基礎データ
※ぼうじん:天候(「すなあらし」や「あられ」)によるダメージを受けない。また、粉・胞子系統の技の無効化(第6世代)。
※マジックガード:相手の攻撃以外ではダメージを受けない。
※さいせいりょく:手持ちに戻った時最大HPの3分の1だけ回復する。
他言語版の名称
英語 | Reuniclus |
---|---|
イタリア語 | Reuniclus |
スペイン語 | Reuniclus |
フランス語 | Symbios |
ドイツ語 | Zytomega |
進化
ユニラン → ダブラン(Lv.32) → ランクルス(Lv.41)
概要
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(第5世代)に初登場したポケモン。
名前の由来は、恐らく『ラン(卵<らん>または藍藻<らんそう>)+クルス(ホムンクルス)』
ダブランがLv41で進化することが出来る。
『ホワイト』でのみ登場し、『ブラック』でのみ登場するゴチルゼルと対で紹介されており、『黒き英雄ゼクロム』でドレッドのポケモンとして登場するのはこちらである。
大きな腕と耳状の突起が生えた緑色のゼリー状の姿をしており、本体とおぼしき人型の部分が透けて見えている。頭の中心線からつながった口の形が特徴的。
ユニランやダブランと比べると目付きが少しだけ鋭くなっている。このゼリー状の液体、サイコパワーで形を保たれているだけでありコレ自身は形を持っていない。そのため中で自由に回転したりできるし、自身が激しく動くと慣性でゼリー部分の形が揺らぐ。
余談だがゲームでは後ろが透けないため濃い緑色の液体だが、3D作品では意外と透明度が高く後ろの背景も良く見える。
モチーフは胎児、または子宮(手の部分が卵巣)だとよく言われている。取り方によっては初代以来のスライム系ポケモンといえなくもない。
子供のような低等身の外見ながら、ポケモン図鑑によれば高い知能を持ったポケモンである。
その上、岩をも握りつぶす握力を持った腕を操り戦う肉体派でもあるが、別に両刀型という訳では無く、本当に物理で殴る方が好きらしい。(ただし、その握る腕はいうまでもなくゼリーの部分なので、本体の腕ではない、つまりとくこうで握りつぶしている可能性もある。実際ポケモン図鑑でもサイコパワーのおかげで怪力が発揮できると明言されている。)
またランクルス同士が握手すると脳みそがネットワークでつながり、サイコパワーが増幅される。
ゲーム発売前から公開されたポケモンの一匹である。
名前も公表されていない頃からプレイ画面に映り込んでいた愛くるしい姿が注目され、
水まんじゅう(仮)などと呼ばれイラストが盛んに描かれていた。
発売後ランクルスは最終進化形であり、非常に優れた性能を持った(後述)ポケモンでもあることが判明した。
以上のとおり色々と驚かされるポケモンだったりする。
なお、水まんじゅうだと言われている彼らだが、名探偵ピカチュウにて実際にこの液体は食べる事が出来るらしく、食べたものに知恵を授けると言われているが、ランクルス以外には猛毒である模様。恐らく元ネタはホムンクルスを製造したと言われているパラケルススの賢者の石の伝承だと思われる。また、パラケルススは水銀など鉱物の研究をしていたとも言われており、この水銀は古代中国では霊薬だと考えられていた事から始皇帝が飲んだと言う伝承もある。液体が猛毒だという設定はここからであろうか?
ゲーム上の特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
110 | 65 | 75 | 125 | 85 | 30 |
「特攻」の種族値は125とかなりの高さである。
その上「HP」の種族値も110の高さを誇っており、耐久性能も高い。
反面「素早さ」は30と超鈍足であるが「トリックルーム」ではこれが長所となり、
それ以外の時でも「でんじは」で補う事が出来る。
第6世代までは、Lv50の時に性格補正無し素早さVの時に努力値4振れば、まひ状態の130族をギリギリ抜けた。
攻撃技の候補としてはタイプ一致の「サイコキネシス」「サイコショック」のどちらかを主軸とする。
またサブウェポンも豊富で「シャドーボール」「エナジーボール」・「かみなり(10まんボルトは覚えられない)」に「きあいだま」など対処できる攻撃範囲の広さも特徴的である。
習得できる補助技は優秀で、自力で「じこさいせい」「リフレクター」「ひかりのかべ」を習得可能である。
「あまえる」で物理を骨抜きに、「めいそう」で決定力を上げられる。
鈍足ではあるが後続サポートとしても有効な「でんじは」を使えば自身が先制する事も出来る。
最も鈍足をな事を有効活用できる「トリックルーム」を覚える事も出来、
仮に「ちょうはつ」で止められたとしてもアタッカーとして運用できるので何もできないという事は無い。
図鑑説明に反して攻撃のステータスが低いので、物理技のダメージは期待できないが、三色パンチや「メガトンパンチ」、「ドレインパンチ」などのパンチ系の技はしっかりと習得できる上に、「アームハンマー」や「ばかぢから」まで覚える。脳筋すぎるぞこのエスパータイプ…。
第8世代の『鎧の孤島』では教え技に「アイアンローラー」が追加されているのだが…どうやってこの技を使うのかは不明である。
