――ああ、しかし。どうして我はいつもいつも看取る側になるのだろうなぁ
……まったく、無念よな
プロフィール
真名 | セミラミス |
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クラス | アサシン(+キャスター) |
性別 | 女性 |
身長 | 169cm |
体重 | 51kg |
スリーサイズ | B89/W58/H87 |
出典 | 伝承 |
地域 | 中東(アッシリア) |
属性 | 秩序・悪・地 |
イメージカラー | パープルブルー |
特技 | 毒薬作り |
好きなもの | 陥穽、穴を掘って誰かを落とすこと |
苦手なもの | 奪われること、乱暴な男 |
天敵 | シロウ・コトミネ |
ILLUST | 近衛乙嗣 |
CV | 真堂圭 |
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するサーヴァント。
聖杯大戦における赤陣営のアサシンとして、シロウ・コトミネに召喚される。
暗闇のようなドレスを身に纏った退廃的な雰囲気を漂わせる美女。シロウと共に獅子劫を除いた赤のマスター達を傀儡とし、己の大望を果たすために策謀を巡らす。
ファンからの愛称は「蝉様(セミ様)」。
人物
美貌と英知を兼ね備えた、傲慢かつ好色で、派手好きな女性。
女帝として君臨していただけに、気位が高い。
彼女にとって「男性」というものは「玩具」であり、企みに嵌った事で富も権力も何もかもを奪われた人間は数知れない。
また女として振る舞い男を自由にして良いのは自分だけの特権である、という認識であるため、彼女にとって「女性」というものは「自分一人」だけ。母デルケットが男の誘惑に負けて姦通の末に自分を産み、その挙句に「お前は恥だ」と罵りながら水辺に捨てた事を根にもっており、男に弄ばれるような惰弱な女は神であろうと容赦しない。
聖杯への願い、と言うよりシロウの『救済』が行われた後の世界で望むのは「唯一の王として、この世界に君臨する事」。シロウに対する感情は、当初は彼が狂った理想を叶えるのも志半ばで倒れ絶望するのも愉しめる、と利害の一致による同盟関係に近かったのだが…。
その尊大さと得体の知れなさから、赤のセイバー、赤のアーチャー、赤のライダーからは不信感を抱かれていた。とはいえ付き合いが長くなってきた後は他のサーヴァントとの距離感も少しずつ縮んでいる。
伝承的には悪女として描かれることが多く、本作でもラスボスにする構想があったという。しかし本編ではそのような一面を見せることは殆ど無く、あくが強い英霊たちに振り回されるいじられキャラになっている。
一人称は基本的に「我」だが、FGOの「幕間の物語」で生前の夫オンネスと対峙したときには「私」を使っていた。オンネスと過ごしていたのは玉座に着く以前の時期であり、女王になる前の素の彼女が出ていたのかもしれない。
真名
アッシリア帝国に君臨したとされる伝説の女帝「セミラミス」。
人類最古の毒殺事件の犯人。幼少の頃より化粧、結髪、装身から舞踏、音楽、天文まで幅広く教養を修め、男を惑わす美貌を持っていた。一方で贅沢と退廃を好む情熱的な女性。この情熱は恋において1人の男を手に入れるために戦争を起こし、政治において夫であるニノス王を毒殺する容赦のなさに現れる。
女神デルケトととある人間の間に産み落とされたセミラミスは、それを恥じたデルケトによって水辺に放置された。
が、神の血を引いた赤子である彼女は無数の鳩に養育されることで命を永らえることになる。
美しく成長したセミラミスは老いた将軍オンネスに嫁いだが、その美貌に魅せられた野心家ニノス王によって、半ば強引に夫と引き離されてしまう。それをいたく悲しんだオンネスは自害し、セミラミスはやむなくニノス王の寵愛を受ける身となった。
他国との間に戦が起きた際、セミラミスが助言した奇抜な戦法により勝利したことで、ニノス王は彼女が素晴らしい才能を持つことを知り、ついに正式な婚姻を決定する。
