「…お前らの相手は俺だ」
景和「えっ…?」
「ぐっ…変身…!!うぅっ……!」
『JYAMATO』
景和「何するんですか!?」
英寿「どういうつもりか知らないが…相変わらず血の気が多いな…」
「黙れっ!!」
概要
『仮面ライダーギーツ』に登場する形態。
仮面ライダーバッファがデザイアドライバーにジャマトバックルを装着し変身した姿。
半壊したバッファコアIDでエントリーフォームに変身し、ジャマトライダーと交戦した道長。どうにか1体は撃破できたものの別のジャマトライダーが2体現れた所で先ほど撃破したばかりのジャマトライダーのバックルを咄嗟に使用して変身した、いわば急場凌ぎのための形態。
能力とポテンシャルは他の大型バックルの形態と比べても決して劣らないが、使用するバックルがバックルなのでデメリットも多いようで…。
変身
変身エフェクトはジャマトライダー同様に全身に巻きつく茨の生えた蔓。
だが後述の組み合わせの影響か、ジャマトライダーのように身体に直接蔓が巻かれて装甲が生成されるのではなく身体から生えた蔓の先端で装甲が生成され、蔓がサスペンダーのように身体へ勢いよく引き寄せられて装着される。生身の状態から直接変身する際はエントリーフォームを経由せず、装甲の装着と同時にスーツが形成される。
これは、通常のレイズバックルがコマンド入力によって「デザイアドライバーを経由して」アーマーを装備するのに対し、ジャマトバックルは「メタモルアイビー」と呼ばれる特殊機構の機能で「バックル本体が」アーマーを形成するという独自のシステムが搭載されているためだと思われる。
しかし、ジャマトバックルは本来ジャマトがディスコアIDで変身する専用品なため、ライダーコアIDで人間が変身することは想定されていない。
さらに、変身した道長は使用したバッファコアIDが半壊していた事も影響して、まともに立てないほどの負荷に苦しんでいた。
2回目以降の変身時では一応それなりの時間は戦えるようになったが、それでも反動は酷いようで劇中ではしきりに変身者が頭に激痛を覚え悶え苦しむという描写がされている。
容姿
ぱっと見た目ではジャマトライダーの頭部がバッファ仕様になったデザイン。右目は小型バックルの形態のように黄色くなっているが、ヒビの入った左目はエントリーフォーム同様黒いまま。口元は変化していない。
元々コアIDが破損しているのに加えジャマトバックルを使用した影響かパーソナルアクセサリーである腰のバッファムレータはボロボロになり、緑色が混ざった特殊な仕様になっているが名称、効果ともに変化は無い。
スペック
身長 | 209.6cm |
---|---|
体重 | 93.5kg |
パンチ力 | 3.4t |
キック力 | 8.6t |
ジャンプ力 | 13.8m(ひと跳び) |
走力 | 7.2秒(100m) |
全能力がかつて愛用していたゾンビフォーム、及び元となったジャマトライダーよりも高い破格のスペックを有する。流石にモンスターフォームやブーストフォームには及ばないものの、まともに戦える状態でないにもかかわらず複数のジャマトライダーを通常攻撃で瞬殺できるポテンシャルを秘めている。
胸部にはジャマトの持つポテンシャルを引き上げ、植物を超活性化する機能を備えるエングレスチェスターが備わっており、ジャマトライダー同様全身から伸縮自在の茨ブロイアームズを生やすことが可能。
格闘能力も相応に強化されているため、ただのパンチで地面に巨大なヒビを入れるなど根本的な性能自体がゾンビフォームから分かりやすく強化されている。現に20話の時限爆弾ゲームで乱入した際にはギーツと日没までの40分以上に渡る激戦を繰り広げた。
しかし、良くも悪くも単純な戦闘に最適化された無駄の少ないジャマトライダーと比較すると現時点の段階ではあまりブロイアームズを使いこなせているとは言えず、劇中ではほぼ単純な格闘一辺倒な形態となっている(初変身時のブロイアームズも、使用した際に道長が突発的に出したものと思われる)。
ブロイアームズや必殺技抜きでは「それなりに格闘が強い形態」に収まる範疇なため、格上の相手には決め手に欠ける傾向にある。ギーツ相手では、接近戦に強くないマグナムフォームにも若干押されている(それでも40分以上粘れただけ健闘した方ではあるのだが)。ゲイザーとの戦いでは最早相手以前にマトモな勝負にすらならず圧倒されている。
また、ジャマトバックルを無理に使っている悪影響で使い手にも大きい反動が残り、一度変身しただけで解除後には歩くのがやっとという程に憔悴してしまう。上述の時限爆弾ゲームでは長時間戦闘の反動によるダメージで変身解除しているが、英寿はこれだけ戦ってもなお疲労どころか道長の体調を心配する程度の余力を残していた。
しかもジャマトバックルを使用している影響で肉体がジャマト化するというリスクも抱えており、道長の場合たった一度変身した段階で左腕が植物化(=ジャマト化)するという現象に見舞われた。
現状、怪人の力にまだ道長本人が適応しきれていないが故の苦戦も見られるジャマトフォームだが、これを使いこなす日は果たして来るのだろうか?そして、ベロバに「人間がジャマトになりかけている」と指摘された道長の運命は…?
