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棒切れだろうが、俺にかかりゃ立派な剣でね。

ま、人生何事も妥協ですよ、マスター。

プロフィール

真名マンドリカルド
クラスライダー
性別男性
身長171cm
体重68kg
出典
地域西欧(ゲームマテリアル)/ フランス(書籍マテリアル)
属性中立・中庸・人
好きなもの特にない
嫌いなもの特にないが言っておくならロジェロ(恨みはちょっとしかないらしい)
設定担当東出祐一郎
ILLUSTギンカ
CV増田俊樹

料理店でいつも注文するものを覚えられると、恥ずくて行き辛くなっちゃうタイプ。

概要

Fate/Grand Order』に登場するライダークラスサーヴァント。レアリティは☆3。

第2部『Cosmos in the Lostbelt』のOPムービー及び第一弾CMにて初登場した。

木剣(再臨すると釘バットのように棘が生える)と丸い盾を装備した青年。

第2部5章前編『神代巨神海洋 アトランティス』にて実装された。

真名

「昔は王様兼冒険者!

冒険の末にヘクトールの鎧を手に入れ、

意気揚々とデュランダルを求めて旅から旅!

そして……デュランダルを巡る戦いや、あれやこれやですっかり世を儚むようになったマンドリカルド君です、ヨロシク……」

叙事詩『狂えるオルランド』に登場するタタール人の王、マンドリカルド

ローランとの一騎打ちに敗れた亡き父王の後を継ぎ即位するが、敵討ちのため出奔し遍歴の騎士となる。冒険の最中「湖の乙女」から自分が英雄ヘクトールの血を引くことを告げられたマンドリカルドは様々な試練を乗り越え、ヘクトールの鎧兜を受け継ぐことを認められた。

「デュランダル以外の剣を決して握らない」ことを誓った彼は戦いの末にその持ち主ローランと出会い、剣を賭けて決闘することになる。しかし、抱えていた失恋のショックで突如発狂したローランが走り去ってしまったのをいいことに、魔がさした彼は投げ捨てられた名剣デュランダルと名馬ブリリアドーロを横領してしまう。

決闘の立会人の騎士から非難を受けた彼だったが、デュランダルを手に入れ、ヘクトールの鎧の魔力でいかなる傷も負わなくなっていたため誰も敵わず、結果彼は傲慢さを増していく。

その後、勇者ロジェロの盾がヘクトールのものと知って、卑怯にも複数人がかりで襲い掛かりこれを強奪しようとし、乱闘の後に仲裁が入ってロジェロと一騎打ち決闘を行う。そして戦いの最中、無敵の鎧を過信しきったマンドリカルドはロジェロに強烈な一撃を叩き込み、勝利を確信した。

瞬間、「あらゆる守りを破る」力を持つロジェロの魔剣ベリサルダが心臓に突き刺さり……最後の力を絞りきってロジェロの頭に重傷を与えたが、そのまま馬上に留めて命を落としてしまった。

人物

一人称は「俺」。若干、世を儚む陰気属性が入った青年。

木刀を構えた強面のヤンキーを思わせるなりをしているが、物腰は低く、常に自信なさそうな態度でマスターに接する。"何事も妥協"という心情を持ち、自分の能力に保険をかけるタイプで、用心深く、消極的に物事を進めていく。

生前はそれなりに尊大、かつ俺様最強的なノリで暴れていたが、上述の「騎士の誇りを投げ捨て慢心した末の惨敗死」という末路と、そんな憧れの武具に恥ずべき伝承しか残せなかった事による壮絶な自己嫌悪により、英霊となってからは性格がすっかり変貌。自分の"身の程"というものを必要以上に気にする、自己評価の低い卑屈な人物となり、事あるごとに自虐めいた発言やモノローグを多発している。

一騎の英霊としての責任感は人一倍なメッチャ気遣いの人だが、「陰キャ」を自称するコミュニケーション下手(べた)で、とにかく下手(したて)。常に他者の力になろうとする善性を持っているが、「ありがた迷惑だろうか」と悩んでいる間にその機会を逃し、結局何もしていない自らを内心で責めるという、現代の善良系陰キャや草食系に極めて近いメンタリティの持ち主。

