もしかして→ベロバー
「アンタの望み、私達が叶えてあげても良いわよ?」
「デザイアグランプリには欠かせない存在がいる…それはジャマトよ」
「人間がみんな不幸になる…そんなゾクゾクする世界を私に見せて?」
演:並木彩華
変身する仮面ライダー/戦士
概要
『仮面ライダーギーツ』第20話から登場するジャマトのスポンサーを務める少女。
ピンクと白のメッシュの入ったロングヘアーにオッドアイで赤と黒のゴスロリチックな衣装に身を包んでおり、ゼリービーンズ入りの瓶詰めをバッグに入れて常に持ち歩いている。
ジャマトバックルを使用した結果、ジャマト化しつつある仮面ライダーバッファこと吾妻道長に興味を抱き、彼のサポーターになることを決めるが、その真意は謎に包まれていた。
また、生身の状態でも相手を吹き飛ばす謎の能力を使える様で、普通の人間ではない様子。更にジーンと同じ型をした専用のドライバー「レーザーレイズライザー」も持っている。
人物像
妖しい笑みを絶やさない人を食った様な態度を崩さず、人の不幸が大好物と言い切る悪女。
一応デザイアグランプリのルールに則ってゲームを楽しんでいるジーンや、アイテムを逐一送るケケラ達と比べるとジャマトに肩入れしている分より周囲への高圧的な態度が多く、オーディエンス達の中でも評判は余り良くないらしい。
ジーンとはそれなりに長い付き合いの様だが、時たま会う度に溜め息を付かれるなど、かなりうんざりされている模様。
しかも一応ジャマト側のスポンサーだけあってデザグラへの影響力・発言力そのものはかなり強いのもタチが悪く、プロデューサーであるニラムの悩みの種にもなっている。運営のゲームマスターにすら悪態をよく付き従わないことも多いアルキメデルも彼女には頭が上がらない様子。
ジャマトを育てているアルキメデルと同じく、デザグラに強い敵対心を抱いており、自らの手で破壊することに喜びを感じている。
道長に対しては「全ての仮面ライダーをぶっ潰す力」を求める彼の目的やジャマトの力に適応する才能に惚れ込み、所謂「推し」の関係となっている。ただ、大なり小なりサポーターとしてそれぞれのライダーを気に掛けている他のオーディエンスと比べると少々淡白であり、23話ではジャマーガーデンを道長(とアルキメデル達)諸共攻撃するなど、その姿は世間一般的に言う「ファン」の姿とは程遠い。
態度が態度なので道長本人からも「お前を利用してやる」とやや目的が一致しているだけのビジネスライク的な言動をされているが、一応司令塔としての彼女の発言にはちょくちょく耳を貸している。良くも悪くも「推しには余り入れ込み過ぎないタイプのオタク」が彼女のスタンスと言える。
ただし、推しなだけあってか、ある理由でチームを抜けようとした道長に対しては珍しく少し動揺して引き留めようとする姿勢も見せている。
また、破滅主義ではあるがそれなりに段取りや機転はきくタイプの様で、五十鈴大智や道長に手早くスカウトをかけたり、レイズライザーとヴィジョンドライバーを所持していながら格上の存在である仮面ライダーゲイザーを見るなり直ぐ様撤退を判断したりするなど、冷静な判断力も持ち合わせている。
加えて、仮面ライダーギャーゴ・ファンタジーフォームを変身せずに蹴り飛ばす等、戦闘センスも高いレベルらしい。
しかし、彼女自身は不幸を拝むために直接的な行動を取ることも多いため、細かな策略は基本的に五十鈴大智やケケラが練っている。
兎にも角にも他人の不幸を観るためなら一切妥協が無く、人が幸福になる姿には基本的に全く関心が無いどころか嫌悪感を人一倍露わにする性格で、一旦目にかけた存在であろうが自分の理想通りの動きをしないとあれば直ぐさま手を切り別の不幸な人間に鞍替えする一面が見られる(劇中での道長・大智・アルキメデルへの態度の変還からも明らかである)。
劇中で道長に対しても「アンタが幸せになったらこの関係もおしまい」と軽く言及している通り、要は道長への態度も彼を思っての言動ではなく単に自身が気持ちの良い思いをするためだけの道具としてしか見ていないがためのものに他ならず、曲がりなりにも推しへの歪んだ愛着を持つケケラとも異なるサポーターと言える。
