妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ
ようせいえんたくりょういきあゔぁろんるふぇ
風と土と生命、歌と雨に愛された理想郷。
絶対的な女王の下、円卓が守護する妖精國。
予言の子が現れ、巡礼の鐘は鳴る———
———すべての鐘は鳴り響いた。
「巡礼の旅の終わり。冬の玉座は誰の手に。」
概要
ストーリー
ゲームにおいて
『Fate/Grand Order』における、第2部「Cosmos in the Lostbelt -」第六シナリオ。副題は「星の生まれる刻」。
PV時点では半分以上が伏字となっており、オリュンポス攻略完了時でもタイトルにノイズがかかっていたが、これは2部5章後編の次が2部5.5章だった為。
現在は開放条件がオリュンポスクリアに変更されたことにより、5章クリア時点でバナーがアンロックされる。
6月2日と7月27日にはこの章に向けて、それぞれキリシュタリア及びマシュの視点から1〜5章を共に振り返るフルボイスロングトレーラーが公開された。
2部3章『人智統合真国 シン』の虚淵玄氏以来となるシナリオライター公開がなされた。1.5部は奈須きのこ氏以外の4人のシナリオライターが各章を担当し、2部は複数ライターが参加して執筆していた。1部7章以来となる原作者・奈須きのこ氏書き下ろしのメイン章である。
配信は段階的に開示され、2021年6月11日に前編がまず始まり、7月14日に後編が追加されるもこの段階でさえ謎や伏線は殆ど回収されず、8月4日にエピローグが配信されてようやく完結するという、計3ヵ月に亘るものであった。
そのためボリュームも過去最大であり、全編合わせて『stay night』並という凄まじい原稿量。
9節終了の前編だけでも『神代巨神海洋 アトランティス』ほどの量を持つが、これでも全体の3割程度。エピローグまで含めると閑話などを除き30節、さらに1節ごとのチャプターも多くなっている。
難易度自体は2部5章と比べると全体的に厳しくはない…ように見えて、終盤にいきなり跳ね上がってくるのが特徴。
戦闘システムにも新たに手が入っており、敵が一度に4体以上出てくるバトルや、敵の攻撃からステージを守りつつ戦うバトルなどが導入される。
またストーリー中にはスキップ不可の選択肢がいくつかあり、そこで特定の回答を選び続けていくと、最終的にあるキャラとの特殊会話ができる選択肢が発生するというギミックも仕込まれている
作風もそれぞれでやや異なっており、前編は妙に剽軽なナレーションが入った御伽噺やハイファンタジーを思わせる王道冒険譚だが、後編に入ると一変して「欺瞞」をテーマにプレイヤーの心をへし折り腐らせる惨い展開が待ち受けている。
昔からのファンから見た『Heaven's Feel』にも近いルートである為、辛くなったら暫くゲームの事を忘れ、心と体を休めるのも良いだろう。
また坂本真綾氏曰く、2部後期opの『躍動』は、2部6章の登場人物に焦点を当てたものであり、6章クリア後に『躍動』の意味が判明するという。
2022年のFGOフェスにて『FGO THE DRAMALOGUE-アヴァロン・ル・フェ-』と題し、シナリオを再構成した朗読劇が公開された。
登場人物
女王暦
第六異聞帯・イギリス
当異聞帯の詳細や動向は妖精國を参照。
各節
節 | サブタイトル |
---|---|
1 | はじまり |
2 | ソールズベリー |
3 | オーロラ |
4 | グロスター(1) |
5 | 断章/3 シェフィールド(1) |
6 | ウェールズ(1) |
7 | 断章/4 シェフィールド(2) |
8 | ドラケイの河 |
9 | ノリッジ(1) |
10 | キャメロット |
11 | ロンディニウム |
12 | ノリッジ(2) |
13 | ウェールズ(2) |
14 | 決戦前夜(1) |
15 | ロンディニウム防衛戦 |
16 | グロスター(2) |
17 | マンチェスター |
18 | アルビオン |
19 | オークニー |
20 | チョコエンパイア・エディンバラ |
21 | ロストウィル |
22 | 最後の騎士 |
23 | 決戦前夜(2) |
24 | モルガン |
25 | おしまい ~載冠式~ |
26 | 終末 |