その為、華々しい武勇に加え、豪胆あるいは社交的な者も多い他の英霊たちを羨むシーンも多い。

このような経歴が影響したのか、人物を評価する際には才能と比較した相対的な成長をしているかどうかを重んじており、彼からすればキリシュタリアはまったく評価の対象になっていない(自己評価の低い自身と同列に並べている)。優秀な資質を生まれ持っているのなら、才能相応のことは達成できて当たり前と認識しており、そうした部分を人間的に評価はしない。逆に、自分の身の丈以上のことをしようとする者への評価は高い。

戦闘時には、己を鼓舞する意味もあって、生前のやや自信ありげなキャラに立ち戻った振る舞いを行なっており、OPで見せている不敵な面構えも恐らくこの時。

第2部5章前編での初登場時には有名なあの「問おう。あなたがわたしのマスターか」のくだりをやろうとしたが、早とちりでゴルドルフ所長に声をかけてしまい「違うけど」と返されて意気消沈……というなかなか締まらない姿を見せてしまった。

マスターへの忠義と自分の性能限界への自覚から、寡黙で眠たげな面差しの下で見栄と謙遜が常にせめぎ合っている。いうなればエレちゃんの系譜。自分のことを英雄と認めてくれ、「友達」になってくれたマスターのために命を張れる矜持の持ち主である。

事実彼はヘクトールの鎧を手に入れるための試練を乗り越えた唯一の騎士であり、ヘクトールに並び立つ武勇を認められた存在なのだ。その事を、もはや彼自身は評価していないのだが。

霊衣開放

2021年水着イベント『カルデア・サマーアドベンチャー!』で水着霊衣サマー・スポーツウェアが実装。序盤でこそ即刻逃げ出そうとして主人公にとっ捕まえられていたが、イベントが進むにつれて元冒険者として頼もしい面を見せてくれる。

能力

本人の自嘲通り、さしたる功績や知名度補正を持たない凡庸なサーヴァントだが、一端の兵将ではあった為か、ステータス自体はそこそこ優秀。

戦働きにも小慣れており、原典においては巨人を倒した戦績も持っている。

横領した盗品に過ぎない為か、かつて手にしていたデュランダルを武装として持ってくる事はできず、騎乗馬のブリリアドーロも戦闘中かつごく短時間しか顕現させられない模様。なので、聖杯には「自分がデュランダルを持って召喚される条件を教えてほしい」と願おうかと発言している。

武装は鋼片を埋め込むなど自己流に改造した木刀であるが、『恋するオルランド』においては木を引き抜いて戦闘した逸話が存在している。

モーション中では、木刀による剣術の他に、盾をフリスビーのように投擲して蹴り技で追撃したり、ブリリアドーロに騎乗して体当たりしたり、宝具を限定開放して光の斬撃を放っている。

ステータス

マスター筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
藤丸立香CBACBA

保有スキル

対魔力(C)ライダーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。詠唱が二節以下の魔術を無効化。大魔術・儀礼呪法などの大掛かりなものは防げない。
騎乗(B)ライダーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。Bランクであれば、種類問わず大抵の乗り物を乗りこなす事が可能。一方幻想種、或いは魔獣・聖獣ランクの獣については乗りこなす事が出来ない。
九偉人の鎧(A)ヘクトールの鎧を身に付けた、という逸話が昇華されたスキル。様々に付加されたヘクトールの逸話は、マンドリカルドの体を強靭なものへと変え、圧倒的な伝説力により擬似的な『カリスマ』を発揮する。
間際の一撃(C→C+++)死ぬ寸前、全力の一撃を振るう事が出来る。『戦闘続行』とは似て非なるスキルで、一撃の後で必ず死亡する。ランクが高くなるにつれて、よりダメージが増大し、Cランクであれば、全力の一撃を過不足なく放てる。後の強化クエストの内容からして、一撃放った後に即死せず一定時間なら持ちこたえられるようになった可能性がある。
ブリリアドーロの嘶き(C)名馬ブリリアドーロを奪って乗りこなした、という逸話が昇華されたスキル。機動力、攻撃力、名声などが上昇。代償として敵に姿を捉えられやすくもなる。また、このスキルによって、Cランク以下であれば本来騎乗できない魔獣であっても強奪、乗りこなす事も可能となる。

かつての「誓約」によってデュランダル以外の「真剣」を使えない身になっているが、こちらは下記の宝具により相応の攻撃力が保証されている為、あまり問題にはなっていない。

装着している鎧は逸話通り自力で手に入れたヘクトールの鎧なのか、それとも生前の行いを反省したが故のただの鎧なのかは不明瞭である為、今は各個人での見解に留めておくのが良いだろう。