総括すれば「推しに対して自分に都合の良い勝手な理想像を押し付けながら、いざ自分の解釈と異なる行動を取ればいつでも反転アンチ紛いな存在になるオタク」、もしくは「どういう形であれ他人が悲惨な目に遭う曇らせになる姿が見たいオタク」とも言え、作中では一貫して敵として描かれているキャラクターである。
ある意味では最も作中で長い期間を共にした道長をして「デザグラが残していったゴミ」とまで評せしめた事実こそが、彼女の悪辣さを端的に表していると言えるだろう。
この様に他人の不幸を積極的に追い求める一方で、自らの実態(後述)などの「自分が不幸」という要素を突き付けられると日頃の人を食った様な態度が噓の様に取り乱す一面があり、このことから、自身の心の奥底に「誰よりも自分が不幸」という考えを持ち、その劣等感を自らが不幸にした他人を見下ろすことで打ち消さんとしている屈折した心理状態であることが窺い知れる。
乖離編
- 第20話「乖離Ⅳ:ジャマトからの宅配便!」
道長に接触すると、返答によっては力を貸しても良い様な言い回しをする。
その後、ギーツのオーディエンスであるジーンが部屋で観戦していたところに現れ、彼に謎の銃を構えられて「ここは健全にライダーを応援するオーディエンスルームだ。ジャマトのスポンサーが来ていい場所じゃない」と牽制される。
それに対し「お生憎様。私にもライダーの推しが出来たから」と言うと、画面に映っているバッファジャマトフォームを指差してみせた。
- 第21話「乖離Ⅴ:ゲイザーの鉄槌!」
道長に対して、自らとアルキメデルの目的がデザイアグランプリの持つ「創世の女神」の奪取であることを明かす。
その目的のためにゲリラ組織を作ると語り、どこからかナッジスパロウのライダーコアIDを入手し、五十鈴大智を味方に引き入れた。入手経路については「ちょっとした裏ルート」と言及しているが…?
- 第22話「乖離Ⅵ:追跡!チラミ鬼を捕まえろ!」
最終ゲームのジャマトがいつまで経っても現れないことに痺れを切らしたチラミが、仮面ライダーグレア2に変身して自ら敵役を担当した。
これはヴィジョンドライバーを持つチラミをゲームに引き摺り出すための大智の策略であり、グレア2が一人になったところをバッファやナッジスパロウと共に襲撃。バッファとナッジスパロウがGMライダー達を一掃する中、自身は変身の解けたチラミからヴィジョンドライバーを強奪する。
「これで世界を思い通りに出来る」と勝利を確信する一同だったが、そこへ「折角デザイアグランプリが面白くなってきたところなのに白けることをするな」と憤るジーンが現れる。
「もっと面白いことをしようとしてるだけ。ジーンもデザイアグランプリなんて辞めて一緒にどう?」と勧誘するが当然彼はこれを拒否。「やっぱあんたとは趣味が合わないわ」と吐き捨てた。
- 第23話「乖離T:いざ!推しのためなら」
ジーンが変身した仮面ライダージーンにバッファとナッジスパロウが圧倒される中、自身はヴィジョンドライバーを持って退散。
それから「創世の女神」がある空間へと訪れ、デザイアカードに書いた自身の願いを叶えさせようとしたが、そこへ現れたニラム曰く「ゲームマスターとプロデューサーの2つの権限がなければ創世の女神の力は発動しない」ことから失敗に終わり、ヴィジョンドライバーを取り返すべくニラムが変身した仮面ライダーゲイザーの攻撃を躱し、直ぐに撤退した。
その後はジャマーガーデンの詳細、更にはデザイアグランプリの運営や自分達オーディエンスの正体などを道長と大智に明かした。
英寿やジーン達がヴィジョンドライバーを取り返すべくジャマーガーデンに乗り込んで来た際は、ギーツとバッファの戦いを眺めていたジーンの前に現れ、彼からヴィジョンドライバーを返す様に催促されるがこれを拒否。
ジーン「本来、俺達は傍観者だった筈だ」
「良いじゃない。どーせ既に終わってる、大昔の世界なんだから」
それを聞いた英寿に、デザイアグランプリの運営や自分達オーディエンスの正体が遥か未来からやって来た存在であることを知られてしまう。
それにより、今あるジャマーガーデンは使い捨てとして処分することにしたベロバはレーザーレイズライザーを取り出し、仮面ライダーベロバに変身。ジャマーガーデンを丸毎消し飛ばしてしまった。
