概要
2011年3月3日に発売されたデジモンストーリーシリーズ第4作。ニンテンドーDSで展開された作品はこれが最後。
バージョンはレッドとブルーの2バージョン方式であり、REDではトワイライト軍、BLUEではブルーフレア軍が登場する他、手に入るデジモンやデジスコアなどに違いがある。
世界観のベースは『デジモンクロスウォーズ』。
デジモンクロスウォーズの外伝作品でありながらも、完全なパラレル作品であり、舞台となるエルエストウゾーンを謎の組織「ROUGE」から守るのが本作での流れとなっている。
操作キャラクターは前作までのような完全オリジナルの主人公ではなく、アニメ版の工藤タイキとなっており、ファンには嬉しいボイス付き。
また、本作に先駆けてTVシリーズ第27~第28話にスパーダモンが登場しているが、特に関連性はない。
登場デジモン
育成可能デジモンに限れば393体が登場。
しかし、発売時期が2期直前であった為、オメガシャウトモンなどは登場していない。
TVアニメ版から参戦しているのは以下の通り。
また、『デジモンクロスローダー』からはシャウトモンB、グレイモンO、SナイトモンBR、既存デジモンではルーチェモン、アグニモン、ネフェルティモン、バステモン、ダイペンモン、カオスドラモンが追加されている。
初代グレイモン、初代スターモン、ナノモン(※1)、初代メタルグレイモン(橙)、初代ベルゼブモン、初代リリスモンはXW版との混同を避けるために「L(レジェンド)」が名前の最後に加えられている。
じゃあサイバードラモンも同じなのか!?と思いきや、オリジナルのサイバードラモンはリストラされており、XW版も登場しない。
本作初登場のデジモン
- アルマモン
- Ωアルマモンバーストモード
- グレイナイツモン
- シャウトモンX5S(ゲーム中ではシャウトX5S)
- シャウトモンX3SD(ゲーム中ではシャウトX3SD)
- シャウトモンX3GM(ゲーム中ではシャウトX3GM)
ダンジョン
- フォートヤード
- ナックルかいがん西/東
- ぐるぐるアマゾン西/東
- くらやみトンネル
- デジタルくうかん東
- フラワーそうげん
- ドクロひょうざん西/東
- クモノスいせき西/東
- パピルスさばく北/南
- クリスタルかざん西/東
- ステルスけいこく南/北
- ロストスペース南/北
- クリスタルどうくつ
- クリスタルこうざん
- トコナうみ
- トコナかいがん
- デジタルくうかん南/北
本作での変更点
育成
進化が廃止された代わりにデジモンの「合体」が物語の鍵になっており、戦闘時に必殺技の発動(デジクロス技)のみならず、歴代シリーズにおける進化も合体(デジフュージョン)で行う。
- デジクロスは特定のデジモンをパーティに入れた状態でコマンドを選択するとカットインと共に必殺技を発動するシステムだが、構成デジモンが倒されると不発に終わってしまうデメリットがある。
- デジクロスパートは全てタイキのボイス付きだが、TVシリーズに登場するデジモンの組み合わせでデジクロスすると専用カットインが入る演出がある。
- デジフュージョンはデジクロスと組み合わせは全く同じだが、利用にはデジスコアという設計図が必要(そして2作目のジョグレス進化よろしく、素材のデジモンを指定条件まで育てる必要性がある)。
デジコンバートの代わりに倒したデジモンからメロディを入手して実体化させるメロディ再生で仲間を増やしていく(弱点攻撃で一撃で倒すか、メロディ化攻撃で倒す必要がある)。
前作のデジモンロードはジョグレスアップというシステムで残され、レベルの上限を上げたり、技を引き継がせる際に使用される。
ジョグレスアップでレベルの上限を引き上げられるようになったのは、進化・退化システムが無くなった影響である。
なお、装備アイテムは武器と防具の二種類あるが、どちらか一方しか装備できなくなった。
デジモンの世代について
本作では進化・退化がなくなった関係上、世代が存在しないが、公式設定におけるデジモンの世代によって最後に覚える技の威力が異なっているのも事実である。
EPが2桁は幼年期~成長期相当、EPが100~120台が成熟期相当、EP140~EP150台が完全体・アーマー体相当、EP170~180台が究極体相当、EP200以上が超究極体相当という事になる。
尤も、後発で世代が設定されたクロスウォーズ世代のデジモンがこの法則に必ずしも当てはまる訳ではない点には留意されたし。
戦闘
『デジモンクロスウォーズ』が軍団戦をコンセプトにしている為、各デジモンのターンごとに指令を下すのではなく、事前に作戦を練ってからオートバトルをスタートさせるという形式になっている。
主なコマンドはドラクエのように命令した作戦を基にオートで戦う「さくせん」、従来のRPGのように技の指示を行う「めいれい」の2つ。防御や逃走でも無ければ攻撃は後者で行うことを推奨する。
また、前線(バンガード)に出ている3体が攻撃に参加するというシステムを進化させ、後続の三体(リアガード)も攻撃に参加できるようになった。しかも、攻撃を受けるのはバンガードだけなので、より戦略性に富んだバトルを展開できるように(勿論、相手もシャッフル技を使って戦略を崩してくる)。
デジモン1体につき、1レンジという共通規格が設けられている為、1体で複数レンジに跨る敵が登場しない。
また、初代の進化ディスクに相当するアイテムとして原作でも登場したデジメモリの使用も可能である。
ラインナップはTVシリーズに準じているが、アグモン・ギルモン・パタモン・テイルモン・ブイモン・インプモン・オメガモン・エグザモンは発動技が全く異なるので注意。
その他
- ダンジョン内でどこでもセーブできる機能が廃止、スカイフォートやテント内での端末を使用する必要がある。
- このテントは各ダンジョンにあるポイントを調べると展開し、スカイフォートと同様にデジラボ・デジファーム・回復ベッドが利用可能。
- 当時アニメやアーケードゲームなどで配信されていた『デジメロディ』を読み込ませる事(パスワード入力でも可能)でデジモンやアイテムの入手が可能。ゲームの難易度を大きく下げる事が出来る。歩行グラフィックと会話グラフィックしか存在しないデジモン(※2)の場合はアイテムを貰える。
脚注
- (※1)当時稼働していた『超デジカ大戦』では武装したピックモン・ボムモン・モニモン・チクリモンが「ナノモン」と呼ばれていた為。
- ただし、本作でナノモンは初代以外には登場していないのでLを付ける必要性がそこまでない(現に本作でのXW版ボムモンの名称はそのまま「ボムモン」である)。
- (※2)ドラコモン・ファスコモン・チャツラモン・プラチナヌメモン・ディノレクスモン・オグドモン・チビックモンが該当。