が、その婚姻の宴席で酒杯を口にしたニノス王は、突如苦しみ果てて死んでしまう。人々は彼女が亡夫の仇を討つため、毒を仕込んだのだと噂した。
かくしてアッシリアの女帝となったセミラミスは統治の数十年を摂政として政務を執り行い、多くの遠征や建設事業を指導した。
最後には息子に謀殺されたとも、あるいは地位を譲った後は鳩になって飛び去ったとも伝えられている。
マスターに対しての態度も不遜。人理修復の名目がなければ、高確率で従わないだろう。ただし、裏切るのではなく自身が勝手に動いて、マスターの目的を達成しようとするのだが。
もしそれを咎めるのであれば、自身がセミラミスよりも格として上である、と証明しなければならない。超高難易度。
とはいえ元々は人の身勝手さに翻弄された人物でもある。多少のワガママは我慢して、鷹揚に応じるのが良いマスターと言えるだろう。
秩序・悪であるため、外道な行為にも躊躇がない。油断をさせるためであれば、味方諸共に毒を仕込む可能性がある。
また、厄介なことに気配遮断は毒を忍ばせることに特化している。気付けば病気になっていた、気付けば操り人形になっていた、など彼女のマスターになったときの被害者は枚挙に暇がない。
……例外の例外で、彼女の力のみを求め、数十年掛けて空中庭園の資材を掻き集め、その上で礼儀正しく接し、さらに時には非情な手段も取りうるマスターであれば、全霊を尽くす可能性はないでもない。
能力
極めて希少なスキル『二重召喚(ダブルサモン)』によって、「暗殺者」としての能力と「魔術師」としての能力を併せ持ち、魔術師ではない赤のキャスターの欠点を補っている。
生前の逸話からこの世の全ての鳩は彼女の下僕であり、魔術すら用いずに斥候の大群として使役し、ルーマニア全土を監視する黒のキャスターと同等の索敵網を構築、自陣営のサーヴァントとの連絡にも使っていた。
戦闘方法はキャスターのスキルに拠る所が大きく、空中庭園からEXランクの魔力を引き出し、全方位に発生させた魔方陣からAランクの対魔力を無理矢理貫通するほどの砲撃を乱れ撃ちし、地上に爆撃を行う。
また、空中庭園の強化によって数千体の竜牙兵を生み出すことが可能で、空中庭園の警護として竜牙兵と妖鳥を融合させた「竜翼兵」を大量に有する。
庭園内であれば、対魔力Aですら貫通する魔術による砲撃、傲慢王の美酒により具現化した無数の鎖、魔獣に分類される神魚である鱓やヒュドラ以上の毒を持ち竜種と同格と言えるほどの階位にある巨大蛇バシュム等の幻想種の召喚、自由自在な空間転移、さらにはマスターのシロウから得た知識により相手の令呪の効果すら封じてみせるなど、サーヴァントとして規格外の能力を発揮できる。
基本的に近接戦闘は行わないが、シリアの魚神デルケットの血を引いており、黒い神魚の鱗を装甲として展開する事で防御を行う。「みずのおう」と詠唱し神魚の鱗による防御壁を空間に展開することも可能。小説ではモードレッドにゼロ距離で宝具を放たれ玉座ごと破壊される(セミラミスは空間転移により回避)も、アニメでは遠方から放たれた宝具に対し最終的に破壊されたものの、セミラミス自身には届かなかったため防御力はかなりのものと推察される。
アサシンではあるが、暗殺に向いたステータスではない。やはりキャスターとして運用してこそのサーヴァントである。
だが肝心の主力宝具を最初からは所有していないのが致命的なネックであり、そのために一城に匹敵する築材を調達出来るマスターでないと運用し難い。
そして、作成した所で秘匿性は本編の通りであるため、「材料を調達出来るコネクションを持ちながら」「神秘の秘匿に大して気を使わない」と言う特異なマスターでなければ扱えない、使用者を選ぶサーヴァントである。
その一方、条件を満たしたマスターにとっては、たった一騎で万軍級の攻撃力・防御力・情報戦能力を誇ると言う、非常に強力なサーヴァントとなる。
ステータス
保有スキル
気配遮断(C+) | サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。自らが攻撃行動に移ると気配遮断のランクは大きく落ちる。ただし、毒を忍ばせる場合はこの限りではない。 |