- 第24話「乖離SP:緊急特番!デザグラのすべて!」
デザイアグランプリが中断となったために急遽制作された「緊急特番デザグラスペシャル」をジャックし、ジャマト達による新たな大会「ジャマトグランプリ」を開催すると発表(というより大会の目的はほぼニラムの持つヴィジョンドライバー狙いである)。また、この頃から道長に対し「みっちー」とあだ名を付けるなど、より一方的ではあるが距離感が近い関係となる。
一方、半強制的にデザイアグランプリを中止状態に追い込んだために、ジーンは愚かケケラとキューンにまで敵対者として認定される様になってしまい、3対1でサポーターライダー同士の対決となる。
慟哭編
- 第25話「慟哭Ⅰ:ジャマトグランプリ♡」
ジーン達との戦いの後半は描かれず終い。ジーンによると「取り逃がした」ようだが、4人共大した怪我も無く、深追いはしなかった模様。
- 第26話「慟哭Ⅱ:真紅のブースト!」
ジャマトグランプリのゲームマスターとして、道長やジャマト達をプレイヤーとしてゲームにエントリーさせる。
第1回戦「かみなりジャマト祭り」では、道長やジャマトライダー達に強力なレイズバックルを与えるなどしつつ、五つの櫓を完成させて街を壊滅させようとしたが、最終的にブーストフォームマークⅡとなった英寿に阻止されたため、この目論見は失敗に終わった。
- 第27話「慟哭Ⅲ:たのしい戦国ゲーム♡」
ジャマトグランプリ第2回戦「戦国ゲーム」を開催し、ニラムが持つヴィジョンドライバーを強奪するべく道長やジャマト達をけしかけ、自身は大智と共にその様子を観戦。しかし、ギーツ・ブーストフォームマークⅡに再び阻まれたため、不機嫌そうに舌打ちしてからあっかんべーしていた。
その後、奪われたヴィジョンドライバーを奪い返そうと独断で動き出していたチラミとそれを引き留めようとしていたツムリの前にジャマト達を引き連れて現れ、ジャマトライダー達にチラミを捕縛させた後、レーザーレイズライザーの機能でチラミの指紋をコピー。これにより、ヴィジョンドライバーの変身権限を入手する(尚、欲しかったのはあくまで指紋だけであり、指を落とされると思って怯えていたチラミに対しては「あんたの汚い指なんかいらないわよ」と言い放っている)。
その後、ブーストフォームマークⅡの副作用で倒れてしまった英寿を襲撃するが、ジーンがそれを阻止すべく立ち塞がったため、自身も入手したゲームマスターの指紋を利用して仮面ライダーグレア2に変身。引き連れていた2体のジャマトライダーをGMライダーに変化させ、3対1でジーンを圧倒し変身解除にまで追い込んだ後、眠りから目覚めない英寿をGMライダー達に抹殺させようとする。
- 第28話「慟哭IV:絆のレーザーブースト」
上記の通り英寿を抹殺しようとしたが、すんでのところでタイクーンとナーゴが救援に駆けつけ、タイクーン・コマンドフォームの攻撃を受けたことで撤退を許してしまう。
だが、自分達が有利である状況は変わらないため、余裕の表情を見せていた。
その後再開した「戦国ゲーム」後半戦にて自ら戦地に赴き、グレア2に変身。ギーツ・パワードビルダーフォームを足止めし、ブーストフォームマークⅡにも副作用で再び倒れた所を狙った。しかし、ジーンの機転で新形態・レーザーブーストフォームへの変身を許してしまう。
その際に、「か弱い女の子相手に本気でやる気?」と抗議するも…………
ジーン「お前の姿もレーザーレイズライザーでデザインした見せかけの姿だろ?ホントは350歳の癖に(笑)」
自身が人間の寿命を遥かに超える程の高齢であること、現在の姿も未来の技術により「理想の自分」の姿としてデザインされたものであることを、英寿を抹殺しようとした時の仕返しと言わんばかりに半ば煽る様な形で暴露されたため「歳のことを言うんじゃないよーっ!!」とブチ切れジャマト軍団と共に迎え撃つが、圧倒的なスペック故にジャマト軍団はためす術なく撃破され、自身もヒュプノレイを封じられたことで手出しできず、そのまま「レーザーブーストビクトリー」を喰らって変身解除された。
