概要
『仮面ライダーキバ』の最終回で突如登場した青年。
一見音也にそっくりだが、その正体は主人公・紅渡の実の息子。性格も祖父寄りでノリが軽い。
一人称は「僕」。渡のことを「パパン」、音也を「じいちゃん」と呼んでいる。また太牙の姿を見るなり二度見して「伯父さん!?」と驚いており、太牙本人をも驚かせた(武田航平のアドリブらしい)。
22年後(2030年、あるいはキバ最終回が2009年なので2031年?)からネオファンガイアと呼ばれる魔族に追われ、過去の世界にやってきたらしい。キバットバットⅣ世に手を噛ませることで仮面ライダーキバに変身できる。正夫の変身する未来のキバの鎧は現代のそれよりもやや赤黒いカラーリング…らしい。もっとも渡は本編後半からほぼ専ら本来の姿たる黄金の鎧に変身しているので区別は容易。
『仮面ライダーキバ』の物語は、彼の変身したキバ、名護啓介、名護の結婚式に出席していた渡とアームズモンスター、現場に駆けつけた太牙の、計7人に登る仮面ライダーと怪人がネオファンガイアを迎え撃つというシーンで完結した。
初登場が最終話であり、しかも約1分半という超短時間での登場にもかかわらず、インパクトある登場とキャラクター、数々の謎を提示した姿は視聴者の記憶に刻まれることとなった。
容姿
30年代からやってきた未来人のため、ノースリーブのオレンジ色のシャツにネッカチーフ、頭はヘアピンだらけというやたらとチャラい格好をしている。彼の時代の流行なのかもしれない。
母親
誰なのかは明かされていない。少なくとも渡と恋愛関係にあったが、死別している鈴木深央ではない可能性が高く、ファンの間では最も渡と接点があり、音也が太鼓判を押している野村静香、劇場版に登場した机なつきなどが挙がっている。ただし、テレビ本編と劇場版はパラレルの出来事とされる為、本編で接点が全くないなつきである可能性は低い。
また、鈴木深央が存命の分岐した未来からやってきたという説も考えられたが、ファイナルステージにてネオファンガイアが共存派にシフトした登太牙政権に反旗を翻し、2009年に現れたという設定が明かされた為、この線は潰えた。
なお、母親の考察をするにあたって正夫の年齢が鍵となるが、公式では不明となっている。22年後の未来で戦っている設定から少なくとも22歳以下、10代以上は確実かと思われる。
ガンバライジング
『仮面ライダービルド』放送中に稼働したボトルマッチ4弾内のキバ10周年記念キャンペーンで「仮面ライダーキバ(正夫)」としてまさかのゲーム参戦を果たす。
演者繋がりでグリス、音也(イクサとダークキバの二種類が同じく参戦)と組ませると専用のチームボーナスや掛け合いが発生するという豪華な仕様になっている。
余談
正夫という名前は武田の発案。児童誌や書籍などでは「正音」と表記されることがあり視聴者を困惑させたが、現在では「正夫」表記に統一されている。
武田が2019年のイベント「武田航平ナイト」にて明かしたところによれば、彼の名前は渡役の瀬戸康史、最終回の監督であった石田秀範と3人で話し合った末、武田の思いつきが採用されたものとのこと。(ちなみに瀬戸は奏(かなで)という名前を提案していたらしい)
また、武田自らが上記の正夫の衣装を用意し髪型や髪色などの提案も行ったことを明かしている。
紅正夫のセリフもかなりアドリブをきかせており、ある意味で役者の意見を積極的に活かしてくれる『仮面ライダー』シリーズの美点を象徴するキャラとなった。
武田はグリスを(正夫キバ、イクサ、ダークキバを含めて)4人目の仮面ライダーと語っており、短い出番ながらもこのキバを1人の仮面ライダーとして扱っている。
ちなみに、グリス登場が決定した頃にひらかたパークで上演されたビルドショーでは、名護イクサに憑依した音也が渡に対し「正夫を頼んだぞ、渡。あいつは俺に似ていい男だからな」と語るという一幕があった。
関連タグ
デンライナー:これを使って過去に来たわけではないが、一応念のため。
野上幸太郎:同じく主人公の子孫ライダー。面識はないが、あったとしても20歳以上年下。
泊エイジ:同じく主人公の息子であり、こちらは2035年の住人なので、正夫より少し年下。
仮面ライダーギンガ:記念作品に登場する未来からやってきた敵ライダー。ある意味、正夫の設定をアレンジしたものと言える。