「一緒に世界を塗り替えましょうね……な、なんちゃって、ウフフ、エヘヘ……!」
プロフィール
真名 | ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ(?) |
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クラス | フォーリナー |
性別 | 女性 |
身長 | 140cm |
体重 | 39kg |
出典 |
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地域 | |
属性 | 混沌・悪・地 |
好きなもの |
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嫌いなもの | 何でも受け入れる自分 |
設定担当 | amphibian |
ILLUST | きばどりリュー |
CV | 高橋花林 |
陽光の象徴としての黄色やひまわりをモチーフとして好んだ。
また、浮世絵を好んで収集し、一部の絵に意匠を取り入れたりもした。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するフォーリナークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
期間限定イベント『虚数大海戦 イマジナリ・スクランブル』開始に伴い期間限定で実装されるが、全プロフィールがイベントクリアまで開放不可となっており、正体の一切が謎に包まれている。
のちのイベント『ミステリーハウス・クラフターズ』にて配布として、ランサーにクラスチェンジした。⇒ヴァン・ゴッホ〔マイナー〕
真名
19世紀ヨーロッパで活躍した男性画家、「ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ」。
代表作である『ひまわり』や『夜のカフェテラス』『星月夜』などの作品で知られ、その時その時の感情によって同じものでも見え方が違ってくるはずだという思想のもとに「絵の中に感情を組み込む」ことを試みた後期印象派画家。鮮烈な色彩と力強い線を多用したことから「炎の画家」の異名を持つ。同じ印象派画家仲間のゴーギャンと一時共同生活をしていたことでも知られている。
……"活躍"と書いたが、当時売れた作品は1枚のみと、生前は一切日の目を見る事がなかった人物としても有名であり、巨匠とまで言われる現在の評価は、彼の死後に再注目された結果である。
それ故テレビや歴史物では「理解されなかった悲劇の画家」として語られる事も多い。
生来偏屈かつ激しい気性であったとも言われ、生前書いた手紙の大部分が現存しているため、史実の彼の人物像はかなり詳細な部分まで判明している。具体的には現代でいうところの恋多き男、そして病むと自傷行為に走るタイプのヤンデレであったようで、男女問わず惚れては嫌われor振られを繰り返していたらしい。別れ話を切り出された相手にカミソリを持ち迫った逸話も有名。
そして画家として一向に芽が出ない人生を過ごす内にストレスが蓄積したのか、カミソリで自分の耳を切り落とし意中の女に送る等、より狂気に陥ったかの如き異常な行動が増えていった。最後は精神病院に収監されて療養生活を送った末に、拳銃自殺により37年の短い生涯を閉じたとされる。
……と、ここまでが実在したヴィンセント・ヴァン・ゴッホの生涯である。
しかし、サーヴァントのゴッホには、上記と食い違う特徴が多数見受けられる。
史実とは異なる少女として召喚されたゴッホだが、現来の『Fate』シリーズではこうして性転換したサーヴァントが召喚されると
など、一応何かしらの理由付けがなされている。
しかしゴッホは、型月世界においても男性であった事を示すはっきりとした物的証拠が残っているとされ、サーヴァントと史実との食い違いを考察されるという異例のケースとなっている。
人物
一人称は「ゴッホ」、または「わたし」。後者は滅多に口にしない。2024年のイベントで「僕」を使ったこともある(ただし別霊基)。二人称は基本的に「○○様」だが、年下(子供系?)に対しては「○○ちゃん」を使う(ネモちゃん、アステリオスちゃんなど)。気弱で自虐的で陰気という性格の少女だが、その精神はかろうじて意思疎通が可能というレベルの重篤な狂気に侵されている。