本人曰く、誇れる装備(モノ)は少しばかりの武勇伝と冒険譚とのことなので、ヘクトールの鎧でない節が濃厚ではあるのだが。

不帯剣の誓い(セルマン・デ・デュランダル)

  • ランク:A
  • 種別:対人宝具
  • レンジ:1
  • 最大補足:1人

「宝具っすね。了解っす。」

「我が手に剣無し、されど剣有り。栄光の剣、不毀(こわれず)の絶世、このひと時だけでも!『不帯剣の誓い(セルマン・デ・デュランダル)』!!」

マンドリカルドが、かつて絶世剣デュランダルを手に入れるまで剣を身につけぬ、と誓った伝説の具現化宝具。手にしているものが、どんな武器であっても彼がかつて身につけたデュランダルと同等の切れ味を持つようになる。

ランスロットの『騎士は徒手にて死せず』や、リチャードの『永久に遠き勝利の剣』に酷似しているが、こちらは『必ずデュランダルと同じ威力を持つ』という点で上回り、どんな武器でもデュランダルと同じ扱い方になる。

一方で「不帯剣」とあるように、絶世剣デュランダル以外の剣を持つことはできない。

詳細は該当記事を参照。

※ もう一つ隠された宝具があるものの、ネタバレのため後述する。

ゲーム上での性能

☆3ライダーとしては、HPが9,000を超すブーディカに次ぐ耐久型ステータス。

その反動でATKは6,000代前半と低めだが、スキルのほとんどが攻撃バフで固まっているため、キッチリ鍛えればカタログスペック以上の戦果を挙げてくれる。

《Quick:2/Arts:2/Buster:1》のよくある弓兵型ライダーで、QuickもArtsも多段ヒットするうえに両方を強化する手段を2種類も持っているため、スターもNPも良く稼いでくれる。

自身の防御力アップ(3T)&味方全体の攻撃力アップ(3T)の「九偉人の鎧(A)」、【自身のHPが50%以下で使用可能】自身の攻撃力アップ&クリティカル威力をアップ(各1回)&敵攻撃時に防御強化状態解除(1T)&攻撃時に自身へ即死効果発動(1T&強化扱い)の「間際の一撃(C)」、Quick&Arts性能アップ(3T)&自身にターゲット集中状態を付与(1T)の「ブリリアドーロの嘶き(C)」と、ユニークなスキル群。

特に目立つのが「間際の一撃(C)」に付随する自爆効果。

主体である攻撃バフはCランクという肩書きに不相応なほどの瞬間火力をもたらし、さらに防御強化状態(防御力アップ/ダメージカット/特定カード属性耐性/無敵/回避)も諸共叩き割る強烈な一撃を放つ代償に、ほぼ解除手段がない即死が発生する。これを回避するにはガッツ状態で耐えるしかない。

強化クエストのクリアによって「間際の一撃(C+++)」へランクアップすると、効果が1ターン継続になり、デメリットもターン終了時に即死効果を付与する状態へと変化。即死デメリット発動までにタイムラグが生まれた事でエクストラアタックまで繋げられるようになった上に、デメリットが重複しない事から1回のガッツ状態で生存できるようになった。

「九偉人の鎧(A)」には防御力アップも付随するため、「ブリリアドーロの嘶き(C)」にあるターゲット集中状態を活かしやすく、さらにターゲット集中もHPを減らして「間際の一撃」のトリガーを誘発するといった作用がある。

宝具効果は【Quickカード性能アップ&Artsカード性能アップ&Busterカード性能アップ(すべて1T)+敵単体に超強力な攻撃+自身に攻撃力ダウン(1T/デメリット)】。錬鉄の弓兵の投影魔術よろしくカード3属性全てにバフが入り、攻撃後には反動で続く攻撃の威力が低下する。

尤も、それぞれの属性バフの割合が最低値20%、最高値40%のため、差し引き18%~36%の攻撃力アップとなり、デメリットは軽い。属性バフに付随している「スター発生率アップ」「NP獲得量アップ」は下がらない。宝具チェインの〆にもってきてしまえば、デメリットは無いに等しい。

運用は前衛としてのメインアタッカーか、宝具で各個撃破を狙うサブアタッカーが適任。

「間際の一撃」をどう扱うかで運用方法がはっきり変わるサーヴァントであり、控えにエースアタッカーを置いてそれまでの前座とするなら宝具とともタイミングよく切っていき、サポートに回すならワイルドカードとして瀕死の状態で勝負に出るといった動きが基本になる。