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陣地作成(EX) | 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。具体的な材料を集めることで、"神殿"を上回る"空中庭園"を形成することが可能。 |
道具作成(C) | 魔力を帯びた器具を作成できる。セミラミスは毒薬に特化しており、それ以外の道具を作成することはできない。 |
使い魔(鳩)(D) | 鳩を使い魔として使役できる。契約は必要なく、思念を送るだけで可能。 |
二重召喚(ダブルサモン)(B) | 二つのクラス別スキルを保有することができる。極一部のサーヴァントのみが持つ希少特性。セミラミスの場合、アサシンとキャスター、両方のクラス別スキルを獲得して現界している。 |
神性(C) | シリアの魚神であるデルケットと人間の間の娘。 |
宝具
虚栄の空中庭園(ハンギングガーデンズ・オブ・バビロン)
- ランク:EX
- 種別:対界宝具
- レンジ:10~100
- 最大捕捉:1000人
人が触れられぬ天の城塞を見せてやろう――
想像を絶する巨大な浮遊要塞。セミラミスが生前に作り上げられたと伝えられている空中庭園。
規則正しく並べられた緑豊かな浮島と、大理石で出来た床や柱で構成されている。全体にあらゆる種の植物が絡んでおり、混沌の醜さと絢爛の美しさが同一化している。
魔力による顕現は不可能で、彼女が生きていた土地(イラクのバグダット周辺)の木材、石材、鉱物、植物、水といった材料を全て揃え、最低でも三日以上の長時間の儀式を行ってようやく完成する。
このような面倒なプロセスが必要なのは、彼女が実際は空中庭園など建設しておらず、後付けの神秘として自身に刻み付けられたためで、「虚栄」とは事実に反する紛い物である事を意味する。
だが、真実よりも遥かに巨大かつ出鱈目で、浮遊に使われている『逆しまである』という概念を利用し大聖杯を格納するための機能がシロウの要望によって組み込まれており、かつて建築関係で辣腕を振るった杵柄か、宝具でありながら持ち主の意思で作り変えることが出来る。
赤のランサーが全力で戦う場として選んだ空間はセミラミスの手によって空間拡張の魔術が施されており、あれほどの激闘を繰り広げても外には影響が全くなかった。
また、王の間に至るまでに数々のトラップが仕掛けられているようで、赤のセイバーも直感がなければ死んでいたと言う程。
小説登場時から堕ちる、堕ちるとファンから予想されていたものの、庭園に街並みがあることからそのスケールは都市規模であり、赤のランサー、黒のセイバー、赤のアーチャー、ジャンヌが宝具を放ってもごく一部の損壊しか出てないことから、よほどのことがない限り破壊、墜落は難しいと推察される。セミラミスの言葉からして、『十と一の黒棺(ティアムトゥム・ウームー)』含め、修復も可能らしい。
ただし、セミラミスの霊器消滅に伴い、庭園は崩壊する模様。なお、材料が材料なため現物は残る。
巨大な戦略拠点であるのはもちろんとして、キャスターのクラス別スキル『陣地作成』における『大神殿』に相当する効果があり、どこへ行っても内部は彼女の領域として扱われる。ステータス全てが強化され、最高クラスの知名度補正を獲得、さらに魔法の領域に踏み込んだ魔術すら使用可能となる。通常であれば消滅するような致命傷を受けても、庭園内であればしばらく現界が可能である。ルーマニアという最大の知名度補正を受けていたヴラド3世も庭園内ではその恩恵を無効化されることとなった。
庭園周囲には十一基の迎撃術式『十と一の黒棺(ティアムトゥム・ウームー)』が設置されている。庭園を囲むように配置された全長20mを超える巨大な漆黒のプレートで、一基一基が対軍宝具クラスの光弾による魔術攻撃を行う。その威力は、Aランクの対魔力を貫通してダメージを与え、十一基全て合わせれば『幻想大剣・天魔失墜』と拮抗すると推測されるほど。
