概要
ゼルダの伝説シリーズに登場するモンスター。包帯を全身に巻いたミイラのような姿が特徴。名前の由来は「ギブス(ギプス)」であろうか。後述の通りムジュラの仮面では何かを欲しがっている(giveして貰おうとしている)。
シリーズを通して「耐久が高めであるが炎属性の攻撃には弱い」という設定である事が多い。
ゼルダシリーズにおけるアンデッド系モンスターと言えば、時のオカリナ等でギブドの亜種となっているリーデット(リーデッド)が有名だが、実はこちらの方が登場は先であり、登場作品も多い(流石にスタルフォスやポウには一歩劣るが)。リーデットが登場後はあちらが未登場の作品でも、ギブドが代わりにその挙動を受け継いでいることもある。
なお、包帯の中身はスタルフォスだったりリーデットだったり、両者とも無関係だったりと作品毎にまちまち。
あなたの家に亡霊が現れたとき用のさらばギブドのテーマ
各作品ごとのギブド
初代ゼルダの伝説
攻撃・耐久両方が高めの強敵。鍵や爆弾などのアイテムを持っている事があり、体内のそれが透けて見える。
神々のトライフォース
ドクロの森に大量に生息。やはり体力が高いが火に弱い設定が追加され、ファイアロッド等の炎系の攻撃であれば一撃で倒せるようになった。
2巻にてリンクから必殺技「リンクダイナマイツキック」を叩き込まれるが、まったく微動だにせず反撃してリンクを怯ませた。
夢をみる島
実は包帯の中身はスタルフォスであり、マジックロッドで燃やすと正体を現す。
動きは機敏になるが体力は下がるため、実質弱体化である。
時のオカリナ
井戸の底や闇の神殿、魂の神殿といった後半のダンジョンに登場。
基本的な行動や倒し方はリーデットと同様だが、仲間の死を悼むような行動をしないという違いがある。井戸の底のある部屋では燭台に火を灯すと棺から登場する(うっかりディンの炎を使うと棺に隠れている全員がキースと共に解き放たれてしまうので注意)。
ムジュラの仮面
枯れ井戸
亡霊出没につき、立ち入り禁止!
恐らく「ゼルダ史上最もギブドにスポットライトが当てられている」作品 。イカーナ地方に生息。本作では中身がリーデットという設定であり、包帯を燃やすと変化する。
水が枯れて機能の停止したオルゴールハウスを取り囲んでいるが、ある方法で水源を回復して水車を回すと「さらばギブドのテーマ」が流れ、土中へとギブドたちが沈んでいく。
また、ギブドに襲われた人間もギブドになってしまうらしく、作中ではオルゴールハウスに住む少女パメラの父親がギブドに変化しかかってしまっていた。ギブド達がオルゴールハウスを囲んでいたのは彼を仲間として連れ帰る為である。ちなみに彼が封印されているタンスの中をよく見ると御札が大量に貼ってあったり、骨となった大きな魚や包帯が巻かれたウサギのぬいぐるみが置かれている。怖い。
いやしの歌を奏でてギブド化を治療すると「ギブドのお面」が入手でき、これを被るとなんとギブドと会話できるようになる。更にはエリア内のリーデッド達が踊り出す。
枯れ井戸のギブドたちは様々なものを欲しがっており、望みを叶えてやると成仏して道を空けてくれる。中にはビッグポウを要求する変わり者も。
ギブド達は話してみると案外ひょうきんな喋り方をするので、上記の一連のイベントとのギャップで拍子抜けしてしまうかもしれない。彼らのいる井戸も少しの仕掛けはある物の、前作の井戸と比べると至ってまだ普通な井戸である。
「あっ コレコレ! 我が青春に 悔いな~し。」
ふしぎの木の実等2D作品
基本は「夢をみる島」と同じ。
共通して中身はスタルフォスであり、燃やすと身軽になるがライフは激減する。
4つの剣においてはデザインが変わった他、4つの剣+では体力が非常に高く、黄色個体は倒すとスタルフォスに変化して裏世界へと移動してしまう。
ふしぎのぼうしでは3Dゼルダ作品の挙動を逆輸入したのか、リンクを拘束して大幅に体力を削ってくる。
初代のようにバクダンやカギなどアイテムを持っている個体も。
神々のトライフォース2では自分からファイアバーに当たり燃やされスタルフォスになってしまうというなんとも情けない姿を目の当たりにすることも。
