概要
正式名称は『転スラ日記 転生したらスライムだった件』。作者は柴。
2018年4月26日発売の月刊少年シリウス6月号から連載開始。
既刊は2020年5月時点で、3巻。累計50万部を突破している。
また、紙面連載の他に、ニコニコ静画の『水曜日のシリウス』及び講談社のWEB漫画サイト・アプリの『マガジンポケット』『コミックDAYS』でも配信中である。
前者に関しては第1回からの3話分が常時、最新回3話分が期間限定で読むことが可能。
基本的には本編とストーリー展開は同じだが細部が異なっている。
主人公一行の日常が主に描かれており、本編を補完するものにもなっている。そのため、たまにだがシリアスな話も混ざっている。
本編だけでなく他のスピンオフの補完も行われることがあり、この作品の第29回と『異聞~魔国暮らしのトリニティ~』の第10回は同じ時系列での話となっている。
なお、この漫画の時系列は本編2巻終了後、アニメ版基準では第15話終了後からスタートしているため、未読・未視聴では付いてこられないため注意。
登場人物
基本的には本編との差の部分のみを記載する。作者曰く、この差は「キャラ崩壊」ではなく「知られざる家庭の姿のようなもの」とのこと。
主要人物
主人公のスライムで魔物の町の創設者。本編と比べるとボケ役の比率が上昇気味。
人間態のベースの都合上、女性として服装を周囲からオススメされがち。
時々、仲間や住民に喰われるのではないかと恐怖を感じている。
なお、本編よりも転生前の正体に気づいている人数が多い。
シズ(シズエ・イザワ)
炎を自在に操る能力を持っていた少女。この作品の時系列では既に故人だが、幽霊として第8回から登場する。
死んでいてもチョイチョイイジられるその姿は誰が呼んだか殉レギュラー…。
冒険仲間曰く、生前は大食いだったという。これは幼少期が太平洋戦争中の貧しい時期だったため、「食べれる時に食べなければ」という考えが染みついたためらしい。そのため、食べ物を残すことも許さない。
幽霊として町にいるからか、町で暮らす人々の夢の中に現れることがある。
人鬼族(ホブゴブリン)
魔物の町は彼らの種族の集落から始まった。全体的に本編よりも出番が多め。
日常漫画宜しく、扱いが固定化された愛される馬鹿。
ボコられる、吊るされる、墓穴を掘る。毎回何かをやらかして憂き目にあっている。
子鬼族の村長。見た目は本編よりも若干年寄り気味。
リムルから聞く様々な故郷の行事は全て宴会に変換される。
リグルドの息子。リムルが初めて会話したゴブリン。
出番は少ないが、要所要所で見せてくれる本作のシリアス担当その1
ゴブリン一の料理上手。要所で調理中の恰幅のよい姿のゴブリンが登場しているが、それが彼である。
第46回初めて会話のシーンが描写された。
リムル初の魔素不足の際に世話を焼いていた、短いおさげのゴブリン。アニメ版とは異なり、名を冠する前後での外見の変化が少ない。
町のスナック「ジュラ(樹羅)」で働いている他、宴や大規模な戦闘では給仕・補給役を務めている。
リグルドとは別のゴブリン部族の族長の一人。魔物の町の生産管理担当兼寺子屋の教師。
畑作を境にスケバンな性格を覚醒させる。
ココブ
子供のゴブリンでちょんまげのように髪の一部が立っている。日記原作では名前は不明で作者のツイートから「ちょんまげちゃん」という仮称で呼ばれていたが、アニメ化に伴い名前が判明。
どうやら幽霊のシズが見えているようだが…?