その後、ボロボロの状態のまま城に戻ろうとしたところを英寿に見つかったが、道長にすんでのところで救出された。しかし、彼にヴィジョンドライバーを奪われ、実質ジャマトグランプリのゲームマスターとしての権限を剥奪されてしまう。当然これはベロバにとって不愉快な状況だったのか、道長には不服を漏らしていた。
- 第29話「慟哭Ⅴ:サプライズ!闘牛ゲーム♡」
道長が開催した第3回戦「闘牛ゲーム」では、アルキメデルに作らせておいたダンクルオステウスジャマトを潜ませてタイクーンを倒し、ギーツを出させる前にナーゴを倒して、ライダー達を不幸に陥れようとする。タイクーンの戦いで何か違和感を感じた英寿がナーゴに変わって出てきたことに激昂すると、嫌がらせと言わんがばかりに、オーディエンス達の目の前で鞍馬祢音の真実を暴露。これには流石の英寿も本気で激怒してレーザーブーストフォームに無言で変身する事態に至った。
- 第30話「慟哭Ⅵ:手紙の中の王子様」
英寿の手でビショップジャマトが撃破されても尚余裕を崩さず、オステウスを使って祢音を闘牛ゲームの会場へと拉致。真実を知らされ戦う気力を持てない彼女が痛めつけられる様子を楽しんでいたが、キューンの乱入に興醒めし妨害すべくポーンジャマトを大量に差し向ける。しかしポーンジャマトは英寿/ギーツ・レーザーブーストフォームによって全滅し、オステウスも祢音/ナーゴ・ビートブーストフォームとキューンに敗北したことでゲームは引き分けとなった。
その後、自身のゲームに勝手に手を加えたことが原因で道長に見限られそうになったが、ヴィジョンドライバーを使ってギーツの弱点にして、創世の女神の真実を見せることで彼を引き留めた。
- 第31話「慟哭Ⅶ:天国と地獄ゲーム♡」
最終戦として「天国と地獄ゲーム」を開催。恐怖の余り逃げ惑い、穴に落ちていく一般人を見てほくそ笑んでいた。
その後、第1ウェーブのバッファとギーツの対決終了後にわざわざ姿を現し、「参加者の不幸を吸い上げてたった一人の願いのために利用する」デザイアグランプリの本質を否定し、デザイアグランプリを消滅させることを宣言した。
- 第32話「慟哭F:最後の審判」
自分の推しである道長/バッファを襲撃した件で、オステウスと一体化したアルキメデルを問い詰めたものの、逆にジャマトから道長に乗り換えた件を問い詰められた上、「傲慢チキばばあ」という彼女にとっては一番言われたくない侮辱の言葉を浴びせられた。
その後、英寿との決戦に臨もうとする道長に激励の言葉を掛けたものの、当の道長は「俺が不幸になることも楽しんでるだろ?」と彼女の魂胆を見抜いていたため、あっさりそれを認めた。
その後、決戦の末英寿/ギーツに出し抜かれた道長/バッファの姿を陰から見守るが、道長に構うどころか「さぁ、浮世英寿…、私の期待に応えてくれるかしら…?」と意味深な言葉を呟いていた。
そして、その彼女の言葉通り、英寿は母親を創世の女神に変えたDGP運営側に敵意を剥き出しにしてニラムと交戦。その最中にバッファが漁夫の利を得る形で勝利したため、自分の推しがジャマ神となったことに意気揚々と笑顔を浮かべながら彼の「理想の世界」の創造を見守っていた。
慕情編
- 第33話「慕情Ⅰ:バッファ無双!」
道長によって作り変えられた世界で、スエルがデザイアロワイヤルの開催を目論んでいることと、チラミが早速実行に移そうとしていることを察し、道長にコアIDとゾンビバックル、フィーバースロット一式を渡した。その際に「あなたがやっていることはあなたが憎んでた仮面ライダー達がやっていたことと同じこと」と核心を突く言葉を投げ掛けた。
その後、道長の慈悲によって戦いの場から逃げてきた祢音に対して「貴女の不幸を忘れさせたりなんかしなーい」と呟き、強引にコアIDに触れさせ、辛い記憶を蘇らせる。
全ての記憶を取り戻して再び絶望に打ちひしがれる彼女を見て満足した顔で去って行った。
- 第34話「慕情Ⅱ:ギーツの矛先」
チラミのヴィジョンドライバーを回収したケケラから景和を復活させる様に要求され、彼の示した「とっておきの不幸」を聞いてこれを承諾。その後、桜井姉弟の家のソファに寝そべりながら、景和達の戦いをケケラと共に観戦していた(因みに靴は脱いでいるが、恐らくマナーに厳しいケケラの言い付けによるものと思われる)。
