概要
ポケモンシリーズの第5世代から登場している4足歩行のかくとうタイプの準伝説ポケモンのコバルオン、テラキオン、ビリジオン及び幻のポケモンのケルディオをひっくるめた総称。ポケモンの総称(特に準伝説)では数少ない公式名称である。
準伝説にしては珍しく「結束して邪悪と戦う」ヒーローのような設定を持ち、コバルオンがこの4匹のリーダーとされる。
ケルディオの公式発表以前は総称として三闘が多く使われていたが、2012年にケルディオ初登場作品の映画「キュレムvs聖剣士ケルディオ」が公開されて以降この総称が使われるようになった。
いずれもかくとうタイプではルチャブルに次ぐ高い素早さを持ち(ゴウカザルと同等)、性能面では「せいなるつるぎ」や特性「せいぎのこころ」を持つという共通点がある。なお、4匹ともかくとう単タイプではなく、複合タイプである。
ただしコバルオン・テラキオン・ビリジオンが伝説のポケモンであるのに対しケルディオのみ幻のポケモンであり、特に対戦でこのポケモン達を語る場合ケルディオが外されることが多い。
だがこの呼称は(厳密に言えば)ケルディオを除いた3匹だけを指す呼称ではないのが難点として挙げられる。
3匹だけを言いたい場合は三闘の方が相応しいかもしれない。
この辺はレジ系と呼ぶ時にレジギガスまで含めてしまう(他のレジ達とは似て非なる存在である)問題と類似している。
第5世代では緑色の斬撃が走った跡に画面が割れるカットインが入る仕様となっており、BGMは「戦闘!伝説のポケモン」が流れる。
『BW』時点ではイッシュ地方各部にある「導きの間」、「思索の原」、「試練の室」というそれぞれのアイデンティティワードを冠した空間に出現する。
『BW2』ではそれぞれの住処を後にし、ビリジオンは11ばんどうろ、テラキオンは22ばんどうろで出現。コバルオンはいわゆるスイクンポジションであり、6ばんどうろでの邂逅を経て、13ばんどうろに出現。
これら4匹のモチーフとなっているのは『三銃士』であり、コバルオンはアトス、テラキオンはポルトス、ビリジオンはアラミス、ケルディオはダルタニアンをそれぞれモチーフにしている。
「トリオとトリオマスター」という準伝説のジンクスに相応しいモチーフと言えるが、それまでとは違い、後から出た1匹がリーダーではないという違いがある(先述の通り、リーダー格はコバルオンであってケルディオではない)。
また、意図したものか偶然か、聖剣士とコピペロス以降9世代でともっこさまが登場するまで3匹1セットの完全新規の準伝説は登場しなくなり(一応リージョンフォームであればガラル三鳥がいる)、「トリオとトリオマスター」という概念そのものが廃れていった(この辺りについては伝説ポケモンの記事も参照)。
一方、外見上のモチーフはヤギ、ヒツジ、シカ、ウシ、アンテロープ類などの偶蹄目の動物をモチーフにしていると思われる。
ケルディオを除き、準伝説枠の三体は名前に色を冠しており、それぞれコバルト、ビリジアン、テラコッタとなる。
第5世代期間中に登場した外伝作品にて、ケルディオを除いた3匹は作品によって誰が活躍しているかが違う。
コバルオン:スーパーポケモンスクランブルのストーリーに関わってくる
テラキオン:ポケモン+ノブナガの野望に聖剣士で唯一登場
ビリジオン:ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞迷宮のストーリーに関わってくる(なお同ゲームではケルディオもストーリーに関わる)
スマートフォン向けゲームアプリである『ポケモンGO』では2019年11月5日より登場。
第1弾としてコバルオンが登場し、ケルディオを除いた残りの2種もコバルオンの実装後に順次実装されている。
なお、彼らを象徴する技である「せいなるつるぎ」であるが、現状では特定のイベント時にのみ習得できる限定技としての扱いとなっている。イベント以外で手に入れた個体に後から覚えさせることも一応できるが、その場合は貴重な「すごいわざマシンスペシャル」の使用が必須となるので注意。
第8世代『ポケモン剣盾』のDLC『冠の雪原』では特殊イベントで登場。フィールド上にある足跡を集めそれぞれの取得率を100%にしてソニアに話しかけると固定シンボルで出現する。ただしBGMは通常の野生ポケモンと同じ。
さらに3匹を捕まえた後、手持ちに入れた状態でダイ木の丘近くの小島にあるカレー鍋付近でカレーを作るとケルディオが出現する。
第9世代『ポケモンSV』では、ポケモンHOMEとの連動により一足早くパルデアへの入国が解禁。
DLC後編『藍の円盤』でも本編クリア後に現れるおやつおやじから彼ら(三闘)が好むおやつを手に入れる事で、パルデア地方の各地で出会う事ができる。
人間たちとの関係
原作での設定では人間たちの起こした戦火によって現在のセッカの湿原に当たる森が焼き尽くされた事件があり、聖剣士はそれぞれが持つ優れた能力でポケモン達を救い、原因となった人間たちとも激しく争ったという。
この事件以来、聖剣士は人間達を信頼する事はなくなったという。『BW2』で表舞台に姿を表すようになったのは無印で心境の変化があったからなのだろうか…?