ゲルドに懐いている。
牙狼族
狼に酷似した姿を持つ種族。いくら進化しようとイヌ科の本能からは逃れられないらしい。
嵐牙狼(テンペストウルフ)に進化した牙狼族のリーダー。本編と同じく時系列の進行と共に黒嵐星狼(テンペストスターウルフ)になったが、タイミングは本編よりも遅く、魔王襲来直前となっている。
本能的衝動に抗う場面が多いがよく陥落する。
ドワーフ族
妖精族の末裔と呼ばれる種族。武装国家ドワルゴンというドワーフの王国があるが、その要人たちは本編よりもどこか自由奔放気味。
名の知れたドワーフの鍛冶職人。本編との差はほぼない。寧ろ弟子たちのほうが暴走している。
ガルム、ドルド
カイジンの鍛冶弟子3人のうちの2人。しかし、鍛冶よりも服飾活動のほうに精を出しているように見えるのは気のせいか。
回復薬の研究者。研究しながら寺子屋で教師も兼ねるその姿はさながら大学教授のよう。
かつての拗らせていた時代は自身にとって負の歴史となっている。
武装国家ドワルゴンを統治する三代目のドワーフ王。
リムルというスライムが『酢ダレと黒蜜のどちらをかけたほうが美味しいのか』を見極めるべく、本編よりも遅れて魔物の町に襲来する。
珍妙な姿のリムルとの一騎打ちの末、弟弟子もとい甥っ子として認定したらしい。
ドルフ
ガゼル王に仕えるドワルゴンの幹部の一人で天翅騎士団(ペガサスナイツ)の団長。本編との差はあまりない真面目な人。
それゆえに周りの人に振り回される苦労人の役回りとなっている。
バーン、アンリエッタ、ジェーン
ガゼル王に仕えるドワルゴンの幹部の残り三人。ガゼル王を含めた全員、本編よりもリムルに対する警戒が薄い。
鬼人族
ジュラの大森林の種族の中でも強い傭兵種族。好きな人に厳しく当たる傾向が強い。必殺技名は叫びたい派。
一族の中で一番の常識人。本編との差はあまりない。
妹の影響を受け、戦闘面よりも生活面で成長していく。
ベニマルの妹。日常漫画のため、得意の織物や料理で本編以上に出番が多い。
兄曰く、母親(かあちゃん)的存在に成長しているんだとか。
リムルにゾッコンなのはこのスピンオフでも変わらず。但し、リムルを困らせている自覚はある。
諜報活動が主の裏方の男。見込みのある部下をとことん追い詰める姿はまさにサディスト。アニメからこの漫画に入った人は彼への印象が大きく変わるはず。
白髪の老人。ゴブタをはじめ、若者たちに稽古をつけている。
第15回では、旅立つ英雄に本気に近い剣技を見せた。
鍛冶師。まさかの出番が増えた。
樹妖精(ドライアド)
大森林の管理者。どっかのうすしおさん曰く、じゃがいもから生まれるらしい。
リムルを森の盟主と認めて配下になった樹妖精。本編よりもギャグキャラに振り切れているポテチの人。
森の管理の仕事をサボるために、いつの間にか、町のスナックの店員になっていた。
瀕死の状態でもポテトチップスで復活する辺り、ユニークスキルでも持っているのかもしれない。
「うすしおさん」とファンに呼ばれるようになったのはほぼこの漫画のせい(きっかけは本編漫画版だが)。
因みに登場する毎に胸元辺りにつけている飾りが違っている。
トレイニーの妹2人。それぞれ、のり塩の人とコンソメの人
ずぼらな姉の尻拭いをよくしている。
姉とは違い、ポテチで復活はしない。
龍人族(ドラゴニュート)
ドラゴンの末裔と呼ばれている種族。雨が降ると本能が騒ぐ。一方で寒さには弱い。
明るく快活な性格は本編と変わらず。ゴブタに並ぶ本編のおバカ担当。
とある魔王曰く、調子に乗って戦闘中盤に死んじゃう枠。しかし、慢心を捨てた時、別人のような戦士に変わる。
ガビルの妹でソウエイ直属の部下。そのソウエイにはいつも振り回されっぱなし。
感情によって龍人族特有の角が出たり引っ込んだり忙しい。
猪人族(ハイオーク)
飢餓に苦しんでいたところをリムルによって救われた一族。全体的に本編との差はほぼない。
生真面目で力仕事が主の猪人王(オークキング)。
その人柄から子供たちにも慕われている。本作のシリアス担当その2
