「僕、ユウゴより役に立つと思うよ?」
演:前山剛久
概要
ワイズマンに仕える上級ファントムの1人。普段は自らの宿主であるソラという名前の青年に擬態している。
第23話で退場したフェニックスに代わって第24話からメデューサをサポートするため、共に行動することになる。ただしフェニックスやメデューサのように新たなるファントムを増やす行動にはあまり干渉せず、人を食ったような態度で作戦を提案する等と勝手な行動を取ることが多いため、メデューサからは全く信用されていない。嘲笑うかのような不気味な笑い方をする。
他のファントムと違って彼だけは生前の心を保ったままファントムと化してしまった。原因は不明だが、生前にしていた残虐行為が関係しているのではないかと思われる。本人曰く、「望んでファントムの姿になったつもりではない」らしい。
そんな彼の真の目的は「賢者の石を手に入れて、人間に戻る」という夢であり、コヨミの体の中に賢者の石がある事実を知り、一時的にコヨミを自分のものにしようとするが、白い魔法使いの妨害で失敗する。
第50話で白い魔法使いの武器・ハーメルケインで串刺しにされるが、これはハーメルケインが賢者の石を取り出せる能力があることを知っての捨て身の作戦であり、それを奪って白い魔法使いこと笛木奏を殺害。更にコヨミを斬って賢者の石を手に入れた。
その後、賢者の石に多くの魔力を送り込むために無差別に人々を襲い、街を破壊し続けた。仮面ライダーメイジに変身した真由・譲・山本の3人を軽く圧倒し、彼らから魔力を全て奪い取ろうとするも操真晴人に妨害される。インフィニティースタイルのウィザードと互角以上の戦いを展開し、ついにはフレイムスタイルにまで戻すほど追い詰めるもウィザードが決死で放ったパンチ(ウィザードリングをはめる都合上、ウィザードがパンチを使ったのはこれが劇中で初)により賢者の石を奪い返され、通常形態に戻ったところで晴人のコヨミを想う気持ちで変化した「ホープウィザードリング」の力で放ったストライクウィザードによって敗れ去った。
消滅する際になおも往生際悪く、いつも通りからかうような口調で、
「人の希望を奪っておいてそれでも魔法使いなのか?」と晴人に問うが、
「人の心を失くしたお前は人ではないだろう」と返され、苦い笑みを浮かべながら消滅した。
外見
爬虫類の頭部のような肩当が特徴。顔には目や口と思われるパーツが見当たらない。「ラプチャー」(英語で狂喜の意味)と呼ばれる鋏にもなる双剣を武器とする(鋏を武器にしているのは彼の生前の職業と関係があるのかもしれない)。身体の色は緑がメイン。
またワイズマン配下のファントムには共通するシンボルマークが存在するが、グレムリンの体にはそれが見当たらない。
第51話では賢者の石を手に入れたことによって姿が変化した。頭部には角が生え、足には鋭利な刃がつき肩のパーツもより凶暴さを増したものへと変わり、まるでドラゴンを思わせるような姿に変化している。武器としてハーメルケインを未だに所持している。皮肉にもファントムとしては強化されたものの人間には戻れておらず、戻るために更なる魔力を求めて無差別破壊行為を行なうことになる。
能力
身軽で俊敏な動きを駆使して狭い場所や高い場所を素早く移動し、更には壁をすり抜けるという能力も披露した。ラプチャーによって繰り出される斬撃は、巨大な障害物すら一発で真っ二つにしてしまう威力を持つ。強化態では、緑色の衝撃波を生み出して攻撃していた。
また、自分の周囲を爆発させることができる。この爆発は攻撃として使用できるが、撤退するための囮として扱うことが多い。
その他、人間態の状態で手をかざすだけで晴人を金縛りにかけるなど特殊能力も持っている模様。
派生作品
劇場版『inマジックランド』では別個体が登場するが、本編の個体(ソラ)よりも弱かったようで、フェニックスやメデューサ共々ウィザードとビーストハイパーに粉砕された。
『ファイナルステージ』では仮面ライダーソーサラー配下の個体が登場しており、本編とは異なる忠誠心のある姿が見られる。最期は勇気を振り絞ったメイジ(凛子、瞬平)のライトとスメルのコンボを受けて怯んだ所にキックストライクを受けてケットシーもろとも爆散した。
映画『仮面ライダー大戦』ではバダンの怪人に交じってしれっと生き返っていた。しかし台詞は無し。
『ロストヒーローズ2』ではファントム陣営の一人として暗躍する。フェニックスの退場後に登場するが、メドゥーサはグレムリンの事を知っていた為、ファントム側の時間軸はグレムリン加入後のようである。
しかし、白い魔法使いに従う気など毛頭なかったらしく、サバトで絶望のエネルギーを集めさせて、リジェスを復活させて自らを強化する事が目的。
サバトで発生した魔力をため込んだ賢者の石を奪い、サバトを中断させただけでなく、ヒーロー達に敗北して満身創痍の白い魔法使いにトドメを刺してその絶望のエネルギーでデストロイ・キューブを誕生させる。
賢者の石でリジェス三軍神の一角を担う強化体に変異するも、原作同様の末路を迎える(誰をパーティーメンバーにしてもウィザードがトドメを刺す…が、ホープウィザードリングを使った必殺技がこのゲームにはない為、若干味気ない最期となっている)。
人間に戻りたいという目的が無くなっており、単なるリジェスの手先という設定でしかないためか、原作のようなサイコパス性が無いただの外道になっている。
『ライダーレボリューション』では中ボスとして復活。仮面ライダーJを洗脳し共に襲いかかってくる。腐りきった本性は仮面ライダードライブからは一瞬で見抜かれていた。
備考
- モチーフとされたグレムリンは、20世紀初頭の飛行機のパイロットたちに噂された、飛行機に悪戯する妖精で機械の調子や異状を巻き起こしたと伝えられた。宿主である「ソラ」という名前も、飛行機に関連して空が由来の元になったと思われる。
- 一方、音階では「ソ」「ラ」の次は「シ(死)」となるため彼の本性を端的に現した名前といえる。
- 裏モチーフは青龍でカラーリングは玉虫をイメージしている。
関連タグ
仮面ライダーウィザード ファントム(仮面ライダーウィザード)
ユートピア・ドーパント:人間体で崩れるように死亡したラスボス繋がり。
レデュエ:次作における敵幹部で、カラーリングが緑色であり、自らの目的とトップが持つ重要アイテムを欲する為に敵対関係にある人物とも手を組もうとする策略家という点が共通し、白い敵のトップを暗殺する点も共通する。