移動可能宝具としては速度が遅く(ルーマニアを出国するのに数日かかっている)、隠密性にもやや欠けるが、一般人対策の認識阻害の効果や、最低限の魔力感知妨害は持っているようで、魔術協会の捜索の目を逃れている。何より、その防衛機構に加え、7500メートルと言うその高度自体が鉄壁の防御機構として働くため、攻略は非常に困難である。後に「愛」だけで侵入を果たした竜娘が出てきたが。
ちなみにその規模や用意しなければならない材料の希少性からなのか、完成には小国を買えるほどの費用がかかってしまう。これのオリジナルである空中庭園の宝具を有するとされるネブカドネザルⅡ世はそういった厳しい発動手順を必要とせずに出すことが可能。ただし、こちらは浮遊などの出鱈目な機能は備えていない黄金の空中庭園であり、セミラミスの空中庭園は本物でないが故に本物以上の性能を有していた。
『FGO』では宝具として抜擢。上述した『十と一の黒棺』による砲撃を行う。本編よりも簡略化されているのか、原理は不明だがバトルのたびにポンポン召喚している。
驕慢王の美酒(シクラ・ウシュム)
- ランク:B+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~20
- 最大捕捉:10人
お主が死ぬか、慈悲を乞うまで何分掛かるかな?
人類最古の毒殺者の逸話からあらゆる毒を作り出すことができ、またあらゆる毒への耐性を持つ。
自身の周囲に毒という環境特性を付与することが可能であり、その対象は魔術、魔力、鎖、空間、水一滴に至るまで。庭園の王の間にいる場合は性能が大幅に向上し、毒に関する逸話をもつ魔獣、神獣を召喚することも可能。この宝具で召喚した神獣バシュムは、その牙にヒュドラ以上の毒をもち、擦り傷でさえ致命傷となる。最終決戦では顎から吐息が放たれた時点で赤のセイバーの敗北が決まったといわれるほどである。
対黒のアーチャーに備えてギリシャ神話に悪名高いヒュドラ毒すら生成してみせた。その毒は極めて侵食率が高く、魔術師であれば使い魔を通して中の様子を覗き見ただけで目が溶けてしまうほど。宝具の兜である程度は毒を遮断できる赤のセイバーでさえも、徐々に神経が麻痺し、視界を喪失し、最終的には激痛に苛まれて行動不能に陥った。
キャスターとの二重召喚ではなく単なるアサシンとして召喚された場合はこちらの宝具を主軸として聖杯戦争を戦うことになる。
『FGO』ではスキルとして行使する。また、戦闘の際に使っている鎖はこの宝具が攻撃的な形で発現したもの。
外部出演
Fate/Grand Order
2018年バレンタインイベント『バレンタイン2018 ~繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン~』と共に期間限定キャラとして実装。レアリティは☆5。
同イベントの主役。ジャガーカカオの供給が途絶え、新規チョコ資源探索の旅に出たきよひーが辿り着いた、チョコレート工城(誤字にあらず)の主。とある特異点で聖杯を手に入れ、その力で空中庭園を作り上げたらしい。『チョコもまた人を惑わせ狂わす甘き毒のようなもの。ならば自分の専売特許』として、至高の逸品をどこまでも大量に作り出すべく空中庭園を改修していた。
きよひーが連れて来た主人公に、カルデアへの一部供給を対価としてチョコレート製造の現場指揮を命じる。
『Apocrypha』でのツンデレいじられキャラは鳴りを潜め、本来の彼女らしい女王然とした気位の高さと冷淡で酷薄な性質が強く出ている。相変わらずの直流と交流を煽って競い合わせ、労力を効率的に搾り取る等、男を手玉に取って使い潰す手管は流石の一言。
女王として働き者に寛容な部分もよく顔を出しており、独特のカリスマ性を感じさせてくれる。
……裏で変にポンコツ染みた面も露呈しているが……。
そして何より、彼女がチョコレート生産を強力に推進するのには秘密があり…?
