相鉄本線
そうてつほんせん
路線データ
路線長 | 24.6km |
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最高速度 | 100km/h |
軌間 | 1067mm |
駅数 | 18駅(起終点含む) |
電化区間 | 全線直流電化(1500V) |
複線区間 | 全線 |
閉塞方式 | ATS-P |
信号場 | 1か所(かしわ台駅~海老名駅間) |
デジタル無線列車チャンネル | 横浜駅〜大和駅間は3ch、大和駅〜海老名駅間は5ch |
概要
途中の西谷駅から相鉄新横浜線が、二俣川駅から相鉄いずみ野線がそれぞれ分岐し、相鉄本線との一体的な運行が行われている。
この路線は駅間が短く、駅間が1km以下である区間が目立つ(とりわけ横浜~二俣川間が顕著)。加えて、横浜市のベッドタウンである保土ヶ谷区・旭区・瀬谷区・泉区の中心部を走り、いずれの区役所はすべて相鉄線沿線(泉区はいずみ野線沿線)にある。また、いずみ野線を含めた相鉄の駅全体で、何故かひらがな表記の駅名が多い。いわゆるニュータウン地名である。
- 1941年11月から1964年11月まで、戦時中の1943年から1946年までの中断を挟みつつも海老名駅から小田急電鉄小田原線の本厚木駅まで直通運転を行っていた。
- 2019年11月30日からは、相鉄新横浜線を介してJR東日本埼京線への直通運転(相鉄・JR直通線)を開始。2023年3月18日からは同線と東急電鉄新横浜線を介した東急東横線・東急目黒線への直通運転も行っている。
- 埼京線との相互直通運転開始に伴い、新宿~大和・海老名間で小田急電鉄(小田原線・江ノ島線)と競合関係となったが、運行本数・運賃の面で小田急側が勝っており、相鉄の都心乗り入れはどちらかと言えば相鉄線沿線からの都心アクセスルートとしての性格が強い。しかし、武蔵小杉駅や大崎駅、恵比寿駅はこちらの方が便利。
- 東急線方面への相互直通運転では、本線海老名方面は主に東急目黒線・東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線・都営三田線で、いずみ野線方面は主に東急東横線・東京メトロ副都心線・東武東上線でそれぞれ通し運転する列車を中心に設定している。
- なお、JR線系統と東急線系統では相互に競合関係となっており、日中時間帯は武蔵小杉駅や渋谷駅、新宿駅/新宿三丁目駅が、朝夕ラッシュ時はこれに加えて池袋駅、板橋駅/新板橋駅、赤羽駅/赤羽岩淵駅、川越駅が、それぞれいずれの系統の列車でもアクセス可能となる。
- 2015年7月18日から相鉄と同じ横浜~湘南台間を結ぶ横浜市営地下鉄が快速種別の運行を始めた。地下鉄とはルートこそ異なるが、いずみ野線や後に開通した相鉄新横浜線を含めたトータルの区間(新横浜・横浜~湘南台間)では競合関係にある。
混雑率について
(※2022年時点)
平日は朝夕共に混雑しており、朝上りの横浜方面の1・2号車は200%超。朝下りも大和駅で小田急乗り換えで東京都心に通勤する人や、海老名駅で本厚木駅方面に向かう人が多い事からも決して空いているとはいいがたく、こちらは改札口の関係で9・10号車(10両編成の場合。以下同じ)が混雑する。現時点での海老名駅では10号車が改札口の最寄りの号車になるので、海老名方面の9・10号車は終日混雑している。
2019年11月30日のダイヤ改正では、直通運転先に合わせて平日朝時間帯に設定している女性専用車の設定を従来の4号車から湘南台・海老名方先頭車(8両編成の8号車、10両編成の10号車)に変更。海老名駅の改札の最寄り車両が女性専用車になってしまった。
帰宅時間帯になると、海老名駅で降車する客の中には先頭車に向かって歩く人もいる。先述の改正では夕ラッシュ時以降の女性専用車の設定が廃止になったため、夕方以降に女性専用車を通り抜けるような心配はなくなった。
また根本的な解決方法として現在、海老名駅では南口改札新設工事が行なわれている。
列車種別
2023年3月18日ダイヤ改正以降は特急・通勤特急・通勤急行・快速・各駅停車の5種類。
相鉄線内完結及びJR・東急からの下り列車とJR・東急方面の上り直通列車は種別の色が異なり、種別に関わらずJR直通は緑、東急東横線直通はピンク、東急目黒線直通は水色で表示される。
特急
停車駅:横浜・西谷・二俣川・大和・海老名(※本線系統)