人間
魔物の町にやってくる者は皆逞しい。リムルのことがおじさんのように見えてきている者もいる。
リムルがこの世界で初めて出会った冒険者三人組。通称三バカ。
かつて共に冒険したシズのことは今でも慕っている。但し、夢を介して何故か株が下がっていく
ブルムンド王国の自由組合の支部長で、前述の冒険者三人組の直属の上司に当たる。
三人組がボケ担当のため、必然的にツッコミポジションに。
数奇な巡り合いの末に「オークロードを倒した英雄」となった男。
稽古を介してハクロウのことを尊敬している。更にハクロウにしごかれて平気なゴブタのことも尊敬している。
ヨウムに心酔する丸眼鏡の法術師(ソーサラー)。
ヨウムの英雄譚に脚色を加えるところは本編と大差ないが、その作中でリムルをヒロインとして登場させようとするため、リムル当人に一蹴された。
ブルムンド王国の大商人で自称「幸運な男」。悪人顔だが善良な良い人。
幼少期から行商人として生活を続けて以降、三方良しの考え方に自然たどり着いた男。時にはシリアスも担当する。
その他リムル配下
アピト、ゼギオン
アニメでは出番がほぼカットされた軍団蜂(アーミーワスプ)と蟲型魔獣(インセクト)の2匹。
とある魔王によって平和を脅かされ、強くなることを誓う。
そしてゴブタが犠牲となった。
コビー
アニメでは出番が2期に回された犬頭族(コボルト)の行商人。厳密には配下ではなく、魔物の町が成立する前からゴブリン間で商業を成立させていたお得意様。
本編同様、魔物の町と他国との交易を恙なく成立させるのにいなくてはならない存在である。
そんな彼にも魔物の町の特需は予想できないようだ。
魔人(魔王)(アニメ組はここからネタバレ注意!)
特殊な種族。その実体は多種多様。本編比での差も多種多様。
最古の魔王の一人。本編よりも魔物の町の人々との仲は良好。
シオンとは些細なことでよく争いになる。稀に負けている
しかし、ミリムがリムルの町に入り浸って以降、段々と余裕がなくなってきている。
クレイマンの部下の魔女。本編の時系列に先駆けて登場。
隙のないミリムの監視や戦場リポーターなど、無理難題を指示され、その都度ヒドイ目にあう苦労人。
アニメではボイスが付かなかった有翼族(フルフロシア)の女性。
ミュウランの戦場リポートが退屈だったのか、クレイマンの前で昼寝をしてしまう。クレイマンに咎められない辺り、本編よりも仲は良好のようだ。
妖精でありながら魔王でもある稀有な存在。本編に先駆けてシルエットとして登場している。
獣人族(ライカンスロープ)の魔王で獣王国ユーラザニアを統べる男。後述の三獣士は彼の部下である。
登場頻度は少ないものの、彼の部下達の姿からリムルはその人柄の良さを実感している。
あやしいピエロ。本編よりも前にリムルとさりげなく接触を果たす。
獣人族(ライカンスロープ)
人間と動物両方の特徴を持つ文字通りの獣人。全体的に素直な性格。
黒豹の獣人で三獣士の一人。血管が切れるほどイラ立ちを抑えられない性格。
本編と同様に暴風大妖渦(カリュブディス)の力を手にするが、手にしたきっかけである復讐心が本編よりもショボイ。しかも本編と異なり、復讐相手に顔と名前を覚えてもらえていない始末。
フォビオの部下の獣人の一人で、いわゆる苦労人ポジション。
フォビオだけでなく他の三獣士のサポートもしている。
白虎の獣人で三獣士の一人。アニメでは出番が2期に回されてしまった。
リムル一行+魔王に敗北して色々な理由で意気消沈中のフォビオをアルビスと二人で煽る。
黒蛇の獣人で三獣士の一人。同じくアニメ2期から登場。
その酒豪っぷりはもはや酒を原動力にしているとさえ言えるほどのもの。
狼の獣人。使節団代表の一人として魔物の町を外交に訪れたが、早速ヨウムと戦闘になり、友となった。
その友とゴブタと共に修行仲間として、ハクロウにしごかれる仲に発展する。
リムルの『胃袋』内
「暴風竜」の異名を持つ、この異世界で最上位の存在「竜種」の1人。本編とは違い、リムルによって『胃袋』に収納されている。