- 第35話「慕情Ⅲ:姉の願い 弟の願い」
オーディエンスルームにて道長と大智の戦いを観戦し、「私が見たい結末じゃないんだけど?」と自分の思い通りにいかないことに苛立っていた。
- 第36話「慕情Ⅲ:かりそめの共闘」
ケケラと共にアルキメデルを誘い出し、「桜井沙羅の抹殺」を依頼した。その後、英寿/ギーツ、道長/バッファに敗れ消滅したアルキメデル/オステウスに対して「チッ…、使えないわね」と舌打ちしながら愚痴ってはいたものの、彼が遺していたコアIDの中からナッジスパロウのコアIDを見つけ出し、「でも…、おもちゃ見ーけっ!」と喜んでいた。その後、ジーンからグランドエンドが近い内に起こることを伝えられ、「君達が悪いことをしなけりゃ打ち切られずに済んだのに」と煽られたが、「それならそれで、最後までこの世界の不幸を味わい尽くすだけよ」と返答した。しかし、ジーンの口からスエルの名前と4次元ゲートの件を聞いた際は、ジーンに背を向けていたものの少し困惑していた。
- 第37話「慕情Ⅴ:純白の破壊」
前話にてジーンからスエルの名前と4次元ゲートの件を聞いたことで「ヴィジョンドライバーは返すしかなさそうね。」と呟いたが、「但し、女神様に挨拶した後にね♪」と言い残して、ヴィジョンドライバーの力でケケラと共に創世の女神の元へワープし、何かしらの願いを叶えていた。
その後、デザイアロワイヤル延長戦にて互いの正義・理想のために戦う道長/バッファと景和/タイクーンの様子をケケラとともに観察し、「ミッチー♪ あなたの不幸、見せて貰うわ」と呟き、意気揚々としていた。
創世編
- 第39話「創世Ⅰ:俺のデザグラ」
第37話にて叶えた願いが「理想の不幸を見るまでこの世界に存在出来る権利」であることが発覚。その権利でケケラと共にグランドエンドの影響を受けずにこの世界に居座っていた。
その後、道長と久々の再会。その際に道長からの詰問に「帰る訳無いでしょ。アンタの不幸を見るまでは。」と返答し、「アンタは参加しなくて良いの?ジャマトは今も進化し続けているわよ…」と意味深な言葉を残して去って行った。
- 第40話「創世Ⅱ:タイクーン覚醒」
ケケラと共にジット、サマスから打倒ギーツに向けて協力を要請され、「あんた達と組んで何のメリットがあるの?」と懸念を見せたが、ジットから最高級のステータスを誇るというブラックカードを渡され、協力を決意。
そしてライダーに復帰しジャマトと闘う道長のもとに現れ、彼からは「お前も纏めてぶっ潰す」と敵視されるが、彼が倒したジャマトは大智/マーレラジャマトによって変貌させられた桜井沙羅であったことが判明し、駆け付けた景和と一触即発になってしまった彼をケケラと共に嘲笑った。
「あっはっは!ミッチーの不幸は別格ね!」
- 第41話「創世Ⅲ:漆黒の将軍」
ケケラとともにジットの目的と進捗状況を聞いていたが、「そっちは抜かりないんでしょうね?」と聞くだけで特に不服は無く逆に「次の時代でもデザグラが出来るなんて楽しみ〜♪」と意気揚々としていた。
その後、ステージ2の寄生ジャマトにまたしても手をかけた道長を嘲笑うかの様に彼の前に現れ、「ミッチー♪アンタには不幸が似合うわね♪」「ライダーになった苦しみを味わいなさい…!」と吐き捨てた。
- 第42話「創世Ⅳ:女神完成 闇の刃」
大智に宣戦布告した道長の前に立ち塞がるかの様にケケラと共に現れ、「自分の手で汚しておいてハッピーエンドを願うなんて…アンタには不幸がお似合いよ。」という言葉と共にプレミアムベロバに変身。仮面ライダーベロバと同等の耐久力・戦闘力を利用してプレミアムケケラと共にバッファを追い詰め、変身解除に追い込んだ。
そして、満身創痍の道長に対して「見損なったわよ…幸せになる気は無いって言ってた癖に」と若干憂いを帯びた表情をしながら失望したかの様に捨て台詞を吐いたものの、その後あっかんべーをしながら嘲笑うかの様に去って行った。
- 第43話「創世Ⅴ:その名はギャーゴ!」
景和が新たに叶えた世界ではギャングライダーズが暴れている世界であり、いつの間にか彼らと結託しており、街頭ビジョンで世紀末ゲームの開催を宣言していた。