ちなみに同イベントの「ピジョンレポート」という鳩たちの話では、
- アイマスクがないと寝付きが悪い
- 手柄を立てたハトには名前を送っている
- 暑いのは苦手だが水着には興味津々
- チョコ大好き
などと色々暴露されている。
また、イベントの交換所では赤面しながら「はっ、ハッピー・バレンタイン!!」と言って(言わされて?)おり、直後に何故自分が愛想を振り撒かねばならないのかと怒っている。
コラボイベント「Apocrypha/Inheritance_of_Glory」でも、大聖杯内部の世界で聖杯大戦の再現サーヴァントとして登場する。また、ストーリーのクライマックスは本編同様彼女の空中庭園での決戦となる。
霊基再臨すると、床まで届く程伸ばし放題だった黒髪が、まさかのリボンでラッピングされたボリュームたっぷりのお団子ツインテールに変化。イメージカラーも相まってなすびの系譜を彷彿とさせる。第三再臨では更に鳩の羽根を模した黒の装飾が各部にあしらわれた出で立ちになり、露出も上がる。
カード性能
レアリティ | ☆5 |
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クラス | アサシン |
HP/ATK | 13266/11309 |
カード構成 | Quick:1/Arts:3/Buster:1+宝具Buster |
スキル1 | 使い魔(鳩)(D) / 自分のNP増加+敵全体の弱体耐性低下(1T) |
スキル2 | 二重召喚(B) / 自身のNP獲得量UP&キャスターへの攻防の相性を等倍にする(3T) |
スキル3 | 驕慢王の美酒(B+) / 敵全体に毒状態&Buster攻撃耐性ダウン(3T)※スター8個消費 |
宝具 | 虚栄の空中庭園 / 自身の宝具威力をアップ(1T)<オーバーチャージで効果アップ>+敵全体に強力な攻撃+味方全体の防御力をアップ(3T)&強化解除耐性を付与(1T、強化後に追加) |
ステータスは耐久寄り。カード構成は「二重召喚」設定を反映してキャスター型で、しかも「陣地作成(EX)」の恩恵からArts攻撃が高性能でNPを高速でチャージできる。気配遮断(C+)の恩恵でスター稼ぎも不得手ではない。
ヒット数も5ヒットするExtra Attack以外すべて4ヒットし、アサシンで並レベルのスター集中率を持っているのでクリティカル発生もそこそこ優秀と、NPもスターも稼ぎやすい万能タイプ。
「使い魔(鳩)」はNP獲得系としては初期20%(最大30%)とやや少ないが7ターン(Lv10で5ターン)と短いスパンでスキルを回転できる強みがある。
「二重召喚」は弱点であるはずのキャスタークラスとの相性差を埋めることができ、こちらも7ターン(Lv10で5ターン)で回せるという便利さが売り。ただアルターエゴクラスやバーサーカークラスとの相性差は埋められないのでそこは注意。
そして自身の逸話の具現である「驕慢王の美酒」だが、毒以上にBuster耐性へのデバフが強烈なスキルで、成功すればBランクの「魔力放出」スキルと同等の火力支援が味方全体に可能というえげつない特性を秘めている。「道具生成」と「使い魔(鳩)」のおかげでデバフは仕掛けやすいため、自身の宝具威力の補強はもとよりBuster主軸のパーティーの支援として非常に有能なサポーターとなる。
スター8個のコストがネックだが、概念礼装「2030年の欠片」や「直感」「啓示」といったスキル、あるいは魔術礼装「アニバーサリー・ブロンド」などでスターを発生させれば問題なく使用できる。
かつて赤陣営に所属した実装済みサーヴァントたちとの相性もいい。(コッソリと想い人との相性もばっちりな当たり抜け目ないな……)