また、この事件の折に助けた幼いポケモンがケルディオであり、聖剣士達は彼に生き抜く技や知恵を授け、ケルディオは彼らを凌ぐ程の可能性の塊に成長したという。
ケルディオの専用技である「しんぴのつるぎ」はBWではセッカの湿原で再会した三剣士から、BW2では誓いの林にある三剣士の誓いを刻んだ岩から彼らの決意を受け取る事で習得できる。
この人間に対する不信感の設定については採用している作品とそうでない作品がある。
原作設定がベースの『ポケットモンスターSPECIAL』ではこの設定が採用されており、コバルオンが特に人間に対しての当たりが極端なまでに強いという形でバランスを取っている。
一方でアニポケ版『キュレムVS聖剣士ケルディオ』ではバックボーンが異なる為、人間とは距離を置きつつも、サトシ達を守るために刃を振るったケルディオの姿勢を認めるなど人間に対する当たりはそこまで強くない。
未来の三闘?
第9世代のポケモンSVにおいて、パラドックスポケモンとして未来の姿と思われる三闘が登場した。
コバルオンを元にしたポケモンはテツノカシラ、テラキオンを元にしたポケモンはテツノイワオ、ビリジオンを元にしたポケモンはテツノイサハと呼称されている。
ちなみに未来の姿と思われるケルディオは確認されていない。
見た目は、他の未来の姿と同様に機械化しており、共通のタイプであったかくとうタイプがエスパータイプに置き換わっている。その関係上タイプの耐性が劣悪になってしまっているが、合計種族値も+10と微増しており、配分も幾分か良くなっている。
(追加された古代の姿の三犬たちを含めた上でテツノイサハのみ2番目タイプの専用技となっている)
技範囲もエスパータイプに加えて元々聖剣士専用だったせいなるつるぎを初め、有用なかくとうタイプの技も原種から残っている。
入手方法
テツノカシラとテツノイワオに関してはバイオレット限定で、ゼロの秘宝の後編の藍の円盤で手に入れることが可能。
前提条件としてはまず前編の碧の仮面にてサザレのイベントをクリアすること。(キタカミ図鑑150匹集めてガチグマを入手し、サザレがキタカミの里を去るまで)
その後ブルーベリー学園にサザレが現れるので、ブルーベリー図鑑200匹以上集めた上で話しかけると上記2匹の情報をもらえ、エリアゼロにて指定のエリアに一匹だけ出現する。
テツノイサハのみはゲーム内に出現せず、同時期に開催されたウネルミナモとの期間限定レイドのみで入手可能で1つのデータに一匹のみゲット出来る。
こちらも同じくバイオレット限定ではあるが、レイド戦なので募集に入ればスカーレットでも手に入る。
関連用語
三鳥 三犬 レジ系 UMAトリオ コピペロス カプ神 ウルトラビースト ポス馬
似て非なるもの:イッシュ三猿
関連項目
テツノイサハ、テツノカシラ、テツノイワオ:ケルディオを除いた3匹の、それぞれの未来における姿だろうと推測されるポケモン達。⇒「未来三闘」を参照。