概要
『仮面ライダーギーツ』で開催されるゲーム、デザイアグランプリを観戦する者達の総称。
謀略編ラストにて、デザイアグランプリは『世界を救うゲーム』等ではなく、『リアリティライダーショー』である事が判明。
同時にデザイア神殿に瞳型のカメラ、オーディエンスアイが無数に出現。
観客であるオーディエンス達は、理想の世界をかけて死闘を繰り広げるプレイヤー達の姿を、手に汗握りながら観戦していた。
更に乖離編のデザイアグランプリでは、オーディエンス達の支持率でデザ神の座が決まる為、プレイヤーにはただミッションクリアを目指すだけでなく、オーディエンスを魅了する活躍が要求された。
オーディエンスの中には、特定のプレイヤーを支援するサポーターが存在する。
オーディエンスは街中で見初めた相手をプレイヤーに推薦し、そのプレイヤーのサポーターに就任できる権限を持っている。
ベロバの例を踏まえるに、対象がプレイヤーとして活躍を重ねてからサポーターに就くことも可能な様子。
シークレットミッションを設定していたのもオーディエンスであり、サポーターは応援するプレイヤー向けのシークレットミッションを設定してクリアさせることで報酬のレイズバックルを支給させる間接的な支援が可能(分かりやすく言うと、YouTubeでVTuber等のメンバーシップに加入して高額スパチャを投げるようなもの)。シークレットミッションを設定できるのがサポーターのみであるかは不明。
正体
ベロバによるデザイアグランプリ介入によるトラブルの最中、彼女の言葉やこれまでの情報から英寿はオーディエンスの正体に気付く。
それは遥か未来の時間軸から現代に干渉する、未来人であった。
現代人が歴史を題材にしたサブカルチャーを娯楽として楽しむ様に、彼らは過去の時代に干渉して、その戦いを3.5次元の娯楽として観戦していたのであった。
過去に干渉可能なレベルの未来人なので、ヴィジョンドライバーのようなオーバーテクノロジーを保有しているのも当然であった。
彼らはスエルが管理する四次元ゲートを通じてあらゆる時代に出向き、そこでデザグラを観戦していたのであった。
ジーンによれば、彼らの生きている時間軸は全てのことが自分たちでデザイン出来るらしく、欲しいものはもとより自分の姿や寿命など簡単に設定してしまえるため、満たされ過ぎて逆につまらない世界になってしまっている様子。
当然、そんな世界では祭りなどの恒例行事は既に存在せず(作中でジャマトグランプリのお題として実行された通り、やろうと思えば、疑似的に再現・体感する事などは可能)、その歴史だけが残っているらしい(現にケケラは祭りの屋台を興味深そうに見ていた)
そんな実体のない不安定な存在のためなのか「(自分たちのように)デザインされた作り物」に対しての嫌悪感が凄まじく、とある人物の秘密が暴露された際はまるで親の仇であるかのように怒りや嘲りの感情を織り混ぜた罵声を浴びせる者もいた。
後述のプレミアム会員の存在から、オーディエンスになるには会員登録が必要となる可能性がある。
グランドエンド実行に先立って、現代に残る権利を取得・行使したベロバとケケラ以外のオーディエンスは未来世界に帰還したが、第45話でジットの手引きによりプレミアム会員のオーディエンスが新たに引き入れられた。
オーディエンス一覧
サポーター
特定のプレイヤーを支援する事が許可されているオーディエンス。
本編での行動から、支援対象がクリアする可能性の高いシークレットミッションを設定する、ゲームを盛り上げる仕掛人のように行動できる。
更に仮面ライダーへの変身デバイス・レーザーレイズライザーを保有する等オーディエンスの中でも特別なポジション。
ギーツのサポーターを務める、青いメッシュの入った黒髪の青年。
乖離編から本格的に物語に介入し、仮面ライダージーンに変身する。
英寿の活躍を心から楽しむ一方で、彼の秘密にも興味を抱いている。
28話での激闘後、単なる観客としてのサポーターを辞退し、『ギーツ公認サポーター』として英寿から認められ、自分探しの旅に出た。