無邪気に振舞ったかと思えば、自らを責める言動が頻発する等、常に情緒が不安定。
たびたび「ゴッホジョーク」と称して一発ギャグを披露することもあるが、突拍子もないタイミングで繰り出してくる上に本人の目が笑っていないので面白いと思えるかも微妙なところであえう。
記憶にも混濁が生じており、結果としてその言動はイマイチ一貫していない。
自身をゴッホであると語る一方で「生前の男としての記憶」と「女であるという事実」との矛盾については本人ですら折り合いがつけられておらず、そのことを面と向かって指摘されるとヒステリーに近い癇癪を起こしてしまい、自傷行為に走ったり自分自身の存在について疑いだす。それ故邂逅したメンバーからは「怪しいが、他人を出し抜けるようなタイプでもない」と見られていた。
同じく狂気に囚われたサーヴァントといえばジルやファントム、それからバーサーカーの面々が既に登場しているが、彼らの狂気は総じて「他者を害する」方向に向かっているのに対し、彼女の狂気は自虐や自傷癖などの「自分を害する」方向に向かっているのが特徴といえる。
狂気といっても清姫などのような常時思い込みに囚われているタイプではなく、狂気と正気の間を行ったり来たりするタイプであり、上述のヒステリーを起こしていない間であれば明確な意思疎通も可能である。また、頼りない言動に反して頭の回る人物でもあり、ノーチラスではその知性を買われて(ヒステリーを起こさせない為でもあったが)参謀役を仰せつかったこともある。
ただし、後述のスキル「向日葵の呪い(A)」によりどれだけ精神が壊れても自殺だけはできないという。これはゲームシステムにも反映されており、彼女は自らの呪いで倒れることがない。再臨段階を進めると姿が大きく変わるが、この際見た目だけでなく性格もアグレッシブなものに豹変する。
なお真名欄にある生前カミソリで削ぎ落とした左耳については、本作の立ち絵や礼装では髪で頑ななまでに隠されており、死後英霊となった現在はどうなっているかは現状不明である。
能力
戦闘においては、画家らしく絵画に因んだ能力を用いている。
モーション中では、巨大な絵筆で絵の具を塗りたくる他、向日葵を模した飾りを回転鋸のように操る(通称「ゴッホカッター」)、向日葵から太陽光を放出して向日葵畑を形成する、ペイント装置から絵の具弾を飛ばす、巨大な自画像、もしくは『ひまわり』の絵を描き上げるなどしている。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
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藤丸立香 | E | B | C | A | D | A+ |
保有スキル
領域外の生命(A) | 外なる宇宙、虚空からの降臨者。邪神に魅入られ、権能の先触れを身に宿して揮うもの。 |
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神性(B+) | 外宇宙に潜む高次生命の尖兵として帯びる神性は比較的弱めだが、ネタバレにより、総合的に高い神性を有する。 |
道具作成(B−) | 無二にして特異なる画才により、見る者の精神を揺るがす絵画を迅速に生み出す。ただし、その能率や品質は精神状態により大きく左右される |
狂気(C) | 不安と恐怖。調和と摂理からの逸脱。周囲精神の世界観にまで影響を及ぼす異質な思考。 |
向日葵の呪い(A) | 複合要素のエピソードにより生まれた独自スキル。決して自害出来ず、自害を「開花」に置換する。通常は身体の部分的変形に留まるが、より深刻なケースでは自らをデザインした「花の邪神」そのものへの変異に至ってしまう。 |
虚数美術(B+) | 虚数生まれのサーヴァントとしての特質と、独自の美術的視座を持ったゴッホの画才が融合したスキル。虚数魔術とは似て非なる独自理論体型の技術。 |
澪標の魂(EX) | 「つぎはぎ」された画家と妖精の魂が「身を尽くす狂気」により共鳴し転じたスキル。 |
黄色い家(A+) | ヘット・ヒェーレ・ハイス。後述する通り本来は宝具。 |
宝具
星月夜(デ・ステーレンナフト)
- ランク:EX
- 種別:対人宝具
- レンジ:1〜5
- 最大捕捉:25人