そのため戦闘不能時に発動する概念礼装とも相性が良い。

誰が言ったか「単体ステラマン」。瀕死で散々暴れた挙げ句、相討ち狙いで特攻をかます生き様は、皮肉にもクラス込みで憧れの御先祖ライバルを彷彿とさせる。

スター集中率が最も高いライダー故にエースアタッカーとの共存が難しい一方、Quick・Artsともに☆3としては良好な性能を有するので、スターを稼げば稼ぐほど、自身の攻撃性が全面的に上がっていく。そのためスターを飽和させて〔宝具+AQ=Ex/宝具+QA=Ex/宝具+QQ=Ex〕のBraveチェインが決まると、バフ効果中にスターを稼ぎ放題&宝具が撃ち放題になるというフィーバータイムに突入することすらある。

課題はATKの低さ、そしてそれをカバーするためにスキル3つ全てをキッチリ育成する必要がある点か。特にアタッカーとして重用するなら、最低でもLv4~6以上、いわんや最適は限凸となる。幸い、ピックアップ召喚後は通常召喚でもフレンドポイントでも召喚可能なので、宝具レベル自体は上げやすいほうに分類できる。

一見すると癖だらけだが、コツさえつかめば面白い運用が可能な、使い勝手のあるサーヴァントである。召喚した暁には、見た目やカタログスペックに惑わされず、気楽に戦わせてあげて欲しい。

関連人物

生前

ロジェロ

『狂えるオルランド』主人公格の勇者。生前の宿敵でトラウマ。

嫌いなものと聞かれ彼を上げるが、強いていうならレベルで恨みもないと言っているので、どの程度嫌ってるかははっきりしない。前述の能力と成長の評価基準を考えると、優れた資質を持つとはいえ七年後の破滅の運命に抗ってブラダマンテとの愛に生きようとしたロジェロは、マンドリカルドにとって高評価となのかもしれない。

ブラダマンテ

ロジェロの恋人。彼女の声を聴いてロジェロを警戒する程度には記憶が残ってる模様。

ヘクトール繋がりで幕間共演を果たし、彼女に『強敵(ライバル)』と称された時はちょっと嬉しそうであった。それ以降は、仲良くヘクトールの追っかけをしている模様。

アストルフォ

面識がなかったためどう見ても少女な彼を見て「十二勇士は未来に生きてる」とコメント。

のちに期間限定チャレンジイベント『アキハバラ・エクスプロージョン!』のエピローグにおいて、打ち上げの焼肉屋で相席となる。そして案の定、アストルフォの素っ頓狂ぶりに振り回されるも、根がお人好しな彼の無遠慮な気遣いには不思議と不快感は感じず、普通に楽しんでいた。

シャルルマーニュ

十二勇士の王にして、脇役の自身とは真逆の主人公。彼もまた別ベクトルで男子高校生チックな精神の持ち主だが、陽キャの塊の如きノリには着いていけず、鉢合わせした途端笑顔のままバックステップで逃げ出した。

ローラン

かつてデュランダルを取り合った相手。

ローラン曰く当時は「俺様の方がデュランダルを三千倍上手く使いこなせるZE?」みたいなイケ好かない事を、鼻で笑いながら平然と言っちゃう位の傲慢だった模様。

ヘクトール

生前も今も追っかけを続けている大ファンの英雄。

彼を見付けた途端、急にテンションが高くなるなどかなり憧れを抱いてる模様。幕間でも共演。

なお、マンドリカルドの服の柄がダイヤだが、これはヘクトールがトランプのダイヤのJのモデルになった人物だからだと思われる。ヘクトールの鎧を身に着けた要素からか。

Fate/Grand Order

藤丸立香

契約したマスター。

ギリシャ異聞帯で出会い、主従関係を超えた友情を結ぶ。

自身の幕間ではギリシャ異聞帯で活躍した『マスターと友達になった自分』とカルデアにいる『自分』は別人で、今の自分は『マスターに従う一人のサーヴァント』と自分を定義している。

ブーディカアレキサンダー

同じフレポ召喚枠の王族☆3ライダー。

ブーディカとはこっそりお菓子をもらったりするなどそこそこ親しいらしく、アレキサンダーはヘクトールとも縁深い『イリアス』愛読者という関連がある。

アーラシュ

日本ではマイナー過ぎる英雄という部分が共通している。

ただしこちらは地元などの中東では、絶大な知名度を持っている。

ゲーム上での性能でも、共に「いざという時は特攻戦法で後に繋げるスタイル」という点が似る。

ガレス

同じくフレンドポイント召喚鯖。幕間で共演。

ブラダマンテ達とのやり取りに感動し、その流れから手合わせをする事に。

エミヤ(弓)