その後、第32話にて帰還。デザグラ運営の秘密に迫るべく情報収集を中心に行う。デザグラ運営とは完全に決別しているものの、未だに強大な権力を持つ運営側を警戒しながら行動している。
タイクーンのサポーターを務めるオーディエンス。
普段は蛙の姿をしており、人間の姿でも蛙の姿勢をしていることがある。
タイクーン=景和に対して他プレイヤーとの戦力差が大きくならないよう支援する等、彼がデザ神になることを望んでいる。
第34話からべロバと接触してからは、共にすることが多い。また、同話から狡猾な一面が目立つようになり、グランドエンド回避のために創世の女神の力を利用した。
ナーゴのサポーターを務めるオーディエンス。
ロングコートを着用し、重ための前髪を持つミステリアスなイケメン男性。袮音に対して特別な感情を抱いているような言動が目立つが、本人を前にすると真逆の言動をとってしまう。
第30話の一件で祢音に正直な想いを伝えたことで、両親と決別した彼女の良き理解者として接している。
ジャマトのスポンサー兼バッファのサポーターを務めるオーディエンス。
ジャマトのスポンサーという立場故か、当初は観戦ルームへの入室許可はなかったようだが、後にさる事情で吾妻道長に興味を抱き、彼の支援者として活動する様になる。
ジーンやニラムの反応から、オーディエンスの中でも浮いた存在or問題児と言えるが、スポンサー特権や「誰を支援しても良い」ルールから行動が黙認されている。
後にデザグラを乗っ取り、ジャマトグランプリ開催という前代未聞の反逆行為に走る。
ジャマグラ終了後に行われたデザイアロワイヤルにおいても相変わらずの行動を取っており、グランドエンド回避のために創世の女神の力を利用した。
一般オーディエンス
サポーターやプレミアム会員程の権限を持たない、一般の視聴者達。
しかしチラミは彼らの不興を買う事を恐れており、影響力は強い。
その一方、ジャマトグランプリでも変わらずに観戦する、英寿の乱入に野次を飛ばす等、余談の項にある様に『面白ければ何でも良い』を悪い方向で体現している。
一方、一部のVIPほど悪趣味でもないようで、直接的にバッドエンドを望む様子や動きは見られない。
プレミアム会員(VIP)
第42話でベロバから語られた存在。
レーザーレイズライザーで変身するライダーを凌駕する、ブラックカードを特別に与えられたオーディエンスらしいが、現時点では詳細不明。
劇中終盤でベロバとケケラがプレミアム会員となったが、反応から他にもいるのは確実と思われる。
ジャマトでも仮面ライダーでもない、『プレミアム』の名を冠する怪人、あるいは擬似ライダーに変身できる。
他にどの様な特権を有しているのかは不明だが、ブラックカードの説明で、「ゲストがデザグラに参戦する際のリスクを軽減する」旨の記述があり、乱入の特権に最上位ステータスで安全を保証される立場にあるのが窺える。
第45話で遂にジットからの招待で本人たちが登場し、「VIP」と紹介される。描写からどうやら世界の破滅を望み、見物する悪趣味なオーディエンスたちであるようだ。
しかし、第48話でギロリの発言などから全員が全員バッドエンドを望んでいるわけではないこともうかがえる。
通常会員よりも直接的にライダーの支援が出来るようで、シークレットミッション設定をせず指定したバックルを直接ライダーに送ることが出来るらしい。
ただ、ブースト・モンスター・ビートといった強力な大型バックルを送る事ができるのにあえて小型、しかも使いづらいウォーターを送るような愉快犯的な思考の人物が混じっている様子。
ジットが招待したバッドエンドを望むオーディエンスは、オーディエンスアイを通じ仮面ライダーリガド、仮面ライダーリガドΩと融合する。その間はバッドエンドや破壊への願いをリガドらの力に変換させてサポートしたり、直接的にリガドΩに口を出したり、リガドΩの視点から観戦したりすることも可能になる。
