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概要

 ウスバカゲロウ(薄翅蜉蝣)類とツノトンボ幼虫のこと。通常はウスバカゲロウの方を示す。

英語ではantlionと呼ばれる。

体長約1センチとコンパクトな体にクワガタムシのように大きく発達した(かま)状のが特徴。

すり鉢状のを乾燥したの中に作り、(アリ)やダンゴムシなどの飛べないが来るのを底にひそんでじっと待って、巣穴に落ちた獲物に砂粒をぶつけ追い落として捕まえる習性を持つ。

獲物をその大あごで掴んでをすすり、ミイラになるまで食い尽くしたら死骸は巣穴のまで放り投げる。

 その特異な習性ゆえに飢餓乾燥に対しては大変強く、3か月餌を全く食わなくても死なない。そもそも巣にアリが落ちること自体極めて稀であり、月に1匹しか食えないこともザラである。

 更に足の構造故に後ろ向きにしか歩けない(卵から生まれたばかりの時は前に動ける)ため、見た目とは裏腹に戦闘力は低く、陸上に出るとアリにたかられてバラバラにされてしまう。他にもアリジゴクの巣に他のアリジゴクを入れた場合は、入れられた方が食べられてしまう。

 意外にも知性が高く、巣穴にジャンジャン虫が入ってくる状態では巣の整備を雑にしてしまうが、一週間程飢餓を迎えるとまた巣を整備し直すと言う。不労所得に頼ると虫も怠け者になるという事か。

 また、巣穴に石ころなどのゴミが入った場合は自ら大あごで鋏んで捨ててしまう。

 穴の中では排泄が出来ず、尿も我慢して成虫になってから放出するとされてきたが、最近の研究によりたまにおしっこはしていることが判明した。ちなみにこれを発見したのは何と日本小学生である。

ツノトンボのアリジゴクはを作らず、石の下や植物などで待ち伏せる。

後ろにしか進めない事から「あとじさり」とも呼ばれ、「すりばちむし」の別名も持つ。

また、すり鉢状の巣のことも含めて言われることもある。

創作物での扱い

奇妙な外見と生態ゆえに、悪役として登場することが多い。大概はモグラケラのキャラと同じく、の中を動き回ったりする。成虫になる作品はあまりない。

一方でトリオンの蟲惑魔のように美少女化されている作品も存在する。

蟻地獄をモチーフにしたキャラ

漫画・アニメ

モチーフにした楽曲など

比喩表現

 巣穴から抜け出すことが困難なことから、一人では逃げ出せない、または抜け出せない困難(借金など)の厳しい現状を表す例えとして使用されることもある。

 また、グンタイアリなど一部の毒アリにたかられることをこのように形容することもある。こちらは人間であっても命に関わるほど危険。

表記揺れ

アリジゴク

蟻地獄の編集履歴2022/12/22 21:46:29 版