デュランダルを投影できる人。

バレンタインイベントで彼にデュランダル・レプリカを作ってもらった。

ジーク

同じく主人公と友情を結んだサーヴァント。マンドリカルド実装後に『Apo』コラボイベントが復刻しているため、両者を編成に組ませることも可能。尊敬する大英雄がいるという共通点もあり、出会ったらどんな会話を交わすのか気になる所でもある。

その他

美綴実典

担当声優が同じキャラクター。「謎のトゲトゲがついた木刀が似合いそう」と言われた。

目付きもどことなく似ている。

余談

実装前は髪のメッシュからシャルルマーニュ伝説の関係者……とりわけ十二勇士だと目されており、真名予想は馬に乗る逸話や棒切れや盾に関する逸話からオジェ・ル・ダノワだという予想が強かった(彼もヘクトール同様にトランプの柄に描かれた人物である)。

他には太公望オデュッセウス等が挙がっており、両者は後に『FGO』へ登場している。その後2022年ハロウィンイベントでこの真名ネタがそっくりそのままシナリオに使われてしまう事に。

しかし、実際に実装されたのは確かにシャルルマーニュ伝説の登場人物ではあったものの、十二勇士と敵対したマンドリカルドであったのは数多くのマスターの驚きを誘った。

原典では「外伝の中ボス」的な立ち位置に過ぎない非常にマイナーな英雄で、本人も劇中でよく自嘲しており、真名候補にも全く挙がらなかった程である。下手をすれば「ギリギリ英霊」とされているマタ・ハリシャルロット、「幻霊」とされている村正狼王よりも知名度では下回る。

当サイトにもWikipediaにも個別記事は作られていなかった位。日本語版は「デュランダル」や「狂えるオルランド」のページに少し名前が出てくるのみ、イタリア語版にも数行程度の記述しかない。マンドリカルドのページは作られたもののデュランダルの転送のみであった。

だが2020年4月28日、ついにマンドリカルドの記事が作られた

だが前述の通り本人にとってはかなりの黒歴史

マンドリカルドは『恋するオルランド』の最終巻3巻で初登場し、彼がヘクトールの武具を手に入れるまでに多くのページが割かれている。そのためもし『恋するオルランド』が未完に終わらず当初の構想通りに完結していたなら、まったく違った結末を辿っていた可能性も大いにある。

ファンからは実装前の真名予想が有名どころすぎてプレッシャー感じてそうとネタにされている一方で、本編の活躍から彼に惚れ込み『マイフレンド』と呼ぶマスターも多い模様。

その物腰から、マスターと同年代の雰囲気を感じるプレイヤーもいる(どう見ても10代後半〜20代前半で、本人曰く「肉体的に……四十は超えてねえっすよ。精神的にもっすけど」とのこと)。

ちなみにマンドリカルドは2020年1月からフレンドポイントでも召喚が可能になる

後に北米版『FGO』の有志マスターによって『アルティメット・カルデア・ボーイフレンドトーナメント』なる非公式イベントが開かれたが、そこでマンドリカルドには「Our Friend」と言う通称が名付けられており、日本のマスター間で話題になる。マンドリカルドは最早全世界のマスターのマイフレンドの様だ…… (ちなみにこのイベントそのものは、早い話が要約すると北米ユーザーが考える「マスターのNo.1彼氏(ボーイフレンド)たる男性鯖は誰だ選手権」という、全カルデアで大戦争が勃発しかねない企画。そしてマンドリカルドは見事優勝を飾った

イベント後は上記の通りブラダマンテの幕間の物語がヘクトール関連だった事から登場。

フレポで追加された7人の中には台詞なしのチョイ役もいた事を考えると、最速かつかなり優遇されたデビューとなった。その次にはアサシンの李書文の幕間2、および清少納言の幕間に登場。前者では主人公と一緒に鍛錬に励む微笑ましいマイフレンドが見られる。

2021年6月23日には遂にマンドリカルド本人の幕間が実装――したのはいいが、その内容はカルデアに召喚されたマンドリカルドが、自身と異聞帯の自分(所謂マスターと『マイフレンド』になった方の彼)と比較してしまい、主人公との付き合い方に悩んでしまうというシリアスなもの。

