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概要
2007年に発売された真・三國無双シリーズの5作目(三國無双から数えて6作目)
本作からPS3になった。
その後2008年にPS2に、2009年にPSPに一部武将の無双モードを追加して逆移植。
シリーズきっての異端児
真・三國無双シリーズファンからも毎回話題になる『5』。その理由は以下の点が挙げられる。
キャラクターデザインの大幅な変更・改変
『4』までは三国志らしい服装が多かったが、この作品で多くの武将が大幅なイメチェンをしてファンを困惑させた。これには武将によって賛否両論があるが、呂蒙や貂蝉など好評な人物もいる。龐統に至っては蛾のようなデザインからファンの間では「モスラ」と呼ばれており、庄Pも調子に乗りすぎたと当時を振り返って反省していた。
多数キャラの武器変更・多すぎるコンパチ
『4』までは武器変更どころか大きなモーション変更すらなかったが、『5』にてほとんどの武将が武器を替えた。しかも、コンパチがかなり多く無双モードを与えられなかった武将は小喬を除いて全員コンパチ。Special版で無双モードの対象になった武将の多くが、再度の武器変更が行われている。
追加キャラなし、リストラ
『2』以降当たり前のように新キャラクターが追加されてきたが、この作品のみ追加がなかった。それどころか既存キャラがリストラされるということが起こり、多くのファンから批判を受けた。流石にまずかったのか『5empires』で孟獲が復活したのを皮切りに、『MULTIRAID2』では姜維と大喬が、そして『6』と『6猛将伝』をへて、『7』にて全武将が復活した。
無双モードでの個人伝がある武将が少ない
個人伝というスタンスは前作の『4』でもとっていたのだが、本作ではその個人伝がある武将が各勢力に5人程度しかいない。しかし、一人ひとりの個人伝で細かく経歴がわかる他、ムービー数も過去作とは比べ物にならないほど追加されているので『4』以前と単純比較は出来ない。
操作方法の変更
今までのチャージシステムを廃止し、代わりに連舞システムを導入したことにより昔からのファンの度肝を抜いた。
システム
体力ゲージ
敵の攻撃を受ける度に減る。一定量減ると色が変わる(青→黄→赤)
無双ゲージ
無双乱舞を発動するためのゲージ。敵に攻撃を当てる、受ける、老酒を拾う、〇ボタンを押し続けるなどして溜めることができる。
連舞ゲージ
本作のみのゲージ。連続攻撃によってchainコンボをつないでいくとたまっていく。 ランクは4段階あり、連舞ランクは1から始まり2〜∞まで上がっていく。ただし3・∞は対応スキルを獲得しないかぎり到達できない(アイテムや特技「強襲」で一時的に∞にすることはできる)。
一定時間攻撃をしなかったり、敵から攻撃を受けると減少。
操作方法
連攻撃
□ボタンを押すことで途切れなく敵を攻撃し続けることが出来る。連舞ゲージを溜めて、ランクを上げることによって攻撃数が増えて技の流れ多彩になる。
また連攻撃はガードと回避でただちにキャンセルすることができる。これを利用して、先読みや条件反射を活かした連攻撃→回避orガード→殺陣攻撃or弾きというような多彩にアクションを派生させることができる。
強攻撃
△ボタンのチャージ攻撃にあたるものだが、今作では必ず相手のガードを崩すことが出来るため、同様に大きく強化されたガードへの対抗手段になっている。
連攻撃の最中ならいつでも派生可能だが、どの状況から派生しても必ず同じコンボ攻撃になる。連舞ランク1時は2連続、最大5連続の連続強攻撃。
空中強攻撃や馬上強攻撃に加え、本作では地上でボタンを長押しすると広範囲を攻撃する溜め強攻撃、ダッシュ中に出せる走り強攻撃が追加されている。
一部武将は連続強攻撃を途中で止め、再び連攻撃につなげることも可能。
馬呼び
本作からのシステム。方向キーの下を押すことで自身の馬を呼び寄せることが可能。
ガード
本作ではプレイヤー・敵味方共に、ガード中は全方位の攻撃を防げるようになっている。前作まではシフト移動中はガード不可能だったが、本作からはシフト移動しながらガードすることも可能になった。
上記の通り、ガードには連攻撃(回避の)動作後硬直をキャンセルすることができる。そこで、これを用いた〇連(連攻撃の〇撃目までをガードキャンセルで何度もループさせる)というテクニックがある。
殺陣攻撃
ガード中に出せるつかみ技。成功すると無敵状態になるので、集団を吹き飛ばして脱出する時にも使うことが出来る。
□ボタンの連殺陣は出が素早く、連攻撃をガードキャンセルして繋ぎやすい。△ボタンの強殺陣は出が遅いがガード不可能。
回避
R1ボタンを使用。敵の攻撃をかわすアクション。ガードで動作後の硬直をキャンセル可。
このように連舞システムとは単に連打でループすることを指すのではなく、プレイヤーの機知や様々なアイデアを生かして激しい攻防をいなし、薙ぎ払い、突破するというタクティカルアクションの原点をよりダイレクトに実現するためのものだと考えられる。
説明不足から(チュートリアルが内蔵されていなかった)それが理解されず、実際とは真逆の性質である「連打ゲー」呼ばわりれてしまったことは皮肉であるが...。
なお、モーションそのものは前作『4』オープニングの趙雲の動きの元になった人物に依頼し、実際の中国武術をベースに作成したため、非常にクウォリティは高くファンからも好評だったりする。
シナリオ
黄巾の乱
虎牢関の戦い
呉郡平定戦
下邳の戦い
官渡の戦い
許都侵攻戦
長坂の戦い
赤壁の戦い
成都制圧戦
荊州の戦い
合肥の戦い
定軍山の戦い
漢中攻防戦
樊城の戦い
夷陵の戦い
石亭の戦い
合肥新城の戦い
五丈原の戦い
登場武将
本作より並び順が魏、呉、蜀、その他に変更。更に、武将の並び順も無双モードがある人が前列にくるようになった。
前作までいた武将の中で魏は龐徳、呉は大喬、蜀は姜維、星彩、その他では孟獲(5empiresにて再登場)、祝融、左慈が不参戦。(潼関の戦いや樊城の戦いで参戦しているはずの龐徳に至ってはモブ武将としても参戦していない状態)
ちなみに無双武将の遭遇時・敗走時・討死時などの各種システムセリフはだいたい本作から『8』に至る現在まで固定されるようになっている。
※太文字は無双モードがある人物
魏
夏侯惇、典韋、張遼、司馬懿、曹操、許褚、夏侯淵、徐晃、張郃、曹仁、曹丕、甄姫
呉
周瑜、陸遜、孫尚香、甘寧、孫堅、太史慈、呂蒙、黄蓋、周泰、凌統、孫策、孫権、小喬
蜀
趙雲、関羽、張飛、諸葛亮、劉備、馬超、黄忠、魏延、関平、龐統、月英
その他
貂蝉、呂布、董卓、袁紹、張角、孟獲(5Empires、5Special(PSP版のみ)にて復活)