日常漫画の例に漏れず、その体内では比較的自由に暮らしている。この作品の時系列上、既にイフリートが同じ体内にいるため、話し相手にも困らない。
何故かよくどてらを着ている。
炎の上位精霊でシズの力の源。リムルによって『胃袋』に収納されている。
リムルの体内でヴェルドラの話し相手になっている。但し、その内容の半分以上はこの作品の時系列よりも先のネタバレ内容である。
その他
とある回でカメオ出演している兎人族(ラビットマン)の少女で、スピンオフ漫画「魔物の国の歩き方」の主人公。
ユーザラニアとの最初の交易が終了した後に魔物の町の住人となった獣人族の少女で、スピンオフ漫画「魔国暮らしのトリニティ」の主人公。
あちらと同じくハクロウの個別指導に参加しているが、参加者が減ると困る程度には修行への辟易を感じ始めているようだ。
因みに、この漫画の第20回まで読めていれば「魔国暮らしのトリニティ」のほうも問題なく読み始めることができる。
ミリム領内のとある神殿で神官長を務める老人。本編の時系列に先駆けて登場。
『野菜は生で食べるもの』という固定観念を持っており、当のミリムにも影響を与えている。
ミリム自身は生野菜が好きではないため、彼女からは嫌われている。
とある回でカメオ出演しているミリム領出身の少女で、スピンオフ漫画「魔国暮らしのトリニティ」の登場人物。
ベレッタ
とある回でリムルが持っていた球体関節人形。正確にはその人形は後の時系列に登場する「ベレッタ」の雛形に当たると思わしきもの。
リムルの転生前の記憶ゆえか、作中ではあんなポーズやこんなポーズをとっている。
クロミ
元々はクロベエの女体化キャラクターとしてカバー裏のみの存在であったが、この漫画で獣人として登場。
事実上、この漫画のオリジナルキャラである。
ユーラザニア側の鍛冶師であり、元ネタの関係性のとおり、クロベエの工房で切磋琢磨している。
クロベエの技術を学ぶと同時に口調も学んでしまったべ。
TVアニメ
2020年3月、アニメ化が発表された。制作会社は本編と同じエイトビットで、スタッフも一部重複している。この時は2021年冬アニメとしてTOKYOMX、とちぎテレビ、群馬テレビほかにて放送される予定であった。
さらに言えば、同時に本編の第2期が第1部と第2部の分割2クール制を採り、2020年10月~2021年6月まで第2期第1部→転スラ日記→第2期第2部という連続9ヶ月放送となることが発表されていた。なお、とちぎテレビや群馬テレビなどでは2020年4月より第1期の再放送も決定していたため、第1期からそのまま第2期に繋げられる15ヶ月連続放送を実施するつもりであった。
ところが同年5月28日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、本作は2021年春に放送時期が延期されることになった。本編の第2期に関してもそれぞれ2021年冬と2021年夏に延期となっている。
Ⅿ¥なお、今回話に合わせてか、話の内容に関しての補完描写が多くなっており例としてアニメ2話で休みに困っているリルム(原作3話)と農作業を行う(原作2話)という2つの話を統率させるためリリナが現れ畑の準備を頼む描写の追加や原作で夏祭りでリルムがタコ焼きを食べてタコが入っていない描写をアニメではタコっぽい何かというように内容が置き換えている。
制作スタッフ
原作 | 柴、伏瀬、みっつばー |
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監督 | 生原雄次 |
福監督 | 葛西励 |
シリーズ構成 | コタツミカン |
キャラクターデザイン | 髙井里沙・入江篤 |
美術監督 | 佐藤歩 |
色彩設計 | 斉藤麻記 |
撮影 | チップチューン |
グラフィックデザイナー | 生原雄次 |
音楽 | R・O・N |
アニメーション制作 | エイトビット |