概要
原作:宮川サトシ、作画:伊藤京による漫画作品。
2015年10月から2020年2月まで新潮社のWeb漫画サイト『くらげバンチ』にて連載されていた(外部リンク)。
2017年9月にアニメ化が発表された。アニメーション制作はGONZOが担当。詳細は別途後述。
宇宙戦艦ティラミスのエースパイロットであるスバル・イチノセを主人公にした宇宙日常系のSFギャグ漫画。
周りの年上パイロットたちに馴染めないせいで、スバルはいつも専用機・デュランダルのコクピットに引きこもっていた。そんな彼がコクピット内でくだらないことに頭を抱える姿や、彼を取り囲む個性豊かな登場人物たちの奇行や日常を描かれている。
2020年1月には、何だかんだで連載100回を迎えた。
2018年9月、何とスーパーロボット大戦X-Ωに参戦する事が発表された。中の人は過去に参戦経験があるのだが……デュランダルもロボなのでアリと言う事なのかもしれない。
(過去にはコラボ枠でも大怪獣や戦隊ロボが参戦した位の作品なので、今更な感じはするが)。
ストーリー
宇宙暦0156年、地球連邦政府と宇宙移民「メトゥスの民」との抗争は激化していた。
戦局を打開する為、地球連邦は新鋭宇宙軍用艦「ティラミス」を出航させる――。
ティラミスの若きエース、スバル・イチノセは、眉目秀麗、成績優秀な天才パイロット。……だが彼の真の姿は、思春期まっただ中な青年。ティラミス艦内の集団生活に馴染めず、いつも専用機・汎用人型機動兵器デュランダルのコックピットにひきこもってばかりいる……。
はたしてスバルがコクピットひきこもりから卒業し、大人になれる日はやって来るのか!?
登場人物
CV:石川界人
宇宙戦艦ティラミスのエースパイロット。少尉→中尉。
専用機はデュランダル→ネオ・デュランダル。
ネオ・デュランダルは更に、最終決戦仕様・パーフェクト・ネオ・デュランダルへと強化される。
「英雄」とまで評されるれるほどの操縦技術と、底知れない“ユニヴァース感覚(ぶっちゃけニュータイプ能力)”の素養を身に宿しているが、まだ思春期なため艦内の集団生活に馴染めず、コックピット引きこもりをこじらせている。ご飯の時さえコックピットから出ない。
人気投票では2位。
九割以上をギャグで流されているが、敵機の撃墜数はロボットアニメの主人公らしく無双級。ほとんどワンマンアーミー状態。
CV:櫻井孝宏
スバルの生き別れの兄で、敵対する宇宙移民組織「メトゥスの民」の大佐。搭乗機はケリュケイオン。選民思想に囚われた指導者・エスカレド・キャデラックを打倒し、腐敗した「メトゥスの民」の変革を目指す…と書けば、カッコいいのだが…。
弟同様一癖ある性格……と言うか、ぶっちぎりのアホだが、部下からは「いっくん大佐」と親しまれ、メトゥス軍においてもかなり重用されている。
人気投票では1位。
地球連邦政府
ヴォルガー・ハマー
CV:諏訪部順一
中尉→大尉。スバルの先輩パイロット。よく彼を優等生扱いしてからかっているが彼自身も優秀なパイロットで、スバルのことを気にかけてくれる男気あふれる兄貴的存在。
だが、スバルはその熱血ぶりを少々面倒くさく感じている。
連合で真面目に仕事をしているのはこの人だけである。