最終的には「(『マイフレンド』にはなれなくても)背中を任せられる関係位にはなりたい」というところでひとまず落ち着いた。

カルデアパーク2019大阪会場の生放送発表内では、2020年バレンタインで一番最初にロックオンチョコをあげた(もらった)サーヴァントランキング第1位に輝いている

……が、肝心のシナリオはと言うと、当人はチョコを渡しに来たマスターの改まった姿を見て自分が役立たずだからリストラされると勘違いし、(長い脳内問答の末)涙目を堪えつつ笑ってお別れの挨拶を交わそうとしだし、(当然だがこの態度は第2部5章を知っているマスターから見ればむしろ逆効果である)「違うから話を聞きなさい」と(恐らく半ギレ気味に)対応されるほど。

ちなみにトップ5は順番に

5位:カーマ、4位:楊貴妃、3位:キングプロテア、

2位:謎のアルターエゴ・Λ

見ての通り女性、かつ期間限定ガチャ排出の面々が囲む中、なおかつ年明けに実装された楊貴妃を差し置いてのトップを勝ち取っている。ちなみに速報値によれば1位と2位は倍くらい数が違うとのことスゲーよマイフレンド

2021年9月2日には100万以上の経費をかけて製本したマンドリカルドに世界一詳しい本全2巻分書で刊行。その年の夏イベントには上記の霊衣が実施されている。

さらに2021年7月26日発売のコミック『藤丸立香はわからない』宣伝の折には、マンドリカルド登場回がオリジナル声優によってまるまる1話ボイスコミック化した。

マイフレンド効果恐るべし……

2022年の『FGOフェス』では記念礼装が配布。事前情報のシルエットの中に「平安貴族風の衣装を着た男性サーヴァントらしき姿」があったことから、前々から実装を期待されていた安倍晴明、いかにも衣装が似合いそうなホームズのどちらかという声が多かった中、フェス初日に解禁されたのはまさかのマンドリカルドだったため、「ビッグネームと過度に期待されてビクビクしてる」「実装時以来の胃痛案件」とマンドリカルドを気遣うコメントが続出した。

以下『神代巨神海洋 アトランティス』ネタバレ注意

「宝具――『不帯剣の誓い』を、我は誓約の下に破棄する。」

宝具(ネタバレ)

絶世の儚剣(レーヴ・デ・デュランダル)

  • ランク:A+
  • 種別:対人宝具
  • レンジ:1
  • 最大捕捉:1人

「我が手には、約束の絶世。不毀の極剣。我が友を守る為、今、此処にその力を解放する!!第二宝具――『絶世の儚剣(レーヴ・デ・デュランダル)』、いくぞ!!」

前述の『不帯剣の誓い』を封印、破棄することによって発動できるようになる対人宝具。かつて手にした絶世剣デュランダルを己が手にする。同時にスキルの『九偉人の鎧』もヘクトールの聖遺物として昇華し、防御面でも非常に強化される。

通常の聖杯戦争でも、マンドリカルドがデュランダルを真に使えるという自信を持たなければ発動できない宝具。宝具の情報自体もマスターですら把握できないほどに封印されている。

神代巨神海洋 アトランティス』においては、ヘクトールからドゥリンダナ、すなわちデュランダルそのものを賜った事、そして親友を救うという「デュランダルを真に使うための理由」を得た事から、封印されていたこの宝具の発動が可能となった。この宝具によってアルテミスの矢を押し留めるという奇跡を成し遂げたものの、同時にマンドリカルド本人も消滅してしまった。

また、この構図は『Fate/Apocrypha』のジークVS赤のランサーのオマージュとも取れる一方、様々な面で対になっている。

例えば、『Apocrypha』ではギリシャ軍最大の英雄アキレウスがシャルルマーニュ十二勇士たるアストルフォに宝具を貸し与えていたが、今回は彼らの敵対者であるヘクトールとマンドリカルドで行っていたり、立ち向かう対象が太陽神の実子ではなく、月の神霊の本体などの点である。

アキレウス同様に本来は宝具を貸し与えるには一定の条件が必要とされており、今回も双方に貸し与えられるだけの理由があったからこそ実現したケースである。前者は他者に宝具を貸したり、借りたりする逸話があった一方、今回は元を辿れば同じ宝具という共通点があった為だろうか。アストルフォ同様に他者の宝具を拾ったという共通点もある。

「俺が今、やれているのはサーヴァントだからじゃない」

「おまえの、友達だからだ――!」

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