その一方、リガドΩは離反したオーディエンスをオーディエンスアイを通して抹消したりすることも可能となっている。
最終的にリガドΩに変身したスエルが敗北、四次元ゲートも閉じられたことで彼らも完全消滅したと思われる。
運営幹部
劇中ではニラムが英寿を個人的に(ルール違反にならない範囲で)支援しており、デザグラを楽しむ意味では彼ら運営側も観客の一人。
基本、オーディエンスの意向や期待に応えようとするが、スエルがゲートを管理している為、オーディエンスはスエルには逆らえない。
スポンサー
運営を支援するスポンサー達も当然観戦の権利を有する。
番外編
- テレビの前の視聴者
特撮番組「仮面ライダーギーツ」を見ている視聴者。この記事を読んでいる画面の前の貴方の事である。
余談
- DGP運営の名前の由来が「目の動き」なのに対して、オーディエンスの名前の由来は「感情の動き」という説がある。ジーンの台詞からして、恐らくこの説は正しい。
- 明らかになった第16話のルールでは、スポンサーとオーディエンスを分けて説明しており、スポンサーでないオーディエンス達の詳細は現時点では不明。
- 第29話にてようやく一般のオーディエンス達の描写(音声やチャットのみ)がされたが、上記の通り炎上状態であり、視聴者からは『民度が低い』とドン引きされている。一応、現代でも炎上は社会問題となっているため、この問題は未来人であろうと人間の本質は変わっていないことを暗に示しているといえる。
- 仮面ライダー達への接触はどこまで可能なのか、オーディエンスとなる条件等、詳細なルールについてはまだ公開されていない。
- 劇中では現実のサブカルチャーで自分達を例えていたが、現実では彼らの様な実際に干渉等の芸当までは出来ないので、当然ながら道徳を外れた行為となってしまっている為、オーディエンス全体を「悪趣味」と評する人が増えた。
- 一方で、ベロバは「既に終わってる大昔の世界」と発言し、飽きたらまた作り直せばいいと考えている。
- しかしジーンはあくまで傍観者である事を徹底するような発言をしており、いかにベロバがオーディエンスの中でも過激な思想の持ち主であるのかが窺える。
- また、48話で終幕のデザイアグランプリという最早ゲームですらない虐殺ショーが開催されたがこのショーは一部の悪趣味なVIP以外には決して評判の良いものではなかったことが示唆されている。そのことからもある程度の良識を持って観戦していた者も存在していたことが窺える。
関連イラスト
関連タグ
- 第四の壁:ギーツの決め台詞はこのオーディエンスを意識したものであり、ある意味メタ発言。五十鈴大智も言及された。
- 暇をもて余した神々の遊び:要するに彼らにとってのデザグラはこういう事である。
- 老いるからこそ死ぬからこそ堪らなく愛おしく尊いのだ:オーディエンスに対するアンチテーゼ。
仮面ライダーシリーズ関連
- DJサガラ:仮面ライダーシリーズでも特に有名な次元を越えた傍観者。タチの悪さでも有名だが、こちらは助言・協力する事もあり、彼なりに人類の行く末について思い悩んでいた分まだマシである。
- シンクネット:ある意味オーディエンスの先駆けとも呼べる者達。
多作品関連
- 盾の勇者の成り上がり:本編における黒幕の勢力が「神」であり、娯楽の為に様々な世界にゲームの様に干渉している。ただし経験値欲しさに世界を滅ぼしており、悪辣・悪趣味の度合いはオーディエンス達の比ではない。
- メガノイド:ある意味似た者同士。
この先4人のエースと黒狐のネタバレあり
映画冒頭からジーンが登場し、映画を見に来た観客をオーディエンスとして一緒に仮面ライダー達を応援する、という本作のコンセプトが明示された。
そして終盤。
ギーツワンネスの登場を機に、英寿に仲間達の想いだけでなく観客達の声援も力となる演出が成され、世界滅亡ゲームは終幕となった。
メタ的な演出だが、少なくとも新たなデザグラのオーディエンス達は健全と思われる。