「皆様、目を閉じて……」
「描かなければ。星空の下。死と生を超えゆく糸杉を。信仰、ロマン、トロンプ・ルイユの彼方。永劫より、星の渦もて、君に握手を送ろう。『星月夜(デ・ステーレンナフト)』」
サン・ポール療養院の窓からの光景を想い描いた、幻想的な絵。その人智を超えた世界観がカンバスからあふれ、固有結界を形成し、現実を侵食する。対象の霊基を精査、改竄する効果を持つ。フォーリナーに対して用いれば、邪神をその身に宿す脅威を簡単に量産できる禁断の宝具である。
詳細は該当記事を参照。
黄色い家(ヘット・ヒェーレ・ハイス)
- ランク:A+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~5
- 最大捕捉:8人(味方)/ 99人(敵)
「影無き地、ミストラルを遮る暖かな壁の中より、あえかなる友誼の望みと共に、君に握手を送ろう。家とその住まう輩、街路。『黄色い家(ヘット・ヒェーレ・ハイス)』」
第二宝具。ゴッホの才を開花させる転機となり、ゴッホの夢の破綻の舞台ともなった、南仏アルルの居宅を絵で再現する。バフとデバフを両立した支援系宝具で、敵に対しては南仏を苛む風・ミストラルの嵐を、味方に対しては手厚い加護を与えるが、一方で呪いも蔓延させてしまう。
ひまわりとしての自画像(ゼルフポルトレット・オプハドラーハ・アン・メン・メースター)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大補足:不明
第三宝具。幕間の物語2にて、後天的に習得したという特異な宝具。
普段持っているヒマワリ型回転鋸「ゴッホカッター」、もとい絵筆にゴッホ本人の仮想人格が宿ったもの。絵筆本人(本筆?)の希望で「ウィレム」という呼び名がつけられている。名前の由来は、ゴッホ本人のフルネーム「ヴィンセント・ウィレム・ヴァン・ゴッホ」より。この名前で検索するとゴッホの甥(テオの息子)が出てくるが、全くの同姓同名が名付けられているためである。
ゲーム上での性能
ランク | ☆5 |
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Lv上限 | 90 |
HP | 2200~15000 |
ATK | 1734~11220 |
COST | 16 |
カード配分 | Quick:3/Arts:1/Buster:1 |
保有スキル1 | 虚数美術(B+):自身にガッツ状態を付与(1回・5T)&自身に呪い状態を付与【デメリット】(10T)&自身に呪い状態を付与【デメリット】(10T)&自身に呪い状態を付与【デメリット】(10T)&自身のNPを〔呪い〕状態の数だけ増やす |
保有スキル2 | 黄色い家(A+):敵全体の防御力をダウン(3T)&敵全体のQuick攻撃耐性をダウン(3T)&味方全体に回避状態を付与(1回・3T)&味方全体に毎ターンHP回復状態を付与(5T)&味方全体に呪い状態を付与【デメリット】(10T) |
保有スキル3 | 澪標の魂(EX):味方単体の攻撃力をアップ(3T)&味方単体のスター集中度をアップ(3T)&自身に「Quick攻撃時に呪い状態を1つ解除&解除に成功した場合、自身の攻撃力を少しアップ(3T)する状態」を付与(3T)&自身を除く敵味方全体の呪い状態を吸収する【デメリット】 |
宝具 | 星月夜:敵全体に恐怖状態を付与(3T)&味方全体の攻撃力をアップ(3T)&味方全体のクリティカル威力を50%~アップ(3T)&味方全体の〔領域外の生命〕のクリティカル威力を100%アップ(3T)&自身に毎ターンスター獲得状態を付与(3T) |
コマンドカード構成はB1枚、A1枚、Q3枚のアサシン型。宝具はArts。使用してもダメージを与えられない代わりに一定時間クリティカル攻撃の威力を爆発的に向上させる宝具と、そのクリティカル攻撃の発生率を大きく引き上げるスキルからなるクリティカル特化型アタッカー。構成としては、より以前に登場した☆3ランサーの宝蔵院胤舜を強化したような性能のサーヴァントである。
最大の武器である宝具「星月夜」は、〔領域外の生命〕特性を持つサーヴァントのクリティカル威力を計150%上昇させるもので、さらに「味方全体の攻撃力をアップ」「ゴッホ自身に毎ターンスター獲得」を乗算、そして敵全体には恐怖状態(一定確率で行動不能になる状態異常)をばら撒くというもの。なお、〔領域外の生命〕属性を持たないサーヴァントに対しては上昇値が50%になる。