ヴェンチュリー・ルロワ
CV:土師孝也
宇宙戦艦ティラミスの老艦長。大佐。
クルー達を厳しく統率しているが、娘のリージュには甘いところがある。
CV:遠藤綾
艦長の愛娘で、抜群のスタイルの持ち主。中尉。専用機はプリマヴェーラδ。
少々気まぐれな性格で、スバルの専用機と自分の女の子っぽい専用機を交換させたことも。
ロメオ・アルファ
CV:白井悠介
伍長。新人パイロット。専用機はD・ライザー(支援型戦闘機)。
パイロットとしてスバルのことを尊敬しているが、彼の奇行に対しては引き気味。霊感が強い。
本作のツッコミ担当(ロメオ自身がはっちゃける事もあるが)。
彼の登場辺りから、本作はパロディを自重しなくなった。
シゲルコ・ホンダ
CV:新井里美
メカニック担当。メカニックらしからぬ容貌だが、艦内の兵器全般を扱う頼れる技術者である。スバルのことは母のように気にかけているのだが、コクピットに隠しておいたアダルトDVDを順番通りにキチンと直していたため、やや鬱陶しがられている節がある。
パッカー
CV:桃井はるこ
宇宙戦艦ティラミスで、中古で購入されたアシストボット。
空席になったスバルのオペレーターを務めることになる。
ソウイチロウ・イチノセ
CV:小山力也
イチノセ兄弟の父。地球連邦政府の科学者。
機動兵器研究を行っているが、ネットや女性に弱く、迷惑メールやアダルトサイトの架空請求に騙されかけた。
宇宙移民組織「メトゥスの民」
マイバッハ
CV:杉田智和
イスズの部下で彼の右腕。ユニヴァース感覚者。太った見た目に反して有能な良識人でなあり、元はキャデラック総帥直属の参謀だった。おまけに肉弾戦まで強い。
妻と娘がユニヴァース感覚者ではないため、差別主義者であるキャデラック総帥を見限っている。
アホの宇宙決戦な本作における、数少ない良心の一人。
スバル・ビヨンド(スバルB)
CV:江口拓也
メトゥスの民によって作られたスバルのコピー生命体の突然変異体。専用機はデュランバル=ツヴァイ。コクピットではなぜか全裸。
スバルとその専用機デュランダルに執着心を見せる。好戦的な性格だが、戦闘以外は打たれ弱い「宇宙ゆとり」。よく泣く。
無添くらら寿司が大好き。
フェイ・キャラウェイ
CV:潘めぐみ
少尉。人工ユニヴァース感覚者の女性。専用機はギムレット。
パイロットとしての才を見出してくれたイスズのことを慕っているが、彼のせこい面を見た時は幻滅しかけた。
漫画登場から自重していなかったが、声優ではもう一段階踏み込んだ。
エスカレド・キャデラック
CV:池田秀一
総帥。「メトゥスの民」の最高司令官(軍部統括)。ユニヴァース感覚者だけの世界を目指す、アンユニヴァース差別主義者。妻帯者だが、夫婦関係は冷え切っている。
このオッサン自身も結構なアホで、主に四指団(いわゆる四天王)に対する加害者に為ることもしばしばだが、上司が更にはっちゃけているため、どちらかと言うと被害者ポジに廻る事が多い。
四指団
キャデラック直属の四将。各々が突出したユニヴァース感覚者であると共に突出したアホという、極めて特殊な連中。
メトゥス
本作におけるラスボスって言うか、何だろう……いや、何コレ?
