経歴
NPB時代
駒澤大学から2015年のドラフト1位で横浜DeNAベイスターズに入団。
主な同期入団は柴田竜拓(3位)、戸柱恭孝(4位)。戸柱は駒大の3学年先輩にあたり、大学時代にバッテリーを組んだこともある。
ルーキーイヤーの2016年は開幕ローテーション入りを果たすものの中々勝ち星に恵まれず、0勝4敗となったが、5月6日の広島戦でプロ初勝利を挙げる。6月18日の楽天戦ではオコエ瑠偉にプロ初ホームランを打たれた。
最終的には前半での4連敗が響いて8勝9敗と負け越したが、チームのCS進出に貢献した。
2年目の2017年は11勝7敗と勝ち越して2年連続のCS出場、そして日本シリーズ進出に貢献。
地元福岡での登板となったソフトバンクとの日本シリーズでは第2戦では6回を投げ1失点10奪三振。第6戦では11個の三振を奪う力投を見せたが、2試合とも今永の降板後に逆転負けを喫してしまい日本一を逃した。
日本シリーズ終了後は日本代表に召集され、第1回アジアチャンピオンシップにも出場。台湾戦に登板すると、6回無失点12奪三振の快投を見せて優勝に貢献した。これ以外でも国際試合では台湾戦の成績が非常に高く、台湾の野球ファンの間では「台湾殺手(台湾キラーの意)」の異名で呼ばれているらしい。
先発ローテーションを守り続けている中、2022年6月7日の日本ハム戦で、ノーヒットノーランを達成した。その内訳は2回に清宮幸太郎に1四球を与えただけだった(なお、札幌ドームでのノーヒットノーラン達成は史上初である)。
2023年には、栗山英樹監督率いる日本代表に召集され、WBC第5回大会に出場。
決勝戦の先攻となるアメリカ戦では先発投手を任され、トレイ・ターナー選手にホームランを浴びるも、2回1失点と好投、同回日本による後攻では仲間による同等のホームランの後に満塁犠牲ゴロで2vs1と勝ち越し、先発としての役割を見事全うし、日本の14年振りの王座奪還に貢献した。
MLB時代
2023年シーズン終了後に、ポスティングシステムを利用したメジャーリーグ挑戦を表明。
2024年9月5日、継投によるノーヒッターを達成。
人物
意識の高いコメントが多くファンからは「投げる哲学者」「今永先生」などとも呼ばれるが、実際はお笑い好きなのもありはっちゃけた言動やコメントも結構多い(実際、指名会見でラミレスのゲッツを真似して場を和まそうとしたりもしている)。
哲学者キャラで行こうと決めたのは同期入団のすさまじい天然の選手の言動の数々を間近で見て、「本物」には勝てないと諦めたかららしい(実際、彼の退団後は割と面白言動が増えている)。
MLB入りが決まった際には、アメリカのメディアからも“The throwing philosopher”のキャッチコピーで紹介されている(カブス入団時にはチームからは“Pitching Philosopher”と紹介された)。
また、現地の記者から哲学者と呼ばれるようになった所以について問われた際には、「自分の野球以外の武器というのがまだ未完成であることだと思っているので。高みにもっていくために日々勉強して。野球も野球以外もアメリカの私生活も日々勉強なので。そういった向上心を常に持ってやってきたことがそのニックネームにつながったのかもしれないです」と述べている。
なお、渡米後に行われた石橋貴明との対談の中で、今永は“投げる哲学者”という異名について「あまり好きではない」と述べた一方、「僕がふざけたことを言ったとしても、『何か考えがある発言なのか?』と思われる。それをうまく利用しています(笑)。あんまり掘られると実は浅いことがバレちゃうので、メッキが剥がれないように頑張っています(笑)」と打ち明け、なんだかんだ言いながらもファンから与えられたこの異名に助けられていることを明かしている。
関連動画
ノーヒットノーラン達成
関連タグ
横浜DeNAベイスターズ シカゴ・カブス サウスポー/左腕 投手
熱き星たちよ:2017年版で歌唱を担当。
トレバー・バウアー:2019年オフ、調整方法や変化球の握りについてなど話を聞いた。のちチームメイトに。こちらは“投げる科学者”の異名を持つ。
鈴木誠也:2024年からチームメイトに。NPB時代は広島東洋カープに所属していたため、ベイスターズ所属の今永とはセ・リーグで鎬を削り合う間柄であった。
カイル・ヘンドリックス:同じく2024年からチームメイトに。こちらは非常に制球力の高い投球スキルから「教授(Professor)」の異名を持つ。哲学者の異名を持つ今永とのインテリコンビ(?)誕生に期待する声も多いらしい。
エドウィン・エスコバー、コルテン・ブルワー:元NPB経験者で共にカブス参加マイナーに所属。エスコバーはベイスターズ時代にチームメイトだった。ブルワーは元阪神所属。
町田樹:元フィギュアスケート選手。こちらも現役時代に意識の高い系の独特の語録を数多く残しており、“氷上の哲学者”の異名を持っていた。