宝具は、敵全体を攻撃しつつ味方の守備を固める攻守一体仕様。同レア帯のクレオパトラなどと比べると威力はやや控えめだが、NP効率の良さから高い回転力を持つ。「驕慢王の美酒」によるデバフをかければダメージも安定しやすい。
強化後は強化解除耐性が追加。1ターン限りだが該当効果を確実に弾いてくれる。天草四郎の宝具対策や虞美人の宝具デメリットを補うのに使える。
攻防ともに優秀なサブアタッカー兼サポーター。
特に対クラス混成戦では、「二重召喚」のおかげで攻守共に不利が出にくい点が光る。
ただし、育成に関しては☆5恒例とも言える素材消費の高さが待っており、「竜の牙」×126本と「万死の毒針」×132本と資材を揃えるのがつらい。だが、ここさえ乗り切ってしまえばBパーティーの優秀な支援者として活躍してくれる。
ほか神性・女性・地属性と特攻に引っかかりやすい属性に加え、某語り部が持つ「王特攻」をもろに受けるなど、特殊な特攻スキルを持つサーヴァントには要注意。某平安の神秘殺しとは「天地特攻」「バーサーカー」「【天>地】による竦み」と三重で相性が悪い。
関連人物
神話・生前
彼女の母親とされる半人半魚の神。彼女がギリシャ神話のアフロディーテの原型とされるが、異説では当のアフロディーテに呪いを掛けられ、紆余曲折の末にみなみのうお座になった。
呪いを掛けられ、若い信者と肉体関係を持った末に生まれたのがセミラミスだという。
神話などでしばしば同一視されるメソポタミアの美の女神。
この女神をイメージソースに大淫婦バビロンの伝承が作られており、セミラミスも『バビロン』の名を冠した建造物を造っている。今後の作品での絡みが気になるところである。
『Fate/Apocrypha』
聖杯大戦で自身を召喚したマスター。今までになかったタイプの男として、彼の野望の行き着く先に興味を持つ。そして次第に異性としても惹かれていく。
『FGO』にて再会した際、かつての想いはあくまで「あの時空で戦ったセミラミスのもの」として割り切る素振りを見せる。もっとも関心を捨てきれない上に相手からは面白半分に近づいてくるため、その関係は「普通にアプローチしてくる元彼」と「距離感を測りかねてヤキモキしてる元カノ」の状態である。
入念に立てた計画をノリと興味本位で引っ掻き回す劇作家。
セミラミスの恋心にいち早く気付き、何かにつけてからかっては怒らせる。アニメ版では彼に恋心を指摘され、内容の鬱陶しさも相まって縊り殺しかけている。
『FGO』においても彼に対する不信感はモリモリで、マスターに抹殺を持ちかけるほど。
策略を巡らすシロウとセミラミスを快く思わず信用し切ってはいないが、セミラミスの恋心に対してはからかって遊んでいる。
向こうはセミラミスの退廃的な雰囲気が「純潔の狩人」としての気質に合わず、不信感と苛立ちを募らせている。
一方のセミラミスは、同じ「捨て子」という境遇から思うところがあるらしく、聖杯への望みを聞いた際に「気を悪くするな」と前置きしたうえで「実現不可能なのではないか」と指摘している。
『FGO』では、その望みが変わってないことに対して「まだ叶わぬ夢を見ているのか」と同情とも憐みとも取れる心情を垣間見せている。
相手の本質を見抜くことに長け、さらにそれを包み隠さずズバズバ指摘してくる所がセミラミスにとってはこの上なく相性が悪い。シロウへの想いも見抜き直接指摘していたが、アニメでは残念ながらカットされてしまった。
彼女の母に雰囲気が余りに似ていたため、出会ってすぐに敵視され、「嫌な女」とまで評されていた。後に赤陣営から名実共に離反され、セミラミスは最終的に黒陣営に半ば肩入れした彼女と直接対決することになる。