一般的に、クリティカル威力アップは50%あれば「クリティカル攻撃が得意なサーヴァント」と呼ばれ、クリティカル編成の主戦力になるとされている。ゴッホの場合は150%アップはその3倍、言うまでもなく全サーヴァント最上位に食い込む数値であり、これが〔領域外の生命〕持ちの味方全員に配られるため、チーム全体の総火力は凄いことになる。ゴッホを含めたフォーリナー3人でチームを組んだ場合、攻撃有利でない通常6クラス相手にクリティカル一発で50,000~60,000もの威力をたたき出し、相性等倍の敵3体を一人残らず沈めるという冗談のような光景を拝むことができる。
ゴッホ実装以前のフォーリナークラスは攻撃力が低いことが悩みの不遇気味なクラスであり更には相性から「敵としては異常に強いが味方だと弱い」と揶揄されていたが、彼女の登場によりフォーリナークラスそのものの評価が一変したと言えば影響の大きさも伝わるであろうか。また、前述の胤舜と違ってゴッホの宝具はパーティ全体に作用可能となるので、フォーリナークラスのみで固めれば胤舜よりも安定して超火力のクリティカル攻撃が発生する点もメリットとなりえる。
全サーヴァント中最上位クラスに食い込む攻撃性能を有する反面、第1スキルを使うたびゴッホ自身に呪い状態を付与していくという変わったデメリットを抱えており、放置していくと呪いダメージによって勝手にHPが減っていく。この呪いが多ければ多いほどスキル「虚数美術(B+)」でのNP獲得量や「澪標の魂(EX)」での強化値が増えていくためなるべくは解除することなく立ち回りたいのだが、どうしても扱えないようなら弱体解除スキルを使ってあげるのも手である。ちなみに、クラススキル「向日葵の呪い」があるので、自分自身が呪いダメージで死んでしまうことはない。
ちなみに、ゴッホを運用するうえで重要となる〔領域外の生命〕特性はほぼフォーリナー専用の特性であるため、彼女をチームに編成する場合は事実上フォーリナークラスで固めることがほとんど。が、水着沖田総司や水着BBなど、フォーリナー以外のクラスで〔領域外の生命〕特性を持つサーヴァントもごく少数ながら存在するため、手持ち次第では混合編成にすることも可能である。
逆に、ククルカンはフォーリナーだが〔領域外の生命〕特性を持たないので恩恵には与れない。
総評としては、敵を強引に長期戦に持ち込み、持続力に長けたスキルで粘り勝ちするサーヴァントと言える。宝具とスキルとで敵の攻撃行動そのものを封じ込めながら戦えるため、高HP、高攻撃力のエネミー戦全般を得意とする。『FGO』屈指の難所として知られる第1部6章のガウェイン戦、終局特異点のラスボス戦はその最たる例。通常なら6人がかりで挑んでも勝てない事さえある相手だが、ゴッホならそれらを1騎で突破することさえ可能という恐るべきポテンシャルを持つ。
逆に言えば「恐怖」ありきのサーヴァントでもあるため「恐怖」の効かない相手には強く出られないのが欠点である。第2部以降やイベントでは解除不能の弱体耐性持ちや頻繁に強化解除を使ってくる相手が登場しているが、そうしたエネミーを相手にするとあっさり倒されてしまう事も多い。
少々扱いに慣れを要するものの、うまく扱えればいろいろな場所で活躍してくれるだろう。
関連人物
生前
実の弟にしてパトロン。家族とも確執のあったヴィンセントにとって唯一の理解者であり、彼の援助があったからこそ、ヴィンセントは絵画に集中できていた。ヴィンセントもまた、テオの子供の誕生祝いに絵を描いて送るなどしており、関係は良好だった様子。また、彼がゴッホとやりとりした際の手紙のほとんどを捨てずに持っておいたおかげで、ゴッホの人物像の多くが判明することにつながった功労者でもある。兄の自殺を期に体調を崩し、翌年に後を追うように亡くなった。
ゲーム中では史実における愛称の「テオ」と呼ばれる。『イマジナリ・スクランブル』のメイン・インタールード入り後に追加されたゴッホの幕間の物語にて少年姿のビジュアルが登場した。
ヨハンナ・ボンゲル
テオの妻であり、自分にとっては義理の妹。愛称の「ヨーちゃん」と呼ぶ。
テオの死後に夫の意思を受け継ぎゴッホの絵を宣伝して、有名にした立役者である。
