「世の中銭が全てやで。タダ働きは御免ズラ」
登場話:第18話「お金貯めます!!」
概要
銀帝軍ゾーンの銀河闘士の1体で、デカい鼻と全身がたるんだ豚の姿をしている。腹部に付いた金庫の扉も特徴の1つで、尻尾の形が「¥」になっている点も見逃せない。また、頭の黒い溝もさながら豚の貯金箱のようだ。
口調も語尾に「~やで」、「~ズラ」とつけて喋り、豚らしく「ブッヒッヒ!」と笑う。
性格は守銭奴そのものでとにかく金に汚く、能力も鼻から金銭を取り込む度にパワーアップするというそれらしい物。戦闘では熊手や機関砲を武器に戦い、鼻から放つ爆弾やガス噴射でファイブマンを圧倒して見せた。とは言え、金銭を取り込めば取り込む程強くなるかと思いきや、体内に収まる金額には上限があるらしく、一定額を超えると身体から溢れ出てしまう。また、自身の身体から溢れた金銭には、「金にがめつい人間を豚の顔に変えてしまう」性質が備わるようだ。
そして目には「取り込んだ金額を測定するメーター」としての機能が備わっており、報酬分の働きはするがそれ以上の仕事は絶対にせず、すぐに怠けてしまう現金な奴である。
活躍
度重なる失敗の数々に業を煮やしたメドーからの叱責を受け、ドンゴロスから10万ドルエンで雇われて行動を開始。
金にがめつい教え子のひろしの話をしていた数美と文矢に襲い掛かると、変身した2人を熊手で圧倒。そこへレッド達3人が遅れて駆けつけると、ドンゴロスから「ファイブマンを倒したらボーナス出すで!」と言われてやる気を出し、熊手や鼻から繰り出すガスや爆弾で攻撃。ピンクの左腕を負傷させて撤退する。
その後、ドンゴロスの大金庫から彼から追加で出された10万ドルエン以上の金を吸い込んで中を空っぽにすると、改めて街へ繰り出して1万円札を大量に吸収。自身の身体から溢れんばかりの大金を手にすると、木の下で居眠りを始めた。すると眠っている間に身体から出た1万円札が風で飛ばされてしまい、近くにいたひろしにネコババされる。
そしてブタルギンから大金を得て逃げ出したひろしは、やって来た数美に「誰にも渡しませんよ!これは僕の物だ!」と言って金を隠して尚も逃走するが、気付かぬ内に豚の顔に変貌してしまっていた。
そこへ吹いた風でひろしの1万円札が飛ばされると、現れたブタルギンは吸い込んで回収。居合わせた数美の左腕を痛めつけ、止めを刺そうとするもレミのヌンチャクに阻まれる。其処へ学達3人が駆け付けると同時に鼻から攻撃を仕掛けると、数美を除く4人も変身して戦闘に突入。体内に大金が詰まっている事も有り、ブタルギンは圧倒的な力でファイブマンを追い詰めるが、そこへ自分の愚かさに気づいたひろしが自身の貯金箱を投げて牽制し、その隙に数美もファイブピンクに変身する。
かくして5人揃ったファイブマンが名乗りを上げると、ブタルギンは彼等の連係プレーで次々とダメージを受け、ピンクのキューティーサークルから続くサークルフィニッシュと言う連続攻撃を叩き込まれる。それと同時にひろしの顔が元に戻ると、アースカノンを叩き込まれて敗北した。
直後にドンゴロスが呼び寄せたゴルリン16号に吸収されて巨大化すると、巨大戦ではファイブロボに飛び掛かるも逆に投げ飛ばされ、二刀流に分割された超次元ソードで熊手を破壊される。そしてそのまま止めを刺されて爆散した。
余談
『百化繚乱[下之巻]』によると、「最初のラフの段階では豚と鬼をイメージした怪獣となる予定だったが、最終的にコミカルな方向に行かざるを得なかった」とコメントしている。
戦隊怪人のモチーフに豚が使われたのは『超獣戦隊ライブマン』のブタヅノー以来、2年振りであると同時に2例目である。
ブタルギンが登場した第18話の放送日である1990年6月29日には、後に『宇宙戦隊キュウレンジャー』のナレーションを担当する木村昴氏が誕生している。
また、本編に登場したひろしは1人100円で友人の宿題を引き受けており、後払いだと1日5割の利子を付けて150円もふんだくっていた為、「越後屋ひろし」と罵られていたが、SNSの発展した2020年前後にはひろしのように、「メルカリ等で宿題代行サービスを引き受ける者」が実際に現れて問題になるとは当時、誰も予想しなかったであろう。
声を演じた飯塚氏は本作の第16話でゴキラーギンの声を演じており、続く第26話のコガネギン、第31話のタヌキツネギン、第33話のゴリワシギンのゴリラギン側、そして第36話でサソリナマズギンの声を兼任する事となる。
関連タグ
地球戦隊ファイブマン 銀帝軍ゾーン 銀河闘士 豚 守銭奴 猪八戒
井上敏樹:脚本を担当
ブタネジレ:7年後の同じモチーフのギャグ系怪人(侮れない強さとのギャップも含めて)。担当声優が特撮界の大御所なのも共通。
ギャングラー怪人:後のシリーズに登場する、同じく身体に金庫の付いた怪人達。特にリルス・リピッグは豚モチーフという共通点がある。