なお彼女からは「毒を出して調子づいている」ということで「カメムシ女」という不名誉な渾名がつけられた(ちなみに「セミ」はカメムシの仲間)。
黒陣営のライダー。最終決戦では宝具『魔術万能攻略書』改め『破却宣言』を完全開放した状態で『虚栄の空中庭園』に挑まれたため、一切の魔術が通じない彼に迎撃術式を完全破壊されてしまう。その際に彼を「乙女」「小癪な小娘」と評しており、本当の性別には気付かなかったようだ。
『Fate/GrandOrder』
同じ辣腕女帝系アサシン。毒殺にも多少縁がある。
こちらも辣腕女帝系アサシン。暗殺や処刑には定評(?)がある。
バトル・イン・ニューヨーク 2018では「ざんにん! エンパイア」と銘打ってコンビでクエストに登場した。名義は「ポイズン☆セミー」と「トーチャー☆ブッキー」と、どことなくプリヤっぽい。
同じくバビロン繋がりのサーヴァント。暴君にして名君・神との混血・人類最古の○○・マスターがコトミネ神父(しかも義兄弟)などやたらと共通点が多いが、上記のようにイシュタルと同一視される点から相性は最悪そうである。
同じくエルフ耳なお二人。神話時代の魔術師であり、神代の強力な魔術を扱える点も共通。ただし、セミラミスのエルフ耳はメディアより長め。メディアとはサーヴァントとして召喚された後に新たな運命の相手に巡り合った点も共通している。一方キルケーの方は恋愛面で不遇な描写がされがちである……。
メディア、キルケー双方ともに毒と縁がある魔女でもある。
彼女から「毒のお姫さま」と呼ばれている。「女王様」や「お妃様」でないあたりがセミラミスの本質を表しているようで微笑ましい。
同じくバレンタインで主役となったサーヴァント。イベント「ボイス&レター・これくしょん!〜紫式部と7つの呪本〜」ではオペレーターをつとめ、バレイベの先輩としてなのか何かと世話を焼いていた。気弱な彼女に対し、高貴な身の上なのだから堂々と振る舞うようにと叱咤している。
カルデアでのマスター。
マスターとサーヴァントの関係だが、自身が上だと主張している。
マスターとしては特に感慨は無いが、その耐毒スキルを多いに気に入っており、よく毒を盛っては戯れている。その関係か、たまに気を許しすぎると気がある様子。
余談
奈須きのこ一押しのキャラクター。曰く「一見高飛車だが攻められるとあれよあれよと転落していきそうな薄幸さがたまらない」らしい。「………ソラウ臭がする」とも言われているが、ソラウのような悲惨な最期ではなかった。むしろマスターに対する忠節やエルフ耳など、メディアの要素のほうが多い。それどころか最期のシロウとのやり取りは、ジャンヌやアストルフォをも食いかねない立派なヒロインである。
また、生前の逸話や宝具である「空中庭園」などから、ついたあだ名が「土木系アサシン」。
公式でも『Apocrypha/material』で建設作業員的な格好のイラストが載っていたほか、繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタインでもネタにされた。
キャスターの能力を持つ奥様系サーヴァント三号にして、純情悪女四天王の一角。著者の東出氏からはシロウとの関係を「おしどり夫婦」と称されている。
声を担当する真堂圭はポケットモンスター サン&ムーンのリーリエを担当していることもあり度々ネタにされる。闇リーリエと呼ばれることも。
関連イラスト
関連タグ
Fate/Apocrypha サーヴァント アサシン(Fate)
シロセミ:シロウ・コトミネとのカップリングタグ