停車駅:新横浜・羽沢横浜国大・西谷・二俣川・大和・海老名/二俣川・いずみ野・湘南台(※新横浜線方面)
相鉄線内の種別色は橙色。1964年から運行が続けられていた「急行」よりも格上の列車種別として、2014年4月27日ダイヤ改正で新設された。「急行」が各駅に停車していた二俣川〜海老名・湘南台間も通過運転している。
JR線・東急線直通列車については、前者は羽沢横浜国大、後者は新横浜にて直通先の列車種別を変更する。
通勤特急
停車駅:湘南台⇒いずみ野⇒二俣川⇒鶴ヶ峰⇒西谷⇒羽沢横浜国大⇒新横浜
相鉄線内の種別色は橙色。2019年11月30日のダイヤ改正で列車種別再編を実施した際に新設された。平日朝ラッシュ時のみに湘南台発の列車が運転され、特急停車駅に加えて鶴ヶ峰にも停車する。
2023年3月18日ダイヤ改正で横浜行を全て東急直通に変更した。
通勤急行
停車駅:海老名・湘南台~西谷間各駅⇒横浜
種別色は赤色。2019年11月30日ダイヤ改正で新設。平日朝ラッシュ時に海老名発およびいずみ野線・湘南台発横浜行きが数本設定されている。
停車駅は急行停車駅に鶴ヶ峰・西谷の両駅を追加したもので、「快速」との違いは星川駅停車の有無だけ。混雑悪化防止のため、本来の「快速」から星川のみを敢えて飛ばしているという形。
JR・東急直通列車は存在しない。
快速
停車駅:横浜・星川・西谷、西谷~海老名・湘南台方面各駅
種別色は青色。
1999年2月27日ダイヤ改正に合わせていずみ野線方面への速達列車として新設された。長らく二俣川以西はいずみ野線の専用種別として運行していたが、2014年4月27日ダイヤ改正に合わせて本線系統の快速も新設。2019年11月30日のダイヤ改正では西谷を停車駅に追加し、新横浜線方面の列車と接続を取っている。
各駅停車
停車駅:各駅
種別色は灰色。終日運行されている。
以前は先述の通り終日に渡って本線急行といずみ野線各停が二俣川で接続するダイヤが組まれていたが、JR線や東急線との直通運転が始まるとそれぞれの系統が入り乱れるようになった。2023年3月18日のダイヤ改正では横浜〜西谷間の区間運転列車が新設され、新横浜線方面へシフトした本線の列車の減少分を補完している。
- 余談だが、横浜駅では優等種別の発着ホームと各駅停車の発着ホームが分けられており、各駅停車は1番乗り場から発車する。
過去の種別
急行
停車駅:横浜・二俣川、二俣川~海老名方面各駅
種別色は赤色。1957年に運行を開始した「準急」をルーツとしている、伝統ある種別。1960年に一部列車で二俣川への停車を開始し、1964年11月に「急行」へ改称した。
横浜から二俣川までの途中駅(平沼橋・西横浜・天王町・星川・和田町・上星川・西谷・鶴ヶ峰)をノンストップで運転。いずみ野線方面への「快速」が登場するまでは相鉄唯一の優等種別として君臨し、終日に渡って本線急行といずみ野線各停が二俣川で接続するダイヤが組まれていた。
2014年に「特急」が登場すると、相鉄の主要優等種別は「特急」「快速」に取って代わるようになり本数が激減、朝夕の設定のみに。2023年3月18日のダイヤ改正では(東急線との直通運転開始で需要予測が未知数なのか)本線の列車を一部新横浜線方面へシフトさせた結果、定期列車の設定は一旦休止となった。これによって横浜~二俣川間をノンストップで運行する列車はなくなってしまうことになった。
- 2019年11月30日ダイヤ改正では「特急」が西谷停車となったが、「急行」は遠近分離と信号関係の兼ね合いもあって引き続き西谷通過となっていた。
駅一覧
●:停車 レ:通過 ▲:通勤急行・通勤特急が停車
各駅停車は省略。
使用車両
現在の使用車両
自社車両
かしわ台車両センター所属。
12000系はJR直通対応車。直通区間は原則埼京線池袋までだが、ダイヤ乱れや代走時などは大宮方面まで走行する。また営業列車としては運行されていないが、川越線川越まで入線可能。
20000系は東急新横浜線・東横線・東京メトロ副都心線直通対応車。東武直通非対応。
21000系は東急新横浜線・目黒線・東京メトロ南北線・埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線・都営三田線直通対応車。
JR東日本所属
- E233系7000番台:10両編成
川越車両センター所属。
原則JR直通運用で使用。埼京線池袋以北への直通は原則E233系が担当。
ダイヤ乱れ時や代走時は横浜〜西谷間及びいずみ野線にも入線する。