概要
『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』の人物。魔女。
ハリー・ポッターの親友であるロン・ウィーズリーらウィーズリー兄弟の母。夫はアーサー・ウィーズリー。
ロンのことを時折「ロニー坊や」と呼ぶ。
夫のアーサーや長男のビル、次男のチャーリーと共に不死鳥の騎士団のメンバー。アルバス・ダンブルドアの支持者である。
アーサーとは中年になっても愛称で呼び合うくらいに円満の愛妻家。
旧姓はプルウェット。
プロフィール
Name | Molly Prewett→Molly Weasley
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誕生 | 1949年または1950年 10月30日 |
血統 | 純血 聖28一族 |
家族 |
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出身 | ホグワーツ魔法魔術学校 🔴グリフィンドール寮 |
所属 | 不死鳥の騎士団 |
守護霊 | 不明 |
技能 |
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趣味 |
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ボガート | 家族(ハリー・ポッター含む)の死体 |
映画版演者 | ジュリー・ウォルターズ |
映画版吹替 | 一龍斎貞友 |
ゲームEA版CV | 野沢由香里 |
経歴
生い立ち
10月30日、モリー・プルウェットとして、純血聖28一族の一つプルウェット家に生まれる。
ギデオン・プルウェットとフェービアン・プルウェットが兄あるいは弟。
学生時代
ホグワーツ魔法魔術学校ではグリフィンドール寮に所属。
ジェームズ・ポッターらマローダーズの先輩として学生時代を過ごす。
同じグリフィンドールで聖28一族ウィーズリー家息子であるアーサーと交際。彼との朝帰り中に、当時の管理人アポリオン・プリングルに見つかり、罰として折檻を受けてしまい、アーサーはその結果受けた当時の痣が今でも消えずに残っているらしい。
卒業後
卒業後はアーサーと結婚し専業主婦に。六男一女の子供たちをもうけた。
ちなみに駆け落ちのような形での急いだ結婚だったらしい。
ハリーの代父シリウス・ブラックは「モリーがアーサーと結婚で従姉弟関係になった」と発言しているが、原文のcousinは「(主に傍系の)親類全般」を指す言葉である。
アーサーがシリウスの両親であるオリオン・ブラックとヴァルブルガ・ブラックの再従弟(はとこ、親同士がいとこ)に相当するため、モリー自身の婚姻のためにシリウスの再従叔母になった。
(あるいは、イグネイシャス・プルウェットという人物のもとにオリオン・ブラックの姉でシリウスの父方の伯母のルクレティア・ブラックが嫁いでおり、ルクレティアの結婚によって彼女を介しての親類となったともとれる。アーサーとモリーの三男パーシー・ウィーズリーのミドルネームが「イグネイシャス」であることからもモリーとイグネイシャスは姪と叔父のような何らかの近しい関係にあったと思われる。)
プルウェット家もウィーズリー家と同様に純血でありながらも純血主義ではなかったようで、モリーの兄弟であるギデオンとフェービアンが不死鳥の騎士団に参加している。しかしアントニン・ドロホフらの手によって二人とも戦死してしまう。この頃はプルウェット家以外にもマッキノン家やボーンズ家など反ヴォルデモート派の旧家が次々と攻撃を受け、壊滅かそれに近い惨状であった。
兄弟の死はモリーのトラウマになった。
(ちなみにアーサーとモリーの息子であるフレッド・ウィーズリーとジョージ・ウィーズリーの名前の頭文字はFとGであり、フェービアンとギデオンと同様である。更に、映画版ではフェービアンとギデオンを演じているのがフレッド&ジョージら双子を演じるジェームズ・フェルプスとオリバー・フェルプスだった。)
隠れ穴で六男一女を育て、長期休暇ではロンと友人になったハリーやハーマイオニー・グレンジャーを温かく迎えた。
ヴォルデモート復活後はアーサーや長男のビル、次男のチャーリーと共に騎士団に参加。家族を失うことを恐れながらも、闇の陣営と戦った。
ホグワーツの戦いでは、我が子であるフレッドを殺害され、更にジニーを襲われた怒りから、ベラトリックス・レストレンジと対峙する。
優秀な闇祓いであったフランク・ロングボトムとアリス・ロングボトムを拷問し、同じく有望な闇祓いのニンファドーラ・トンクスを殺害した強者であるベラトリックスは、普通の主婦であるモリーを侮る。しかし怒りに燃えたモリーはベラトリックスと互角に渡り合う。モリーの放った呪いはベラトリックスの「心臓に命中」し、復讐は完遂された。