トワイライトプリンセス
アンデッドの巣窟である砂漠の処刑場やおまけ要素の試練の洞窟に生息。巨大な鉈を持った包帯ゾンビという出で立ちであり、咆哮を発して動けなくなったところに鉈を振り下ろしてくる。
ちなみに英名ではRedead kinghtであり、リーデットとして扱われている。日本版でも見た目や挙動からリーデットの再来と勘違いした人もいるだろう(ミドナが影の世界の住人で光の世界には詳しくない為か、トワプリには敵の名前を判別する術が無いのも尚更勘違いに拍車をかけている)。
本作には太陽の歌などが無い為従来より対処は面倒に感じるが、幸い攻撃力は見かけよりも低い方である。
ゼルダ無双
トワイライトプリンセスのデザインで隊長格モンスターとして登場。純粋な「ギブド」が中ボス及び大ボスクラスなのは現状この作品だけである。
スピード感がウリの無双シリーズである本作でもなんと金縛り行動が健在であり、本作では雄たけびでこちらの動きを封じてくる。が、その直後は隙だらけになる。3D作品では珍しく爆弾が効果的である。
必殺技は毒霧。威力が高い上に、強制ダウンの追加効果がある。なお、この毒攻撃は本家に輸入され、下記のモスギブドが扱う。
ちなみに炎に弱いのが通例となっているギブドだが、本作ではなんと最初から火だるま状態のフレイムギブドが上位種として登場。予想外の形で炎への耐性を獲得している。
ティアーズオブザキングダム
本作では包帯は巻いておらず、どちらかというとリーデット寄りの姿。頭と胸周りだけ肉が残った白骨死体のような、歴代に勝るとも劣らないグロテスクな見た目をしている。
一見するとストレートなアンデッド系魔物なのだが、縦に裂け横開きになった口、キノコのような形をした「巣」から無数に産み出されるなど、ヒトとはかけ離れた特徴も多く備える。
また、蛾のような光る羽が生えた亜種「モスギブド」も登場するなど、本作のギブドはどこか昆虫めいた性質があるようだ。
動きは緩慢だが、ひっかき攻撃は当たってしまうとかなり痛い。モスギブドは上空から毒を吐きかけて攻撃する。
物理攻撃に対し非常に高い耐性を持ち、ダメージは殆ど通らず、ヘッドショット以外では怯みもしない。そのため、腕自慢のゲルド兵たちの槍攻撃も殆ど受け付けず、彼女たちを返り討ちにしてしまった。
しかしゲルド族長、ルージュの雷の力により雷を筆頭に各属性を付与した攻撃に弱く、これらを浴びると白化して攻撃が通るようになる事が発覚。
実際にゲーム中でも属性攻撃を喰らうとダウン&弱体化するため、ゲルド砂漠では属性武器やアイテムを常備しておこう。体力そのものは青ボコブリン並でしかないので、それらを容易く倒せる属性付き武器があるならギブドに苦労することは無いだろう。
炎の神殿、または水の神殿のクリア後に来ると武器やアイテム無しで炎や水の攻撃を行えるようになるので、これらの武器やアイテムを用意せずとも立ち回りができるようになる。
またこれ以降、ゲルドの兵士たちは自身の武具を属性の着いた素材で強化して対処している。
実は日光などの強い光にも弱く、鏡をスクラビルドした盾で反射した日光を当てるとみるみるうちに弱体化する。また、投げると閃光を放つ「カガヤキの実」も特攻効果があり、こちらは複数のギブドを巻き込んで弱体化させられる。
砂漠の探索ではポーチにあるとありがたい。
倒した時に手に入るドロップする「ギブドの骨」は、一度でも攻撃に使えば壊れてしまうという特性を持つ(武器の耐久値を消耗しないライネルへの馬乗り攻撃も例外ではない)が、その代わりスクラビルド素材としてはボスモンスター素材に匹敵するほどの破格の攻撃力を持つ。さらに骨素材であるため夜光装備・異次元悪霊装備のセット効果「骨武器得意」も適用される。
供給量も雷の神殿入手までは多いので、どのみち使い捨てになってしまう矢の素材としては最有力候補。
また、もう一つのドロップ素材である「ギブドの肝」も薬の作成に使用すると必ず大成功する、という隠し効果を持つ。
ただし、雷の神殿をクリアするとマップ上でのギブドの出現場所が減ってしまい、少しだけ集めにくくなるので注意。