使用アイテム
- デザイアドライバー
恐らくジャマトライダー用にアルキメデルが保管していた内の1台を下記のバッファコアIDと共に奪取した。
ジャマーガーデン転送時には自身の物を装着していたがアルキメデルに回収されたと思われる。
脱落時に破損したものを引き続き使用。
道長はゾンビバックルを長期間使用し続けたことで生きている=破損状態での使用は想定外のため、最初は装填したドライバー共々動作不良を起こしていたが克服。
本来、ジャマトライダーに変身するために使用されるジャマト専用のレイズバックル。バックルを一つも持たない状況だった道長が、一度倒したジャマトライダーの残したドライバーからなし崩し的にジャマトバックルを入手した。
必殺技
- ジャジャジャ・ストライク
『JYA-JYA-JYA STRIKE』
ジャマトバックルを押し込んで発動。21話で初使用した際はロポとナーゴに向けて茨を放ち、直撃こそしなかったが掠めたナーゴを変身解除させ手に怪我を負わせる威力を持つ。続くゲイザー戦でも使用。こちらでは身体に緑の稲妻を走らせ突進したが、ドミニオンレイのバリヤーに防がれダメージを与えることはできなかった。
デュアルオン
ゾンビジャマトフォーム
「お前のくだらない願いはもう叶わない」
「お前だけじゃない。くだらないライダー共が願いを叶える世界はもう終わりだ!」
英寿「それが…お前の復讐か」
「復讐じゃない…願いだ」
『SET』
「変身!」
『JYAMATO ZOMBIE』
身長 | 209.6cm |
---|---|
体重 | 107.5kg |
パンチ力 | 2.6t |
キック力 | 8.6t |
ジャンプ力 | 13.8m(ひと跳び) |
走力 | 7.2秒(100m) |
ベロバや大智の指示で仮面ライダーロポから強奪したお馴染みゾンビレイズバックルと併用して変身したフォーム。
見た目はほぼ通常のゾンビフォームと同じだが、コアIDの半壊+ジャマトバックルの後遺症で頭部の複眼は片方ひび割れ、下半身もブロイアームズで一部覆われている。バッファのアクセサリー「バッファムレータ」もジャマトフォームと同様にボロボロの状態。
ジャマトフォームは「左側にバックルを装填するが、装甲を纏うのは上半身」という異質な形態だが、この形態ではゾンビフォームが上半身を構成している。
なお、デュアルオンしたと言ってもゾンビバックルの数値も引き継がれているため、ジャマトフォーム単体の時よりパンチ力が下がっている(もっともマグナムブーストフォームをはじめデュアルオン形態では珍しくない事例でもある)。
この形態の長所は
- 上述のゾンビバックルによる不死身の特性
- 更にそれに付随すると思われるジャマトバックルの負荷の克服
- ゾンビブレイカーが装備された事による戦術の幅の広がり
とスペック以上の強みがある形態である。
21話にて仮面ライダーゲイザーの必殺技を耐え凌ぐために咄嗟に変身し、ゾンビバックルの不死身の特性により致命傷をギリギリで回避した。
以降はバッファの新たな基本形態(そして実質的な強化形態)として運用されることになる。だが、最初の頃は基本的に交戦相手はギーツであり、23話の不意打ちで勝利している程度でしばらく目立った活躍はなかった。
しかしジャマトグランプリ後半以降は、道長本人がジャマトバックルとの適性を上げていったこともあり、次第に実力を向上させていった。26・27話ではブロイアームズによる攻撃を積極的に使用してタイクーンとナーゴを圧倒しており、31話では(相手がスピードを活かせない状況だったとはいえ)ブーストフォームマークⅡにも善戦する成長を見せている。また、時折複眼が緑色に発光する描写もあった。
こうしてジャマトグランプリ終盤まで活躍したが、最終局面となる32話では終始ジャマトバックル無しのゾンビフォームで戦っていた(行き着く所までジャマト化が進み、最早ジャマトバックル無しでも同等の力を発揮できるようになったとも考えられる)。
その後は世界リセットによってジャマト化しかけていた身体が元に戻り、新たな力を手に入れたこともあり、この形態に変身することはなくなった。
しかし、その因子は更に数度のリセットを経て尚、道長の体内に残っていたようで…。
その後ギーツあにめ最終話『続 よろずや!?ミッチー親方の一日』にてまさかの再登場。
不良漫画に影響されたジャマトに授業をするようにと大智から頼まれた道長…もといミッチー親方が特になんのドラマもなくしれっとバックルを取り出し変身。負担に苦しむ姿もなくヤンキージャマトたちを蹴散らし彼らからの尊敬を集めた。あくまでも同じジャマトの立場からジャマトたちを説教するためのバックルのチョイスと思われ、ヤンキーたちも「親方みたいな、かっけえジャマトになるっす……」と(ジャマト語で)感想を述べている。