アントン・モーヴ
義理の従兄弟で、画家としての師匠である写実主義の芸術家。
方向性の違いによって袂を分ってしまい、そのことを後悔している。
友人となり、そして決裂した後期印象派の芸術家仲間。
史実では男性……なのだが、彼女は「ちゃん」付けで呼んでいる。
因みに、ゴッホに振り回された彼だが惚れっぽい偏屈者という点では似たもの同士。
アントン・ファン・ラッパルト
ゴーギャンと同じく、テオの紹介で知り合った同郷(オランダ)の画家。
ゴッホの「ジャガイモを食べる人々」をメタクソに批判したことで、今でも恨んでいる。
分野は違うが画家としての先輩。
ゴッホの生きた時代が万国博覧会を通してヨーロッパに浮世絵が流入・流行した「ジャポニズム」の時代だった為、北斎や歌川広重をはじめとする有名浮世絵師の絵とゴッホは史実においても接点があった。
ゴッホも浮世絵に影響を受け、テオ宛ての手紙の中でたびたび北斎について言及していた事がわかっている。カルデアでは同じサーヴァントとして現界していることに、逢える機会があると感激し、また北斎が描いていた肉筆画を見て感銘を受けていた。
ケー・フォス・ストリッケル
実の従姉妹にして、かつて告白した片思いの相手。
しかし「ダメ、絶対無理」と手酷く振られてしまっている。
Fate/Grand Order
契約したマスター。基本的に「マスターさま」と呼ぶ。
今回の現界における執着対象であり、バレンタインイベントでは自分の体の一部をマリネに混ぜて食べさせようと迫った。たまに、絵のレクチャーをしたり絵画を送ったりもしているらしい。
同じイベントで実装されたサーヴァント。当初は正体不明のフォーリナーという点から懐疑的だったが、主人公と戦闘で意見をぶつけた末に根負けし矛を収める。その警戒は結果的に報われなかったが、最終的には和解し、ある共通点を抱えた先輩として彼女の背中を押す事になった。
自身より先に実装された、邪神系フォーリナー女子仲間。
彼女の純粋な信仰心を好ましく思っているが、それを利用する連中に対抗する術を身につけさせるべきなのか、あくまで汚れなき信仰心を守るべきなのか、どちらが正しいのか悩んでいる。
同じイベントで実装された、邪神系フォーリナー女子仲間。
姿や情勢がどんなに変わっても仲間であることは変わらないと言われたそう。
イベントでも共演しており「同クラ」にして不安定な者同士友情を築いたのだが……
実装イベントで共演したサーヴァントで、ある共通点を持つ者同士でもある。
存在意義との向き合い方について学んでいるが、マイペースな所に圧倒されている。
フォーリナークラス仲間であり、大変そうなのでコーヒーを淹れてあげている模様。
しかしあちらは戸惑った表情をしているらしく、どこか噛み合ってないと察している。
バレンタインイベントと幕間の物語で関わった聖女で、色々やらかしたゴッホをシメたり、ウィレムのアレなジョークに神罰(アウト)判定を下したりと専属のツッコミ役みたいになっている。
生前のゴッホは『ラザロの復活』という作品で彼女を描いたことがあるが本人には不評(マルタ曰くドスコイ)。ちなみに、この絵の真ん中に描かれている緑色の服の人物がマルタである。見てみると確かにドスコ……否、力強い筆致とガタイの良さで描かれていることが分かるであろう。
余談
担当声優
担当声優の高橋花林氏は『アイドルマスター』シリーズでは森久保乃々を担当しているのだが、その彼女と声色や口調が近いこともあってか、プロデューサーを兼任しているマスターはそちらでの愛称(?)である「森久保ォ!」を転用して「ゴッホォ!」と呼び始めている模様である。
邪神
第二および第三再臨の姿から、ボイジャーを除いたフォーリナー達同様に「外なる神」と融合している可能性が示唆されており、最も有力な候補者として、旧支配者「ヴルトゥーム」が上がっている。クトゥルフ神話の中ではマイナー中のマイナーな邪神なのだが、血縁関係で見れば割と道理にかなっていたりする。またゴッホは「星月夜」の作成時期に「目の前にあるものを見たままにしか描けない」と語っているが、星月夜は彼の故郷の風景がモチーフになっているため、星月夜を描いた当時、精神病院に収監されていて外出ができなかったゴッホには見られないはずの景色である。今となっては知る由もないが、当時の彼の目にはいったい何が見えていたのだろうか……?