特性について
特性はどれもかなり優秀な部類。
というよりすなあらしとあられに対しての優位性に特化している。
マジックガードは攻撃以外のダメージを受けないとういうものであり、多くのメリットが生まれる。
まず「どく」「やけど」といった状態異常のダメージを受ける事が無くなるので、「どくどくだま」「かえんだま」で自ら状態異常になり、相手からの「ねむり」「まひ」の状態異常から守ることができる。
ランクルスはタマゴ技で「トリック」も使えるので、それらの道具を相手に押しつける事も出来てしまう。
また、道具「いのちのたま」のデメリットである反動ダメージを無効にする事が出来、
倍率1.3倍をノーリスクで加える事が出来てしまう。特攻に特化して更に威力を上げるなり、
威力強化は道具にまかせて耐久に努力値を全てつぎ込んで更に硬くなることもできる。
もう一つの「ぼうじん」の天候ダメージを受けないの部分も「マジックガード」の効果範囲内であるが、こちらは天候によるダメージのみならず、虫・草タイプの変化技で良く使われる粉・胞子系統の技も無効化できるようになっている。
道具の「ぼうじんゴーグル」を持たせる事で同様の効果があるが、こちらは道具枠を使うことになるので考え所でもある。
なお、初登場時には後半の部分の効果がなかったため、この際はマジックガードの完全下位互換の特性でありハズレとして扱われていた。
その為、ニョロトノやペリッパー対策にかみなりを、ゆきふらし持ちやバンギラス対策にきあいだまを、ギガイアスやカバルドン、サダイジャ対策にエナジーボールを覚えさせたマジックガードやぼうじんのランクルスをサブメンバーに入れる砂パや霰パもいる。
特性と役割を分けたランクルスを4匹用意しておくのも面白い。
隠れ特性の「さいせいりょく」は、耐久が高めなランクルスとは好相性の特性。
こちらはシングルで使う時にオススメ。
使用トレーナー
ゲーム版
- カトレア:四天王(イッシュ)
- トウヤ:ポケモントレーナー
- トウコ:ポケモントレーナー
- キョウヘイ:ポケモントレーナー
- メイ:ポケモントレーナー
- ベル:ポケモントレーナー
- アデク:元イッシュチャンピオン
- フウ:ジムリーダー(ホウエン)
アニメ版
- ヒロカズ(BW90、91話)
- ドレッド・グランギル(黒き英雄)
番外作品
『ポケパーク2〜Beyond the World〜』
- スクラップエリアの研究所で発明に勤しむ。ポケパークとウィッシュパークを結ぶ扉の発明者。趣味はセンス・オブ・ワンダー(非日常的な体験をする事で得られる感動のこと)らしい。研究に没頭するあまり、騒動に全く気付いておらず、主役4人にウィッシュベルの鐘を正常に戻すようアドバイスした。
- 性格は呑気というか研究熱心であり、騒動に対して面白そうと興味を示したり、ギアルたちをエレベーターの歯車として利用するなどマッドサイエンティストな一面を持つが、主役4人に対しては協力的。
- 時間を止めれば空間の歪みが大きくなり、強い重力が発生する事を常識といったりするなど知能は高め。
- 終盤で「ライトポラリトン」を発明し、暗闇の渦を解決するきっかけを作った。
『名探偵ピカチュウ』(ゲーム版・実写版)
研究所にいる培養僧にある液体はなんとツボツボのジュースの様にする描写がされており、ピカチュウ(探偵の)が飲むと毒ではないらしい。きのみとツボツボ特製のジュースでミックスジュースを作るイベントがある。猛毒を無毒化する化学変化を起こしたのだろうか。
『ポケモンコマスター』
全ての媒体でランクルスが最も輝いていたゲームかもしれない。
各ポケモンに設定されたルーレットを回し、出た技で相手と競い合うというポケマスのルール下において、ランクルスは「場のランクルスの数だけルーレットをやり直せる」というとんでもない強特性を引っ提げてやって来た。しかも何がまずいってただでさえチートじみた特性を持ってるくせにランクルスそのものの単体性能が普通に強いという点。
同時期に実装されたデオキシスによって環境を蹂躙(からのサービス終了)させられたポケコマであったが、なかなか編成難易度の高いデオキシスに対してランクルスは超ハイスペックながら(なぜか)入手しやすい「R」のコマであったことから編成が容易であった。流石に完全体のデオキシスパには不利だったがそれ以外のほぼ全てのパーティに対して優位に事を運ぶ事ができ、なんならデオキシスと組んで「デオランパ」として環境を席巻までしていたのである。
後にインフレの加速とともにサービス終了へと向かっていったポケマスにおいて、ランクルスというポケモンがその重要な転換点に立っていた事は間違いない。
アニメ版
- 劇場版『ビクティニと黒き英雄ゼクロム』
- ドレッド・グランギルのポケモンで登場。白き英雄verでは代わりにゴチルゼルが登場する。
- BW90・91話:ポケモンワールドトーナメントジュニアカップの参加者・ヒロカズのポケモンで登場。サトシのガントルと対戦し、敗北する。
- BW105話:モブで登場。
関連イラスト
関連タグ
水まんじゅう(仮):和菓子の水まんじゅうを連想させる姿から付けられた通称。
中の人単体:文字通り、本体である中の人(一応ポケモンなのだが)のみを描いたものに付けられているタグ。
裸ンクルス:ネットでネタにされたに関連したタグ。