27 | 創世記 |
28 | 星の生まれる刻 |
29 | ある予言 |
30 | 夏の夜の夢 |
エピローグ | 了 |
製作裏話
上記の通り、FGO全シナリオの中でも最大規模な本章だが、具体的にこれがどれだけ分量なのかというと、生放送内では下記のように説明されていた。
- 文庫本に換算すると4冊程度
- 仮にフルボイスだった場合で台本形式に落とし込むと、500枚のコピー用紙を9束、計4,500枚くらい
ファミ通でのインタビュー記事によれば、「シナリオだけで1.7メガバイトはある」と回答されており、これを文章で換算すると下記の膨大な量に該当する。
- 英数字の比率が多くないことを考えれば、HTMLでよく使われるUTF-8で約63万字
- 参考:200ページの文庫本が約10~12万字程度
- 原稿用紙だと2100枚以上
テキスト量の多さをセールスポイントの1つとして挙げている本作の本領発揮と言えよう。
製作されたBGMも他の通常メインストーリーに比べて3倍近くまで膨れ上がっている。実際サウンドトラックでも今までは1つの章当たり多くとも7〜10曲であったが、この2部6章はなんと22曲…1つの章だけでDISC丸々1枚分という量。
ちなみにマップのBGMだけでも細かいアレンジ含めてなんと8種類。これは2部6章以前までで最多であった『創世滅亡輪廻 ユガ・クシェートラ』の4種類に比べて倍という圧倒的な数である。
また「途中からシナリオを大きく変更した」事がハッキリ明言されている唯一の本編であり、元はチョイ役の筈が劇的に出番が増えたり、逆に存在意義を失ってしまったキャラが幾つもいると語られている。
ボリュームの割に本筋へ繋がる情報があまり無いのもその為で、元々は他の章に近いシンプルな内容だったらしいが、「ひとつの異聞帯を最初から最後まで書いてみたい」というスピンオフじみたコンセプトが奈須氏の中で強くなり、群像劇へと路線変更。そしてある提携を切っ掛けに、その姿勢はより本格的なものになったという。
結果、非常に濃密かつ衝撃的な本エピソードは多くのユーザーの心に強い印象を焼き付け、初登場したサーヴァント達も同情を誘う悲劇的な結末が相まって、現在も尚衰えない高い人気を博すようになった。
その一方でボリュームの割には2部本筋に関わる内容や情報は驚くほど少ないのも特徴。カルデアの者が異聞帯の王の目的の方が異星の神の目的より遥かにマシと明言した事や異聞帯の王が主人公に異聞帯という隔絶世界でも力のあるカルデア式召喚は異常であり、この先機会があればもう一度原初の因果に立ち返り、カルデアとは何なのか、レイシフトとは何のために用意されたものなのか調べろと忠告した事、救世主が黒幕の正体と目的に感づいている程度である。
余談
9周年から制定された配信ガイドラインでは2024年11月1日にツングースカ・サンクチュアリ/トラオムと共に配信解禁された。
関連動画
前編
ベリルver.
オベロンver.
後編
ベリルver.
オベロンver.
崩壊編
Re: Discover Movie
Spotlight Lostbelt
関連イラスト
関連項目
Fate/GrandOrder Cosmos_in_the_Lostbelt
Garden of Avalon…汎人類史のブリテンはこちら。
Fateルート…直接は関係ないもののプレイしておくと、より物語に入り込める。
死界魔霧都市ロンドン…同じくイギリス(ブリテン)を舞台にしたシナリオ。
神聖円卓領域キャメロット…同じく名前に「円卓領域」が入っているシナリオ。
オーディンスフィア…ヴァニラウェアが開発し2007年にATLUSから発売された、北欧神話がベースのRPG。ストーリーに本章のシナリオと重なる要素が複数散見されるが、シナリオを担当した奈須きのこ氏がファンと公言して憚らない作品であることを鑑みるにオマージュ元の1つとなった可能性が高いと推測される。
外部リンク
pixivision特集記事
舞台は妖精住まう理想郷。「Fate/GrandOrder 妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ」のファンアート特集
前後のストーリー
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