ひまわり
なお、第三再臨におけるクラゲとヒマワリのブーケのような外見は、日本がかつて打ち上げた人工衛星ひまわりを元にしているのでは?という説がある。理由として同イベントで実装されたネモの名前から名付けられた太平洋の到達不能極は「ポイント・ネモ」と呼ばれており、そこはルルイエの所在地であり、「人工衛星の墓場」という別名を持っているからではないかと思われる。
ゴッホと浮世絵と「影のない国」
生前のゴッホは浮世絵に傾倒しており、数百枚もの浮世絵を収集したほか、浮世絵の模写をしたと思われる作品も現存している。画法の関係上陰影が描かれない浮世絵を見て、ゴッホは日本を「真上から太陽の光に照らされている、常夏の、影のない国」と表現したという。
すなわち「影のない国」とは(ゴッホが空想で思い描いた)日本を指す。
当時のヨーロッパにおいて「陰影は絵にとって絶対不可欠な要素であり、どんなに上手くても陰影の付け方が下手くそな絵は評価に値しない」というのが常識であり、絵に陰影を描かないのは(当時の)画家として言語道断の行いであった。その時代の中を生きたゴッホは、陰影を一切描かない浮世絵の作風に強い衝撃を受けた(もっともゴッホ本人は画風ではなく本当に影が存在しないと思い込んでいた模様)という。それ以降は、ゴッホは陰影を使わない画風へと転向していくことになる。
アブシンス
ゴッホが愛飲していた蒸留酒。安くてきつい酒だったことから、ゴッホを含む多くのフランス人に親しまれた。しかし、当時は知られていなかったがこのアブシンスには強い幻覚作用と依存性があり、現代で言うところの麻薬と同様のものだったという。当時の芸術作品には頻繁に登場した時代の風物詩であったが、同時に、多くの芸術家たちを中毒症状に陥らせ破滅させた魔性の飲み物でもあった。ゴッホもある意味では、そうして破滅していった者のひとりである。一時期は製造そのものを禁じた国もあったが、現在では配合・製造法に規制をかけた上で販売されている。
ゴッホと手紙
史実におけるゴッホは筆まめ……を通り越してメモ魔と呼べるほど文章を書きまくった人物でもあり、ゴッホと弟であるテオドルスは手紙を通してかなり頻繁に連絡を取り合っていた。手紙といえば冒頭に「拝啓」、末尾に「敬具」などといった定型文やあいさつを記述するのが一般的だが、ゴッホは手紙の中にたびたびゴッホオリジナルの定型文を用いることがあった。それが『FGO』のゴッホも言う「握手を贈る」である。意味合い的には「よろしく」「元気でね」くらいのニュアンス。
関連イラスト
関連タグ
Fateシリーズ Fate/GrandOrder サーヴァント フォーリナー(Fate)
※ 以下、イベント『虚数大海戦 イマジナリ・スクランブル』のネタバレ注意!
ストーリーを進めていくと、彼女は完全な英霊・ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの変質体という訳ではなく、とある女性と「つぎはぎ」された複合サーヴァントであることが判明した。