その後は沼袋一男によって誘拐された祢音の元に現れ、「鞍馬家が来なかったとしたら、あんたは一円の価値もない捨てられた存在になる」と挑発し相変わらずの悪辣さを見せつけるも、そこで鞍馬光聖が現れ仮面ライダーギャーゴへと変身。
一男が変身したブラーリを助けるべく自身もプレミアムベロバへと変身し、スペック差でギャーゴを圧倒。ブラーリと二人がかりでギャーゴを追い詰めていた。
- 第44話「創世Ⅵ:ネオン、かがやく」
ギャーゴの奮戦によりブラーリが撃破されたことですっかりやる気を無くし、一先ず撤退。
その後、アジトに戻った際に祢音の誘拐の件を景和に咎められるが「欲しいもののためだったらどんな行為も許される。それが世紀末ゲームなのよ」と開き直った。
その後、アジトに乗り込んできた道長/バッファと景和/タイクーンの戦いをケケラと共に見物するもそれだけでは自身の心が満たされなかったのか、自分の思い通りにならなかった鞍馬家の不幸と絶望を求めて光聖が入院する病院を単独で襲撃。
生身で登場した祢音に対しても
「ライダーにもなれないお嬢さんが何言っちゃってんの!」
「他人のIDコアが使えるとでも思った?」
「癪に障るわね。ライダーになれない一般人はくたばれ!」
と散々煽ったが、ナーゴのコアIDが復活するという想定外の事態となり、彼女の新形態・ファンタジーフォームへの変身を許してしまう。幻想の力を最大限に引き出した彼女の前に圧倒され、「ファンタジーストライク」による必殺技を叩き込まれて敗北。深手を負った状態で捨て台詞を吐きつつ逃走した。
敗走の最中、「ちょっと若いからって、良い気になってんじゃないわよ……」と呟いていた(言っておくが、19歳の祢音と比較すると331歳差なので我々からするとちょっとどころの問題ではない)が、そこに彼女の推しであった道長が現れる。
道長「…どうだ?自分の不幸の味は?」
「…何のこと?」
道長「誰よりもお前が不幸に見えているのは俺だけか?」
「この私が不幸…?」
自分の歪んだ欲望を打ち砕かれボロボロの姿となった上、散々嘲笑ってきた他人から見下ろされるというその様はまさに「人の不幸を追い求めていた自分が最大の不幸に陥る」状況そのものだった。
そんな彼女自身の精神状態が己に見せた幻覚か、はたまたナーゴの猛攻により“デザイン”が崩れたのか、
鏡に映る自身の顔は塗り潰された様に歪んでいた。
「有り得ない……有り得ない有り得ない有り得ない!!」
その姿を受け入れられないとばかりに絶叫したベロバは、錯乱しながら鏡をレンガで叩き割り、受け入れ難い自身の状況に打ちのめされるのだった...。
嘗ての余裕が無くなりこれまでに無く焦燥しきった姿は、誰よりも他人の不幸を望んだ彼女に対するしっぺ返しとしては最も相応しいものだと言えよう。
- 第45話「創世Ⅶ:願いのゆくえ」
前回の様な失態を避けるため、嘗て仮面ライダーダパーンとしてデザグラに出場していた墨田奏斗と接触。同じ「人の不幸を願う者」同士、意気投合していた。
その後、アジトに奏斗を連れて行き、景和と引き合わせて景和を刺激した。
その後、自身とケケラに触発されて覚悟を決めた景和/タイクーンブジンソードと英寿/ギーツⅨの戦いをオーディエンスルームで観戦。タイクーンがギーツを僅差で打ち負かし、変身解除させたことで興奮しほくそ笑んでいたが、英寿が「力」ではなく「言葉」で景和を説得し、ツムリから創世の力を譲渡される形で覚醒、景和、ツムリの願う力を糧に世界を作り替えようとするという想定外の事態となったことに唖然としていた。
余談
- 名前の由来は赤ちゃんをあやす時や、相手をからかう時に使う言葉「べろべろばあ」だと思われる。
- 彼女の演者である並木氏はなんと撮影当時15歳であり、準レギュラーキャストの中では最年少となる。
- そのため、上記のベロバとの年齢差は驚異の335歳差となり、これもまた視聴者に衝撃を与えた。
- 年齢が発覚した第28話放送後に「ベロバ350歳」がTwitterでトレンド入りし、「ベロババア」や「ベロ婆」という新たなあだ名が誕生してしまった。特に後者のあだ名は公式が使用している(参照ツイート)。