今まで特に戦闘描写がなかったモリーが「最後の、そして最強の副官」であるベラトリックスを倒せた理由はファンの間ではよく議論になる。
考えられる理由の一つは、モリーが激しい怒りや憎しみを感じていたということである。『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』において、精神力と魔力は関連している。例えばアバダケダブラをはじめとする許されざる呪文には強い意志が必要とされる。
(ちなみに一部ファンの間ではベラトリックスを倒した際の呪文はアバダケダブラであると言われるが、実際は何をしたかは不明。モリーの呪いの閃光の色は描写されておらず、アバダケダブラの「緑の閃光」であったかは分かっていない。)
また、ベラトリックスの慢心も理由に挙げられるだろう。
そして、モリーのそもそもの実力が決して低いものではなかった可能性も考えられる。不死鳥の騎士団員の一員なのだから。
それに加えてベラトリックスを含め闇の陣営の魔法使いは乱戦、殺人の為の戦闘訓練などをしてきた者ではなく襲撃などで不意を突く、一方的に嬲り殺しにできる状態でそれを行う残虐さなど(過激なテロ集団に近い)が恐れられた理由であり個として魔法使いの中で圧倒的に強いと言う描写が有った訳では無い。(ダンブルドアやヴォルデモートと言う規格外は居ても、それらを除けば大人の魔法使い同士で極端な実力差があるような描写もない。)
(モリーが純血であることを彼女の強さの原因だと考えるファンもいるようだが、これは間違いである。『ウィザーディング・ワールド(魔法ワールド)』において血統は魔力と関連しない。そもそも純粋な意味での純血は1990年代には絶滅している。)
映画版ではベラトリックスを石化した後に粉々に打ち砕いて殺した。「ペトリフィカス・トタルスからのレダクト」の可能性があるが、詳細は不明。
終戦後は息子のロンがハーマイオニー、娘のジニーがハリーと結婚し、皆が家族となった。
人物
自らがミーハー(ギルデロイ・ロックハートの熱烈なファン)だったり、いささか過保護だったりもするが、夫のアーサーとは倦怠期知らずの円満夫婦で、愛情の深い良い母親である。
長男のビル(首席)、次男のチャーリー(クィディッチのキャプテン)、三男のパーシー(首席)が全員監督生)であることを誇らしく思う一方で、悪戯ばかりの双子のフレッドとジョージに手を焼かされており辛辣な発言をするが、いざ双子が危険な目に遭った際は泣いてその生還を喜んでいる。
ジニーは末っ子で唯一の娘であるが、ジニーのすぐ上のロンは優秀な兄たちと待望の女児である妹に挟まれて図らずもコンプレックスを抱いている。
ロンと親友であるハリーに対しても惜しみない愛情を示しており、子供たちに毎年贈る手編みのセーターをハリーにも作り、兄弟たちの遺品をハリーの祝いに贈っている。
当人にとって怖いものが出てくるまね妖怪ボガートがハリーと家族の死体に変身することからも、その愛情深さは窺い知れる。
映画版では、料理や編み物を魔法を用いて無人で行っており、ハリー(+視聴者)に「魔法界の主婦」の日常をクローズアップした。
ゴシップも大好きであり、リータ・スキーターの書いたゴシップ記事を鵜呑みにして一時期ハーマイオニーに冷たい態度をとってしまったことがある。
また長男のビルがフラー・デラクールと婚約した際は美人過ぎる彼女のナルシストな面を疎み、昔から人好きのする性格のニンファドーラ・トンクスとの方がお似合いと考えていた。
しかし、ビルが人狼のフェンリール・グレイバックに攻撃をされ、美しい顔が醜くなってしまってもなお「私だけで二人分美しい」「この傷はビルが勇敢だという印」と言ってビルを真摯に愛するフラーを認めた。
余談・裏話
作者の旧webサイトによるとモリーの又従兄弟(second cousin。賢者の石でははとこと訳されているが年齢的におそらくこちらが正しい)は株式仲買人(賢者の石でロンは会計士と発言。おそらくマグルのことに疎い魔法族らしい言いまちがえか)として働くスクイブであり、マグルの女性と結婚してマファルダという娘をもうけた。以前は失礼な態度をモリーたちにとっていたものの、娘が魔女と判明したときはいろいろと援助を求めてきたらしい。
彼の話題はウィーズリー家においてタブーである。
マファルダが炎のゴブレットで1年生のスリザリン生として登場し、寮内で盗み聞きした死喰い人の子供たちの会話をハリーたちに教えるというプロットも存在したが、没になった。(ハーマイオニーにも匹敵するほど)非常に才能に溢れ、人を感心させるのが好きで、お節介もので、目立ちたがり屋な魔女だったらしい。ハーマイオニーは彼女の規則破りをなげきつつも、いっそ同じようしてマファルダを打ち負かしてやりたいという野望を抱く予定だった。