概要
(当時の世相とオイルショックを反映してか)その戦いはカンフー映画を思わせる凄まじいアクションが見どころでだったが、そんな『レオ』第11話「泥まみれ男ひとり」(『レオ』の序盤はこんなサブタイトルばっかりである)で突如出現した武器がこのレオヌンチャクである。
この回の敵・ケットル星人は、素手でもプロボクサーチャンピオンを秒殺するほどの強さを有していた。そんなケットル星人が巨大化し、更に巨大な槍を振り回すのだからたまったものではない。槍を掴んで止めようとするも投げ飛ばされたレオは、ふと手元にあった赤白縞の工場の煙突をぶっこ抜き、ウルトラ戦士の持つ超能力で鎖をつけてヌンチャクに仕立て上げた。
多くの視聴者が「いや、それは倫理的におかしい」と我に返る中、レオはすさまじい勢いで繰り出されるケットル星人の矛先を見切り、次々にヌンチャクの鎖で押し止めていく。しびれを切らしたケットル星人は石突を掴んで槍を回転させ、その遠心力をつけてレオヌンチャクに叩きつける!そしてレオヌンチャクは…一撃で折れた。鎖は超能力で作ったものの、強度は煙突のままだったようだ。
…果たしてこんな脆い物でケットル星人を殴ってダメージを与えられたのだろうか?疑念は尽きないが、槍による刺殺という最悪の結末だけは避けられたのだから、防具としての役割は果たしたのだろう。
派生作品におけるレオヌンチャク
たった1話の上、数十秒しか出番がないにもかかわらず、レオのスピーディーな立ち技格闘を表す象徴としてインパクトは強く、ゲームでもレオの必殺技としてよく登場する技である。また、フィギュアなどの付属品としての採用率も地味に高い。
ただ似たような扱いのウルトラランスと違い、たまたま近くにあったものを使い即興で作り上げたという事情のためか、再登場の機会は映像作品ではない。
内山まもるが『小学二年生』で連載していた漫画版ではウルトラセブン=モロボシ・ダンの与えた武器(※)という設定で登場。こちらではマグマ星人にやとわれたギロ星獣との戦いで使用し、更には投擲してマグマサーベルに絡みつけ脳天に叩きつけるなど少なくともTV版よりは活躍していた。
『ウルトラマン超闘士激伝』ではレオが暴走したゼットンに叩きつけたが全く通じなかった。折れなかっただけましか。
※残るは薙刀「レオランサー」、鎖鎌、8本に分離するナイフ、何ら意味が無いパチンコ、サーベル、二挺拳銃「レオガン」。ここまで多彩な武器を持つ戦士は平成や令和のウルトラマンでもそうそういまい。まあ翌月からは出てこないのだが
関連項目
エースブレード:同じ昭和作品であるウルトラマンエースが用いた武器。
アルファエッジ:レオの孫弟子にあたるウルトラマンゼットの形態の一つで、レオの力を借りている。同形態での戦闘において、ゼロスラッガー状のエネルギー刃をヌンチャクのように振り回す技「アルファチェインブレード」を披露している。
仮面ライダークウガ:レオ同様、超能力で様々な物質を武器に変形させて戦ったヒーロー。
そして時は流れ2021年、『セブンガーファイト』にて47年振りに再登場。今回は最後まで折れることなく、それ所か因縁の相手とも言えるケットルに致命傷を与えたとも見れる描写まである。こうしてレオヌンチャクは、47年越しのリベンジを果たしたのだった(スフラン島で何でレオヌンチャクなんて作れたんだとか言ってはいけない)。あっ
…いや、レオが標準装備としてヒカリにでも作ってもらったか、或いはどっかの工業地帯からエントツを引っこ抜いてあらかじめ用意していた可能性も0ではないだろう。後者の場合それはそれで問題だが