- ヴィジョンドライバーを奪うことでデザイアグランプリを崩壊させようとする方法に出ているが、この手口そのものは劇場版『MOVIEバトルロワイヤル』で元ゲームマスターのコラスが既に実現させている。こちらの場合は侵略者がジャマトではなく地球外生命体と言った差異はある。
- 自身の年齢については内心かなり気にしている様で、ジーンから暴露された際や道長から「350歳にもなって幼稚な遊びしやがって!」と指摘された際には普段の人を食った様な態度が消え失せて感情的に怒りを露わにしていた。少女の様な外見をしているのも本来の人間の寿命ならとっくに死んでいる程の高齢であることを気にしていることの裏返しなのかも知れない。
- ベロバの行いに関しては、演ずる並木氏本人ですら「やり過ぎでしょ」とドン引きする程。
- 特に闘牛ゲーム以後表面化した袮音への執着は、「若い子に対する老婆の嫉妬みたいで生々しい」と視聴者からは専らの評判。その結果44話にて手痛いしっぺ返しを喰らったが。
- 29話にてデフォルメ化したアバターのようなものが登場したが、公式の説明によるとあれはバーチャルYouTuberらしい。
- 彼女が一体どこで祢音の真実を知ったのかは明かされていないが、ヴィジョンドライバーの真実の目で閲覧したと思われる。
- ベロバは作中で「胸キュンストーリーなんていらない」という旨の台詞があるが、逆に並木氏はオーディオコメンタリーにて「胸キュンストーリーのヒロインを演じたい」と発言していたりする。
- 撮影時に受験と被った時期もあったことをファイナルステージで語られ、それでもその熱演っぷりには感服の一言と言えよう。
- また衣装はかなり熱が籠りやすらしく後述のVシネマの撮影が最終回のTV本編クランクアップしてからしばらくした猛暑日に撮ってるためVシネのオーディオコメンタリーで道長役の杢代氏とホンペンデべロバグレア2を演出した坂本浩一監督に顔に汗が出てるよと突っ込まれている。
- 2023年のネット流行語100にノミネートしている。同じくノミネートしたこいつが色々と強烈すぎて忘れそうになるが、彼女も初登場から退場まで物語を引っかき回し、視聴者に大きな印象を残したという事だろう。
- ベロバ役のオーディションでは並木氏と同学年で、次作『仮面ライダーガッチャード』でヒロイン・九堂りんねを演じることとなる松本麗世氏もオーディションを受けていた。
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仮面ライダーギーツ 仮面ライダーベロバ 仮面ライダーグレア2 ︎︎プレミアムベロバ
末路
- 第46話「創世Ⅷ:さよなら、ミッチー」
英寿が世界を創り変えたことで、自分の理想の世界から再び遠のいてしまい激しく動揺する。
しかしジットがデザインしたもう一人のツムリの力を利用して、五十鈴大智が発明した知恵の樹を最強のジャマトを産み出す世界樹に作り変えようと画策し、大智をケケラと共に襲撃する。知恵の樹を強奪する序でに大智を抹殺しようとするも、ナーゴとバッファの妨害を受け失敗。しかし知恵の樹の入手には成功する。
その後は破壊の女神を使って新たな願いを叶えようとするも、そこに自身と決着をつける覚悟を決めた道長が現れる。
彼の挑戦を受け、久々に仮面ライダーベロバに変身し、嘗ての推しであり、最大の宿敵となった道長/バッファと最後の一騎打ちに突入する。
「命懸けで償おうとして、案外ナルシストなのね。自分に酔っちゃって」
道長「黙れ…!350歳にもなって、幼稚な遊びしやがって!」
「歳のことを言うんじゃないよーっ!!」
最初はスペック差とサイズ差で彼を圧倒するが、それでもバッファは立ち上がる。
「アンタにとっての最大の不幸が何か、漸く分かったわ!」
道長「あぁ…?」
「志を遂げられないまま、無駄死にすることよ。力を求め続けたアンタが、己の無力さに絶望し、孤独な死に至る」
道長「やれるもんなら…やってみろ…!」
「良いわ。この手で推しを葬って、ゾクゾクさせて貰おうじゃないの!!」
道長「たとえ死んでも…お前をぶっ潰す!!」
