専用武器はやはり「オートクレール」。ただし、奥義の中で槍を使う場面がある。
「アイオテの盾」もスキルとして習得できる。本作のアイオテの盾は飛行特効のみならず各種特効を全て無効化するという紋章の謎以来の高スペックを誇る。さらに、素材さえ揃えれば他のキャラに習得させることも可能。
ちなみに、奥義を除く攻撃モーションはカミラと共通している。
ステータス面でにおいてはクロムを抑えて堂々の1位を誇る力と、ガーディアンナイト系のキャラすら抑えて全体の1位を誇る守備をもち、フレデリクに鼻で笑われるほど魔防と、上級職の最高レベル150まで上げてもたった3ポイントしかない低い魔力という、カミラと比べてドラゴンナイトとしてより極端な性能となっている。スキルで特攻を無効化するため弓使いには強気で戦えるため物理タイプのキャラには優劣問わず強気に出れるが魔法タイプの敵を相手するのは極力控えたほうがいいだろう。魔防は最高LVにしてもリズやサクラといった高い魔防キャラの下級職の低〜中レベル帯よりも低いありさまなので高難易度では魔法キャラの強攻撃一発で瀕死、場合によっては即死すらあり得るので魔法タイプの敵が多いMAPでの使用は避けるかダブルでフォローしてあげよう。間違っても物理魔法反転の付いた武器なんて装備させてはいけない。
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