ゆるい作風のショートアニメならではの再登場といえようか。
必殺技
- ジャジャジャ・ストライク
『JYA-JYA-JYA STRIKE』
ジャマトバックルを操作して発動。茨を巻きつけて蹴りを放ち、そこから蔓で攻撃する。
- ハイパーゾンビビクトリー
『HYPER ZOMBIE VICTORY』
玩具上ではゾンビバックルを操作するとこの音声が鳴る。現時点では未使用。
レイジングフォーム
コマンドジェットバックルと併用したフォーム。児童誌では「レイジングジャマトフォーム」と記載されていたこともあるが、公式サイトでは他ライダーのレイジングフォームと同じ形態として扱われている。
コマンドフォームへの変身時にはジャマトバックルは取り外す。
ジャマトゾンビフォーム
『REVOLVE ON』
「だったら勝者になるしかない…女神を利用して、理想の世界を手に入れるためにな…!!」
身長 | 209.6cm |
---|---|
体重 | 107.5kg |
パンチ力 | 3.4t |
キック力 | 5.3t |
ジャンプ力 | 4.1m(ひと跳び) |
走力 | 9.1秒(100m) |
31話でゾンビジャマトフォームからリボルブオンして変身したフォーム。上半身にジャマト、下半身にゾンビの装甲を纏っている。「天国と地獄ゲーム」でタイクーンを脱落させるために変身した。
下半身の変化が少ないゾンビジャマトフォームとは違い、こちらは上下共に大きな装甲が形成されているため、よりデュアルオンらしい見た目となった。
公式ページは作成されていたものの、フィーバーゾンビフォーム(ジャマ神)のページに編集され消滅。だがリンク自体は残っており、31話あらすじを経由することで現在でも閲覧することができる。
余談
- 「割れたバッファコアID×ジャマトバックルを使う道長」という組み合わせはシチュエーションは違えどある意味預言したような作品が投稿されていた。
- デザイアドライバー及び本作のライダーのスーツには「プレイヤーの能力を拡張する」機能が搭載されている。当然ジャマトフォームにも搭載されているが上記の通りプレイヤーではなくジャマトを主語にしたものとなっている(これは本来ジャマトの使用が前提であることを強調するため、ジャマトライダーの説明を移植しているだけの可能性もあるが)。また、20話では道長の左腕が植物状の何かに覆われている=ジャマトになりかけているような描写がある 他、一部の視聴者から「彼と同じ道を進んでしまうのか…?」と不安視する声もあった。
- しかし最終的にジャマ神となった事、それに伴う世界改変でジャマト化しかけていた身体は完治していたので、この心配は杞憂に終わったと言えよう、と思われていたのだが……。
- ジャマトバックルはフィーバースロットレイズバックル同様の無音系ピン配列であり、デュアルオン時に他のバックルを後から装填するとそのバックル名が読み上げられて終わりという地味な挙動になってしまう。23話以降のゾンビジャマトフォーム変身時は、ジャマトフォームの変身音の後に『ZOMBIE』の音声を鳴らす形をとっている。
- しかし、玩具版では劇中の音声を再現することはできない(劇中での「ZOMBIE」音声は変身時のものなのに対し、玩具での「ZOMBIE」は必殺技発動時の音声であるため)。
- スーツはジャマトライダーのマスクとコアIDをバッファのものと付け替える方式をとっている。
関連イラスト
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ロード・バロン:ライバルライダーが植物がモチーフの敵の力を使用して変貌した想定外の姿。変身者の左腕が一時的に植物化したが、こちらは完全に怪人になって主役ライダーの最強形態との激闘の末に倒された。
アクションゲーマーレベル0(プロトオリジン)、仮面ライダーレーザーターボ、バーニングファルコン:脚本家が同じ作品の劇中で死亡したが、後に復活したサブライダー達の新たな形態。前者はゾンビの形態を持つチェーンソー使いの紫のライバルライダーで、後者2名は4号ライダー。道長もゾンビバックルを再入手するまではある意味これに当てはまる(どちらかというと緊急形態だが)。
仮面ライダー001、オルトロスバルカン:脚本家が同じ作品の人外の敵側が使用するアイテムで人間が負荷が掛かる想定外の変身をしたライダー・形態繋がり。変身も身体にバンドで装甲が装着される点が類似。形式的にはオルトロスバルカンが近い。