概要
この言葉には複数の意味が存在しており、この項目では双方に関して説明を行う。
公選での不正行為
法律で定められた公選、すなわち「国政および地方自治体の選挙」および「国民投票」などにおける投票結果が特定の個人や組織等の意向により恣意的に操作され有権者が投じた、あるいは投じるはずであった内容と異なる回答が反映された選挙のことを指す。
また、選挙戦で敗れた陣営側の支持者が負け惜しみやレッテル貼りの意味合いでこの表現を用いる場合もある。
不正の手段
いくつか種類が存在するが、以下に一例をあげる。
投票の操作
これは投票の内容に干渉するものであり、暴力や脅迫、弾圧、買収、投票行為の可否の強制、および投票の閲覧を含めた監視等により投票内容を変更させたり、立候補するものを制限させたりする行為である。
投票結果の改変
投票された票の内容を変更したり、追加削除する行為であり、これには票の有効無効の恣意的な運用、票の書き換えやすり替え、票の削除および後からの追加などがそれに該当する。
投票結果の無効宣言
投票結果が不都合な場合、不当な理由をつけて選挙自体を無効とする場合が存在する。
投票情報の操作
選挙期間中、メディアがその選挙報道を行わない場合、特定事項が有利に進む場合がある。
選挙区の改変
自身や自党に有利になるように不自然な選挙区を設定する。ゲリマンダーと呼ばれる。
不正を行う人物
不正を行う人物としては以下のものが考えられ、単独、あるいは複数の関係者がかかわる場合も存在する。
候補者および支持者
候補者や支持者等が買収や脅迫等によりこれらの行為を行う場合、投票の操作をもって行われる、たとえば「支持者が白票を持ち帰りそれに名前を消せないように書き次の人に渡し、白票を持ち帰らせる」などの行為や、「投票権を差し出させる」などの行為があげられる。
権力者
特に独裁などが行われている場合、このようなことが行われることがある。
選挙の管理者
選挙を管理する立場の人間がこの行為を行う場合が存在し、これには故意によるものと過失が絡むものが存在する。
監視団の派遣
特に独裁を行ったり、発展途上国で多いとされ、それを防ぐため国際連合などの組織から「選挙監視団」等の監視組織を派遣されることもあるが、国家における選挙の自主性の無視であると突っぱねる国も少なくない。
著名な不正選挙(疑惑含む)の事例
- 1960年の大韓民国大統領選挙
- 1986年のフィリピン大統領選挙
- 2004年のウクライナ大統領選挙
- 2020年のアメリカ合衆国大統領選挙
- 当時の大統領だったドナルド・トランプがこの選挙で不正が行われたと主張し、これを信じ込んだ支持者らがアメリカ連邦議会襲撃事件を起こした。
不正防止
この項目は日本国の選挙におけるものである。
- 投票に用いる用紙はユポ紙と呼ばれるプラスチックに近い特殊なものであり、ボールペンやサインペンでの記入は消える場合があり、鉛筆を使い、強い筆跡とする
- 選挙にあえて無効票を入れたり( 白紙票は改ざんされやすいというので注意 )白票を持ち帰り、選挙当日の開票報道で結果の矛盾を確認するという手段で不正の有無を見分ける方法が存在するといわれ、同時に報道したマスコミの中立性の有無も判明する( ただし、有権者が本当のことを話さない場合はマスコミの内容が不正確となる )とされるが、この手法は有権者側の不正行為であり禁じ手とされる手法であるため、実施には注意が必要。
- 選挙の場合、基本的に立会いが行われている
- 投票所の開場時、投票箱の確認の立会い
- 開票作業の立会い
- 不正選挙があったとする場合、候補者であった場合訴訟
- 票の再集計
- 選挙の無効および再選挙
陰謀論
また、現在の日本において「選挙の結果に各種不正な操作が行われている」という主張が行われている場合があるが、これは選挙の結果に不満のある人々が陰謀論に近いものであると思われ、現に日本においては比較的選挙および開票の透明性が存在し、不正が明らかとなったということもあまり報告されていない。
私的な投票
何らかの人気投票などにおいて「選挙」を名乗る場合があり、この行為に対し、不正を行う、あるいはそれを疑う事例もいくつか存在する。
手法
特にインターネット上の投票で行われる場合が多く、あまり詳しく解説するとその手法が用いられるため詳細な説明は避けるが、以下の工作が知られる。
主な事例
主な事例のみをここに記述する。
- ココくんのチョコワVSスフィンクスのワサビ
- ケロッグのココくんのチョコワ( http://www.frostiesandcoco.jp/ja_JP/products/chokowa.html )の公式が行った企画
- 当初はココくんが優勢だったが、悪乗りしたネット民の工作によりあっという間にスフィンクスが逆転。するとスフィンクスに票が入れられなくなる、ココくん側の票が不自然に増える、不正票の削除としてスフィンクス側の票が突然減少する、挙句の果てにはサイト自体を削除などの運営側の内部工作によりあっという間にココくんが逆転した。
- 結果はココくんの逆転勝利だったが、この投票においてはインターネット側で大規模な工作が行われ、運営側もかなり卑怯な手を用いたと非難が殺到した
- MMD杯
- 投票システムの問題もあり、毎回何らかの工作が発生していたといわれる
- 特に14回においてそれを利用されたとしか思えない事態となったとされる
防止法
- 無茶な状況を作らない
- 「これは絶対に投票しないだろう」という設定を作らない
- そのような状況は高い可能性でみんなのおもちゃとなる
- 不正対策をきっちり行う
- 不正らしき動きが起こったらあきらめる
- 往生際の悪いことをするとろくでもないことになる
関連タグ
田代まさし(田代砲) コイル(コイルショック):インターネットにおける不正選挙の代表例。
スフィンクスのワサビ:運営側が不正を働いた不正選挙の代表例。
五条勝 飛行機 3兆円:よくインターネットの不正選挙の代表例としてやり玉に挙げられるが、これらは悪ノリしたユーザー達の集団投票ではあるが投票自体に不正は用いられていない。最も、運営が悪ノリに便乗している故に笑い話で済んでいるだけだが…。
参照
選挙ドットコム(旧ザ選挙)|日本最大の選挙・政治情報サイト:ネットで騒がれる「不正選挙」本当にできるのか? 選挙ドットコムが徹底追及(前編)、(後編)