対するベロバはレーザービクトリーを繰り出し、バッファも死の覚悟を背負ってゾンビストライクを発動。両者の必殺技がぶつかり合い、威力の差から後少しでベロバが打ち勝ちそうになるが、バッファが残っていたジャマ神の力を発動してフィーバーゾンビフォーム(ジャマ神)の姿に変身したことで形勢が逆転。覚悟の違いから、見下していた彼の前に完全敗北を喫し、驚愕の表情を浮かべながら地面に倒れ伏した。
そして、この敗北により嘗て女神に願った「理想の不幸」を身を以て味わったこと、及び戦いで致命傷を負ったことにより、維持出来なくなった身体の崩壊が始まる。
「罪な男ね。こんなに…私を、興奮させたのは…アンタが、初めてよ」
道長「…嬉しくも…何ともないな…!」
「いつか…アンタと同じ墓に、入ってやるから…」
そんな「推し」にして「宿敵」である道長との関係を象徴する様なその言葉を最期に、遂にベロバは完全消滅・死亡した。
彼女の消滅を以て彼女がもう一人のツムリに願っていた「世界樹の創造」は無効となり、世界樹は元の知恵の樹へと戻る。五十鈴大智が持ち込んだジャマトの血清によって桜井沙羅など、知恵の樹に取り込まれていた人々も救出され、ベロバの計画は完全に破綻することとなった。
こうして古代の世界で悪行の限りを尽くし不幸を楽しみ続けた未来人は、先だって道長に告げた「推しにとっての最大の不幸」を丸々自身に叩き返され、遂に手にした「理想の不幸」の味を噛み締めながら、彼女らしくも皮肉で因果応報の末路を辿ったのだった…。
道長「そんなにゾクゾクしたいなら…一人で不幸になってろ…!」
真の余談
道長を完膚なきまでに叩きのめすために久し振りに仮面ライダーベロバに変身したベロバだが、上述の通り敗因は放棄された筈の【全てのライダーをぶっ潰す】というジャマ神の力を宿したフィーバーゾンビフォームの一時的な復活だった。
そのため、「仮面ライダー」でも「ジャマト」でもないプレミアムベロバに変身していれば勝利していた可能性が公式からも示唆されている。
しかし、放送直後に公式サイトから並木氏のオールアップ報告が無かったため、まだ何かしらのサプライズが隠されている可能性が高いと思われていたが、47話にて退場したケケラ役の俊藤氏のオールアップと共に並木氏のオールアップも発表されたことでその可能性は無くなったかと思われていた…。
デザグラスペシャル
番組構成の関係上、放送時にカットされてしまった未公開シーンの“蔵出し”を交えて「推し」の魅力をプレゼンしてもらうためだけにケケラ共々リデザインを経てまさかの復活を果たす(尤も、この内容が正史であるかは不明)。
ただ、復活直後に「都合よく復活させてくれたわね…。」とボヤいていたため、この展開は不本意だった模様。
番組内では「仮面ライダーバッファ 吾妻道長のここが不幸」というPVを披露した。しかし、20・21話が大幅にカットされていたことに立腹しDGPディレクターに詰め寄り、最後には仮面ライダーベロバに変身しレーザービクトリーを放った(変身後のシーンは本編の流用)。
ジャマト・アウェイキングでは...
上記の「デザグラスペシャル」との関係性は不明だが、現代での消滅後、(おそらく、本編中の悪行に関する尋問等の為に)未来でリデザインされていた。(本人曰く、「元の世界に帰っただけ」とのこと。)
しかし、その未来でゴッドジャマトの強襲を受けるというジャマトのスポンサーである自身すら予想外の事態が発生。かすり傷を負い、デザインの維持が不安定になってしまったものの、ニラムからヴィジョンドライバーを託され、再び現代へと降り立った。
道長たちにニラムからの伝言として映像を投影し、事態を知らせた。その後、道長に勝手に着いていく中で彼の中にまだジャマトの因子が残っていることを察し、道長を道連れにして「推し」とともに心中しようと計画。
仮面ライダードゥームズギーツと交戦し満身創痍となっていた道長の元に再び現れ、持っていたジャマトの角で道長の心臓目掛けて刺突、彼のジャマト因子を覚醒させジャマト化させようとしたが、道長の想いと英寿の創世の力によりプロージョンレイジバックルが誕生。自身の予想外の事態に唖然としながらも、「それでこそミッチーね…」と言い残し消滅した。
仮面ライダーアウトサイダーズ
Vシネで消滅していたが、まさかの復活。
なぜ復活したのかは現時点では不明(もしかするとまたまたリデザインか、財団Xによるものと思われる)。