何かもう、めんどくさくなってきたのでぶっちゃけてしまって脳。
パチンカス。ある意味では斬新。
その他
陰毛
CV:中田譲治
デュランダルの発射トリガーに引っかっかていた恥毛。気さくで優しい性格であり、スバルが唯一心を許した親友。
人気投票では3位。
陰毛の嫁
CV:能登麻美子
生まれが同じであるにもかかわらず、なぜか性別がある。
宇宙チワワ
CV:新井里美(幼犬期)、下山吉光(成犬期)
スバルが拾った宇宙犬。つけた名前はチビ。従順でおとなしい子犬だったが、とある秘密があるため法律で飼うことを禁じられており、「捨ててこい。もし飼うなら、きさまでも軍法会議にかけなければならない」と艦長に言われてしまう。
それでも、スバルは命令を無視してデュランダルのコクピットに隠して飼おうとしたのだが……。
CV:東地宏樹
イスズを庇って撃たれたスバルのもとに見舞いのサインボールをもって駆けつけた。
恐ろしいことに中日に在籍していた実在の人物である。
ほなまるうどんの店員さん
スバルとスバル・ビヨンドの対決中、本人のあずかり知らぬところで(本人は仕事中)全裸で2人の目の前に現われた(ほかの人に見えているかは不明)。
ナレーション:大塚明夫
アニメ
2018年4月から6月にかけてTOKYOMX、サンテレビ、AT-Xに加えてBS11にて、放送時間10分のアニメという格好で放送された。ネットでは、ひかりTVにて毎週月曜26:00より独占先行配信。
ナレーションは大塚明夫。
キャッチコピーは『地球は青かった。兄弟(ふたり)はアホだった。』
そして1期最終話で2期『宇宙戦艦ティラミスⅡ(ツヴァイ)』の制作が発表された。
そして、同年10月から放送されたのだが、その中でも(追加放送局であった)J-COMでは前作とのセット放送(アニおびと言う放送枠内において)された。
キャッチコピーは「俺たちの中で誰が一番アホだと思う?」。
ちなみに、なぜか中日ドラゴンズや名鉄交通(現・名鉄タクシーホールディングス)が協力企業に名を連ねていた。さらに、本作連載元の『くらげバンチ』の運営元である新潮社から刊行されているゴシップ雑誌『週刊新潮』が小道具として登場したことがある。
スタッフ
監督:博史池畠
シリーズ構成:佐藤裕
キャラクターデザイン:横山愛
メカニックデザイン:杉村友和
音楽:石毛駿平
アニメーション制作:GONZO
PV
主題歌
1期オープニングテーマ「Breakthrough」
作詞 - 磯谷佳江 / 作曲 - 小野貴光 / 編曲 - 玉木千尋 / 歌 - スバル・イチノセ(石川界人)
1期エンディングテーマ「DURANDAL」
作詞・作曲・編曲 - hisakuni / 歌 - スバル・イチノセ(石川界人)
2期オープニングテーマ「Gravity Heart」
作詞 - みきとP、てにをは / 作曲・編曲 - みきとP / 歌 - スバル・イチノセ(石川界人)
2期エンディングテーマ「DURANDAL New ver.」
作詞・作曲・編曲 - hisakuni / 脚本 - 宮川サトシ /
※キャラクター同士の会話が挿入されている。
歌 - スバル・イチノセ(石川界人)第1話~第12話
イスズ・イチノセ(櫻井孝宏)第1話、第12話
デュランダル(大塚明夫)第2話、第4話
マイバッハ(杉田智和)第3話、第7話
ヴォルガー・ハマー(諏訪部順一)第5話、第8話
スバル・ビヨンド(江口拓也)第6話、第10話
ロメオ・アルファ(白井悠介)第9話、第11話
舞台化
2018年7月に東京、8月に大阪にて上演された。
その後2019年から2023年にかけて3作上演されている。
キャスト
スバル・イチノセ:校條拳太朗
イスズ・イチノセ:高本学
ヴォルガー・ハマー:上田悠介
スバルB:伊藤孝太郎
リージュ・ルロワ:藤本かえで→出口亜梨沙
ヴェンチュリー・ルロワ:磯貝龍虎
マーティン・アンサンブル:正木航平
『宇宙戦艦ティラミス』宇宙人気投票
第5巻発売を記念して開催された。投票期間は2018年2月16日から3月1日まで。
5巻にちなみ、第5位に選ばれたキャラのスピンオフ漫画が制作される。
5位に選ばれたのは、28話でたった一度だけ登場した『生協の人』(所謂モブキャラ)。彼を主役としたスピンオフ漫画は3月30日公開。
ちなみに他にも、当時1話しか登場してない「ダッジの実家の犬」や「ほなまるうどんの店員さん」などのモブキャラが上位に入るなど、混沌とした結果になった。